2020.09.03

梅毒とは?どんな症状が出るの?医師が解説します。

性感染症のひとつである梅毒。梅毒とはどんな病気であるのか、その症状や治療方法について詳しく解説していきます。

梅毒とはどんな病気?どんな症状が出るの?

梅毒とは、梅毒トレポネーマという病原菌に感染することで起こる性感染症です。性感染症の中でも歴史が古く、15世紀ごろに世界で初めて認知された感染症です。治療薬が開発されるまでは不治の病として知られていました。感染者は1967年以降減少傾向にあったものの、2013年以降報告数が増加していることが特徴です。特に若い女性の感染者が増加傾向にあります。

梅毒は放っておくと症状が消えてしまうため、医療機関に受診したタイミングで症状が治まってしまっていると、診断をつけることが難しいという特徴があります。梅毒は感染後3週間、3ヶ月、3年を契機に症状が変化していきます。

梅毒感染後3週間は陰部、口唇部、口腔内、肛門等といった感染をした部位にしこりができます。鼠径部のリンパ節が腫れることもあります。症状はこれにとどまり痛みなどもありません。症状は治療をしなくても自然に軽快していくため、治ったと感じてしまう方が多いことが特徴です。

梅毒感染後3ヶ月たつと病原体が血液によって全身に運ばれていきます。そのため、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹がみられます。この発疹も治療をしなくても数週間以内に消えることがあるため、治ったと感じてしまいます。また、発疹は消えたりまた出て来たりを繰り返すパターンもあります。発疹のため、梅毒と判定できず、アレルギーなどの診断が出てしまうこともあります。ほかにものどの奥が腫れたり、脱毛症状が見られることもあります。

梅毒感染後3年経つと皮ふや筋肉、骨などにゴムのような腫瘍が発生することがあります。また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じることによって死亡に至る場合もあります。近年は早期発見、早期治療を受けられるケースが増えてきているため、ここまで進行する方は少なくなってきています。

梅毒の感染経路は?

梅毒は性感染症のため、性行為によって感染します。梅毒は特にアナルセックスによる感染者が多いとしており、直腸が傷つきやすいこと、目で見て症状を確認できないということから感染しやすく、早期発見が難しいとしています。他にも膣や口腔粘膜との接触でも感染します。また、唾液に菌が含まれているため、キスでも感染する性感染症となります。

一度の性行為での感染率は20%以上ともいわれています。また、梅毒の病変部からはHIVウイルスが侵入しやすいことから、梅毒になった方はHIVに感染しやすいというリスクがあります。

梅毒の検査方法と治療方法は?

梅毒の検査方法は血液検査になります。血液検査にて梅毒の抗体が確認されれば感染と診断されます。ですが、感染初期では抗体検査で陽性とならないこともあり、梅毒に感染した疑いがあるのに、検査の結果が陰性であった場合には、感染から3週間経過してからもう一度検査をする必要がある場合もあります。また、梅毒もピンポン感染といい、自分自身だけが治療をしてもパートナーから再度感染をする可能性があるため、パートナーも一緒に検査を受けることが必要であるといえます。

梅毒の治療方法は抗菌薬の服用で、ペニシリン系の抗菌薬を使用します。どの抗菌薬をどのくらいの期間服用するかは感染からどのくらい経過しているかということや、症状によって医師が診断します。病院やクリニックで薬を処方して服用し、服用終了後に検査を受けに行くということが多いのですが、どこに病変が出ているかや症状によっては、入院をして点滴で治療をすることが必要になる場合もあります。

梅毒を予防する方法は?

梅毒は性感染症ですので、性行為を控えることで感染を予防することができます。そのほかにも、男性がコンドームを装着することで梅毒の感染の予防へとつなげることができます。コンドームを装着することで粘膜と粘膜の接触を防ぐことができます。

膣への挿入時だけでなくオーラルセックスの場合や直腸への挿入の場合でもコンドームを装着することで感染を防ぐことができます。また、一度感染をして完治をした方でも抗体はありますが、100%感染を予防することはできませんので、コンドームを装着するなど感染予防策を継続することをおすすめします。

公開日:9月3日

監修:クリニックフォアグループ医師

参考文献

厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/qanda2.html

https://www.std-lab.jp/stddatabase/treponema-pallidum.php