
花粉症で肌荒れが起こる仕組み
花粉症といえば、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状がよく知られていますが、花粉が肌に触れるだけでも肌荒れを引き起こすことがあります[1]。
花粉が付着すると、からだの免疫システムが花粉を「異物」と判断してアレルギー反応を起こし、かゆみや赤み、湿疹などの皮膚症状があらわれます[1]。
この仕組みには以下の3つがかかわっています。
- 肌のバリア機能の低下
- 花粉によるアレルギー反応
- ティッシュやマスクによる摩擦刺激
それぞれの要因について詳しくみていきましょう。
肌のバリア機能の低下
肌のバリア機能が弱っていると、花粉が皮膚内部へ侵入しやすくなり、炎症が起こりやすくなります。
肌のもっとも外側にある角層は、外部刺激や異物の侵入を防ぐ大切なバリアです[2]。
角層は約0.02mmと非常に薄い構造ですが、水分を含んだ角層細胞がレンガのように積み重なり、細胞間脂質がその隙間を埋めることでバリア機能を保っています[2]。
しかし、冬から春にかけては空気が乾燥しやすく、寒暖差も大きいため、角層の水分が奪われてバリア機能が低下しやすい時期です[2]。
バリア機能が弱まった状態で花粉が肌に付着すると、花粉成分が皮膚の内部に入り込みやすくなり、炎症やかゆみを引き起こす原因となります。
花粉が肌に付着することによるアレルギー反応
花粉が肌に付着すると、からだの免疫システムがアレルギー反応を起こします。
花粉症の方は体内に花粉に反応する「IgE抗体」が多く作られており、さらに皮膚のバリア機能が低下した状態では、花粉などの刺激により炎症が生じやすい状態です[1]。
「バリアケアに着目した敏感肌用化粧品の開発」という研究によると、スギ花粉に含まれるタンパク質が肌の表皮に作用し、細胞間脂質の供給を妨げてバリア機能を低下させることが報告されています[2]。
この作用により経表皮水分蒸散量(TEWL)が増加し、肌が乾燥しやすくなることもわかっています。
つまり花粉は「ただ付着するだけ」ではなく、アレルギー反応によって肌そのものを敏感にしてしまう作用があるということです。
ティッシュやマスクの摩擦が肌荒れを悪化
花粉症による鼻水やくしゃみ、涙などの症状があると、ティッシュやマスクによる摩擦で肌荒れが悪化しやすくなります。
花粉症の時期は鼻水が出やすいため、くり返しティッシュで鼻をかむことが多くなり、この摩擦によって鼻のまわりの肌がダメージを受け、バリア機能が低下してしまいます。
マスクの着用も肌荒れに影響を与えることがあります。マスクの繊維が頬や顎まわりを刺激したり、マスク内で汗をかいたりすることで肌が過敏になりやすくなります。
また、目がかゆくて手でこすってしまうと、目のまわりの薄い皮膚に強い刺激を与えることになり、炎症を悪化させる原因となります。
花粉症による肌荒れの特徴
花粉症というと鼻や目の症状が代表的ですが、皮膚にかゆみや湿疹、赤みなどの症状を引き起こすこともあり、これを「花粉皮膚炎(かふんひふえん)」と呼びます。
花粉皮膚炎には特徴的なパターンがあり、正しく理解することで早めの対策や適切なケアにつなげられます。
花粉皮膚炎の特徴について、詳しくみていきましょう。
花粉の飛散時期だけ肌トラブルが起こる
花粉皮膚炎の大きな特徴は、花粉が飛散する時期だけに肌トラブルがあらわれ、それ以外の時期には症状が消えることです。
春先のスギやヒノキの花粉シーズンに毎年同じように肌荒れが起こり、花粉シーズンが終わると症状が治まるという方は、花粉皮膚炎の可能性があります。
花粉の飛散時期は地域や花粉の種類によって異なり、スギは2月から5月頃、ヒノキは3月から6月頃、ブタクサやヨモギなどのキク科は8月から10月頃に飛散します[1]。
自分が花粉皮膚炎かどうかわからない場合は、肌荒れがどの時期に起こるかを記録しておくと、原因となる花粉を推定する手がかりになります。
