※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
胃腸炎の一般的な回復期間
胃腸炎の回復期間は、原因や症状の程度によって異なります。
<原因ごとの回復期間の目安>
- ウイルス性胃腸炎:1~2日
- 細菌性胃腸炎:3〜7日
- 非感染性胃腸炎:1~2日
ただし、これはあくまで目安であり、個人の免疫力や体調、適切な対処ができているかどうかによって回復期間は変わります。
胃腸炎の一般的な回復期間について詳しくみていきましょう。
ウイルス性胃腸炎の回復期間
ウイルス性胃腸炎の多くは、1〜2日程度で自然に回復する傾向があります[1][2]。
ノロウイルスやロタウイルスなど、ウイルスが原因の胃腸炎では、発症から数日のうちに症状が治まることが一般的です。健康な成人であれば、特別な治療を受けなくても自然治癒が期待できます。
ただし、高齢者や乳幼児、基礎疾患のある方では重症化する可能性があるため、症状の変化には注意が必要です[1]。
症状の軽減後も、体内にウイルスが残っている場合があります。そのため、完全に回復したと感じても、数日間は周囲への感染に配慮しなければなりません。
細菌性胃腸炎の回復期間
細菌性胃腸炎は、ウイルス性に比べて回復に時間がかかり、3〜7日程度を要することが多いとされています。
これは、細菌が産生する毒素の影響や、腸管へのダメージがより大きいためです。
具体的には、カンピロバクターによる胃腸炎は潜伏期間が2〜5日で、発症後7日程度症状が続くことがあります[3]。サルモネラによるものは、発症後1〜4日程度で症状が改善する傾向です[4]。
腸管出血性大腸菌による場合は、症状が重く1週間以上かかることもあるなど、原因菌によって治るまでの期間は異なります[5]。
こういった細菌性胃腸炎では、医師の判断により抗菌薬が処方されることがあり、適切な治療を受けることで回復が早まる可能性があります。
判断に迷う場合は、内科や消化器内科を受診して医師に相談しましょう。
非感染性胃腸炎の回復期間
食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレス、お薬の副作用などが原因の非感染性胃腸炎では、原因を取り除くことで比較的早く改善することが期待できます。
症状が軽い場合は、安静にして消化の良い食事をとることで自然に回復していきます。
ただし、症状が長引く場合や強い痛みがある場合は、ほかの疾患の可能性も考慮し、医療機関を受診することが症状悪化を防ぐのに重要です。
胃腸炎の症状別の回復の目安
胃腸炎の主な症状は、嘔吐や下痢、腹痛などで、それぞれ異なるタイミングで改善していきます。
一般的には、嘔吐から治まり、次に腹痛、最後に下痢が改善する傾向とされています。
これは、症状を引き起こすからだのメカニズムや、各部位の回復にかかる時間が異なるためです。
症状の経過を理解しておくと回復の見通しが立ちやすくなり、「いつ良くなるの?」といった不安も軽減されるでしょう。
ここでは、それぞれの症状がどのくらいで治まるのか、その目安について解説します。
嘔吐・吐き気が治まるまでの期間
嘔吐の症状は、発症後24〜48時間程度で徐々に改善していく傾向がありますが、個人差があります。
たとえばノロウイルスといったウイルス性胃腸炎では、急激な嘔吐が特徴的で、多くの場合発症から1〜2日程度でピークを迎え、その後は徐々に治まっていきます[1]。嘔吐の回数が減り、吐き気が軽減してくるのが回復のサインです。
嘔吐が激しい時期は、水分補給が困難になることもあります。
とくに高齢者や乳幼児では、脱水症状のリスクが高まるため、注意深い観察が必要です。
尿の量が極端に少ない、口の中が乾燥している、めまいがするなどの症状があらわれた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
腹痛が治まるまでの期間
腹痛は、原因や個人の状態によって持続期間が異なりますが、多くの場合、数日程度で軽減していく傾向があります。
