看護師の年収はどれくらい?給料アップしたい人に平均給料が高い職場と働き方も紹介

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看護師として働いていると、この先給料がどのように変化していくか気になりますよね。

毎年厚生労働省や日本看護協会から看護師の働き方や給料に関して統計が出ているのをご存知ですか?

編集部

編集部

今回はそれらの統計から、看護師の月収・ボーナス・手当を含めた総年収を紹介します。
また年収アップが期待できる職場や働き方についてもお伝えします。

看護師の平均年収はどれくらい?

看護師の平均年収はどれくらい?

ここでは看護師の平均年収とその内訳、日本人の給料の平均と比較して高いのかを見ていきましょう。

看護師の基本給・平均月収

厚生労働省から発表されている令和2年賃金構造統計基本調査によると、令和2年の看護師の月収の平均は33万8,400円です。

月収には以下のものが含まれます。

  • 基本給
  • ボーナス
  • 残業手当
  • 夜勤手当

一般的な手取りは70~75%と言われていますので、看護師の月の手取り額は23万7,000~25万4,000円ほどです。一般的にてみて高いと言えますね。

看護師の平均ボーナス

看護師の平均ボーナスは85万7,000円です。

これは1年間の全てのボーナスを合わせた金額です。

ボーナスの回数は、病院によって1~3回と開きがあります。

他の職業と同様に夏と冬の年に2回支給されることが多いです。

ボーナスも十分に支給されると言えますね。

残業手当や夜勤手当の平均

厚生労働省から発表されている令和3年4月毎月勤労統計調査によると、医療・福祉分野の残業時間の平均は4.5時間で残業手当の平均は1万3,216円でした。

残業1時間に対して残業手当は2,936円ということになります。

この調査は医療・福祉分野でまとめられており他の医療職や介護職の残業時間や残業手当も一緒に計算されています。

医者や介護士が含まれているため、看護師は平均から大きく離れていることはないでしょう。

夜勤手当の平均は2020年日本看護協会病院看護実態調査によると

  • 二交代の夜勤:1回1万1,286円
  • 三交代の準夜勤:1回4,154円
  • 三交代の深夜勤:5,112円

となっています。

同じ時間だけ働くとしても、日勤と夜勤でこんなにも給料に差が出るのですね。

夜勤の中でも2交代夜勤が一番手当が多く出ます。

その分負担の大きい時間帯に働いているということなのですが、夜勤をすることによる年収アップを考えると効率的な方法ですよね。

看護師の総年収の平均は492万円

看護師の総年収の平均は491万8,300円です。

毎月の月収×12カ月+ボーナスの金額です。

手取りは344万2,000円~368万8,000円ほどになります。

日本全体の平均年収と比較すると高い傾向にある

国税庁による令和元年民間給与実態調査によると、令和元年の日本人の平均年収は436万円です。

看護師の平均年収は492万円であるので、56万円高いことになりますね。

日本人全体の平均年収と比較すると高い傾向にあります。

看護師として働いていたら、十分にやっていけそうですね。

条件別の看護師の平均年収

条件別の看護師の平均年収

条件別で看護師の平均年収がどれくらい変わるのか知りたくありませんか?

ここでは条件別の看護師の平均年収の差をみていきます。

最終学歴での初任給の差や、役職につくときとつかない場合の給料の違いがわかります。

最終学歴での初任給の差

まず新卒(~1年目)の看護師の初任給についてみていきましょう。

総支給
(税込み月収)
手取り年収(予測)
高等学校3年

専門学校3年卒
26万2,277円20万2,289円361万7,324円
大卒27万292円20万8,918円371万3,504円

引用元:2020年日本看護協会病院看護調査

※年収は月収×令和元年20~24歳の平均ボーナス47万円を足した数値

専門学校卒業と大卒では初任給の手取りでは6,629円、年収では9万6,180円の差があります。

月に7,000円弱の違いと考えると、そこまで大きく差があるとは言えませんね。

役職ごとの平均年収

役職ごとの平均年収を知ることで、役職の有無で年収の違いがどの程度あるかがわかります。

役職についている看護師の年収をみていきましょう。

平均月収(平均年齢)年収(予測)
看護主任32万7,143円(50.1才)492万5,716円
看護師長37万949円  (54.0才)545万1,388円
看護部長42万7,573円(56.3才)613万876円