花粉症の鼻や目の症状がなくても発症することがある
花粉皮膚炎は、かならずしも典型的な花粉症の症状をともなうわけではありません。
花粉そのものではなく、花粉に付着したPM2.5などの微粒子が刺激となり皮膚炎を起こすケースもあるためです。
鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった花粉症の症状がなくても肌荒れだけが生じたり、IgE抗体が陰性でも起きたりします。
肌荒れの原因がはっきりしない場合は、正しい対策を行うためにもアレルギー検査を受けることをおすすめします。
若い女性に発症しやすいといわれている
花粉皮膚炎は、とくに女性に発症しやすいといわれています。
女性は化粧をする機会が多く、化粧品の成分が花粉飛散時期に肌への刺激となることがあります。
花粉シーズンになると普段使っている基礎化粧品が急にしみるようになる、化粧のノリが悪くなるといった変化も花粉皮膚炎の特徴的なサインです。
いつもと違う肌の変化を感じたら、早めに保湿ケアを強化したり、刺激の少ない化粧品に切り替えたりするなどの早めの対策が、悪化を防ぐポイントです。

花粉皮膚炎の主な症状
花粉皮膚炎では、肌のかゆみや赤み、乾燥、発疹など、さまざまな皮膚症状があらわれます。
花粉症では鼻の症状が花粉の飛散量に比例して悪化する傾向があり、皮膚症状についても花粉の多い日には症状が強くなる可能性があります。
どのような症状が出たのかをメモに残しておき、受診時の資料として残しておくと良いでしょう。
それぞれの症状について、詳しく解説します。
肌のかゆみや赤み
花粉による肌トラブルで多くみられる症状は、かゆみや赤みです。
花粉が体内に侵入すると、からだの免疫システムが花粉を異物と認識し、ヒスタミンといった炎症物質を放出します[1]。
花粉症では、このヒスタミンが鼻や目の粘膜で症状を引き起こすといわれています。
花粉が肌に付着した場合にも、同様のアレルギー反応によってかゆみや赤みが生じると考えられています。
かゆみは花粉にさらされやすい顔や首、手の甲などの露出部分に出やすい傾向があります。掻きむしることで症状が悪化するケースも少なくありません。
乾燥やヒリヒリ感
花粉皮膚炎では、肌の乾燥やヒリヒリとした刺激感があらわれることがあります。
花粉が肌のバリア機能を低下させると、皮膚から水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進行します[2]。
乾燥した肌は外部からの刺激に敏感になっているため、普段は問題なく使えていた化粧水や乳液がしみたり、ピリピリとした刺激を感じたりすることがあります。
なかでも目のまわりや頬などの皮膚が薄い部分は、乾燥やヒリヒリ感が出やすい傾向があります。
発疹やブツブツとした盛り上がり
花粉皮膚炎では、肌に発疹やブツブツとした盛り上がりがみられることもあります。
花粉によるアレルギー反応が強く出ると、皮膚に小さな発疹ができたり、赤い部分が盛り上がって丘疹(きゅうしん)のようになったりすることがあります。
これらの発疹は、花粉にさらされやすい顔や首、手の甲などに出やすい傾向があります。
発疹を掻きむしると傷になり、そこから細菌感染を起こして症状が長引くこともあるため注意が必要です。
湿疹のようにジクジクせず乾燥気味になる
花粉皮膚炎の特徴的な点として、湿疹のようにジクジクした状態にはならず、乾燥気味になることがあげられます。
一般的な湿疹では、皮膚から浸出液が出てジュクジュクした状態になることもありますが、花粉皮膚炎では肌がカサカサと乾燥し、粉をふいたような状態になることが多い傾向があります。
これは、花粉によってバリア機能が低下し、肌の水分が奪われることが主な原因と考えられます。
乾燥した肌はさらに外部刺激を受けやすくなるため、症状が悪化する悪循環に陥りやすくなります。

