ビタミンB12とは?効果や多く含まれている食べ物などを医師が解説します

この記事を読んでいる方は「ビタミンB12ってどんな働きを持つの?」「ビタミンB12が多く含まれてる食べ物って何?」「ビタミンB12を過剰摂取した場合にはどうなるの?」「不足した場合にはどうなるの?」など、気になられているのでは無いでしょうか。

そこで、本記事ではビタミンB12の効果や働き、摂取量の目安から、ビタミンB12が多く含まれている食べ物などを解説いたします。

ビタミンB12とは

ビタミンB12とは水溶性ビタミンの一種で、シアノコバラミンやヒドロキソコバラミンとも呼ばれます。

人間の体内では合成されないため食べ物等から補給が必要

ビタミンB12は人間の体内では合成できません。そのため食べ物やサプリなどからの補給が必要な栄養分です。

ビタミンB12は肉や魚に多く含まれており、現代では、あまり不足する心配はありません。しかし、野菜や果物にはほとんど含まれていないため、菜食主義の方は注意が必要です。

ビタミンB12の効果

ビタミンB12は葉酸と共に赤血球に含まれるヘモグロビンの生成が主な役割です。また神経を正常に保つためにも必要な成分です。

そんなビタミンB12を摂ることで得られる効果には、以下のようなことが挙げられます。

  • 睡眠のリズムを整える
  • 眼精疲労を改善させる
  • 貧血を予防する

睡眠のリズムを整える

ビタミンB12を摂取すると光感受性が高まり、体内時計が整うとされています

体内時計は夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるという睡眠のリズムを調整しており、ビタミンB12を摂ることで睡眠のリズムを整えることができます。

そのため非24時間睡眠覚醒症候群などの睡眠障害の治療で、ビタミンB12の投与が行われることもあります。

参考:Overview of Sleep Disorder – Soichiro Miyazaki(Shiga University of Medical Science Hospital)

眼精疲労を改善させる

眼精疲労の原因は、目の奥にある視神経へのダメージが蓄積されることです。

ビタミンB12はこの視神経をはじめとする神経を正常に保つために重要な働きを担っています。そのためビタミンB12の摂取によって、眼精疲労の改善に繋がります。

貧血を予防する

先の通りビタミンB12はヘモグロビン生成が主な役割です

貧血はヘモグロビンの不足によって起こるため、ビタミンB12をしっかりと摂取することでヘモグロビン不足を防ぎ、貧血の予防に繋がります。


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ビタミンB12の食事摂取基準

ビタミンB12の食事摂取基準は性別や年齢によって異なります。詳細は以下の通りです。

男性の食事摂取基準(㎍/日)

年齢等推定平均必要量 (㎍)推奨量 (㎍)目安量(㎍)
0~5(月)0.4
6~11(月)0.5
1~2(歳)0.70.9
3~5(歳)0.81
6~7(歳)11.3
8~9(歳)1.21.5
10~11(歳)1.51.8
12~14(歳)1.92.3
15~17(歳)2.12.5
18~29(歳)22.4
30~49(歳)22.4
50~69(歳)22.4
70以上(歳)22.4

引用:厚生労働省 – 日本人の食事摂取基準(2015年版)

女性の食事摂取基準(㎍/日)

年齢等推定平均必要量 (㎍)推奨量 (㎍)目安量 (㎍)
0~5(月)0.4
6~11(月)0.5
1~2(歳)0.70.9
3~5(歳)0.81
6~7(歳)11.3
8~9(歳)1.21.5
10~11(歳)1.51.8
12~14(歳)1.92.3
15~17(歳)2.12.5
18~29(歳)22.4
30~49(歳)22.4
50~69(歳)22.4
70以上(歳)22.4
妊婦(付加量)0.30.4
授乳婦(付加量)0.70.8

引用:厚生労働省 – 日本人の食事摂取基準(2015年版)

ビタミンB12を過剰摂取した場合の影響

ビタミンB12を過剰摂取した場合における、健康障害などは確認されていません

ビタミンB12の吸収は胃から分泌される内因子によって調整されるため、過剰にビタミンB12を摂取したとしても、余剰分は吸収されずに尿を通して排出されると考えられています。

こうした背景から、耐容上限量は設定されておらず、過剰摂取についても問題無いと考えられますが、サプリなどを用いる場合は適切な用法用量を守ってお使いください。


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ビタミンB12が不足すると「ビタミンB12欠乏症」を引き起こす

ビタミンB12が不足すると「ビタミンB12欠乏症」を引き起こし、以下のような症状が起こります。

  • 貧血
  • 神経障害による手足のしびれ
  • 筋力低下
  • 歩行困難
  • 息切れ
  • めまい

基本的にはビタミンB12の薬剤やサプリメントを摂取することで、ビタミンB12欠乏症は改善されます。

現代の食生活では、ビタミンB12欠乏症に陥る可能性は低いのですが、吸収不良の方や菜食主義の方などは注意が必要です。

ビタミンB12が多く含まれている食べ物

ビタミンB12は肉や魚介類などの動物性食品に多く含まれている傾向にあります。野菜や果物類にはほとんど含まれていません。肉や魚介類の他には、藻類にも比較的多く含まれています

ここでは以下3種類の食品におけるビタミンB12含有量を紹介していきます。

  • 肉類
  • 魚介類
  • 藻類

肉類

順位食品名成分量100gあたりμg
1牛のレバー(生)52.8
2鶏のレバー(生)44.4
3豚のレバー(生)25.2
4スモークレバー24.4
5牛の腎臓(生)22.1
6牛の小腸(生)20.5
7豚の腎臓(生)15.3
8牛のハツ(生)12.1
9豚のレバーペースト7.8
10フォアグラ(茹で)7.6

魚介類

順位食品名成分量100gあたりμg
1白鮭のめふん327.6
2しじみ(水煮)81.6
3しじみ(生)68.4
4カタクチイワシの田作り64.5
5あさり(水煮)63.8
6あゆの内臓(生)60.3
7あげまき(生)59.4
8赤貝(生)59.2
9干しやつめ54.8
10白鮭の筋子53.9

藻類(海苔等)

順位食品名成分量100gあたりμg
1あまのり(干しのり)77.6
2あまのり(味付けのり)58.1
3あまのり(焼きのり)57.6
4いわのり(素干し)39.9
5あおのり(素干し32.1
6かわのり(素干し)5.7
7えごのり(素干し)5.1
8カットわかめ(乾)2
9あおさ(素干し)1.3
10てんぐさ(素干し)0.5

ビタミンB12に関するよくある質問

最後にビタミンB12に関するよくある質問について回答します。

Q. 摂取するタイミングは寝る前が良いというのは本当ですか?

ビタミンB12を寝る前に摂取することで、吸収率が上がるといった事実はありません。

余剰分を身体に蓄えることはできないため、朝昼夜こまめに分けて摂取するのが好ましい、と考えられます。

Q. サプリメントから摂取することで発生する副作用はありますか?

ビタミンB12をサプリメントから摂取することで、副作用が発生すると言ったことは報告されていません

しかしマルチビタミン剤で摂取する場合には、耐容上限量が定められているビタミンB6等の過剰摂取をしてしまう恐れがあるため、注意しておきましょう。

関連記事:ビタミンB6の効果や働きは?多く含まれている食べ物など医師が解説します(※公開時にリンク設定お願い致します。)

Q. 注射で補給することはできますか?

ビタミンB12は当院をはじめ、各医療機関で行われているビタミン注射でも補給できます

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