胃腸炎の原因や症状は?感染経路・対策・療養中の食事・お薬などについても解説

腹痛や吐き気、下痢などの症状が生じる胃腸炎は、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。

「お腹の風邪」と呼ばれるウイルス性胃腸炎が代表的ですが、ウイルス以外にも胃腸炎の原因はさまざまです。今回は、胃腸炎にかかる主な原因や症状、胃腸炎になったときの食事や対策、お薬などについて詳しく解説します。

胃腸炎とは?

胃腸炎とは、胃や小腸、大腸の粘膜に炎症が起きている状態のことです。病原菌が原因で起こる「感染性胃腸炎」と、そのほかの理由で起こる「非感染性胃腸炎」のいずれかに分類され、感染性胃腸炎であるケースが多いとされています。

感染性胃腸炎にかかる原因

感染性胃腸炎を発症する原因はさまざまです。ここでは、感染性胃腸炎にかかる主な原因を紹介します。

細菌やウイルス

感染性胃腸炎の原因として多いのが、細菌やウイルス感染です。原因となる病原菌はさまざまですが、主なものは下記のとおりです。

腸炎ビブリオ・海水や海泥に生息する細菌・水温が15度以上になると活発になり、素早く増殖する
サルモネラ・河川や湖、下水、動物の腸などに生息する細菌・鶏肉・卵が汚染されやすい
病原大腸菌(腸管出血性大腸菌除く)・人間の腸内に生息する細菌のうち、病気の原因となるもの
ノロウイルス・牡蠣などの二枚貝でよく見られるウイルス・感染力が非常に強い
ロタウイルス・感染者の便を介して感染するウイルス・感染力が非常に強い
カンピロバクター・多くの野生動物が保有する菌・感染力が非常に強い

なお、感染経路や潜伏期間は病原菌の種類によって異なります(くわしくは後述します)。

寄生虫

寄生虫の感染も、胃腸炎の原因のひとつです。胃腸炎を引き起こす寄生虫にも、いろいろな種類があり、代表的なものは下記のとおりです。

アメーバ水を介して感染する単細胞の寄生虫
クリプトスポリジウム牛や豚、犬、猫などの腸内に存在する寄生虫
ランブル鞭毛虫(べんもうちゅう)人間や動物の便に生息する寄生虫

非感染性胃腸炎にかかる原因

感染性胃腸炎と同じく、非感染性胃腸炎の原因もいろいろあります。続いては、非感染性胃腸炎にかかる主な原因を紹介します。

食べ過ぎ・飲み過ぎ

暴飲暴食をすると、胃腸に大きな負担がかかり、炎症することがあります。許容量を超えて飲み食いしたことによって飲食物を消化しきれなくなり、胃や腸に溜まってしまうためです。

その結果、消化不良によって胃もたれ・胃痛を起こしたり、腸が過剰に働いて水分が十分に吸収されないまま便が排出されたりする(下痢になる)ようになります。

刺激物・アルコールの摂り過ぎ

香辛料・コーヒーなどの刺激物やアルコールを摂り過ぎると、胃腸の粘膜が刺激されて荒れてしまいます。さらに胃腸の消化吸収能力も低下するため、胃腸炎になる場合があります。

ストレス

胃腸の働きは自律神経によってコントロールされています。自律神経とは、体温を調節したり血行を促進したり、食後に消化を促したりと、体を最適な状態に保つために働いている神経です。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、以下のように、必要に応じてどちらか一方の神経が優位になるように切り替えながら、体の機能を維持しています。

種類主な働き
交感神経心拍数を上げる、胃腸への血流を減らして筋肉への血流を増やすなど、体を活動的にするための神経
副交感神経心拍数を下げる、筋肉への血流を減らして消化器への血流を増やすなど、体をリラックスさせるための神経

ストレスが溜まると交感神経が優位になるため、胃腸への血流が減って胃腸の働きが低下します。そのため、ストレス過多な状態が続くと胃腸炎を起こす場合があります。過敏性腸症候群(消化器の病気がないにもかかわらず、下痢や腹痛、便秘などの症状を繰り返す病気)や胃潰瘍、十二指腸潰瘍なども、ストレスが原因のひとつといわれています。

