クラミジアの潜伏期間は1~3週間
男女ともに、クラミジアの潜伏期間(感染から発症までの期間)は3週間程度とされています。ただ、早いと1週間で症状が現れることがあります。
潜伏期間でもクラミジアはうつる?
潜伏期間でも、体内には菌が存在し、人にうつすことがあります。そのため、感染の可能性がある場合は、性行為など、うつす可能性がある行為をせずに早めに検査を受けましょう。
感染しても何年も気づかないことがある
実は、「潜伏期間=症状が出るまでの期間」ではありません。潜伏期間とは、あくまでも「発症までの期間」であり、発症しても自覚症状がない場合があるのです。
そのため、症状がなく、何年も気づかないケースも珍しくありません。感染に気づかないまま性行為をし、パートナーに感染させてしまうこともあります。
さらに、症状がなくても体内で炎症は進み、病気が悪化していくことがあります。そのため、症状がないから大丈夫だと判断するのではなく、気になることがあれば検査を受けることが大事です。
クラミジアの感染経路
クラミジアは、性行為によって感染することが一般的です。
女性は腟の奥、男性は尿道に細菌が入ることで感染するのです。そのため、コンドームをつけずに感染者と性行為をすると感染することがあり、その確率は50%とされています。
さらに、オーラルセックスによってのどに感染したり、のどに感染している場合はディープキスでも感染が広がったりする可能性があります。
いずれの場合も、潜伏期間でも体内には菌が存在するため、人にうつすことがあります
以上のことから、パートナーまたは自分がクラミジアに感染している可能性がある場合は、性行為は控えましょう。
なお、性的な接触以外で感染することはほとんどないとされています。つまり、温泉やプールなどで感染することは基本的にありません。
ただし、母親が感染者の場合、出産時に子どもに産道感染することがあります。
クラミジアの症状
クラミジアは男女で感染部位が異なるため、症状の出方も異なります。なお、咽頭クラミジアの症状については、男女で差はありません。それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。
女性の症状
当然ですが、潜伏期間には症状はありません。
発症するとおりものの増加、においの変化、色の変化(黄色くなる)などが現れることもありますが、症状が出ても軽くて気づかなかったり、無症状だったりすることもあります。。そのため、症状がなくても、リスク行為があった場合は早めに検査を受けるとよいでしょう。
なお、進行すると、性交時の痛みや不正出血が生じることがあります。さらに、膀胱炎を発症し、排尿回数の増加、残尿感などが生じることもあります。
また、放置すると重症化したり、不妊につながったりすることもあるため、症状がないからといって楽観視はできません。
男性の症状
男性では、感染者の50%程度に症状が現れるとされています。尿道炎が起きることが多いですが、精巣上体炎(精巣の横にある器官の炎症)が起きることもあります。
潜伏期間が終わると、排尿時の痛み、尿道の不快感、かゆみ、副睾丸(睾丸の上のほう)あたりの腫れなどの症状が現れます。進行すると、尿道から膿が出ることもあります。ただ、膿と言っても透明~白色の水っぽい膿が少量出るだけということもあり、気づかないケースもあります。
咽頭クラミジアの症状
のどに感染すると、咽頭クラミジアとなります。症状が出ないことがほとんどであり、出た場合ものどの痛み、咳、首のリンパの腫れ、発熱など風邪に似た症状なので気がつきにくいです。見た目にも変化はほとんどありません。
クラミジアの潜伏期間中の検査と治療
潜伏期間中の検査について
クラミジアの検査には、菌の有無を調べる抗原検査と、菌に対抗する抗体の有無を調べる抗体検査があります。抗原検査は、潜伏期間中でも感染から24時間以上経てば結果が出るので検査できます。一方、抗体検査(血液検査)は感染から4週間以上経たないと正確な結果が得られません。
上記のタイミングよりも早く検査を受けると、感染していても陰性になることがあるので注意が必要です。ただ、24時間経てば抗原検査が受けられるので、感染したかも、と思ったら早めに受診するとよいでしょう。
潜伏期間中の治療について
潜伏期間中でも治療は始められます。クラミジアの治療には、菌を殺す抗生物質を使います。基本的には1度薬を飲むだけで効果が期待できることが一般的です。
早い段階で感染に気付くことができれば、治療も短期間で終わるため、気になることがあれば早めに検査を受け、治療に進むとよいでしょう。
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