新人看護師の仕事内容や給料はどのくらい?1年目で感じる辛い経験ってある?

9 min

看護師の国家試験に合格して、就職先も内定を貰った。

ようやく憧れていた看護師として働くことができるという期待がある一方で、

「どんな仕事をすればいいんだろう?」
「仕事をしていく中で辛いことはないのか?」
「医療の現場でうまくやっていけるのか…」

など、不安な気持ちも抱えている人が多いのではないでしょうか?

看護師は一般的に「高給取りだけど、夜勤とかもあって身体の負担が大きそう」というイメージを持たれています。

では、実際に新人看護師はどうなんでしょうか?

新人看護師はどのような仕事内容で勤務していて、給料はどのくらいもらえるのか気になっている人も多いと思います。

そこで今回は「新人看護師の仕事内容や給料はどのくらい?1年目に感じる辛い経験ってある?」というテーマで新人看護師の具体的な仕事内容から、覚悟しておくべき辛い経験について紹介していきます。

事前に新人看護師がどのような仕事内容かなどを知っておいて、心の準備をしておきましょう。

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看護師1年目の年間スケジュールとは?新人研修の内容について

まずは看護師1年目の年間スケジュールについて紹介します。

  • 院内研修
  • 看護師技術の指導
  • 日勤・夜勤のシャドーイング研修
  • 自立して看護師業務を行う
  • 患者さんの幅を広げていく

上記の5つの項目で具体的にみていきましょう。

編集部

編集部

ここで紹介する5つの項目は病院や病棟、個人によって異なりますが、看護師1年目の年間スケジュールについて大まかに知ることができます。

院内研修

1つ目は「院内研修」についてです。

厚生労働省によると、※保助看法、人格法の改正により2010年4月から新人看護職員の卒後臨床研修が努力義務化となりました。

看護の質の向上、医療安全の確保、早期離職予防の観点から新人看護職員研修は不可欠であり、各病院・施設での実施も努力義務となっています。

(参考元:厚生労働省 政策レポートより)

いきなり難しいことを書きましたが…

要するに、2010年より以前までは、看護師の職場環境が悪すぎて新人看護師が大量に辞めてしまい、せっかく採用しても全然定着しないという問題がどの病院や施設でもありました。

その問題を解決するため、院内研修で看護技術や知識を教えるようになり、それに加えて精神的なサポートも含めた研修を実施するようになったんですね。

具体的には所属長や教育担当者からの定期的な面接や日々の業務の中でも声掛けがあり、新人が安心して働くことができるような職場環境づくりが行われています。

現在では、4・5月くらいまで配属先であまり勤務することなく、ほぼ院内研修で予定が組まれているところもあるのではないでしょうか。

新人看護師の定着にはどの病院も取り組んでおり、新人看護師の院内研修の充実を売りにしている病院もあるくらいです。

編集部

編集部

その研修のおかげのためかは分かりませんが、少しずつ新人看護師の離職率が低下していきました。

看護師技術の指導

2つ目は「看護師技術の指導」についてです。

先ほども紹介したように入職したての4・5月までは院内研修が頻回に行われます。

その院内研修の中で、以下のような看護師技術について指導が行われます。

  • 輸液・シリンジポンプの操作方法
  • 心電図モニターの見方と操作方法
  • 採血、静脈ラインの確保
  • 患者さんの移乗方法と搬送方法
  • インスリンの取り扱い
  • 清潔ケア

病院によって異なりますが、上記のような看護師技術に関する内容が含まれています。

いずれの看護技術についても、院内研修内で先輩の看護師や臨床工学技士などから講義があった後に、先輩看護師の見守りの下でシミュレーターで実践したり、機械を操作していくという流れになります。

