※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
ノロウイルスがうつる主な経路
ノロウイルスがうつる経路は、大きく分けて「人からうつる場合」と「食品からうつる場合」の2つがあります。
さらに詳しく分けると、3つが主な経路です。
- 接触感染
- 飛沫感染
- 経口感染
ここでは、ノロウイルスがどのようにしてうつるのか、具体的な経路について解説します。
接触感染|便や嘔吐物を介してうつる
ノロウイルスは、感染者の便や嘔吐物を介した接触感染でうつることが最も多いとされています。
感染者の便や嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、これらを処理する際に手指にウイルスが付着し、その手で口や食べ物に触れることでうつる可能性があります。
直接触れなくても、トイレのドアノブや水洗レバー、蛇口、共用タオルなどを介して間接的にうつることもあるでしょう。
厚生労働省のホームページでも、患者の便や嘔吐物から人の手などを介して二次感染する場合があると記載されています[1]。
とくに家庭内では、感染者が使用したトイレや洗面所を共用することで、家族全員にうつってしまうケースが多くみられます。
便や嘔吐物を処理する際は使い捨て手袋を着用し、処理後は石けんと流水で丁寧に手を洗うことが大切です。
飛沫感染|嘔吐物の飛沫(しぶき)を吸い込んでうつる
感染者が嘔吐した際に発生する飛沫(しぶき)を吸い込むことでも、ノロウイルスはうつる可能性があります。
嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、嘔吐の瞬間に周囲に飛び散った微細な飛沫を吸い込むことで感染することがあるのです。
また、嘔吐物の処理が不十分で床やカーペットに残ったまま乾燥すると、ウイルスを含んだ塵埃(ちりやほこり)が空気中に舞い上がり、それを吸い込んでうつることもあります。
厚生労働省の情報でも、家庭や施設内などでの飛沫などにより感染する場合があるとされています[1]。
狭い空間で嘔吐があった場合はとくにうつりやすいため、嘔吐物の処理時はマスクを着用し、十分に換気をおこなうことが重要です。
処理後は窓を開けて空気を入れ替え、汚染された場所は次亜塩素酸ナトリウムでしっかり消毒しましょう[1]。
経口感染|汚染された食品を食べてうつる
ノロウイルスに汚染された食品を食べることでも、感染する可能性があります。
とくにカキやハマグリなどの二枚貝を生や加熱不十分な状態で食べた場合に、うつるリスクが高まるでしょう[2]。
二枚貝は海水中のウイルスを体内に蓄積しやすい性質があり、ノロウイルスに汚染された海域で育った貝を食べることで感染することがあります。
また、ノロウイルスに感染した調理者が食品に触れることで、その食品を介して食べた人にうつるケースも多く報告されています。
厚生労働省によると、感染した人が調理などをして汚染された食品を食べた場合にも感染すると記載されています[1]。
ノロウイルスは85〜90℃で90秒以上加熱すると失活します。二枚貝は中心部までしっかり加熱し、調理前の手洗いを徹底することで予防が期待できるでしょう。
ノロウイルスがうつりやすい理由
ノロウイルスは、数あるウイルスの中でもとくにうつりやすいウイルスとして知られています。
インフルエンザウイルスなどと比べても、少ない量のウイルスで感染が成立し、消毒も難しいという特徴があります。
ここでは、なぜノロウイルスがこれほどうつりやすいのか、その理由を解説します。
わずかな個数のウイルスでうつるため
ノロウイルスは、感染に必要な量は非常に少ないとされ、少数でも感染が成立し得ます[3]。
ほんのわずかな量でも体内に入れば感染してしまう可能性があるのです。
感染者の便には1gあたり約10億個、嘔吐物には1gあたり約1万〜10万個ものウイルスが含まれているとされています[3]。
つまり、目にみえないほどの微量な汚染でも、うつるリスクがあるということです。
ほんの少しの油断が家族全員への感染拡大につながる可能性があることを覚えておきましょう。
アルコール消毒が効きにくい
ノロウイルスは、一般的なアルコール消毒では効果が弱いといわれています。
インフルエンザウイルスなど多くのウイルスは「エンベロープ」と呼ばれる脂質の膜で覆われており、アルコールがこの膜を破壊することで不活化されます。
しかし、ノロウイルスはエンベロープを持たない「ノンエンベロープウイルス」です。
そのため、アルコールでは破壊されにくいという特徴を持ち、手指消毒用のアルコールジェルだけでは、ノロウイルスを十分に除去することができません。
ノロウイルス対策には、石けんと流水による丁寧な手洗いが最も有効とされています[1]。
アルコール消毒に頼りすぎず、正しい方法で感染対策をおこなうことが重要です。
乾燥に強く環境中で長期間生存する
ノロウイルスは乾燥に強く、環境中で長期間生存できることが特徴の一つです。
多くのウイルスは乾燥すると死滅しやすいのですが、ノロウイルスは乾燥した状態でも数週間にわたって感染力を保つことができます。
そのため、適切に処理されなかった嘔吐物が乾燥すると、ウイルスを含んだ塵埃が空気中に舞い上がり、それを吸い込んだ人にうつる可能性があります。
また、ノロウイルスは胃酸にも強く、口から入ったウイルスが胃を通過して腸で増殖することが可能です。
嘔吐物や便の処理は迅速かつ適切におこない、汚染された場所はすぐに消毒することが感染拡大防止には欠かせません。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
ノロウイルスはいつからいつまでうつる?
