尿酸値とは?高すぎても低すぎてもさまざまなリスクあり!わかりやすく解説

尿酸値とは、血液中に存在する尿酸の量を示す数値です。尿酸値が高い状態を「高尿酸血症」といい、痛風やさまざまな合併症につながることがあります。 この記事では、尿酸値や尿酸の概要、基準値などについて詳しく解説します。

尿酸値とは?

尿酸値とは、血液中の尿酸の量を表した数値です。血液検査によって調べることができます。

尿酸とは

尿酸とは、プリン体という成分が分解されるときに生じる老廃物です。体内に存在する尿酸の8~9割は、体内で作られたものと考えられており、これは、DNAやRNAといった核酸(遺伝情報を伝える役割を持ち、細胞内に存在する物質)の分解によってできたものです。そして、残りは食べ物由来です。

通常、尿酸は体内で1日に約700mg作られ、尿や便から同じ量が排泄されています。そして、体内には常に約1,200mgの尿酸が存在するとされています。

しかし、尿酸の産生が過剰になるか、排泄が低下すると、このバランスが崩れて尿酸値が高くなるのです。

(参考)

https://kenko.nipro.co.jp/ippan/generic-plus/illness/hyperuricemia/

https://kininaru-nyousanchi.jp/kounyousan/index.html

尿酸の働き

「尿酸値が高い」と言うとよくないイメージがあると思いますが、だからといって尿酸が少なければいいというわけではありません。

尿酸は細胞内の核酸の主成分であり、生命維持に必要不可欠なものです。運動や、臓器を動かす際のエネルギーとなるほか、酸化ストレスから体を守る働きがあることもわかってきました。

そのため、多すぎず少なすぎず、適度な量の尿酸が体内に存在する必要があります。

尿酸値の基準値

尿酸値の基準値は「2.0mg/dl超、7.0mg/dl以下」です。では、高すぎたり低すぎたりすると何が起きるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

尿酸値が高いとどうなる?

尿酸値が高い、つまり血中の尿酸の濃度が高すぎると、「高尿酸血症」と診断されます。診断基準は、尿酸値が7.0mg/dl以上です。

高尿酸血症は、尿酸(プリン体が分解されるときに生じる老廃物)の産生が過剰になる、もしくは排泄が低下することで起こります。原因の多くは生活習慣(特に食事)だと考えられています。

また、尿酸値が高いまま放置すると、痛風発作が起きることがあります。痛風とは、

足の親指の付け根、足・ひざ・手などの関節、足の甲、アキレス腱の付け根などが赤く腫れ、激痛を感じるものです。尿酸塩が結晶化し、関節の中にたまると、それを白血球が処理する際に痛風発作が発生します。

さらに、痛風の他にも、尿路結石、腎障害、動脈硬化などさまざまな合併症を引き起こし、生死にかかわることもあります。

尿酸値が低いとどうなる?

一方で、尿酸値が低い、つまり血中の尿酸の濃度が低すぎると、「低尿酸血症」と診断されます。診断基準は、尿酸値が2.0mg/dl以下です。

低尿酸血症は、腎臓で尿酸が過剰に排出される状態にあることが原因とされています。この理由としては、病気の原因となる遺伝子が存在することがわかっています。

低尿酸血症の場合、運動後の急性腎不全や、尿路結石ができるといったリスクがありますが、病気自体の認知度が低く、適切な診断や治療に至っていないケースが多いと言われています。

尿酸値を適正に保つためには?

では、尿酸値を適正に保つためにはどうすればよいのでしょうか。

低尿酸血症の発症には遺伝子が関係するため、予防は難しいです。そのため、基本的には、尿酸値が高くならないように気をつければよいでしょう。詳しくは以下の通りです。

高尿酸血症の予防法

高尿酸血症を予防するためには、生活習慣の改善が大事です。以下のような点に注意しましょう。

  • 摂取カロリーを適正にし、適正体重を維持する
  • アルコールを飲みすぎない
  • 動物性タンパク質をとりすぎない
  • 海藻や野菜類をしっかりとる
  • 水分をしっかりとる
  • 有酸素運動を適度に行う

低尿酸血症の予防法

前述の通り、低尿酸血症自体の予防は難しいです。ただ、低尿酸血症になっている場合は、腎不全などの合併症の予防が必要となります。

そのため、運動する場合は、運動前に十分な水分補給を心がけることが大事です。また、運動後急性腎不全が起きやすいのは、風邪をひいたときや抗炎症薬(痛み止めなど)を飲んでいる時だと言われています。そのため、このような時に急激な運動をしないようにしましょう。

尿酸値に異常が生じたらどうすればいい?

健康診断で尿酸値の異常を指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。

高尿酸血症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法によって行います。放置すると痛風やさまざまな合併症につながることがあるため、早く適切な治療を行うために、早めに受診することが大事です。

高尿酸血症治療はクリニックフォアのオンライン診療で

クリニックフォアでは、スマホやパソコンから診察を受けられる「オンライン高尿酸血症外来」を行っています。

健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療を始めている方も、まずは受診してみてください。

クリニックフォアでは、尿酸値を下げるお薬と、痛風発作治療薬セット(発作緩和薬・鎮痛薬・胃薬)を取り扱っており、病気の状態に合わせてお薬を処方しています。

60日ごとに問診にお答えいただいたうえで回答内容を医師が確認し、決められた周期でお薬が処方・配送されるため、何度も受診する手間が省けます。お薬は税込で、1ヶ月分4,880円(配送料税込550円)。

健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療中という方も受診をご検討ください。

参考文献

  1. 高尿酸血症.jp 高尿酸血症について
  2. 高尿酸血症.jp 診断と治療
  3. 高尿酸血症.jp 高尿酸血症について
  4. e-ヘルスネット 高尿酸血症
  5. e-ヘルスネット 高尿酸血症
  6. KOMPAS 痛風・高尿酸血症
  7. 気になる尿酸値.k 「高尿酸血症」って何ですか?
  8. なるほど尿酸.com 放置しているとどうなるの?
  9. 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる
  10. 三和化学研究所 激痛!痛風を予防する