冷え

冷たい飲み物や食べ物を過剰に摂取する、寒い場所で長時間過ごすなどして体が冷えると、胃腸の血流が減って胃腸の働きが低下してしまいます。

また、体が冷えると交感神経が優位になり、胃腸の働きが低下するため、胃腸炎を発症する可能性があります。

アレルギー

食べ物や花粉などのアレルギーは、好酸球性胃腸炎の原因になるとされています。好酸球性胃腸炎とは、寄生虫から攻撃されていると勘違いして集まった免疫細胞が炎症を起こすことで消化管がただれ、さまざまな症状が現れる病気です。

食物たんぱく誘発胃腸症、消化管アレルギーなどとも呼ばれており、以下のように、持続型・間歇型(かんけつがた)・単発型の3種類に分類されます。

持続型・症状が半年~数年以上続く・一般的に、無治療で症状がなくなることはない
間歇型・半年以内で症状がなくなる・再発を繰り返す
単発型・半年以内で症状がなくなる・再発しない

中毒

毒キノコの毒や貝毒などを摂取したことによる、中毒性の胃腸炎もあります。毒キノコにはいろいろな種類が存在しますが、そのほとんどが下痢や腹痛、嘔吐などの消化器症状を引き起こすとされています。

ドクツルタケやニガクリタケなど、毒性が高く死に至るリスクがある毒キノコもあるので注意が必要です。

貝毒の主な症状も下痢や腹痛、嘔吐などの消化器症状です。市販の貝は出荷前の検査が徹底されており、食中毒を起こすことはほぼないとされています。潮干狩りなどで自分で採った貝は検査ができないため、食べるときには注意が必要です。

お薬の副作用(薬剤性腸炎)

抗菌薬やステロイド薬、非ステロイド性抗炎症薬、抗がん剤などが原因で、薬剤性腸炎を起こすケースもあります。薬剤性腸炎には、 以下のように、偽膜性腸炎・抗生物質起因性急性出血性腸炎・NSAIDs起因性腸炎などいくつかの種類があります。

偽膜性腸炎お薬の影響で腸内細菌のバランスが崩れた結果、クロストリジウム・ディフィシルという菌が過剰に増えて毒素を排出し、腸の粘膜を傷つける
抗生物質起因性急性出血性腸炎・お薬のアレルギーが原因で消化器症状が起こる・主に抗菌薬(抗生物質)が原因となる
NSAIDs起因性腸炎・お薬の作用によって胃腸の粘膜がただれたり潰瘍ができたりする・解熱鎮痛剤としてよく使われる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が原因となる

何らかの疾患

中耳炎などの胃腸以外の感染症やで胃腸炎の症状が出ている場合があります。また、虚血性腸炎といって、動脈硬化や便秘などによって一時的に腸への血流が減り、大腸に炎症が起こる病気などもあります。

このような場合は、原因となる病気そのものを治療しないと胃腸炎の症状が改善しません。

胃腸炎の症状

胃腸炎を発症すると、さまざまな症状が現れます。ここでは、胃腸炎の代表的な症状を解説します。

吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐は感染性胃腸炎の代表的な症状です。ノロウイルス感染症などでは、1日10回以上の嘔吐が起こる場合もあります。また、中毒やアレルギーなど、非感染性胃腸炎でも吐き気や嘔吐の症状が出ることは多いです。

高齢者や子どもは嘔吐物が気管に入って誤嚥性肺炎を起こしたり、喉に詰まらせて窒息したりするリスクがあるため注意する必要があります。

下痢

下痢も胃腸炎のよくある症状です。下痢には1~2週間以内に症状が治まる急性下痢と、3週間以上症状が継続する慢性下痢があります。

感染性胃腸炎や薬剤性胃腸炎などの場合は、急性下痢が起こるのが一般的です。一方、過敏性腸症候群などは慢性下痢になることが多い傾向にあります。

脱水症状

嘔吐や下痢などの症状が出ている場合、体内の水分が不足して脱水症状を起こすことがあります。軽度の脱水症状であれば、喉が渇いたり尿の量が減ったりする程度の症状で済みますが、脱水症状が進行すると体内に酸素や栄養素が回りにくくなります。