ウイルス性胃腸炎の場合、腹痛は下痢や嘔吐と同時にあらわれることが多く、これらの症状が改善するにつれて痛みもやわらぎます。
痛みの程度は、軽い不快感から激しい痛みまで人によってさまざまです。
一方、細菌性胃腸炎とくに腸管出血性大腸菌による感染症では、激しい腹痛をともなうことがあり、医療機関での治療が必要となる場合もあります[6]。
以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
- 激しい腹痛が続く
- 腹部が板のように硬くなる
- 痛みの位置が移動する
- 発熱をともなう
- 血便が出る
これらの症状は、重篤な疾患のサインである可能性があるため、早期の受診が重要です。
下痢が治まるまでの期間
下痢の症状は、原因によって持続期間が異なりますが、一般的に数日〜1週間程度で治まります。
ノロウイルスによる胃腸炎では、下痢は比較的短期間で改善することが多いですが、細菌性胃腸炎では適切な治療を受けない場合、下痢が長引く可能性があります。
下痢が続く間は、脱水を防ぐため十分な水分補給と電解質の補充を心がけることが、早期の回復に欠かせません。経口補水液を利用すると、水分と電解質を同時に摂取できるため、効率的です。
胃腸炎からの回復を早めるための対処法
胃腸炎の回復を早めるには、水分・栄養補給と休養が欠かせません。
からだが病原体と闘い、炎症を起こした消化管を回復させるためには、十分なエネルギーと栄養が必要なためです。
食事のとり方や生活習慣の工夫も、回復をサポートするうえで大切です。
ここでは、胃腸炎の回復を早めるための具体的な方法について詳しく解説します。
適切な水分補給をおこなう
こまめな水分補給が、回復を早める重要なポイントとされています。これは、下痢や嘔吐により失われた水分と電解質を補充し、脱水を防ぐことで、からだの回復機能を維持できるためです。
具体的には、経口補水液を少量ずつ頻繁に摂取する方法が推奨されています。一度に大量に飲むと嘔吐を誘発する可能性があるため、反対に体調を不安定にしてしまう恐れがあります。
市販のスポーツドリンクも活用する際は、糖分が多いため水で薄めて少しずつ飲むと良いでしょう。
嘔吐せずに水分がとれるようになれば、症状のピークが過ぎて回復に向かっているサインです。吐き気が強くて水分がとれない場合は、医療機関での点滴治療が必要になることもあるため、早めに医師に相談してください。
消化に良い食事を心がける
吐き気や嘔吐などの症状が落ち着いてから、消化の良い食事を少しずつとりましょう。これは、胃腸に負担をかけずに必要な栄養を補給することで、体力の回復を助けるためです。
消化の良い食事の具体例として、以下があげられます[7]。
| 分類 | 消化の良い食品例 |
| 主食 | ・おかゆ、ごはん ・うどん ・食パン |
| 主菜 | ・脂肪の少ない肉(鶏むね肉、ささみ、赤身肉など) ・魚(タラ、タイ、カレイなど) ・卵料理 |
| 副菜 | ・煮物 ・茹で野菜 ・野菜スープ、味噌汁 |
| 果物 | ・バナナ ・すりおろしりんご、煮りんご ・もも(缶詰) |
脂っこい食べ物、からい食べ物、乳製品、アルコール、カフェインなどは、早期回復を目指すなら避けるべきです。
食欲がないときは無理に食べず、水分補給を優先しましょう。
十分な休息をとる
からだがウイルスや細菌と闘い、炎症を起こした消化管を回復させるためには、エネルギーを節約し、回復に集中させる必要があります。そのため、十分な睡眠と休養が回復を早めるのに必要です。
症状が出ている間は無理に動かず、横になって休む時間を十分に確保してください。睡眠は時間の確保だけでなく、質を高める工夫も大切です。ただし、症状が強いときに質を高めようと思っても頻繁にトイレに行く場合が多いため、なかなか難しいものです。
症状が落ち着いて気持ちに余裕が生まれてきたら、静かな環境や適度な室温など、睡眠環境を工夫してみてください。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
