低用量ピルに副作用・リスクはある?注意点など医師が解説します。

避妊や月経移動など、女性の生活にとても便利な低用量ピル。薬剤である以上は、副作用やデメリットがあるのかどうかも気になりますよね。本記事では、低用量ピルの副作用やデメリットについて詳しく解説いたします

低用量ピルの副作用・症状一覧

低用量ピルの副作用には、主に以下のようなものがあります。

  • 不正出血
  • 吐き気
  • 気分が落ち込む
  • 乳房が張る
  • 頭痛

ピルに含まれる女性ホルモン(エストロゲン)の含有量が少ないほど、副作用を自覚する割合が低いという結果が出ています。エストロゲンは、低用量ピル1錠あたりに30〜40μg、超低用量ピル1錠あたりに20μg含まれています。

参考:公益社団法人 日本産婦人科学会 – 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)

低用量ピルの副作用は飲み始めに出やすく、継続していくうちに治る

低用量ピルの副作用は、まだ身体が低用量ピルになれていない、飲み始めてから1~2ヶ月ほどの時期に出やすいとされています。

服用を続けていくうちに治っていくことがほとんどです。

特に心配なピルの副作用は「血栓症」

ほとんどの副作用は、ピルを服用し続けるうちに改善が見込めますが、「血栓症」は少々心配な副作用といえるでしょう。

血栓症とは

血栓症とは臓器障害を引き起こす病気です。

何らかの原因により血管の中で血栓(血のかたまり)ができてしまい、細い血管(毛細血管)を詰まらせ、その先の血流を阻害してしまうため、臓器障害を引き起こすことがあります。

ピル服用者で血栓症になる割合は10,000人中3~9人

各種背景による血栓症リスクの割合

※妊婦期間を9ヵ月とした場合の割合は7~27(出典:FDA2013年2月15日安全性情報)
バイエル薬品株式会社「患者(服用者)携帯カード説明資材」より作成

ピルを服用していない女性における血栓症の発生頻度は10,000人中1~5人。それに対してピル服用者の場合は、10,000人中3~9人と、非服用者と比べて血栓症の発生リスクが約2~3倍になります。

しかし、妊娠中や分娩後の女性は、ピル服用者よりも血栓症がさらに起きやすいことがわかっています。妊娠中の女性の場合は10,000人中5~20人、分娩後12週の女性の場合は10,000人中40~65人に血栓症が起こります。

非服用者よりも血栓症リスクが高くはなるものの、低用量ピルは、得られるメリットが大きい薬剤です。ただし、喫煙習慣がある方や肥満症の方など、ピルの服用により血栓症のリスクが更に高まってしまう方もいますので、内服可能かどうか必ず医師の診察を受けて確認しましょう。

ピルが影響して死に至るのは稀な事象

ピルによる死亡率は年間10万人に1人以下であり、これらの数字は「転落事故」「溺死」「中毒」など稀な原因による死亡と同程度です。そのため、妊娠時の死亡リスク(年間10万分の8)などと比べても、はるかに低い数値であるといえます。過剰な心配をする必要はないと言えるでしょう。

参考:公益社団法人 日本産婦人科学会 – 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)

ピルの副作用についてよくある質問

Q. ピルを飲み続けると妊娠ができなくなりますか?

A. ピルを辞めれば妊孕性(妊娠するために必要な機能)は回復します。

ピルを飲み続けてる間は、99.7%の確率で妊娠が起こりません。また、長期間ピルを服用しても、ピルの服用をやめた後に妊娠できる確率が低くなることはありません。ピルの服用を中止してから3ヶ月以内には約90%の割合で排卵が再開することがわかっています。排卵が戻れば妊孕性は本来のレベルにまで回復します。

参考:公益社団法人 日本産婦人科学会 – 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)

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