さらに体温調節ができなくなり死亡するリスクもあるため、胃腸炎にかかった場合は脱水症状にならないようにすることが重要です。

腹痛

腹痛を感じるケースも多いです。細菌・ウイルスやそれらが作り出す毒素によって、胃腸の粘膜が障害されるためです。

また、ストレスや暴飲暴食などが原因の非感染性胃腸炎も、腹痛が起こることが多い傾向にあります。

発熱

感染性胃腸炎にかかると熱が出る場合もあります。ただし、熱が出るかどうかは、感染した病原菌の種類にもよります。

たとえばノロウイルスによる胃腸炎の場合、ほぼ発熱することはありません。しかし、ロタウイルスやサルモネラ、カンピロバクターなどに感染すると、熱が出ることがあります。高熱になるケースもあります。

けいれん

乳幼児や高齢者などの免疫力が弱い方は胃腸炎が重症化しやすく、原因ははっきりしないものの、けいれんを起こす場合があります。けいれんは短時間で治まる場合が多いですが、繰り返しけいれんが起こることもあります。

放置すると脳炎・脳症を起こすこともあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。

胃腸炎の感染経路

感染症胃腸炎の主な感染経路は、接触感染と経口感染の2種類です。ここからは各感染経路の詳細を解説します。

接触感染

接触感染とは、病原菌に汚染されたものに触れることによる感染です。病原菌に汚染されたものに触ると、病原菌が手に付着します。その病原菌が付着した手で鼻や口に触れて感染します。

経口感染

経口感染とは、病原菌に汚染された飲食物を摂取することによる感染を指します。病原菌・寄生虫別の主な原因飲食物は下記のとおりです。

腸炎ビブリオ・魚介類の刺身や寿司など
サルモネラ・卵や卵製品・洋菓子・十分に加熱されていない肉 など
病原大腸菌(腸管出血性大腸菌除く)・何らかの食品が原因であることが多いが、特定できないことも多い
ノロウイルス・牡蠣などの貝類など
ロタウイルス・飲み水・特定の食べ物が原因となることは少ない
カンピロバクター・鶏肉・牛の生レバー・十分に殺菌されていない井戸水 など
アメーバ・十分に殺菌されていない水・生野菜・カットフルーツなど
クリプトスポリジウム・飲み水
ランブル鞭毛虫・飲み水

胃腸炎の潜伏期間

感染性胃腸炎の潜伏期間は、原因となる病原菌や寄生虫によって異なります。

腸炎ビブリオ8~14時間程度
サルモネラ8~48時間程度
病原大腸菌菌の種類によって異なる【例】・腸管毒素原性大腸菌:12~72時間程度・腸管出血性大腸菌(O157):4~8日程度
ノロウイルス12~48時間程度
ロタウイルス2~3日程度
カンピロバクター1~10日程度
アメーバ2~4週間程度
クリプトスポリジウム3~10日程度
ランブル鞭毛虫3~25日程度

胃腸炎にかかりやすい季節・時期

病原菌による感染性胃腸炎にかかりやすい季節・時期は下記のとおりです。

腸炎ビブリオ7~9月ごろ
サルモネラ6~10月ごろ
病原大腸菌(O157・O26・O111など)春から夏にかけて
ノロウイルス11月ごろ~翌2月ごろ
ロタウイルス3~5月ごろ
カンピロバクター5~6月ごろ・9~10月ごろ

ただし、上記の季節・時期以外は感染しないわけではなく、いつでも感染性胃腸炎を発症することがあります。

また感染性胃腸炎は幼稚園・保育園や小学校など、子どもが多く集まっている場所で感染が拡大しやすいといわれていますが、大人も感染することがあります。

病原菌による感染性胃腸炎以外の胃腸炎も、いつでも発症する可能性があるため、常に予防に努めることが大切です。

胃腸炎にかかったときの対策

胃腸炎にかかったときに、どのように対処したらよいのか悩む方もいるでしょう。そこで、胃腸炎にかかったときの対策を紹介します。

食事に配慮する

昔は胃腸炎にかかって嘔吐や下痢などの症状が出ているときは、絶食して胃腸を休めることが重要といわれていました。しかし、その後の研究によって、嘔吐や下痢の症状が出ているときも糖や水分、電解質などは吸収されていることがわかっています。

糖分は体が活動する際の重要なエネルギー源です。また水分や電解質も、体液となって全身に酸素や栄養を運んだり、筋肉や神経の細胞の働きを維持したりするのに使われています。

