高尿酸血症における食事の基本
まずは、高尿酸血症における食事の基本について知っておきましょう。
高尿酸血症の原因の多くは食事と言われているため、予防や改善のためには食生活の見直しが重要です。
高尿酸血症患者さんの食事療法では、以下のようなことがポイントとされています。
- エネルギーの摂取量に気を付ける
- プリン体を過剰摂取しない
- 尿酸値を高める食べ物を過剰摂取しない
- アルコールを過剰摂取しない
- 水を飲む
コンビニご飯を選ぶときは、ぜひこのような基準に照らし合わせてみてください。
高尿酸血症予防・改善のために!コンビニご飯の選び方
続いて、高尿酸血症の予防や改善のための、具体的なコンビニご飯の選び方をご紹介します。
高尿酸血症によくない食べ物を避け、よい食べ物を選ぶ
まず、高尿酸血症によくない食べ物を避け、よい食べ物を選ぶことが大事です。それぞれの具体例は以下の通りです。
高尿酸血症によくない食べ物
栄養素・成分 | 具体的な食べ物 | 理由 |
プリン体 | ・魚類(特に干物や白子、肝)・肉類(特にレバー) | 尿酸はプリン体からつくられるため、過剰摂取すると尿酸値上昇や、痛風リスク上昇につながる |
果糖 | 果物全般 | 代謝するときにプリン体の分解が促進され、尿酸値が上がる |
ショ糖 | 砂糖 | 過剰摂取すると痛風リスクが上がる |
キシリトール | キシリトール配合の食べ物 | 代謝するときにプリン体の分解が促進され、尿酸値が上がる |
アルコール | ・アルコール摂取量の増加に伴い、痛風のリスクも高まる・アルコールによって尿酸が増え、排出もしづらくなる・アルコール自体にもプリン体が含まれる |
ただし、上記に当てはまるものでも、体にとってよい栄養素が豊富な食べ物もあります。たとえば魚類は良質なたんぱく質を含み、健康上さまざまなメリットがあります。
そのため、絶対に食べないのではなく、量に気を付けるようにしましょう。どんな食べ物でも、バランスよく、ほどほどが大事です。
高尿酸血症によい食べ物
食べ物の中には、尿酸値を下げたり、痛風や尿路結石を予防したりする効果が期待できるものもあります。一例は以下の通りです。
栄養素・成分・食べ物 | 理由 | |
ビタミンC | ・アセロラ・キウイ ・青汁(ケール)・赤・黄ピーマン・緑茶・のり類など | 尿酸値を下げる |
コーヒー | 尿酸値を下げる※尿路結石の原因になるためほどほどに! | |
食物繊維 | ・のり類・ドライトマト・こんにゃく・らっきょう・ごぼう など | 痛風リスクを下げる |
乳製品(特に低脂肪のもの) | ||
さくらんぼ | ||
クエン酸などの有機酸が含まれる食べ物 | ・ひじき・わかめ・昆布・干しシイタケ・大豆・ほうれん草・ごぼう・さつまいもなど | 尿をアルカリ化し、尿路結石予防につながる |
ただし、高尿酸血症にいいからといって、食べすぎるとよくない食べ物もあります。たとえばコーヒーは尿路結石の原因になることがあるほか、カフェインの摂りすぎが体に悪影響を及ぼすことがあります。
そのため、上記のような食べ物でも過剰摂取はせず、バランスよく取り入れることを心がけましょう。
「一品だけ」は避ける
コンビニだと特にやりがちなのが、ラーメンだけ、おにぎりだけ、丼ものだけ、といった一品だけの食べ方。このような食べ方は、栄養の偏りにつながるため避けましょう。
主食・主菜・副菜をそろえる
ではどうすればよいかというと、一品だけを避け、主食・主菜・副菜をそろえることを意識しましょう。
主食(ご飯などの炭水化物)、主菜(肉や魚などのタンパク質)、副菜(野菜など)をそろえることで、栄養バランスがよくなります。特に、和食や野菜を中心に数品を組み合わせると、必要な栄養素がしっかりとれるでしょう。
難しい場合はお弁当を選ぶ方法もありです。
尿酸値を下げる食事の組み合わせ
尿酸値を下げる食事スタイルとして「DASH食」や「地中海食」が提案されているため、以下のような組み合わせとなるように商品を選ぶのがおすすめです。
DASH食 | 地中海食 | |
積極的に食べるもの | ・野菜・果物・ナッツ・低脂肪乳製品・全粒穀物・鞘豆類(枝豆、えんどう豆など) | ・野菜・果物・ナッツ・乳製品・全粒穀物・豆類(これらを毎日食べる) |
・魚(週2回程度食べる) | ||
減らすもの | ・食塩・甘味飲料・肉類 | ・菓子類・甘いもの・肉類 |
野菜重視の食事を心がける
厚生労働省によると、健康のために、野菜を1日350g以上摂取するのが目標とされています。そのため、サラダなどで積極的に野菜をとりましょう。
サラダが苦手な場合などは、野菜が豊富なお惣菜などを選ぶのもよいでしょう。コンビニにはごま和え、きんぴらなどのお惣菜系の商品も売っています。
また、最初に野菜を食べることで、血糖値の急激な上昇が予防でき、体脂肪がつきにくくなるとされています。肥満は高尿酸血症につながることがあるため、食べる順番にも注意しましょう。
(参考)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf
揚げ物や肉類は避ける
揚げ物や、お肉メインのお弁当などは避けましょう。揚げ物は肥満につながり、結果として尿酸値が上昇することがあります。また、お肉にはプリン体が多く含まれます。
塩分の摂りすぎに注意する
1日の塩分摂取量の目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。理由は、高尿酸血症が高血圧や腎臓病と合併することがよくあり、塩分の過剰摂取がこれらの発症や悪化につながるためです。
コンビニの商品は塩分が多いものがよくあるので、注意しましょう。目安として、コンビニご飯1食あたり、食塩相当量で3g以内になるようにしてください。
また、麺類の汁は飲み干さない、ドレッシングをかけすぎないなどの工夫も大事です。
(参考)
https://www.n-nyosan.com/convenience/standard.html
おやつはナッツや乳製品を選ぶ
おやつを買いたいときは、スナック菓子やスイーツではなく、ナッツや乳製品を選ぶのがおすすめです。
なかでも糖質や脂質の少ないものがよいでしょう。素焼きのナッツ、低脂肪のものなどがおすすめです。
糖分の多い飲み物を避ける
尿酸の排泄を促すために、水分をたっぷり飲むことが大事です。しかし、糖分の多い飲み物は尿酸値上昇につながるので、清涼飲料水などは避けましょう。
なお、腎臓が悪い場合は水分摂取に制限がかかる可能性があります。必ず主治医に確認しましょう。
高尿酸血症治療はクリニックフォアのオンライン診療で
クリニックフォアでは、スマホやパソコンから診察を受けられる「オンライン高尿酸血症外来」を行っています。
健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療を始めている方も、まずは受診してみてください。
クリニックフォアでは、尿酸値を下げるお薬と、痛風発作治療薬セット(発作緩和薬・鎮痛薬・胃薬)を取り扱っており、病気の状態に合わせてお薬を処方しています。
60日ごとに問診にお答えいただいたうえで回答内容を医師が確認し、決められた周期でお薬が処方・配送されるため、何度も受診する手間が省けます。お薬は税込で、1ヶ月分4,880円(配送料税込550円)。
健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療中という方も受診をご検討ください。