シミを本気で改善するためのケア・お薬・美容施術について医師が解説します。


シミを薄くしたいと考えているけれど、セルフケアでも改善できるのか、あるいは治療が必要なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そんな悩みを解決するために、今回はシミを薄くしたい方のためのケア方法についてセルフケアと医療機関での治療との違いを解説していきます。

セルフケアで対処できるシミと、お薬・治療が必要なシミの違いは?

シミにはさまざまな種類があり、セルフケアで対処できるものと、医療機関での治療が適しているもの があります。

セルフケアで一定の改善が期待できるシミには、以下のようなものがあります。

  • 日光性色素斑(老人性色素斑):紫外線や加齢の影響で生じるシミ
  • 炎症後色素沈着:ニキビ跡や虫刺されなど炎症の後にできるシミ
  • 肝斑:ホルモンバランスなどの影響でできるシミ

これらのシミは、適切なスキンケアやお薬の使用で薄くなる可能性があります。ただし、改善には時間がかかるため、継続的なケアが必要です。

医療機関での治療が適しているシミ

以下のようなシミは、医療機関での診察を受けた上で、治療を検討することが推奨されます。

  • 短期間で濃くなったり拡大したシミ
  • かゆみや痛み、盛り上がりを伴うシミ
  • 皮膚に潰瘍(ただれ)が生じているシミ

このようなシミは、専門的な診断が必要な場合があるため、医療機関に相談することをおすすめします。

セルフケアでシミを薄くする方法とは?

セルフケアでシミを薄くしたい方には、内服薬と外用薬の使用、スキンケアとしてのピーリング※という方法があります。(※不要になった角質を優しく落とす)

まず、内服薬と外用薬の使用についてです。

シミを改善したい方向けの医療機関で処方される医薬品としての内服薬にはトラネキサム酸、ビタミンC、ビタミンEが含有されているお薬があります。トラネキサム酸とビタミンCはメラニンの生成を防ぎ、ビタミンEは肌の新陳代謝をUPします。特に肝斑によるシミの場合は、トラネキサム酸を服用することで改善が期待できます。

外用薬ではハイドロキノンとトレチノインの成分が含有されているお薬があります。トレチノインには肌の新陳代謝UP効果があり、ハイドロキノンはメラニンの生成を防ぎシミを改善する効果が期待できます。

ですが、ドラッグストアなどで売られている市販のお薬は、有効成分の配合量が決まっていたり、そもそもドラッグストアで購入できない成分のお薬もあります

例えば内服薬のトラネキサム酸は市販のお薬の場合、1日分の最大量が750mgと決められており、これを超えることはできません。そのため、市販の内服薬はトラネキサム酸を750㎎とし、他の成分を一緒に含有する製法などを工夫することで、シミに対して相乗効果を狙っています。

一方で、病院で医師に処方されたお薬の場合の内服薬では1日分の最大量は2,000mg、下限は750mgとしており、市販のお薬の約2.7倍の量のトラネキサム酸を服用することができます。また、外用薬のハイドロキノンは市販薬として販売されているものよりも一般的に濃度が高く、トレチノインは市販のお薬として販売されていません。そのため、同じ名前のお薬を使用しても医療用医薬品と同じ効果を得ることは難しいです。

もう1つ、スキンケアとして効果が期待できるピーリングとは、不要になった角質を優しく落とす方法です。

スキンケアのピーリングアイテムは、医療機関で行う治療としてのピーリング(マッサージピールやウーバーピールなど)とは違い一般化粧品であることから作用が穏やかであり、肌への負担が気になる方でも使いやすく、スキンケアのピーリングの目的自体も健康な肌の維持や予防であるため、医療機関で行う症状に対する治療・施術を目的としたピーリングとでは、シミに対する目的が違ってきます。

内服薬、外用薬ともに効果が期待できる反面、副作用が生じる可能性もあります。特に、トレチノインとハイドロキノンは皮膚がひりひりしたり、皮がむけたり、塗った部分が赤くなることがあります。ですので、自己判断で使用せず必ず皮膚科で指示を受けて使用していくようにしましょう。

クリニックフォアではシミの症状にお悩みの方にも応えられるよう多種多様なお薬の取り扱いと、美容皮膚科のオンライン診療も行っています。忙しくて皮膚科へ行く時間がなかなか取れないという方は自宅で手軽に始めやすいクリニックフォアのメディカルスキンケアプログラム「sai+skincare」もご用意しています。詳しくは以下のリンクよりご確認ください。

 

 

シミを改善するのに効果が期待できる美容施術について

「早くシミを目立たなくしたい」「セルフケアでは改善が難しい」という場合、医療機関での美容施術が選択肢になります。

 まず美容医療の初心者の方におすすめなのが美白点滴やピーリングです。

美白点滴

美白点滴とは美白成分を配合している点滴を行うもので、肌に塗るのではなく血管内にお薬を注入することで、よりシミへの改善効果が期待できます。点滴・注射の種類によりますが、1~2週に1回の施術をすることでより高い効果が期待できます。

ピーリング

医療機関で行う美容施術としてのピーリングは、皮膚に精通した医師の指示のもと、肌に合ったお薬を使用します。

どちらの施術も1度で永続的な効果を期待できるものではないため、継続して定期的に治療を続けていくことが必要です。

フォトフェイシャル、レーザー治療

シミをより早く改善したいという方にはフォトフェイシャルやレーザー治療がおすすめです。フォトフェイシャルは肌に光を照射し肌のコンディションを整える施術です。レーザー治療は特定のシミに対し、ピンポイントでアプローチする施術です。しかし、シミの種類によっては取れないものや、治療により逆に悪化するものもあります。そのため、まずは診察時に医師へご相談されることをおすすめします。

クリニックフォアグループでは、さまざまな種類のシミに対して内服薬・外用薬・美容施術などをお悩みや予算に合わせて治療のご提案ができますので、気になる治療があるという方は、診察の時にお気軽にご相談ください。

 

 

※自由診療 ※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

 

しみ・そばかす・肝斑についての関連記事

他カテゴリーの人気記事