絶食を続けると上記のような体に必須の栄養素が不足し、栄養状態が悪くなって回復しにくくなるため、嘔吐が治まったら食事を取るようにしましょう。

よい食べ物の例

胃腸炎を発症しているときは、通常よりも消化吸収能力が落ちているため、下記のような消化しやすいものを選ぶことが大切です。

  • うどん
  • ご飯
  • パン
  • 豆腐
  • 柔らかくなるまで煮た野菜

 など

食物繊維が豊富な野菜や脂肪分が多い肉、ベーコン、ソーセージなどは、消化に時間がかかるので避けましょう。果物ならOKと思っている方もいますが、イチゴやみかんは消化に時間がかかります。果物を食べるのであれば、消化によいりんごやバナナを選びましょう。

赤ちゃんの場合は母乳やミルク、離乳食を与えても問題はありません。ただし、嘔吐の症状がある場合は、吐いてから受診先の医師の指示通りの時間は授乳を控えるようにしましょう。

安静にする

嘔吐や下痢などの症状が現れると、体力を消耗しやすいです。そのため、胃腸炎にかかったときはできるだけ安静にして、必要以上に体力を消耗しないようにすることが大切です。

重い症状が出ていない場合、安静にしていれば症状が治まって来ることが一般的で。もし症状が悪化した場合やなかなか改善しない場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

少しずつ水分を摂取する

胃腸炎を発症しているときは、普段よりも消化吸収能力が落ちています。脱水を防ぐために水分を摂取することは重要ですが、1度にたくさん水分を取ると吐き戻すことがあります。

吐いたことによって摂取した以上の水分を失い、脱水状態が悪化することがあるので、少しずつ水分を摂取するよう心がけましょう。

このとき真水だけを取ると体内の塩分が不足することがあるので、経口補水液やスポーツドリンクなどを飲むとよいでしょう。

整腸剤を服用する

整腸剤に胃腸炎を治す効果はありません。しかし、傷んだ胃腸の粘膜を整え回復を促す効果が期待できるため、整腸剤を服用するのもよいでしょう。

市販の下痢止めを飲む方もいますが、感染性胃腸炎の場合、下痢止めの服用は避けるのが賢明です。無理に下痢を止めると、体内に侵入した病原菌が排出されにくくなって胃腸炎が長引く恐れがあります。

下痢の症状が酷く困っている場合は自己判断で下痢止めを使用するのではなく、医療機関を受診して医師に相談しましょう。

胃腸炎の病院での治療方法

病院での治療は対症療法となることが一般的ですが、場合によっては点滴で水分などの補給を行うこともあります。詳細は以下の通りです。

対症療法になるのが一般的

胃腸炎は特別に治療することなく特効薬もないため、安静にする、こまめに水分を摂取するといった対症療法になるのが一般的です。多くの場合、抗菌薬なども処方されません。そのため、感染性胃腸炎の場合でも、何に感染しているのか検査することは少ない傾向にあります。

ただし、過敏性腸症候群などの病気が原因で胃腸炎の症状が出ている場合は、血液検査や尿検査、薬物療法などが行われることがあります。

下痢止めなどの薬を使うことも

先述のとおり、感染性胃腸炎の場合は下痢を止めると病原菌の排出が遅れる場合があるので、下痢止めは使わないのが基本です。ただし、患者さんの状態によっては、下痢止めや整腸剤などを使うこともあります。

点滴を行うこともある

嘔吐や下痢などの症状が酷いときは、放置すると脱水症状を起こすおそれがあります。このような場合は、水分や電解質の補給のために点滴が行われることもあります。

胃腸炎を早く治す方法はある?

胃腸炎にかかったときに、どうにかして早く治らないかと思う方も多いのではないでしょうか。しかし、そもそも胃腸炎の症状は数日程度で治まる場合が多いので、早く治そうと焦る必要はありません。これといった特効薬もないので、胃腸を休ませる、安静にする、水分を摂取するなどして回復に努めましょう。

症状が長引いている場合は何らかの病気の可能性もあるので、医療機関を受診しましょう。

胃腸炎が治ったサインはある?

