【ハイフ治療】エステとクリニックのHIFUの違いと効果を医師が徹底解説！

HIFUは、クリニックだけでなくエステでも行われている治療です。エステとクリニックで受ける治療には、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、その違いを解説します。

HIFUとは

HIFUとは「High Intensity Focused Ultrasound（高密度焦点式超音波）」の略で、リフトアップの効果を得るために行われる美容治療です。

以前まで、リフトアップの治療はメスを入れる外科的な治療しかありませんでしたが、日本人は顔にメスを入れることを望まない方が多く、もっと非侵襲的に治療したいと考える人が多い傾向にありました。HIFUという治療が世に出てきたことによって、たるみやシワに対してメスを入れずに治療を受けられるようになったのです。

また、最新のHIFUでは、専用のミニカートリッジを使用することで、目元や眉下などの細かな場所やカーブのある場所にも問題なく施術をすることができるようになりました。当院で採用しているHIFUのマシーン「SONO QUEEN（ソノクイーン）」は目周りの施術に長けており、顔全体だけでなく、目元や口元の小じわ、まぶたのたるみなどパーツごとに気になるところがある方にも高い効果が期待できます。

効果は？どんな人に向いている？

HIFUでは高密度の超音波を集中して照射することで、高い熱エネルギーが真皮層にまで届きます。高いエネルギーを与えるのでこの熱の作用によってコラーゲンが縮んでいくのですが、熱によって縮んだコラーゲンを修復しようとさらにコラーゲンが増殖していくため、シワやたるみを改善してハリのあるお肌に導いてくれるのです。

また、HIFUの最大の特徴は、真皮層だけでなく、肌の土台となるSMAS（筋膜）層にまで高密度のエネルギーを当てることができるということです。コラーゲン量が減少したことによるたるみであれば真皮層にエネルギーを当てることによって改善できるのですが、筋膜からたるんでいるタイプのたるみの場合では、SMAS層から肌を立て直さなければたるみの改善に至りません。HIFUで土台から肌を引き締めることで、たるみやシワをしっかりと改善していきます。

施術した直後でも効果を実感される方はいらっしゃいますが、照射によって縮んだコラーゲンが修復し、増殖する2ヶ月〜4ヶ月後あたりが最も効果を実感しやすい時期です。効果自体は、6ヶ月程度で、施術の頻度も半年に1度程度が良いでしょう。

さらに、HIFUの特徴として治療後のダウンタイムが短いことも挙げられます。施術終了直後からのメイクアップも可能です。メイクオフや洗顔といった施術前に必要な時間を加味しても所要時間は60分程度なので、お忙しい方でも受けやすい治療となります。

また、痛みもほぼないので、痛い治療が苦手という方にも安心して受けていただけます。先ほどもご紹介したように専用カートリッジを使用して細かい部分にまでアプローチができるため、目元のたるみが気になる、口元のたるみだけ何とかしたい、フェイスラインを何とかしたい、など細かい部分にアプローチをしたいと考える方にもおすすめな施術です。

エステとクリニックの違いは？

冒頭でもご紹介したように、HIFUはエステでも受けることができますが、医療機関で施術を受けられることを強くおすすめします。その理由は2つあります。

1点目は、HIFUの質の違いです。HIFU治療ができる治療器具にはさまざまなものがあります。医療機関では医師が直接メーカーと契約をして、高額な機器を購入しているため、質の高い施術ができる機器を使用しています。ですが、エステサロンの場合、HIFUができる機器にかけるお金も限られているため、古い機器や質の低い機器が導入されていることがあります。古い機器や質の低い機器で治療を行っても、高い効果を得ることはできません。また治療効果に直結する出力設定がエステサロンの場合は安全のため、低く設定されているため効果も劣るとされています。

2点目はHIFUを行うエステティシャンの質です。2017年に国民生活センターへ寄せられた情報によると、医療知識を持っていないエステティシャンが施術を行ったことによって、神経損傷や火傷などのトラブルが発生して問題になった事例もあります。この際、エステティシャンからはリスクの説明などは一切なかったとされています。こういったリスクの説明がない場合も、信頼性に欠けるといえます。

これらのことから、医療的な知識をしっかり持っている医師や看護師が、質の良い機器で施術を行う医療機関での施術をおすすめします。