胃腸炎の回復が遅れる・長引く場合の原因と対処法
胃腸炎の症状が1週間以上続く場合や、一度良くなったのに再び悪化する場合は、いくつかの原因が考えられます。
まず考えられるのが、水分や栄養が十分にとれていないケースです。下痢や嘔吐が続くと脱水状態になりやすく、体力が低下して回復が遅れることがあります。水分がとれない、尿量が少ない、立ちくらみがある場合は注意が必要です。
また、回復期に無理をしたり、免疫力の低下から別のウイルスや細菌に感染したりすると、症状が長引くこともあります。症状が落ち着いても数日は安静を心がけ、手洗いや消毒を続けましょう。
一方で、以下のような場合は胃腸炎以外の疾患が隠れている可能性があります。
- 2週間以上症状が続く
- 血便や強い腹痛、高熱をともなう
- 体重減少がみられる
このような場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。
胃腸炎のつらい症状がある場合はオンライン診療も検討
胃腸炎で嘔吐や下痢、発熱が続いていると、医療機関を受診したくても外出そのものが負担となりがちです。
「いつ吐くかわからない」「トイレから離れられない」といった状況では、無理に移動することで体力を消耗したり、周囲に感染を広げてしまったりする心配もあります。そのような場合は、自宅にいながら医師の診察を受けられるオンライン診療が有効な選択肢です。
クリニックフォアのオンライン診療なら、スマートフォンやパソコンから予約し、ビデオ通話で医師に症状を相談できます。
必要に応じて吐き気止めのお薬や整腸剤などの処方も可能で、お薬は自宅配送にも対応しています。夜間や休日に相談できる点も、オンライン診療のメリットです。
胃腸炎の症状がつらく外出が難しいときは、クリニックフォアのオンライン診療の活用も検討してみてください。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
胃腸炎回復後の仕事・学校への復帰タイミング
感染性胃腸炎の場合、症状が治まっても一定期間はウイルスや細菌を排出している可能性があり、体調が回復したと感じてもすぐに復帰できるとは限りません。
周囲への感染を防ぐためにも、体調だけでなく感染リスクを考慮した判断が重要です。
症状が治まってからの待機期間
嘔吐や下痢などの症状が完全に治まってから24〜48時間程度は自宅で様子をみることがひとつの目安とされています。症状が軽快しても、体力が十分に回復していないことは少なくありません。無理に活動を再開すると、再び体調を崩したり、回復が遅れたりする可能性があります。まずは体調の安定を最優先に考え、無理のない復帰を心がけましょう。
学校保健安全法での取り扱い
学校保健安全法では、感染性胃腸炎について「何日間出席停止」といった一律の期間は定められていません。感染性胃腸炎は学校保健安全法で第三種に分類され、症状や回復状況を踏まえ、医師が感染のおそれがないと判断するまで出席停止とされる場合があります[8]。
実際の登校・登園の可否は、医師の判断に加え、学校や園ごとの方針にもとづいて決められるのが一般的です。
「症状消失後何時間経過」といった基準が設けられている場合もありますが、これらは法律で定められたものではなく、各施設が感染拡大防止のために独自に設けている運用ルールです。
職場復帰の際の注意点
職場復帰についても、業務内容や職場の規定に応じた判断が求められます。
とくに食品をあつかう仕事や、医療・介護の現場では、医師の許可や職場の指示に従うことが重要です。
復帰後も、トイレ使用後や食事前の手洗いなど、基本的な感染対策は継続しましょう。
また、復帰直後は体力が完全に回復しておらず疲れやすいことも多いため、可能であれば短時間勤務や在宅勤務から始めるなど、段階的な復帰を検討するのもひとつの方法です。
胃腸炎の回復期間に関するよくある質問
胃腸炎の回復期間について、多く寄せられる質問にお答えします。
早期回復を目指すための参考にしてください。
胃腸炎のとき、市販薬は使用してもいいですか?