引用元:2012年病院勤務の看護職の賃金に関する調査

※年収は月収×12カ月+令和元年50~54歳の平均のボーナス100万円を足した数値

※夜勤手当や残業手当を除く

役職にはついていないが病院内で基本給が最も高いスタッフの基本給月額

スタッフ(非管理職)32万3,298円487万9,576円

引用元:2012年病院勤務の看護職の賃金に関する調査

※年収は月収×12カ月+令和元年50~54歳の平均のボーナス100万円を足した数値

※夜勤手当や残業手当を除く

ボーナスについては統計がないため、年収は予測の範囲となります。

これらは2012年の統計であり情報が古いです。

9年前と比べて診療報酬は大きく変化し、高齢化社会と高齢社会さえ過ぎた超高齢社会により、病院の必要性は増していると言えるでしょう。

そのため役職についた人に任される仕事は多岐にわたっており、月収やボーナスを含めた年収は2012年より増えていると考えられるでしょう。

また、役職についていないが病院内で基本給が最も高いスタッフの基本月給額と看護主任の月収の差は4,000円弱です。

これらのことから

  • 役職につくと年収はアップする
  • 看護師長以上になると年収は大きくアップする
  • 看護主任とスタッフの差は大きくない
  • 年齢が上がると年収はアップする

ということがわかりますね。

役職につくことへの抵抗がある、役職につくことができない場合は、役職につかなくとも勤続年数や臨床経験年数を積むことで年収アップが期待できるでしょう。

看護師の平均年収が高い地域別ランキング

地域によっても平均年収に差はあるのでしょうか?

地域によって看護師の平均年収にどのくらい違いがあるかを見ていきます。

平均年収が高い地域を知ることで、給料の相場の差がわかり、就職活動をする際の参考にできますね。

順位都道府県名平均年収
1位青森540万5,000円
2位岐阜530万4,000円
3位神奈川521万8,000円
・・・・・・・・・
45位高知440万7,000円
46位熊本424万4,000円
47位大分405万円

引用元:令和2年賃金構造基本統計調査

看護師の平均年収が一番多い青森県と一番少ない大分県とでは年収で135万5,000円もの開きがあります。

平均年収が高い都道府県の理由として

  • 病院が少なく、仕事がハードである
  • 患者の数と比較して看護師の数が少なく、看護師の確保が必要である

ことが考えられるでしょう。

応援ナースの月収が高い理由も同じでしょうね。

年収が高い地域は、年収を多くもらえるだけの仕事をする必要があることがわかりますね。

平均年収が低い都道府県の理由として以下の点が考えられます。

  • 病院が多く、仕事がまとめられている
  • 看護師の数が比較的多い

しかし決して負担が少ないわけではありませんよね。

平均年収が低い都道府県であっても、他の要素があれば年収は高いですし、もちろんどの病院にも忙しさはあるでしょう。

病院の規模が大きいと年収も増える傾向にある

病院の規模によって年収にはどのくらいの違いがあるのでしょうか。

病床規模・勤続10年、31~32歳、非管理職の看護師の月給給与

平均基本給与額平均税込給与総額
合計平均24万4,587円31万8,916円
99床以下23万5,030円30万8,659円
100~199床23万9,864円31万3,752円
200~299床24万4,329円31万7,818円
300~399床25万6,106円32万9,135円
400~499床25万8,877円33万5,650円
500床以上26万6,864円34万6,300円

引用元:2020年日本看護協会病院看護実態調査

※税込給与総額には、通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当等を含む(時間外の手当は除く)

99床以下と500床以上では税込み給与額において4万円弱の違いがあります。

年間で考えると45万円もの違いになるのですね。

病床数が多い病院ほど年収が高い理由は

  • 高度で最先端の治療をおこなっている
  • 入退院に関する業務が多い
  • ナースコールの対応が多い

などが考えられます。

看護師で年収アップしたいしたい人におすすめの職場選び・働き方

看護師で年収アップしたいしたい人におすすめの職場選び・働き方

看護師の資格を活かして、一般的な病院・病棟勤務ではなく、違う働き方をする選択肢も多くあります。

違う働き方で年収アップを目指す方法もありますよね。

その中のいくつかを紹介します。

美容クリニックの看護師

美容クリニックで働く看護師の看護師の平均年収は約500万円です。

美容クリニックは入院施設がないため夜勤がありません。

また基本的に予約診療がメインとなるため残業はほとんどありません。

夜勤なし・残業なしでこの年収と考えると、病院で働く夜勤なし・残業なしの看護師と比較しても年収は高めであることがわかりますね。

営業や販売の実績によってインセンティブ(個々の成績に応じて支払われる報酬金)が払われることがあり、自分の能力に合えば大幅な年収アップも期待できるからですね。

休日返上でお客様の対応をする必要があるが年収は1,000万円を超える、ということもあるそうです。

美容クリニックで働くメリット
  • 日勤のみ・残業なしの条件の中では年収が高め
  • 夜勤・残業がなく、ワークライフバランスが取りやすい
  • 働きながら美容の専門知識を得ることができる
デメリット
  • 土日やゴールデンウィークに休みを取ることは困難であることが多い
  • 営業力や接客スキルが必要
  • 他の病院に再就職するときに美容クリニックでの勤務を臨床経験としてみなされない場合がある

