アフターピルは低用量ピルで代用できる?緊急避妊の方法と低用量ピルとの違いも紹介!

少量の女性ホルモンが含まれる低用量ピルは、避妊や月経痛の改善などを目的に飲む薬です。一方、アフターピルは、避妊に失敗した時などに緊急避妊目的に服用するものです。 同じく避妊を目的とした内服薬ですが、アフターピルを低用量ピルで代用することはできるのでしょうか?結論から述べると、残念ながらアフターピルを低用量ピルで代用することはできません。その理由を、医師が詳しく解説いたします。


アフターピルは低用量ピルでは代用できない。

アフアフターピルも低用量ピルも同じ避妊効果のあるお薬ですが、結論から述べると、アフターピルは低用量ピルでは代用できません。

その理由は、避妊効果が期待できる服用方法の違いです。アフターピルは1錠飲めば効果が期待できますが、低用量ピルは毎日継続的に飲まなければ効果が期待できないため、避妊に失敗してから低用量ピルを1錠服用してもアフターピルと同様の避妊効果は期待できません。

低用量ピルは基本的に毎日継続的に飲むことで排卵を抑え、避妊効果が期待できるというメカニズムになっており、排卵を抑えるためには月経開始時から少なくとも7日間以上は続けて服用することが必要とされています。そして、適切に飲めば、避妊の成功率は99.7%となる、というデータもあります。また、低用量ピルには卵胞ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)が含まれており、薬によって黄体ホルモンの種類は異なる場合があります。

一方で、アフターピルはレボノルゲストレルという黄体ホルモンが成分の薬(ノルレボ)と、ウリプリスタール酢酸エステル(選択的プロゲステロン受容体調節剤)が成分の薬(エラ、エラワン)があります。避妊に失敗したときから72時間(エラ、エラワンは120時間)以内に1錠飲むことで、排卵抑制と着床阻止の働きによって避妊効果が期待できるというメカニズムになっています。妊娠阻止率は85%(24時間以内に服用すれば95%)というデータもあります。

このように、低用量ピルは続けて飲むもの、アフターピルは1錠だけ飲むものという点が大きく異なります。そのため、低用量ピルを1錠飲んだだけでは、アフターピルのような避妊効果は得られないと考えられます。

アフターピルの詳細はこちらで解説しています。

中用量ピルを用いた緊急避妊法(ヤッペ法)は推奨されない

中用量ピル(低用量ピルよりも卵胞ホルモン量が多いピル)を緊急避妊目的で使う「ヤッペ法」という方法があります。1970年代から行われている緊急避妊法であり、かつて日本では緊急避妊法の主流だった時代があります。

具体的な方法としては、中用量ピルを、避妊に失敗した時から72時間以内に2錠服用し、初回服用の12時間後に再度2錠服用する、というものです。

しかし、妊娠阻止率は57%程度であり、かつ副作用も多いとされています。そのため現在ではヤッペ法は緊急避妊法としては推奨されておらず、アフターピルが主流となっています。

ヤッペ法の詳細はこちらで解説しています。

低用量ピル・アフターピル・ヤッペ法(中用量ピル)の比較

ここまで紹介した避妊法・緊急避妊法である、低用量ピル、アフターピル、ヤッペ法(中用量ピル)の違いは以下の通りです。

低用量ピルアフターピルヤッペ法(中用量ピル)
飲み方・方法基本的に毎日服用72時間(エラ、エラワンは120時間)以内に1錠服用中用量ピルを、72時間以内に2錠、その12時間後に2錠服用する方法
避妊できる確率(妊娠阻止率)99.7%(85%)(24時間以内に服用すれば95%)(57%)(24時間以内に服用すれば77%)
妊娠回避の判定休薬期間または偽薬期間の消退出血生理をもって確認生理をもって確認
副作用飲み始めに吐き気、頭痛、むくみなどが現れる場合がある吐き気(23%)、嘔吐(6%)、下腹部痛(18%)など吐き気(51%)、嘔吐(19%)、下腹部痛(21%)など
費用相場1ヶ月分 2,000~3,000円程度1錠 10,000~20,000円程度4錠 5,000円程度

低用量ピルとアフターピルの併用は問題ない

低用量ピル服用中に飲み忘れなどがあり、避妊効果が得られるのか心配になった場合は、アフターピルを併用しても基本的に問題ありません。ただし、個人差があったり、状況によって異なる可能性もあるため、併用しても問題ないのか、併用した場合は低用量ピルをどのように服用するのか、といったことは、処方の際に医師に相談するとよいでしょう。

アフターピルを飲んだほうがよいのはどんな時?

以下のような状況に当てはまる場合は、アフターピルを飲んだ方がよいでしょう。

・避妊をせずに性行為をした

・避妊具が破損したりはずれたりした

・無防備な性行為があり、かつ低用量ピルを飲み忘れたとき(特にシートの最初や最後の1錠を飲み忘れたときや、2錠以上の飲み忘れがあったとき)

・無防備な性行為があり、かつ低用量ピルに影響を及ぼすような薬やサプリメントを服用したとき

アフターピルを処方してもらう方法

アフターピルは今のところ薬局などでは購入できず、医療機関で処方してもらう必要があります。

ネット通販で販売されていることもありますが、こういったものを買うということは、海外製品の個人輸入に当たることが多く、さまざまな危険が伴います。たとえば、日本で流通している薬の基準から外れていたり、粗悪品が混じっていたりするなどのリスクがあるため、ネット通販での購入は避けましょう。

オンラインで完結したい場合は、医療機関がやっているオンライン診療を受け、薬を配送してもらう方法があるため、利用してみてはいかがでしょうか。クリニックフォアのオンライン診療では、Ella Oneとノルレボを取り扱っています。

Ella Oneの詳細はこちらで解説しています。

日ごろから低用量ピルを服用するのがおすすめ!

アフターピルはあくまでも緊急の措置のための薬です。避妊に失敗した時に慌てることがないように、日ごろから低用量ピルを飲んでおくとより安心でしょう。

クリニックフォアではさまざまな種類の低用量ピルを取り扱っています。オンライン診療も可能なので、忙しい方でも利用しやすくなっています。

参考文献

https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00066208.pdf

https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/kinkyuhinin_shishin_H28.pdf

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

https://w-health.jp/delicate/anticonception/

Task Force on Postovulatory Methods of Fertility Regulation. Randomised controlled

trial of levonorgestrel versus the Yuzpe regimen of combined oral contraceptives for

emergency contraception. Lancet 1998; 352: 428-433