嘔吐や下痢などの症状が出なくなったら、治ったと判断してもよいでしょう。ただし、感染性胃腸炎の場合は、症状が出なくなっても細菌やウイルスが排出される場合があります。

治ったと思って油断すると他人に感染させる可能性があるので、患者さん本人も周囲の方も感染予防を怠らないようにしましょう。

胃腸炎の予防法

感染性胃腸炎の感染経路は、接触感染と経口感染の2種類です。つまり、感染性胃腸炎にかからないようにするには、病原菌に触れない、汚染されたものを摂取しないことが重要です。感染予防・感染拡大予防のために、具体的には何をすればよいのか紹介します。

なお、非感染性胃腸炎を防ぐために、暴飲暴食を避けたり、規則正しい生活を心がけたりすることも大事です。

こまめに手を洗う

病原菌が付着した手で鼻や口に触ると、感染性胃腸炎を発症する恐れがあります。外出後や調理前、トイレの後などは、石鹸でこまめに手洗いしましょう。

牡蠣などはしっかり加熱する

牡蠣やアサリなどの貝類は、感染性胃腸炎の原因になることがあります。中心温度85度以上で1分以上加熱し、しっかりと火が通ってから食べるようにしましょう。

タオルの共用を避ける

感染者が使用したタオルには、感染性胃腸炎の原因となる病原菌が付着している恐れがあります。タオルの共有は避けて、個別にタオルを用意するかペーパータオルを使うようにしましょう。なお、洗濯をすれば、基本的には共用しても問題ありません。

お風呂はシャワーのみで済ませる

お風呂で感染が拡大する確率もゼロではありません。胃腸炎の症状が出ている間はシャワーで済ませましょう。どうしても湯船に浸かりたい場合は家族全員が入った後、1番最後に入るようにしましょう。

便や嘔吐物の片付けの際は手袋やマスクを着用する

感染者の便や嘔吐物なども感染源になるので、片付けの際は使い捨ての手袋やマスクなどでガードしましょう。感染者の便や嘔吐物を処理する手順は下記のとおりです。

  1. 使い捨てマスクや手袋、エプロンなどを着用する
  2. 片付ける便や嘔吐物のうえにペーパータオルや新聞紙などを重ね、汚染が広がらないよう中心方向に拭き取る
  3. 2Lの水に対して40mlの塩素系漂白剤の原液を混ぜて消毒液を作り、便や嘔吐物があった場所を拭き取る
  4. 漂白剤を使った箇所を水拭きする
  5. 便や嘔吐物、使用したマスク、手袋、雑巾などをすべてを袋に入れてしっかりと口を結び廃棄する

予防接種を受ける

ロタウイルス感染症に限り予防接種があります。ロタウイルス感染症は0~6歳くらいの子どもが発症しやすく、感染すると水下痢や吐き気、嘔吐などの症状が現れる病気です。

下痢や嘔吐によって脱水症状を起こすと入院になる恐れもあり、5歳までに急性胃腸炎で入院した子どもの40~50%はロタウイルス感染症が原因とされています。

ロタウイルスの予防接種は2020年10月1日から定期接種(法律に基づき、自治体が主体となって実施するもので、自己負担がないことが多い)となっており、2020年8月1日以降に生まれた0歳児が対象とされているので、忘れずに摂取しましょう。

胃腸炎は保険適用で診療できる?

胃腸炎は保険適用で診療が受けられることが一般的です。診療は、保険適用の保険診療と、保険適用外の自由診療に分けることができ、基本的に、下痢や嘔吐などの症状があり、治療の必要性があり、決められた範囲内の治療法を実施する場合は保険適用となります。

保険診療自由診療(保険外診療)
概要公的な健康保険が適用される診療保険が適用にならない診療
主な状況病気の症状があり、治療の必要性がある状況美容目的や、予防目的の場合
診察・治療内容国民健康保険法や健康保険法などによって、給付対象として定められている検査・治療医療保険各法等の給付対象とならない検査・治療
費用同じ診療内容なら、どの医療機関でも同じ同じ診療内容でも、医療機関によって異なる
原則1~3割負担全額自己負担

胃腸炎の治療はクリニックフォアのオンライン診療へ

胃腸炎には感染性胃腸炎と非感染性胃腸炎があり、発症する原因もさまざまです。自宅療養でも医療機関でも基本は対症療法になりますが、場合によっては点滴などが必要になることもあります。

何らかの病気の症状として胃腸炎が起きていることもあるので、症状が重い場合や長く続いている場合は医療機関を受診しましょう。

クリニックフォアでは、さまざまなお悩みに対応するオンライン診療を行っており、保険診療の内科では、胃腸炎の診療にも対応しています。胃腸炎の症状がつらいとき、長引いているときは、ご相談ください。

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