ICU看護師

ICU看護師の年収は他の科の看護師と大きく変わらないと言われています。

平均年収は492万円のためその前後と考えてよいかもしれません。

ICU看護師と言えば、一般病棟では使わないような精密な医療機器を使い、高度で集中的な治療を必要とする重篤な患者さんを担当することが多いですよね。

そうすると給料はアップするイメージがありますが実際は他の病棟と大きく変わりはありません。

それはなぜでしょうか。

ICUでは一般病棟と比較して、夜間の人手が必要であるため、夜勤の回数が多いです。

そのため夜勤手当が支給される回数が多くあるでしょう。

また高度な医療機器や治療を行うために集中力や体力が必要とされるため、特殊業務手当が支給されます。

金額は1万円~2万5,000円のことが多いです。

病院によっては支給されないこともあるようですね。

一方で1人の看護師が受け持つ人数が少なくタイムリーな処置や記録をおこなうことができるため残業がほとんどありません。

夜勤手当や特殊業務手当があるが残業手当がないということで、他の病棟の看護師と同じ程度になるということです。

ICU看護師として働くメリット
  • 夜勤手当が支給される回数は多い
  • 高度で集中的な治療や精密な機械の扱いを習得することができる
デメリット
  • 夜勤の回数が少ないと年収が低くなる
  • 特殊勤務手当がない病院の場合は年収が低くなる
  • 残業代はほとんど期待できない

臨床開発モニター

看護師が臨床開発モニターになった際の年収は430万~550万と言われています。

臨床開発モニターとは、治験実施医療機関内でおこなわれる治験が、法律やルールを守って実施されていることを確認する仕事です。

依頼者である製薬会社と、医療機関のスタッフの橋渡しの役割と言えるでしょう。

外勤が多く、全国各地の提携病院を訪問します。

新幹線を利用しての移動や、一泊での出張も珍しくないでしょう。

内勤ではモニタリングの報告書の作成などのデスクワークをおこないます。

臨床開発モニターは昼間の病院で医師や他のスタッフと接するため、夜勤はありません。

残業は0時間の月や多い時は50時間となる月もあり、プロジェクトの量により大きく変化があるでしょう。

また製薬会社には日系企業と外資系企業があります。

年収の下限はほとんど変わりませんが、上限は外資系企業の方が高く、能力や経験によっては年収1200万円という企業もあります。

看護師が臨床開発モニターになるとすると、病院への就職と比較して

  • 募集枠が少ない
  • ライバルが看護師ではない(薬剤師、MR、治験コーディネーターなど)
  • 患者さんとの接点がなくなる

といった大きな違いがあるでしょう。

そのため常に人手不足である看護師の転職と違い、就職するための努力が必要となりますよね。

自分が人より優れている点を持っており、それをアピールできるスキルが必要となります。

臨床開発モニターとして働くメリット
  • 白衣ではなくスーツを着て働くことができる
  • 夜勤はない
  • 新しい薬を待っている全国の人の役に立つことができる
デメリット
  • すぐに高い年収は期待できない
  • 患者さんと接するのではなく医師や他の医療従事者が相手となる

訪問看護師

訪問看護師の平均の年収は435万円といわれています。

訪問看護師は日中に利用者さんを訪問するため、基本的には夜勤はありません

その代わりに事業所によってはオンコール体制があります。

夜間に体調の変化や困ったことがあった利用者からの連絡が入り訪問の必要があれは訪問するという役割です。

このオンコールに対する待機手当があり、1回1,000~2,000円ほどです。

事業所によっては5,000円を超えるところもあります。

訪問看護師は病棟看護師と違い、利用者の生活の中に訪問し関わっていくという、少し違った視点での看護が必要となりますよね。

その分利用者さんのペースに合わせることができ、病院での煩雑な業務やナースコールやポンプのアラームが鳴り響いて働く環境とは全く違う関わりができます。

訪問時間の間の移動時間を長く見積もっていることが多く、休憩を挟みながら仕事ができていいですよね。

訪問の経路によっては自宅で昼休憩をとることができる事業所もあります。

訪問看護師として働くメリット
  • 夜勤はない
  • 訪問と訪問の間の時間は自由に使うことができる
  • オンコールのときは待機しておくだけでも給料が発生する場合もある
デメリット
  • 夜勤がない分年収は低くなる
  • 自分1人で医療的な判断をしなければならない場面がある