花粉による肌荒れが起きやすい部位
花粉による肌荒れは、顔や首などの露出している部分に症状があらわれやすい傾向があります。
とくに皮膚が薄くデリケートな部分や、花粉が直接付着しやすい部分に症状が集中します。
自分の症状がどの部位に出ているかを把握し、症状緩和につながる対策をおこないましょう。
目のまわり(上まぶた)
花粉による肌荒れが起こりやすい部位は、目のまわり、とくに上まぶたです。
目のまわりは顔の中でも皮膚がとくに薄く、バリア機能が弱いため、花粉の刺激を受けやすい部分です。
花粉症で目がかゆくなると無意識のうちに手でこすってしまいがちですが、この摩擦が皮膚にダメージを与え、症状を悪化させる原因となります。
上まぶたは化粧品の成分が残りやすい部分でもあり、花粉シーズンには普段のアイメイクが刺激となることもあります。
頬や鼻のまわり
頬や鼻のまわりも、花粉による肌荒れの症状があらわれやすい部位です。
頬は顔の中でもっとも面積が広く外気にさらされる部分であるため、花粉が大量に付着しやすい特徴があります。
一方、鼻のまわりは花粉症による鼻水をティッシュでくり返し拭くことで摩擦を受け、皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。
首や顎まわり
首や顎まわりも、花粉皮膚炎の症状が出やすい部位のひとつです。
首は衣類から露出していることが多く、花粉が直接付着しやすい部分です。
顎まわりはマスクの縁が当たる位置にあたり、マスクの繊維による摩擦や、マスク内のムレによって肌が敏感になりやすくなります。
また、首や顎まわりは洗顔やスキンケアの際に見落としやすく、保湿が不十分になりがちな部分でもあり、肌トラブルが生まれやすいのです。
花粉症の肌荒れが起きやすい人
花粉症による肌荒れは誰にでも起こる可能性がありますが、とくに発症しやすい人がいます。
<花粉症の肌荒れが起きやすい人>
- アトピー性皮膚炎の既往がある人
- 乾燥肌や敏感肌の人
- もともと花粉症の症状がある人
自分にあてはまる特徴がないか、確かめながら読み進めていきましょう。
アトピー性皮膚炎の既往がある人
アトピー性皮膚炎の既往がある人は、花粉症による肌トラブルが起こるリスクが高いといわれています[3]。
アトピー性皮膚炎はもともと肌のバリア機能が低下しやすい体質であり、花粉をはじめとする外部刺激に対して敏感に反応しやすい傾向です。
また、アトピー性皮膚炎の方はアレルギー体質を持っていることが多く、花粉に対してもアレルギー反応を起こしやすいと考えられています[3]。
現在はアトピー性皮膚炎の症状が落ち着いている方でも、花粉シーズンには症状が再燃したり悪化したりする恐れがあるため、早めの対策が必要です。
乾燥肌や敏感肌の人
乾燥肌や敏感肌の人は、花粉症の時期に肌トラブルを起こしやすい傾向があります。
乾燥肌は肌の水分量が不足しているため、角層のバリア機能が十分に働かず、花粉が侵入しやすい状態となっています[2]。
敏感肌の方はわずかな刺激にも反応しやすく、花粉が肌に付着しただけで炎症やかゆみを起こしがちです。
冬場に肌のカサつきを感じる方や、化粧品で肌荒れを起こしやすい方は、花粉皮膚炎にも注意しましょう。
もともと花粉症の症状がある人
もともと花粉症の症状がある人は、花粉皮膚炎も併発しやすい傾向があります。
花粉症の方は花粉に対するIgE抗体を持っているため、花粉が肌に付着した際にもアレルギー反応を起こしやすい状態です[6]。
花粉症による目のかゆみで目をこすったり、鼻水を何度も拭いたりすることで皮膚に摩擦が加わり、肌のバリア機能が低下しやすくなります。
花粉症の症状が重い年ほど、肌荒れも悪化しやすいと感じる方も少なくありません。
花粉症の治療をしっかりおこなって鼻や目の症状を抑えることが、肌荒れの予防にもつながります。