ノロウイルスに感染したら、いつから人にうつすのか、いつまでうつすのかは気になるポイントです。
症状が出る前の潜伏期間中や、症状が治まったあとも、人にうつす可能性があります。
ここでは、ノロウイルスの感染期間について解説します。
潜伏期間は24〜48時間
ノロウイルスの潜伏期間(感染から発症までの時間)は、24〜48時間とされています[1]。
ウイルスが体内に入ると、この潜伏期間中に腸の中で急速に増殖し、その後、嘔吐や下痢などの症状があらわれます。
厚生労働省の情報によると、主な症状は以下のとおりです[1]。
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 発熱(軽度)
潜伏期間中はまだ症状が出ていないため、自分が感染していることに気づかないまま、周囲の人にうつしてしまう可能性もあります。
家族に感染者が出た場合は、自分に症状がなくても感染している可能性を考えて行動することが大切です。
手洗いを徹底し、食品を扱う際はとくに注意するようにしましょう。
症状があらわれている間は感染力が高い
嘔吐や下痢などの症状があらわれている間は、ノロウイルスの感染力がとくに高くなります。
この時期は便や嘔吐物に大量のウイルスが含まれているため、周囲への感染リスクが高いです。
症状は通常1〜2日程度で治まることが多いですが、この期間は外出を控え、家庭内でも感染対策を徹底する必要があります。
実際に政府からも、症状があるときは学校や会社を休み、医療機関を受診するよう呼びかけています[4]。
無理をして仕事や学校に行くと、多くの人に二次感染を広げてしまうおそれがあるでしょう。
症状がある間は自宅で安静にし、水分補給をしっかりおこないながら回復を待つことが大切です。
症状が治まっても1週間〜1か月はウイルスを排出する
症状が治まったあとも、便の中には1週間〜長い場合は1か月程度、ウイルスが排出され続けることがあります[1]。
つまり、嘔吐や下痢が治まって元気になったようにみえても、まだ人にうつす可能性があるということです。
症状が治まったあとも、トイレのあとの手洗いを徹底し、タオルの共用を避けるなどの対策を続けることが重要です。
とくに食品を扱う仕事に従事している方は、症状が改善したあともしばらくは直接食品を取り扱う作業を控えることが望ましいでしょう。
家族への感染予防のためにも、油断せずに対策を継続することが大切です。
家庭内でノロウイルスをうつさないための対策
家族にノロウイルス感染者が出た場合、家庭内での二次感染を防ぐことがとても重要です。
適切な対策をとることで、家族全員への感染拡大を防げる可能性があります。
ここでは、家庭内でうつさないための具体的な対策を解説します。
石けんでの手洗いを徹底する
ノロウイルス対策で有効なのは、石けんと流水による丁寧な手洗いです。
石けん自体にはウイルスを殺す効果はありませんが、手指についたウイルスを物理的に洗い流すことができます。
トイレのあと、おむつ交換のあと、調理前、食事前など、こまめに手を洗う習慣をつけましょう。
厚生労働省でも、手洗いは手指についているノロウイルスを減らす有効な手段であるとされています[1]。
手を洗う際は、指の間、爪の間、手首まで30秒以上かけて丁寧に洗うことがポイントです。
洗ったあとは清潔なタオルか、使い捨てのペーパータオルで拭くようにしましょう。
嘔吐物・便の処理は適切におこなう
嘔吐物や便の処理は、二次感染を防ぐために適切な方法でおこなう必要があります。
処理時にウイルスが飛び散ったり、手指に付着したりすることで、処理した人や周囲の人にうつる可能性があるためです。
処理する際は、使い捨ての手袋、マスク、できればエプロンを着用し、ペーパータオルや新聞紙などで静かに拭き取りましょう[1]。
拭き取った汚物はビニール袋に入れて密閉し、袋の中に次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を入れて消毒してから廃棄します。
処理後は手袋を外してから石けんで丁寧に手を洗い、汚染された場所は次亜塩素酸ナトリウムで消毒することが重要です。
次亜塩素酸ナトリウムで消毒する
ノロウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が有効です。
アルコール消毒はノロウイルスには効果が弱いため、塩素系の消毒剤を使用する必要があります。