老人ホーム

老人ホームでの看護師の平均年収は450万円~550万円といわれています。

老人ホームといっても、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、認知症対応共同生活介護、看護小規模多機能居宅介護など、施設基準によって看護師の役割や配置の人数が違います。

夜間に看護師の配置が義務付けられている施設であれば夜勤があります。

老人ホームで働く看護師の役割は以下があります。

  • 健康観察
  • 内服の確認
  • 褥瘡(床ずれ)の処置
  • 病院受診の必要の有無の判断

このような健康管理の仕事と、必要時は介護分野の仕事も行います。

状態が安定している利用者が多く、病院のように頻繁に治療の補助を行うというような看護はほとんどおこなわれません。

その分生活に重点を置いた看護ができますよね。

病院とは違い、まわりのスタッフはほとんどが介護士です。

たくさんの介護士の中に看護師が1人もしくは数名となると、仕事の線引きが難しいということがよくあります。

他の職種の中にいても良好な関係を築く気配りや努力が必要になるでしょう。

老人ホームの看護師として働くメリット
  • 夜勤があると年収は上がる
  • 状態は安定している人が多く、一般レベルの臨床経験があればよい
デメリット
  • 夜勤は看護師1人体制のことが多い

夜勤専従

夜勤専従の給与体制は月給制は少なく、時給制・回数制のことが多いです。

年収は働く時間や月の夜勤の回数で変わるでしょう。

1回あたりの給料が決まっていて、働いた分だけ支給されます。

1回の勤務の給料は以下のことが多いです。

  • 準夜勤 1万8,000~2万
  • 深夜勤 2万~2万3,0000円
  • 3交代の特殊勤務 22時から9時 3万前後
  • 2交代の夜勤 3万5,000~4万3,000円

通常の勤務と比較して、毎回夜勤をするため、夜勤手当の割合が多く支給されます。

そのため、多い場合は年収600万以上となることもあります。

仕事内容は、おむつ交換や処置を行う機能別看護の役割や、軽症の患者を受け持つことが主になります。

常勤のスタッフがいるため、重症患者の受け持ちや大きな判断をする必要はないことが多いでしょう。

夜勤専従は、雇用体制として非常勤雇用のことが多いです。

そのため、ボーナスはないか少ないことがほとんどです。

夜勤専従として働くメリット
  • 時給換算での給料はとても高く年収は上がる
  • 月の休みは多い
  • 日中の時間は自由に使うことができる
  • ダブルワーク可の病院であれば別の仕事をすることができる
デメリット
  • 福利厚生や年金など長い目で見ると不利な点もある
  • サーカディアンリズムは乱れる

人手不足のコロナ禍で給料が上がっている病院もある

人手不足のコロナ禍で給料が上がっている病院もある

新型コロナウイルスが流行する前年の令和元年の看護師の平均年収は482万9100円です。

令和2年と比較すると、8万9,200円の増額です。

看護師の平均年収の傾向として、新型コロナウイルスの流行により看護師全体の年収が大きく上がったとは言えませんね。

コロナによる経営悪化でボーナスが2分の1や3分の1に減ったという病院もあります。

ではコロナ禍で給料が上がった病院はどのようなものがあるのでしょうか。

  • コロナ患者を受け入れており超過勤務が増えた
  • コロナ患者は受け入れていないが、コロナ患者を受け入れる病棟の他疾患の患者を受け入れるため超過勤務が増えた

このように、新型コロナウイルスの影響で基本給が上がったわけではなく、超過時間が増えたため給料が増えたということがほとんどのようですね。

残業1時間当たりの残業手当が2,936円と考えると、30.4時間増えたことになり、1か月にすると2.5時間の残業が増えたことになります。

該当の医療機関に勤める人には国から新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金が交付されましたが、今後もあるとは限りません。

まとめ

まとめ
  • 看護師の年収の平均は492万円
  • 夜勤が多いほど年収はアップする
  • 病院の規模が大きいほど年収はアップする
  • 管理職になると年収はアップする
  • コロナ禍で年収は微増

看護師の年収は日本人全体の平均より高く、病院規模や働き方によってはさらなる年収アップを目指すことができます。

夜勤の回数が多い、大規模な病院で働くなど、身体の負担が大きく過酷な環境であるほど年収がアップすることがわかりました。

すぐに管理職になることは難しいですが、夜勤の多い職場や規模の大きい病院に転職することはすぐに実行できますよね。

転職は早い方がよいと言われますが、反対に遅すぎるということはありません。

努力して取得した看護師の資格を活かして、自分の目標とする年収を目指してみてはどうですか?

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