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【2026年】花粉飛散予測と肌荒れ対策を始めるタイミング
花粉症による肌荒れに悩んでいる方は、花粉の飛散状況を早めにチェックしておきましょう。
日本気象協会の発表によると、2026年春のスギ花粉は2月上旬に九州で飛散が始まり、2月中旬には関東以西の広い範囲でシーズンがスタートする見込みです。
2026年春の地域別の飛散量予測は以下のとおりです。
| 地域 | 例年比 | 前シーズン比 |
| 北海道 | 例年の約2.5倍 | 非常に多い |
| 東北 | 例年より多い | 多い |
| 関東甲信 | 例年より多い | 多い |
| 北陸 | 例年より多い | 多い |
| 東海 | 例年より多い | 多い |
| 近畿 | 例年並み | やや少ない |
| 中国 | 例年並み | やや少ない |
| 四国 | 例年並み | やや少ない |
| 九州 | 例年並み | やや少ない |
東日本・北日本にお住まいの方はとくに注意が必要です。
花粉皮膚炎を予防するためには、花粉シーズンが始まる前から肌のバリア機能を整えておくことが大切です。
保湿ケアの強化や低刺激スキンケアへの切り替えは、1月下旬〜2月上旬頃から始めておくと安心です。
鼻や目の症状がある方は、早めに治療を開始することで肌への摩擦刺激も軽減できます。

花粉症の肌荒れに対するスキンケア方法
花粉による肌荒れを予防するには、肌に付着した花粉をしっかり落とすことと、肌のバリア機能を高めるスキンケアが重要です。
正しいスキンケアを習慣にすることで、花粉の影響を受けにくい肌づくりができます。
ここでは、花粉による肌荒れを予防するための具体的なスキンケア方法を解説します。
帰宅後はすぐに洗顔して花粉を落とす
外出から帰ったら、できるだけ早く洗顔して肌に付着した花粉を洗い流すことが大切です。
環境省のマニュアルでは、帰宅時に衣類の花粉を払い落とし、洗顔をして肌の花粉を落とすことが推奨されています[1]。
洗顔と同時に、うがいをすることで、口や鼻の粘膜に付着した花粉も洗い流せます。
外出時間が長かった日や花粉の飛散量が多い日はとくに意識して、帰宅後すぐに洗顔する習慣をつけましょう。
洗顔はこすらず泡でやさしく洗う
花粉シーズンの洗顔は、肌をこすらずに泡でやさしく洗うことがポイントです。
花粉を落としたい一心でゴシゴシと肌をこすると、摩擦によって肌のバリア機能がダメージを受け、かえって症状が悪化してしまうかもしれません。
洗顔料をしっかり泡立てて、泡で肌を包み込むようにやさしく洗うことで、摩擦を最小限に抑えながら花粉を落とせます。
すすぎの際もぬるま湯を使い、肌をこすらないように注意しながら丁寧に洗い流してください。
洗顔後はタオルで肌を押さえるように水分を拭き取り、ゴシゴシと拭かないように気をつけましょう。
洗顔後はすばやく保湿する
洗顔後は、化粧水や乳液、クリームなどですばやく保湿することで、水分を閉じ込めて肌を守れます[5]。
洗顔後の肌は皮脂膜が一時的に洗い流された状態になっており、時間が経つにつれて水分が蒸発していきます。
とくに乾燥しやすい目のまわりや口のまわりは、重ね塗りをして丁寧に保湿しましょう。
保湿を習慣にすることで、花粉の刺激を受けにくい健やかな肌を維持できます。
低刺激のスキンケアアイテムを選ぶ
花粉皮膚炎が出ているときや肌が敏感になっているときは、普段使っている化粧品でも刺激になることがあります。
花粉シーズンはできるだけ低刺激のスキンケアアイテムを選ばないと、悪化予防につながりかねません。
アルコールフリー・無香料・敏感肌用など、刺激の少ないアイテムを選ぶと肌負担を減らせます。
花粉シーズン中は新しい化粧品を試すのを避け、肌の調子が安定している時期に試すと良いでしょう。
日焼け止めやファンデーションで肌をガードする