特に医療安全に関わる内容については院内研修で指導をする病院が多いです。

また、院内研修以外の場でも看護師技術の指導が行われます。

看護師技術と言ってもかなり幅が広く、院内研修で新人看護師全員に指導することは不可能です。

病棟ごとで対象としている疾患や患者さんの背景が異なるため、それに応じて必要な看護師技術が異なります。

そのため、配属先の病棟の先輩看護師から実際の業務を通して、日々学んでいくことになります。

編集部

編集部

病棟の先輩看護師からの指導は分からないことがなくなるまで続きます。

日勤・夜勤のシャドーイング研修

3つ目は「日勤・夜勤のシャドーイング」についてです。

シャドーイングとは、業務をしている先輩看護師のすぐそばについて、業務内容を実際に見ながら学んでいく方法です。

看護師の業務内容はかなり多く、看護師技術を習得できても業務を行えるかどうかはまた別問題となってきます。

看護師の業務内容は…

  • 清拭、シャワー介助、入浴介助、陰部洗浄などの清潔ケア
  • バイタルサインの測定と状態の観察
  • 点滴の投与
  • 手術や治療、検査の出し、迎え
  • ナースコールの対応
  • 配薬
  • 配膳や下膳、食事介助
  • リハビリテーション
  • 入院時の受け入れと説明、アナムネーゼ聴取
  • 退院後の生活の指導
  • カンファレンス
  • 看護記録やサマリ、看護診断の立案・評価などの記録

ここで挙げればキリがないほど本当に多くのことをこなさないといけません。

はじめから分かっている予定通りの業務もあれば、緊急でしないといけない業務もあります。

そのため、日勤や夜勤に入る前に数日間シャドーイングを行って、実際に日勤や夜勤に入っても業務として取り組むことができるように準備をする期間があります。

自立して看護師業務を行う

4つ目は「自立して看護師業務を行う」についてです。

看護師業務の中には間違えてしまうと、患者さんの生命を脅かしたり、後遺症として残ってしまう危険性の高いものもあります。

注射や配薬などは1つの行為を間違えてしまうと大変なことになります。

そのため、看護師業務はまずは見学を行い、その後数回先輩看護師の見守りの下で行った上で自立して行うという流れになることがほとんどです。

いきなりやったこともない、経験したこともない看護師業務を自立して行うことはなく、少しずつ段階を追ってやっていきます。

自立して行うまでには練習をしたり指導をもらったり、自己学習などを繰り返して学びを深めていくことになります。

患者さんの幅を広げていく

5つ目は「患者さんの幅を広げていく」についてです。

先ほど紹介しましたが、看護師技術はまずは見学→先輩の指導の下で実施→自立という段階を追った流れとなっていました。

患者さんの担当についても同じようなことが言えます。

最初からいきなり疾患が複雑で、状態が悪い患者さんを担当するわけではありません。

まずは軽症で比較的落ち着いていて疾患が単純な患者さんから担当していきます。

数日間、数か月間担当して、患者さんの疾患や業務を理解できて慣れてきたら、少しずつ疾患が複雑で状態が悪い患者さんの担当へと患者さんの幅を広げていきます。

人工呼吸器が装着されている患者さんや気管切開を行った患者さんも担当になっていきます。

担当する人数も最初は1〜2人をじっくり担当して、少しずつ人数を増やしていくことになります。

新人看護師の平均給料とボーナス

これまでは新人看護師の業務内容について5つの項目に分け具体的に紹介してきました。

業務内容も気になるところではありますが、待遇面、特に給料やボーナスのことも気になっている人は多いのではないでしょうか?

ここでは新人看護師の平均給料とボーナスについて紹介していきます。

看護師1年目の平均月給

まずは看護師1年目の平均月収について紹介します。

日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」によると※看護師1年目の平均月収は専門学校卒業で26~27万円(うち基本給は20万2289円)大学卒業で27万292円(うち基本給20万8918円)となっています。

(参考元:日本看護協会「2020年病院看護実態調査」)

大学卒業だと専門学校卒業と比較すると月に数千円高いようです。

12か月の単純計算では大学卒業と専門学校卒業で9万円ほどの年収差が生じます。

編集部

編集部

これらの金額には夜勤手当や住宅手当などの各種手当も含まれています。

看護師1年目の平均ボーナス

では、看護師1年目の平均ボーナスはどのくらいでしょうか?

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、看護師1年目に関わらず看護師全体の夏冬合わせて平均支給額は約86万円となっています。

単純に1/2として計算すると夏のボーナス、冬のボーナス1回あたりの平均額は約43万円です。

看護師の基本給は日本看護協会の調査によると約25~30万円とみられるため、看護師のボーナスは平均で1.4~1.7か月(年間では2.8~3.4か月分)の支給だと言えます。

編集部

編集部

では、本題の『看護師1年目のボーナス』はどのくらいでしょうか?