家庭用の塩素系漂白剤(ハイターやブリーチなど)を水で薄めて使用でき、用途によって濃度を変えて使い分けます。
東京都感染症情報センターによると、嘔吐物や便が付着した場所の処理には0.1%、ドアノブなど多くの人が触れる場所の環境消毒には0.02%の濃度が目安とされています[5]。
消毒液は使用する直前に作り、以下のような手が触れる場所を中心に消毒しましょう。
- トイレのドアノブ
- 水洗レバー
- 蛇口
- 手すり
- 照明のスイッチ
消毒後は水拭きをおこない、換気を十分にすることも忘れないようにしてください。
タオル・食器・入浴の共用を避ける
感染者とタオルや食器を共用しないことで、接触感染を防ぐことができます。
ウイルスが付着したタオルや食器を介して、家族にうつる可能性があるためです。
感染者専用のタオルを用意するか、使い捨てのペーパータオルを使用する方法がおすすめです。
また、感染者が使用した食器は、使用後すぐに食器用洗剤で洗い、できれば85℃以上の熱湯で1分以上消毒するとより安心でしょう[1]。
入浴についても、感染者は家族の最後に入るか、シャワーのみにすることが望ましいです。
入浴時に肛門周辺からウイルスが浴槽の湯に混入し、それを介して家族にうつる可能性があるため、症状がある間はシャワーで済ませる方が安心でしょう。
ノロウイルスに感染したら仕事や学校はいつから行ける?
ノロウイルスに感染したら、仕事や学校をいつまで休むべきか悩む方も多いでしょう。
法律で明確な出勤停止期間は定められていませんが、復帰の目安となる基準があります。
ここでは、仕事や学校への復帰の目安について解説します。
明確な出席停止期間の定めはない
ノロウイルスには、インフルエンザのような法律で定められた出席停止期間はありません。
学校保健安全法施行規則では、ノロウイルスによる感染性胃腸炎は「その他の感染症」に分類されています[6]。
出席停止にするかどうかは、学校で流行が起こった場合に校長が学校医の意見を聞いて判断することになっています。
出席停止期間の基準は「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」とされています。
職場についても、法律で定められた出勤停止期間はないため、会社の規定や医師の判断に従うようにしてください。
ただし、症状があるまま出勤・登校すると、周囲の人に二次感染を広げてしまうおそれがあるため、無理をしないことが大切です。
症状が治まり、普段の食事ができるようになったら、復帰を検討してもよいでしょう。
症状が治まってから数日間は様子をみる
症状が治まっても、すぐに復帰するのではなく、数日間は自宅で様子をみることが望ましいです。
嘔吐や下痢が治まった直後は、まだ体力が回復しておらず、便からのウイルス排出も続いているためです。
一般的には、嘔吐や下痢が治まってから数日様子をみてから復帰するケースが多いとされています。
復帰後も手洗いを徹底し、周囲への感染予防を心がけることが大切です。
とくに症状が治まった直後は、トイレのあとの手洗いをより丁寧におこなうようにしましょう。
体調が万全でないまま無理をすると、症状がぶり返すこともあるため、十分に回復してから復帰することを推奨します。
食品を扱う仕事は検便で陰性確認が望ましい
飲食店など食品を扱う仕事に従事している場合は、症状が治まった後もしばらくは調理業務を控えることが望ましいです。
症状が治まっても便からウイルスが排出され続けるため、食品を介して大規模な食中毒を引き起こす可能性があるためです。
厚生労働省でも、ノロウイルスを保有していることが判明した調理従事者は、ノロウイルスを保有していないことが確認されるまでの間、食品に直接触れる調理作業を控えるなど適切な措置をとることが望ましいとされています[1]。
症状が治まっても1週間~1ヶ月は便からウイルスが排出されることがあるため、この期間は調理業務以外の作業に従事することが推奨されます。
食品を扱う職場で働く方は、感染が疑われたらすぐに職場の責任者に連絡し、適切な対応を相談することが重要です。
症状がつらいときはクリニックフォアのオンライン診療へ
ノロウイルスで嘔吐や下痢がつらいとき、体調が悪い中で医療機関に行くのは大変ではないでしょうか。
そのような場合は、自宅から受診できるクリニックフォアのオンライン診療がおすすめです。