日焼け止めやファンデーションは、肌の表面に保護膜(バリア)を作り、花粉が直接肌に触れるのを防ぐ効果があります。
日焼け止めには紫外線によるバリア機能低下を防ぐ効果もあり、花粉シーズンの肌を守るうえで役立つアイテムです。
近所への外出でも日焼け止めを習慣的に使い、花粉による肌荒れを予防しましょう。
花粉による肌荒れを悪化させないために日常生活でできること
花粉による肌荒れを悪化させないためには、スキンケアに加えて日常生活でも花粉への接触を減らす工夫が必要です。
<日常生活でできること>
- 外出時はマスク・メガネ・帽子で肌を守る
- 花粉が付きにくい素材の服を選ぶ
- 洗濯物は室内干しにする
- 帰宅時に玄関で花粉を払い落とす
- 十分な睡眠とバランスの良い食事を心がける
さまざまな角度からアプローチして、花粉による肌荒れを予防しましょう。
外出時はマスク・メガネ・帽子で肌を守る
外出時はマスク、メガネ、帽子を着用して、できるだけ肌の露出を減らすことが花粉対策の基本です。
マスクは花粉が鼻や口から侵入するのを防ぐだけでなく、頬や顎の肌を花粉から守る効果もあります。
環境省のガイドラインによると、通常のマスクでも花粉を約70%カットでき、花粉症用のマスクを使用すると約84%まで削減できることがわかっています[1]。
メガネも花粉対策に有効であり、通常のメガネで約40%、花粉症用メガネでは約65%の花粉を減少させることが可能です[1]。
帽子をかぶると髪への花粉の付着も防げます。これらのアイテムを組み合わせて花粉から肌を守りましょう。
花粉が付きにくい素材の服を選ぶ
室内に花粉を持ち込まないよう、外出時は花粉が付きにくい素材の服を選びましょう。
ウールや毛羽立った素材などは、花粉の付着量が多くなりがちです[1]。
花粉シーズンに外出する際は、以下のような素材の服がおすすめです。
- ポリエステル
- 綿
- 表面がツルツルした素材
コートやジャケットなどのアウターは、とくに花粉が付着しやすい部分なので素材を選ぶように意識してください。
洗濯物は室内干しにする
花粉シーズンは、洗濯物を室内干しにするのが基本です[4]。
屋外に干すと乾燥中に大量の花粉が付着し、それを着用・使用することで肌荒れの原因となることがあります。とくにタオルやシーツなど肌に直接触れるものは注意が必要です。
どうしても外干しする場合は、取り込む前に衣類をよく払いましょう。布団は表面を払い落としたあと、掃除機で花粉を吸い取ると効果的です。
帰宅時に玄関で花粉を払い落とす
外出中、衣類や髪には目に見えない花粉が多く付着しています。
そのまま室内に入ると花粉が舞い上がるため、玄関で花粉を落とす習慣をつけましょう。
- 玄関前でコートや帽子を軽く払う
- 室内に入ったら上着を玄関近くで脱ぐ
- 粘着ローラーを使うのも効果が期待できる
家族と暮らしている場合は、全員で同じ対策をおこなうことで室内の花粉量を大きく減らせます。
十分な睡眠とバランスの良い食事を心がける
肌のバリア機能を保つためには、スキンケアとあわせて生活習慣の整え方も大切です。
睡眠不足やストレスは肌のバリア機能を低下させ、花粉の刺激を受けやすい状態を作りだします[4]。
偏った食事は肌の健康に必要な栄養素が不足し、肌荒れを悪化させる原因となるでしょう。
規則正しい生活リズムを心がけ、ビタミンやミネラル、タンパク質などをバランス良く摂取することで、肌の健康を内側からサポートできます。
アルコールの過度な摂取や喫煙も肌に悪影響を与えるため、花粉シーズンはとくに控えめにすることが推奨されます。

花粉だけではない?春の肌荒れの原因
春の肌荒れは花粉だけでなく、PM2.5や黄砂、紫外線なども関係しており、要因が複合的に作用することで肌トラブルが悪化することがあります。
花粉対策だけでなく、春に多い肌荒れの原因を総合的に理解して対策しましょう。
花粉より粒子が小さい「PM2.5」
PM2.5は花粉よりも粒子が小さいため、肌の隙間に入り込みやすく、肌荒れの原因となる場合があります。
PM2.5とは直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質のことで、スギ花粉(直径約30マイクロメートル)と比べると約10分の1以下の大きさです[5]。
この小さな粒子は、肌のバリア機能が低下していると角層の隙間から入り込み、肌に炎症を引き起こす可能性があります[2]。
PM2.5は春に限らず年間を通じて飛散していますが、春は偏西風に乗って中国大陸から飛来する量が増える傾向です[5]。
PM2.5の濃度が高い日は、花粉対策と同様に外出を控えたり、マスクを着用したりすることで肌荒れ予防の効果が期待できます。
大気汚染物質やアレルゲンが付着している「黄砂」
黄砂には飛来する途中で付着したさまざまな大気汚染物質やアレルゲンが含まれており、肌荒れを引き起こす可能性があります。
黄砂は中国大陸の砂漠地帯から偏西風に乗って日本に飛来する砂塵で、飛散のピークは3月から5月です[6]。
黄砂の粒子は飛来する過程で硫酸イオンや硝酸イオン、アンモニウムイオンなどの大気汚染物質を吸着しており、これらの物質が肌に付着すると刺激を与えることがあります[1][6]。
黄砂が多い日に外出すると花粉と黄砂の両方が肌に付着し、肌荒れが悪化しやすくなります。
徐々に増加する「紫外線」の刺激
春は紫外線量が増え始める時期であり、紫外線によるダメージも肌のバリア機能を低下させる原因となります。
冬の間は紫外線量が少なく油断しがちですが、3月頃から紫外線量は急激に増加し始めます。
紫外線は肌の表皮にダメージを与えてバリア機能を低下させるため、花粉やPM2.5の刺激をより受けやすい状態を作りだし、肌トラブルが悪化してしまうのです。
花粉症の肌荒れで医療機関を受診するタイミング
花粉皮膚炎の症状は軽度であればセルフケアで改善することもありますが、症状が続いたり悪化したりする場合は医療機関の受診が推奨されます。
適切なタイミングで受診し、症状の悪化を防ぎ、早期の改善につなげましょう。
セルフケアをしても症状が改善しない
保湿ケアや花粉対策などのセルフケアを1〜2週間続けても症状が改善しない場合は、医療機関の受診をおすすめします。
花粉皮膚炎は適切なセルフケアで改善することもありますが、バリア機能の低下が進んでいる場合やアレルギー反応が強い場合は、セルフケアだけでは改善が難しいことがあります。
症状が長引くと、掻くことによる悪化や色素沈着など、二次的なトラブルにつながるかもしれません。
医療機関を受診すれば、ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬など、症状に合った治療を受けられます。
かゆみや赤みが強く日常生活に支障がある
かゆみや赤みが強く、仕事や睡眠など日常生活に支障をきたしている場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
強いかゆみは集中力の低下や睡眠障害を引き起こし、日中の活動にも影響を与えます。
赤みが強く外見が気になって外出しづらくなるなど、精神的なストレスにつながることもあります。
我慢せずに医療機関を受診し、早めに症状を改善を目指しましょう。
症状が広がったり悪化したりしている
最初は限られた部位だけだった症状が、顔全体や首、体幹へと広がっている場合は、早めに医療機関を受診してください。
症状の拡大は、アレルギー反応が強くなっていたり、バリア機能の低下が進んでいたりする可能性を示しています。
かゆくて思わず掻いてしまった傷口から細菌感染を起こすと、とびひ(伝染性膿痂疹)などの二次感染に発展することも少なくありません。
症状が悪化している場合は、炎症を抑えるための治療が必要になるケースがあります。
症状の変化を感じたら、早めに皮膚科やアレルギー科を受診して、適切な治療を受けましょう。
アレルギー検査で原因を調べたい
肌荒れの原因がはっきりしない場合や、より効果的な対策をするために原因を特定したい場合も、医療機関を受診する良い機会です。
血液検査やパッチテストなどのアレルギー検査を受けることで、どのアレルゲンに反応しているかを調べられます。
花粉だけでなく、ダニやハウスダスト、食物など複数のアレルゲンを同時に検査できる項目もあります。
毎年同じ時期に肌荒れをくり返している方は、治療方針をはっきりさせるためにも皮膚科や内科などで一度アレルギー検査を受けてみましょう。
花粉症の症状にお悩みならクリニックフォアのオンライン診療
花粉症による肌荒れや鼻水、目のかゆみなどの症状でお悩みの方は、クリニックフォアのオンライン診療で治療薬の処方を受けることができます。
クリニックフォアでは、スマートフォンやパソコンを使って自宅から診察を受けられるため、花粉が多い日に外出する必要がありません。
診察後に処方されたお薬は最短翌日に届くため、症状がつらいときでもすぐに治療を始められます。
花粉症の治療では、症状に合わせて抗ヒスタミン薬や点鼻薬、点眼薬などが処方されます。
抗ヒスタミン薬はくしゃみや鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を抑える効果があり、花粉皮膚炎によるかゆみの軽減にも役立つことがあります[1]。
<クリニックフォアの花粉症オンライン診療で処方できるお薬>
| 種類 | 薬剤名 | 料金(税込) |
| 内服薬 | ビラノアOD | 60日分 900円 |
| ルパフィン | 60日分 720円 | |
| アレグラ | 60日分 900円 | |
| ザイザル | 60日分 720円 | |
| アレロック | 60日分 720円 | |
| ディレグラ | 28日分 920円 | |
| キプレス | 60日分 1,080円 | |
| デザレックス | 60日分 720円 | |
| 点鼻薬 | モメタゾン点鼻液50μg | 2本(2ヶ月分相当) 490円 |
| 点眼薬 | アレジオン眼瞼(がんけん)クリーム0.5% | 2本(2ヶ月分相当) 2,030円 |
| アレジオンLX点眼液0.1% | 2本(2ヶ月分相当) 1,480円 | |
| エピナスチンLX点眼液0.1% | 2本(2ヶ月分相当) 760円 | |
| エピナスチン点眼液0.05% | 4本(2ヶ月分相当) 480円 | |
| パタノール点眼液0.1% | 4本(2ヶ月分相当) 520円 | |
| リザベン点眼液0.5% | 4本(2ヶ月分相当) 370円 | |
| フルオロメトロン点眼液0.1% | 4本(2ヶ月分相当) 110円 |
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※診察料・システム料が別途2,200円(税込)かかります。
※送料は無料です。
花粉症の症状が出始めたら早めに治療を開始することで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
花粉症の症状がつらい方や、忙しくて通院する時間が取れない方は、クリニックフォアのオンライン診療をご検討ください。

※触診・検査が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
花粉症の体質を根本から改善したいなら舌下免疫療法の検討を
花粉症による肌荒れを毎年くり返している場合や、お薬だけでは十分にコントロールできない方は、体質そのものの改善が期待できる「舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)」を検討するのもひとつの選択肢です。
舌下免疫療法は、原因となるアレルゲン(花粉はスギ花粉のみ)の成分を少量ずつ体内に取り込み、アレルギー反応を起こしにくい体質へと慣らしていく治療法です[7]。根本的な改善が期待でき、お薬の量が減ったり、症状が軽くなったりする効果が報告されています。
舌下免疫療法には以下の特徴があります。
- 毎日継続して服用する自宅で行える治療
- 効果が出るまで数年かかる
- 治療期間は3〜5年が目安
即効性はありませんが、毎年強い症状に悩む方や、長期的に花粉症を改善したい方に向いている治療法です。
クリニックフォアでは、舌下免疫療法の継続治療を受けられます。初回投与は医療機関でおこなう必要はありますが、安定して服用できている方においては2回目以降の継続処方は自宅でできるため、忙しい方や子育て中の方でも継続しやすいのが特徴です。
料金は以下をご覧ください。
| 項目 | 料金(税込) |
| シダキュア(60日分)※スギ花粉症 | 2,700円 |
| ミティキュア(60日分)※ダニアレルギー | 3,600円 |
| 診察料 ・システム利用料 | 2,200円 |
| お薬の配送料 | 無料 |
スギ花粉症の舌下免疫療法は花粉飛散時期を避けて開始するため、新規受付は5月〜12月のみとなる点はご注意ください。
スギ花粉症による肌荒れをくり返す方は、症状の根本改善を目指す手段として、クリニックフォアでの舌下免疫療法をご検討ください。
\予約時は”アレルギー科”にてご予約ください/
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
花粉症の肌荒れに関するよくある質問
花粉皮膚炎について調べていると、さまざまな疑問が思い浮かぶはずです。
ここでは、花粉症による肌荒れの悩みでとくに多い質問をわかりやすくまとめました。
自分の症状にあわせたケアや治療を選択するヒントを得てください。
花粉皮膚炎とアトピー性皮膚炎の違いは何ですか?
花粉皮膚炎は花粉の飛散時期だけに症状があらわれ、シーズンが終わると症状が治まるのが特徴です。
一方、アトピー性皮膚炎は年間を通じて症状が続いたり良くなったりをくり返す慢性的な皮膚疾患です[8]。
ただし、アトピー性皮膚炎の方は花粉シーズンに症状が悪化することがあり、両者が併存している場合もあります。
花粉症による肌荒れは市販薬で治せますか?
軽度の花粉皮膚炎であれば、市販の保湿剤やかゆみ止めの塗り薬で症状が改善することもあります。
ただし、症状が強い場合や改善しない場合は、自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、医療機関を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。
とくにステロイド配合の市販薬を長期間使用する場合は、副作用などのトラブルを防ぐためにも医師に相談することをおすすめします。
花粉症で肌が荒れていてもメイクをして大丈夫ですか?
花粉皮膚炎の症状がある場合でも、肌の状態によってはメイクも可能です。
むしろ、ファンデーションを塗ることで肌の表面に保護膜ができ、花粉の直接的な付着を防ぐ効果が期待できます。
ただし、炎症がひどい場合や肌がヒリヒリする場合は、メイクが刺激になることがあるため、症状が落ち着くまで控えたほうが良いでしょう。
花粉症の肌荒れと上手に付き合うために正しい方法でケアしよう
花粉症の季節に起こる肌荒れは、花粉が肌に付着して炎症を起こす「花粉皮膚炎」が原因となることが多くあります。
とくに乾燥肌や敏感肌の方は、花粉症の時期に肌荒れが悪化しやすいため、花粉を肌に残さないケアと、バリア機能を守る保湿が欠かせません。
セルフケアで改善しない場合や症状が続く場合は、早めに皮膚科やアレルギー科、またはクリニックフォアへご相談ください。
正しいケアを取り入れながら、花粉症による肌荒れと上手に付き合っていきましょう。