看護師1年目の夏は入職したばかりであり、5~10万円ほどが一般的な支給額です。

ボーナスは基本的に「一定期間の実績に対する対価」として支給されるものです。

ほぼ実績のない看護師1年目の夏のボーナスは寸志程度で、残念ながらあまり期待できません。

支給がない病院もあります。
冬になると満額支給になることが多いでしょう。

先ほど紹介したように看護師1年目の基本給は20万円であるため、仮に1.5か月分とした場合は30万円が冬のボーナスとして支給されることになります。

夜勤手当や残業手当

次に、夜勤手当や残業手当についてはどうでしょうか?

看護師の給料は他の職業より高いと言われているのは、この夜勤手当や残業手当が充実していることが関係しています。

日本看護協会が2017年に調査した結果の中に夜勤手当や残業手当について報告したものもあるので少しだけ見てみましょう。

2014年2015年2016年
3交代の深夜勤5,259円4,953円5,023円
3交代の準夜勤4,190円3,983円4,076円
2交代の夜勤10,859円10,711円1,0772円

2交代制の夜勤では拘束時間が3交代制と比較すると長くなるため高くなっていますが、ここ数年夜勤手当の額としては変わらない水準で経過しています。

この金額×夜勤をした回数であるため、新人看護師に関わらず、看護師の給料は夜勤手当と夜勤を行った回数にかなり左右されることが分かります。

では、残業手当はどうでしょうか?

2020年年4月の厚生労働省の毎月勤労統計調査によると医療・福祉に携わる一般労働者の平均現金給与総額322,320円のうち、所定外給与額は平均で18,720円所定外労働時間は平均で6.4時間となっています。

看護師の仕事内容の特徴の1つとして引継ぎながら仕事をしていることや急患など急な予定も仕事に含まれています。

サービス残業や看護師の仕事に残業は当たり前という風潮が今でも残っているところが多くあります。

そのため、全ての残業代を請求するともっと高くなることが推測されますが、全てを請求するのは職場の風土などから難しいでしょう。

新人看護師は辛い経験も多い…覚悟しておくべき試練

ここでは新人看護師が経験する辛い経験を3つ紹介します。

事前にこの3つの辛い経験について知っておくことで、少しは受け止め方が変わってくるのではないでしょうか。

①看護師技術の練習は残業して行う

1つ目は「看護師技術の練習は残業して行う」についてです。

これまでの紹介してきたように看護師の業務内容は本当に煩雑です。

しかも、予定通りにいかないことばかりで、緊急の手術や入院に対応しなければならなかったり、患者さんの状態が急に悪くなったり、追加の検査が必要となったり、患者さんから急に呼ばれたりするなど、色んなことが突然やってきます。