胃腸炎の症状に対して整腸剤や吐き気止め、解熱鎮痛剤などのお薬を処方してもらえる場合があり、お薬は最短翌日にご自宅に届きます。
| 項目 | 初診 | 再診 |
| 診察料 | 840円〜1,370円 | 280円〜1,510円 |
| システム利用料 | 1,000円(税込) | 1,000円(税込) |
| 合計目安 | 1,840円〜2,370円(税込) | 1,280円〜2,510円(税込) |
※3割負担の場合の目安です。お薬代は別途、受け取り指定の薬局でお支払いください。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※お薬が届く時間は、診察時間や配送先により異なります。
オンライン診療の流れは以下のとおりです。
- カレンダーから診療予約(30秒)
- 問診票の入力・保険証の登録(3~5分)
- 医師とビデオ通話で診察(5~10分)
- 薬剤師によるオンライン服薬指導(3~5分)
- お薬のお届け(最短翌日届く)
初診からオンラインで受診でき、平日は夜まで、土日祝も診療をおこなっているため、忙しい方でも受診しやすいでしょう。
感染している状態で医療機関に行くと、待合室で他の方に感染を広げてしまう心配がありますが、オンライン診療であればその心配もありません。
症状がつらくて外出が難しい方や、感染を広げたくない方は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。
ノロウイルスがうつることに関するよくある質問
ノロウイルスがうつることについてよくある質問をまとめました。
ノロウイルスの感染経路や、何回も発症するのか、潜伏期間中に人にうつすことはあるのかなどの質問にお答えします。
ノロウイルスは空気感染しますか?
通常の空気感染(飛沫核感染)はしないとされていますが、感染した方が吐いたものが乾燥して舞い上がった塵埃を吸い込むことでうつる可能性はあります[1]。
嘔吐したものの処理が不十分だと、乾燥したウイルスが空気中に浮遊し、それを吸い込んだ人が感染するケースがあります。
嘔吐したものは速やかに適切に処理し、処理中はマスクを着用して、処理後は十分な換気をおこなうことが重要です。
ノロウイルスは何回もかかりますか?
ノロウイルスには多くの遺伝子型があり、一度感染しても別の型には免疫がないため、繰り返し感染する可能性があります。
また、同じ型でも再び感染することがあるでしょう。
「一度かかったから大丈夫」と油断せず、毎年の流行期には手洗いなどの予防対策を継続することが大切です。
潜伏期間中に人にうつしますか?
潜伏期間中でも体内ではウイルスが増殖しているため、人にうつす可能性はあります。
とくに潜伏期間の後半になると、症状が出る前から便中にウイルスが排出され始めることがあるとされています。
家族に感染者が出た場合は、症状がなくても自分も感染している可能性を考え、トイレ後や食事前の手洗いを徹底することが大切です。
ノロウイルスにかかったら何日で治りますか?
嘔吐や下痢などの症状は、通常1〜2日程度で治まることが多いでしょう[1]。
ただし、乳幼児や高齢者、免疫力が低下している方は症状が長引いたり、脱水症状を起こしやすかったりするため注意が必要です。
また、症状が治まっても1週間〜1か月程度は便からウイルスが排出されるため、手洗いなどの感染対策は継続する必要があります[1]。
まとめ
ノロウイルスは非常にうつりやすく、わずか10〜100個程度のウイルスでも感染が成立します。
主にうつる経路は、便や嘔吐物を介した接触感染、飛沫感染、汚染された食品による経口感染の3つです。
症状は1〜2日で治まることが多いですが、そのあとも1週間〜1か月程度はウイルスを排出し続けます。
家庭内感染を防ぐには、石けんでの手洗い、嘔吐物の適切な処理、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が重要です。
アルコール消毒は効果が弱いため、塩素系の消毒剤を使用しましょう。
症状が治まり全身状態が回復したら登校・出勤を検討できますが、食品を扱う仕事の方は検便で陰性確認が望ましいでしょう。
症状がつらいときは、クリニックフォアのオンライン診療の活用も検討してみてください。
※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります
