EDの診断方法とは?セルフチェックの方法や対応する診療科も紹介!

EDとは、勃起ができない、勃起が続かない、または勃起の硬さが不十分といった状態のことを言います。基本的に、満足な性行為を行うのに十分な勃起ができない場合はEDと考えてよいでしょう。 EDは医療機関で治療を受けることができます。しかし、事前知識なしで受診するのはハードルが高いと感じる方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、セルフチェックの方法、EDの診断・治療を行っている診療科や診断方法などを解説します。受診を検討している方はまず読んでみてください。

もしかしてED?セルフチェック

まず、EDのセルフチェックとして「SHIMスコア」と「EHS」を紹介します。

自分がEDなのかどうか、半信半疑な方もいるでしょう。その場合は、まずセルフチェックをしてみましょう。ただし、いずれも結果はあくまで目安なので、気になる場合は受診して正確な診断を受ける必要があります。なお、診察時の資料にもなるので、セルフチェックの結果を持参するとよいでしょう。

EDのセルフチェック(SHIMスコア)

EDのセルフチェックには、IIEF(国際勃起機能スコア)が使われることが一般的です。IIEFには、全15問のIIEF-15や、全5問のIIEF-5、SHIMなどがあります。ここではSHIMを紹介します。

SHIMでは、性交の機会があった場合の結果が21点以下だとEDの可能性があります。

  • 軽症17~21点
  • 軽症~中等症:12~16点
  • 中等症8~11点
  • 重症:5~7点

※以下はいずれも「この半年」について回答してください。

  • 勃起してそれを維持する自信の程度はどのくらいありましたか?
  • 非常に低い【1点】
  • 低い【2点】
  • 中くらい【3点】
  • 高い【4点】
  • 非常に高い【5点】
  • 性的刺激による勃起の場合、何回挿入可能な勃起の硬さになりましたか? 
  • 性的刺激はなかった【0点】
  • 全くまたはほとんどなし【1点】
  • たまに(半分よりかなり低い頻度)【2点】
  • 時々(半分の頻度)【3点】
  • おおかた毎回(半分よりかなり高い頻度)【4点】
  • 毎回またはほぼ毎回【5点】
  • 性交中、挿入後に何回勃起を維持できましたか?
  • 性交を試みなかった【0点】
  • 全く、またはほとんど維持できなかった【1点】
  • たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度)【2点】
  • 時々維持できた(半分の頻度)【3点】
  • しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度)【4点】
  • いつも、またはほぼいつも維持できた【5点】
  • 性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか?
  • 性交を試みなかった【0点】
  • ほとんど困難だった【1点】
  • かなり困難だった【2点】
  • 困難だった【3点】
  • やや困難だった【4点】
  • 困難でなかった【5点】
  • 性交を試みた時、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか?
  • 性交を試みなかった【0点】
  • 全く、またはほとんど満足できなかった【1点】
  • たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度)【2点】
  • 時々満足できた(半分の頻度)【3点】
  • しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度)【4点】
  • いつも、またはほぼいつも満足できた【5点】

硬さのセルフチェック(EHS)

硬さのセルフチェックには勃起の硬さスケール(EHS)が便利です。EHSはアメリカで開発され、5段階評価でEDの簡易診断ができます。

  • グレード0:陰茎は大きくならない
  • グレード1:陰茎は大きくなるが、硬くはない
  • グレード2:陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない
  • グレード3:陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない
  • グレード4:陰茎は完全に硬く、硬直している

EDの診断を受けるにはどこに行けばいい?

以前は泌尿器科がED治療の中心でしたが、最近は内科が治療の中心になっています。そのため、泌尿器科に行くか、内科のかかりつけ医などに相談しましょう。また、専門のクリニックも選択肢の一つです。

受診の際は、診察時の資料にもなるので、セルフチェックの結果を持参するとよいでしょう。

なお、EDの原因には糖尿病、肥満、心血管疾患、高血圧、慢性腎臓病、神経疾患、精神疾患的、睡眠時無呼吸症候群、薬の副作用など、さまざまな事柄が関係することがあります。る背景にある病気などに気づくためにも、受診し、適切な診断を受けることが大事です。

EDの診断方法

EDの医学的な定義は「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が、持続または再発すること」とされています。この定義に当てはまるかどうかを調べるために、診察や検査を行います。

まずは問診やSHIMスコア(問診のようなもの。詳しくは後述)をふまえ、EDかどうか、ED以外の他の性機能障害がないかを確認したり、EDの原因やリスクファクターの特定、心理社会的状態の把握をしたりします。

さらに、体の状態を確認し、陰茎の変形や、なんらかの病気がないか調べます。必要に応じて臨床検査を行うこともあります。詳細は以下の通りです。

問診で聞かれること

問診では、過去と現在の性的関係や性生活の状況、勃起の状態、心理状態、持病、治療歴、生活習慣(飲酒、喫煙、運動の状況など)などを聞かれることが多いです。勃起の硬さや持続時間などについても聞かれるため、把握しておくとよいでしょう。

また、心理的要因の把握のために、心理テストが行われることもあります。

体の状態を見る

BMI(肥満度)、血圧、脈拍、陰茎や精巣の状態、前立腺の触診などを行う場合もあります。これらは、EDの背景にある病気(生活習慣病、前立腺肥大症やがんなど)を調べるために行います。

臨床検査

尿検査や血液検査で血糖値を調べます。血糖値の検査は、主に糖尿病の有無を調べるために行います。

さらに、必要に応じてホルモン検査(テストステロン値の検査)を行うこともあります。なお、性機能専門医を受診した場合は、さらに細かな検査を行うこともあります。

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クリニックフォアでは、オンライン診療でED治療を行っています。スマホやパソコンでいつでもどこでも医師の診察を受けることができ、薬はご希望の場所に配送します。直接の受診にハードルを感じる方や、忙しくて病院に行く時間がない方は、受診を検討してみてください。

参考文献

  1. 日本性機能学会/日本泌尿器科学会|ED 診療ガイドライン
  2. 日本臨床内科医会|ED Q&A