その状況の中で仕事をしないといけません。

勤務時間内不足している看護技師技術習得のために練習したり、指導をもらう時間はありません。

そのため、看護師技術の練習は残業して行うことがほとんどです。

さらには病院で残って練習した後、自宅でも看護師技術の学習が必要です。

編集部

編集部

1つのミスが患者さんの生命に関わる場合もあります。

より早く正確に看護師技術を習得するためにも、残業や自宅での学習は必要だと言うことを少しは覚悟しておくべきかもしれません。

②夜勤のリズムに慣れるまでは辛い

2つ目は「夜勤のリズムに慣れるまでは辛い」についてです。

看護師の業務内容は煩雑だけではなく、日勤・夜勤・早出・遅出など勤務時間が不規則なところも。

看護師は生活リズムが崩れやすくなることを念頭に置いておいたほうがいいかもしれません。

その中でも特に夜勤業務は昼~夕方に出勤して、夜間仮眠を数時間取って、翌朝まで勤務しなければいけません。

病院に何十時間もいることになるのに、仮眠は数時間しか取れません。

しかも、忙しかったり病院という環境で緊張していることもあり、仮眠時間を十分に確保できず全く眠ることができないことも多々あります。

1度崩れた生活リズムを取り戻すには時間がかかりますし、慣れるにも時間がかかります。

編集部

編集部

看護師を数年していると慣れてきますが、新人看護師にとっては覚悟しておいたほうがいい経験の1つです。

③女性が多いゆえの人間関係に悩まされる

3つ目は「女性が多いゆえの人間関係に悩まされる」についてです。

近年では男性の看護師も増えてきています。

厚生労働省の平成30年衛生行政報告例の概況によると男性看護師の割合は7.8%とされています。

特に外科系、急性期の病院では多くの男性看護師を見る機会が増えてきましたが、それでも看護師の世界はまだまだ女性の世界です。

女性ばかりという特殊な環境であるが故、人間関係に悩まされることが多いです。

よく昔のテレビドラマで見たような陰湿ないじめや仲間はずれなどが実際に今でもあるようです。

この人間関係を苦に退職してしまう人もいるのが現状です。

新人看護師で転職を成功させるコツ

新人看護師にとって覚悟しておくべき経験について紹介しました。

しかし、そんな経験はせず恵まれた職場で勤務できている新人看護師もいますし、もちろんそんな経験をしておきながら我慢しておく必要はありません。

他にももっと良い職場、病院はあるはずなので転職して環境を変えることも1つの方法です。

「新人看護師は経験も浅く、転職をするには難しいのではないか?」と感じている人も多いと思います。

そこでここでは、新人看護師で転職を成功させるコツについて紹介します。

教育制度が整った大規模の病院を選ぶ

「教育制度が整った大規模の病院を選ぶ」ことが転職を成功させるコツの1つです。

もちろん、規模の小さい病院でも教育制度が整い、しっかりと教育してくれるところもあります。

でも、やはり大規模の病院であると教育制度が整っているところが多くなります。

先ほども紹介したようにほとんどの病院では努力義務化された新人教育に力を入れており、新人看護師は多くの研修の機会に恵まれています。

行う研修の内容は病院や施設によって異なります。

大規模の病院であれば、多くの専門看護師や認定看護師が在籍しており、多くの看護師が研修に関わります。

そのため、より専門的なこと、より実践的なことを学ぶことができます。

また、そういう病院では院内研修だけではなく、病棟ごとで行うプリセプターや先輩からの教育も充実しているため、継続的な教育を受けることが可能となります。

編集部

編集部

看護についての知識や技術を学ぶことができるということだけではなく、精神的なサポートも受けることができるので、余計なストレスを抱えることなく仕事を続けることができます。

仕事に対する姿勢ややる気をアピールするべし

「仕事に対する姿勢ややる気をアピールする」ことが転職を成功させるコツの1つです。

転職先の病院や施設は

  • どのような経験をしてきたのか
  • 採用したことで即戦力として働いてくれるのか
  • 長く働き続けてくれるのか
  • 勤務態度は真面目なのか

などなど、多くのことを選考にかけ採用します。

その時点で「新人看護師は経験も不足しており、今後戦力となったとしても即戦力としては難しく、1度退職していることからまた辞めるのでは?」と思われてしまいがちです。

当然ですが、多くの経験をしてきた中堅の看護師などと比べて不利になってしまいます。

そのため、これらの印象を改めてもらうためには仕事に対する姿勢ややる気をアピールして、「頑張ります!!」と伝えなければなりません。

編集部

編集部

この熱意を伝えることができるように、自分のアピールポイントを事前にまとめておくことも大切です。

お給料に悩んでいるなら転職は慎重に

「お給料に悩んでいるなら転職は慎重に」考えましょう。

看護師は世間では高給取りというイメージを持たれていますが、実はそうでもありません。

夜勤業務を頑張って夜勤手当をもらって、ようやく少しはもらえたかなと感じる程度です。

夜勤業務の大変さに比べたら割に合わないと感じている人も多いでしょう。

しかし、お給料に悩んでいるときの転職はあまりおすすめしません。

看護師の給与体系は経験年数や資格の有無によって左右されることもあるため、新人看護師では給料が変わらないことがあります。

編集部

編集部

「転職する前の方が給料が良かったのに…」とならないように、よく調べた上で転職を検討しましょう。

まとめ

今回は「新人看護師の仕事内容や給料はどのくらい?1年目に感じる辛い経験ってある?」というテーマで新人看護師の具体的な内容から平均的な給料、覚悟しておくべき辛い経験について紹介してきました。

看護師にとって1年目というのは、社会人1年目であることに加え、患者さんの命に関わることをしなければならない立場であり様々な辛い経験をしてしまうことがあります。

辛い経験をして成長することも確かにあるかもしれませんが、辛い経験をしている状況を無理に我慢する必要はありません。

転職することで辛い経験を軽減できる可能性もあります。

良い看護師になれるように、辛い経験を軽減できるように、今回紹介したコツを活用しながら転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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