リベルサスってどんなお薬?ダイエット効果もあるの?正しい使い方について、医師が解説します。

メディカルダイエットをご存知でしょうか?メディカルダイエットとは、医療機関での施術や医師から処方を受ける薬などを用いて、医師のサポートを受けながら行うダイエットのことです。メディカルダイエットにはさまざまな方法、薬がありますが、この記事では、内服することで体重減少(ダイエット)効果が期待される「リベルサス」について、効果が期待できる理由や他の薬との違い、副作用、飲み方、価格、処方について解説します。

リベルサスとは?

リベルサスとは、「GLP-1作動薬」の一つで2型糖尿病の治療薬として日本でも承認を受け、患者さんに使われている薬です。

また、食欲を抑える効果があることから、メディカルダイエットのお薬としても使われるようになっており、海外では高度肥満症の治療薬としても承認を受けています。

リベルサスに体重減少(ダイエット)効果が期待できる理由は?

リベルサスを服用すると、食欲に関係する脳の視床下部という場所に作用し、食欲が抑えられるほか、胃腸の動きを緩やかにすることで食べた物の消化が遅くなり、通常よりも少ない量で満腹感を感じられるといわれています。さらに、内臓脂肪の燃焼効果も期待できるため、やせ体質を目指すことが可能です。リベルサスを服用することで、3ヶ月ほどで効果が現れると認められています。

服用をやめると効果はどうなる?

リベルサスの服用をやめると、体重減少(ダイエット)効果はなくなります。ただし、リベルサスを長く飲み続けると、飲むのをやめた後にリバウンドで戻る体重の量が少ないと認められています。

リベルサスと他の薬の違いは?

他のGLP-1作動薬との違いは?

メディカルダイエットに使われるGLP-1作動薬には、リベルサス以外にも「オゼンピック」があります。オゼンピックとリベルサスの大きな違いに投与方法があります。リベルサスは毎日1錠内服しますが、オゼンピックは週に一度、自己注射して投与する必要があります。

リベルサスが2020年に厚生労働省の認可を受けるまでは、GLP-1作動薬は注射薬が一般的でした。実はGLP-1作動薬は、胃酸などの消化酵素によってすぐに分解されてしまったり、分子が大きいといったりする理由で、胃からの吸収が難しいといわれています。

しかし、2020年に吸収促進剤を配合した内服薬のリベルサスが登場したことで、より使いやすくなりました。

※現在、GLP-1注射製剤に関して全国で供給不足が続いております。
糖尿病学会、日本医師会の指針を踏まえ、適切な患者さんへの使用を優先する為、供給状況について国内正規代理店と連携しながら、状況に応じて医師の判断のもとで処方を行わせていただきます。

GLP-1作動薬以外の薬もある!

メディカルダイエットで使われる薬にはGLP-1作動薬以外にも、SGLT2阻害薬、漢方薬などがあります。

SGLT2阻害薬は、尿に糖を排出することで血糖値を下げる薬です。食事で糖質を控えているのと同じ状態になるため、ダイエット効果が期待できます。

漢方は防風通聖散というものが体の代謝を上げることで体重減少効果を期待できるとされています。

リベルサスの副作用は?

リベルサスには、吐き気、嘔吐、下痢、胸やけなどの胃腸障害、めまい、味覚異常、消化不良などの副作用が起こる可能性があります。胃腸障害が起きた場合でも、内服を続けるうちに軽くなるといわれています。

そのほか、重大な副作用として低血糖(発生頻度は不明)や急性膵炎(0.1%の頻度)のリスクがあります。脱力感、極度の空腹感、冷や汗、顔色が青白くなる、動悸、震え、めまい、嘔吐を伴う激しい腹痛などがある場合は重大な副作用が起きている可能性があるため、すぐに服用をやめて医師に相談しましょう。ただし、リベルサスは血糖値が高いときだけ、インスリンを分泌するようにすい臓に働きかける薬なので、低血糖は起きにくいといわれています。

こんな方は服用できないことも!

リベルサスは、以下のような方には処方できません。

・妊娠中、授乳中の方

・1型糖尿病の方

・膵炎になったことがある方

・手術前後の方

また、以下に当てはまる方にも処方できないことがあるため、まずは医師に相談してください。

・糖尿病治療中の方(1型糖尿病の方はGLP-1作動薬を使用することはできません)

・お腹の手術を受けたことがある方

・腸閉塞や胃腸障害がある方

・過度のアルコール摂取をする方

など

リベルサスの飲み方は?

リベルサスは胃酸などの消化酵素で分解されやすい成分であるため、服用するときにもさまざまな決まりがあります。

食後に服用することができないため、1日1回、起床後の空腹時に服用するのが基本です。服用するときは120ml以下の水で飲むようにします。さらに、服用した後は食事や水分の摂取を30分間控える必要があるため注意しましょう。どうしても水分を取りたい場合も最小限に抑える必要があります。

また、リベルサスには3㎎、7mg、14㎎の3種類がありますが、飲み始めのころは胃腸障害が起きやすいため、成分量が少ない3mgから始めます。

体重減少(ダイエット)効果は3ヶ月ほどで現れるといわれていますが、薬をやめると効果がなくなるため、続けることが大切です。

リベルサスの価格は?

リベルサスは、ダイエット目的で処方される場合は保険適用外となり、クリニックによって値段が異なります。1ヶ月分の価格の相場は、3㎎が1~1.5万円程度、7㎎が2~2.5万円程度、14㎎が3~4万円程度です。そのほか、診察料などもかかることがあるため、受診前にご確認ください。

クリニックフォアのリベルサスの価格は?

クリニックフォアのリベルサス1ヶ月分の価格(税込)は、3㎎が11,000円、7㎎が22,000円、14mgが36,300円で、配送料が1回につき550円、診察料が1,650円かかります。

定期配送にすると15%オフになり、それぞれ9,350円、18,700円、30,855円です。

リベルサスはオンラインで購入できる?

日本では医師の処方なしにリベルサスを入手することはできません。ネット通販などリベルサスが販売されていることもありますが、通販などで購入する場合は海外の製品を個人輸入していることになります。

しかし、これは日本で正規に流通している薬ではなく、購入すると個人輸入という行為にあたります。個人輸入の場合、購入した製品の品質や安全性に保障がない、偽造製品の可能性がある、自身の体質などに適した薬なのか判断が難しいなど、トラブルが起きたときに医療保険も使えず、非常に大きな金額の医療費がかかる、など、さまざまなリスクがあります。

そのため、リベルサスをはじめとする体重減少(ダイエット)効果の期待されるお薬は、医療機関で処方してもらようにしましょう。

クリニックフォアグループでも、糖尿病専門医の監修の下、対面あるいはオンライン診療で、医師の診察を行い、適切な指導を行った上で、リベルサスの処方を行っております。ご希望がある方は、こちらよりご予約をお取りください。

参考文献

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499014F1021_1_03/

https://www.club-dm.jp/basic/GLP-1/glp-1-faq.html

https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/060/050/01.html