整腸剤や吐き気止めは、症状をやわらげる目的で服用されることもありますが、下痢止めについては服用を控えたほうが良いでしょう。
感染性胃腸炎の場合、下痢は体内のウイルスや細菌を排出するための反応でもあり、自己判断で下痢止めを服用すると、かえって回復を遅らせる可能性があるためです。
また、症状や原因によっては、市販薬が適さない場合もあります。
市販薬の服用に迷うときや、症状がつらい場合は、市販薬を服用する前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
オンライン診療を利用すれば、自宅にいながら症状に合った対処について相談することも可能です。お気軽にご相談ください。
※触診・検査が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
胃腸炎で下痢だけが治らないのはなぜですか?
胃腸炎で下痢が長引きやすいのは、腸粘膜の修復に時間がかかり、水分吸収機能の回復が遅いためです。
便はいきなり普通便になるわけではなく、徐々に改善していきます。胃腸炎の発症から2〜3日以上経過して水っぽさがなくなれば、回復の過程と考えられるでしょう。
ただし、10日以上続く場合や血便をともなう場合は、別の原因も考えられます。長引く下痢については、医療機関を受診することをおすすめします。
胃腸炎の症状が良くなったり悪くなったりするのは普通ですか?
胃腸炎の回復過程で、症状が一時的に改善したあとに再び悪化することがあります。多くは無理をして体力を消耗した場合や、食事の内容が適切でなかった場合に起こります。
二次感染や別の病原体による感染の可能性も否定はできません。
症状が改善したと思っても、数日間は無理をせず様子をみることが大切です。症状の波が続く場合は、医師に相談してみてください
子どもの胃腸炎は大人より長くかかりますか?
子どもの胃腸炎は、大人と同程度か、やや長引く傾向があります。これは、免疫システムが未発達なことや、水分補給が自発的に十分にできない場合があるためです。
とくにロタウイルスによる胃腸炎は、激しい下痢と嘔吐が2〜7日程度続くことがあり、症状が重く回復に時間がかかることもあります[8]。
子どもは脱水症状になりやすいため、尿の回数や量が少ない、吐き気が強くて水分摂取が十分にできないといった場合は、すぐに受診しましょう。
胃腸炎の回復を妨げる食べ物はありますか?
胃腸炎の症状が続いている間は、以下のものは回復を妨げる恐れがあるため避けるべきです。
- 脂っこい食べ物
- からい食べ物
- アルコール
- カフェイン
- 冷たい飲み物
- 乳製品
具体的には、揚げ物やカレー、ラーメン、焼肉、ケーキ、アイスクリーム、牛乳などがあげられます。
また、食物繊維が多い食品(ごぼう、きのこ類など)も、胃腸が弱っているときは消化に負担がかかるため控えめにしましょう。
胃腸炎は人にうつりますか?
ウイルス性や細菌性の胃腸炎は、感染力があり人にうつる可能性があります[1]。
なかでもノロウイルスは感染力が非常に強く、わずかなウイルス量でも感染が成立するため、家族内での二次感染も起こりやすいです。
手洗いの徹底や、タオルの共用を避ける、嘔吐物の適切な処理などの対策が欠かせません。
症状が治まったあとも、通常1週間程度、長い場合は1か月程度ウイルスを排出し続ける可能性があるため、回復後も感染予防を継続することが大切です[1]。
トイレ使用後の手洗い、食事前の手洗い、ドアノブや照明スイッチなどよく触れる場所の消毒などを心がけましょう。
胃腸炎を早く治すには適切な対処と医師への相談を
胃腸炎の回復期間は、多くの場合で2〜3日程度とされていますが、原因や症状の重さによって回復までの経過は異なります。
ウイルス性胃腸炎は比較的短期間で回復することが多い一方、細菌性胃腸炎では3〜7日ほどかかる場合もあります。
回復を早めるためには、こまめな水分補給と十分な休養が欠かせません。症状が落ち着いたあとも、すぐに通常の生活に戻るのではなく、24〜48時間ほどは体調の変化に注意しながら過ごすことが大切です。無理をすると、回復が遅れたり症状がぶり返したりすることがあります。
また、症状が1週間以上続く場合や、一度良くなったあとに再び悪化する場合には、胃腸炎以外の原因が関係している可能性もあります。
回復の見通しや仕事・学校への復帰時期に不安があるときは、自己判断せず、医師に相談しましょう。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
