女性薄毛の薬の種類(スピロノラクトン、ミノキシジル)と効果、副作用について

薄毛に悩み治療を検討している女性の中には、薄毛についてなかなか相談できる人がいない、薄毛の治療薬の効果がわからない、強い副作用があるのではないかと不安に思う、などの理由で薬剤を用いた治療に踏み切れないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方のために、この記事では、女性の薄毛の治療薬にはどのような効果があり、どのような副作用があるのかについて、詳しくご紹介します。いきなりクリニックで相談するのは抵抗があるという方も、一度ご自身の症状と照らし合わせながら、確認してみていただければ幸いです。

薄毛に悩む女性はどれくらいいる?

まず、薄毛に悩む女性はどのくらいいるのか、ということについてお話していきます。薄毛というテーマは男性でももちろんですが、女性においては特にデリケートな問題としてとらえられるかもしれません。

実は、薄毛に悩む女性の割合は10%程度とされています。男性は、年齢が上がるにつれて発症頻度が高くなり、30%程度がAGAなどで薄毛になるとされています。
割合的に見ると男性の方が高いですが、女性が発症する頻度も10人に1人程度はいると考えると、そこまで珍しい症状ではないと言えるのではないでしょうか。

クリニックで処方される薬の種類は?

女性が薄毛の治療のためにクリニックを受診されると、多くの場合、治療薬としてスピロノラクトン、ミノキシジルという薬が使われます。これらのお薬について解説いたします。

スピロノラクトン

スピロノラクトンとは、もともとは尿量を増加させ、体の過剰な水分などを排出することで、むくみや高血圧の改善に効果がある「利尿薬」と呼ばれるお薬です。

なぜこれが女性の薄毛に対して処方されるかというと、スピロノラクトンの副次的な作用が女性の薄毛に効果があるからです。

スピロノラクトンには抗男性ホルモンという作用があり、男性ホルモンが抑制されることで、男性が服用した場合に、男性であるのに女性のような乳房となる女性化乳房や、男性の性欲が減退するといった症状がみられる場合があります。
女性にも微量ではありますが男性ホルモンが分泌されています。閉経などで女性ホルモンが低下し、男性ホルモン濃度が相対的に濃くなると、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が起き、結果として薄毛になるということがあります。
スピロノラクトンを内服することで、男性ホルモンが抑制され、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが整うと、ヘアサイクルが正常化され、抜け毛の予防が期待できます。そのため、女性薄毛に対しては、抜け毛予防の目的でスピロノラクトンが処方されます。

また抜け毛の予防だけでなくこの作用を活用して、ニキビの治療に応用したり、さまざまな女性特有の疾患に対しても利用されるケースが出てきています。
ただし、抗利尿剤であるため、心臓に疾患のある方などは使用できないという点には注意が必要です。

ミノキシジル

ミノキシジルは発毛や育毛効果が期待できるお薬です。

もともと高血圧症治療の内服薬の成分として使用されていましたが、この薬で高血圧の治療をしていた患者のAGAが改善したという報告が多く出て、ヘアサイクルへの作用が研究され、脱毛や薄毛の治療薬として応用されたのが始まりです。

ミノキシジルの詳細なメカニズムは現在も研究中な部分もありますが、毛包に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって発毛を促すということが分かっています。ミノキシジルは使用を開始してから約3ヶ月ほどで効果を実感できるといわれています。

ミノキシジルは内服薬と外用薬があり、それぞれで注意すべきポイントが異なります。
効果については、内服薬の方が高いとされていますが、内服薬ではめまいや動悸、胸の痛みなどの副作用が報告されておりますので、心臓にもともと病気のある方は注意が必要です。
外用薬では内服薬のようなめまいなどの副作用は起こりにくいと考えられているものの、頭皮に直接お薬をつけることによって頭皮のかぶれや痒み、湿疹といった副作用が起こる可能性があります。

また内服薬は1日1回の服用で良いのに対して、外用薬では1日2回の塗布が必要であるため、内服薬の方が確実に続けやすいと考えられます。

市販の育毛剤と処方薬では何が違うの?

まず、ミノキシジルの内服薬やスピロノラクトンは市販での販売はありません
ミノキシジルについては、個人輸入サイトなどで海外から個人的に輸入をすれば使用することが可能ですが、偽薬でない保証はありませんし、個人輸入をしたミノキシジルによって健康被害を起こしたという報告もあるため、おすすめはできません。厚生労働省からも個人輸入薬についての注意喚起が出されています。

似たような通販でも手軽に入手できるため人気のパントガールについても、髪の成長を促進する栄養成分は含まれているものの、発毛や育毛に直接つながる成分は含まれていません

ミノキシジルの外用薬については、市販でも販売されています。
例えば、大正製薬から販売されているリアップは第1類医薬品として、ある程度の濃度のミノキシジルが配合されていますが、成分の濃度が異なります。市販薬はその人一人一人のための薬ではなく、万人が問題なく使用するために作られているため、高い効果を期待できない場合が多いといえます。

こういったことを踏まえると、自分の状態に合わせて、効果のしっかりとした複数の薬の選択肢から選んでお薬を処方してもらえるというのが、医療機関を受診するメリットの1つです。
また、医師が継続的に状態を観察し、万一服用中に何か困ったことがあった場合でも、使用の中止・変更のアドバイスや採血・心電図検査などといった適切な治療が受けられるというメリットもあります。

女性の薄毛治療ならオンライン診療のクリニックフォア

クリニックフォアグループでは、全国どこからでも初診からオンライン診療で女性薄毛の診察を行い、症状について伺いながらお薬を処方し、お薬は最短翌日到着いたします。

以下のような方に、特におすすめなサービスです。少しでも当てはまるという方は、ぜひお気軽にご相談ください。

  • 「女性専用の薄毛治療を始めたいけど病院に行くのが面倒くさい、行きたくない」
  • 「女性専用の薄毛治療をお得に始めたい」
  • 「女性専用の薄毛治療について気軽に相談したい」
  • 「市販薬でトライしたけれどなかなか効果が出ていない」

オンラインでできる女性専用の薄毛治療はこちら

参考文献

スピロノラクトン添付文書 https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2133001F1590_1_01

ミノキシジル外用添付文書 

https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/J1801000183_01_A.pdf

大正製薬リアップ https://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_201.html厚生労働省_個人輸入薬による健康被害について https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/G20181031_hatsumoyaku.pdf