ニキビの芯はいったい何? その特徴と対処法を詳しく解説!

白色や黒色の芯のようなものがあるニキビが気になっていませんか? ついつい芯を押し出してみたくなることもあるかもしれませんが、いじると悪化することもあるため、適切な対処をしたいもの。この記事では、ニキビの芯はいったい何なのかや、芯のあるニキビの特徴、治療法などについて詳しく解説します。

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ニキビの芯はいったい何?

ニキビの芯は、皮膚の角質や皮脂が集まったものです。これがニキビの中に溜まって盛り上がってくることで芯として目立つようになり、この状態は面皰(めんぽう)やコメド、白ニキビとも呼ばれています。

直接の原因は皮脂の過剰分泌と毛穴の詰まりであり、進行すると炎症が起こって赤ニキビになることがあります。さらに進行し、角質や皮脂に加えて膿も溜まったものは黄ニキビとも呼ばれます。

ニキビの状態ごとの原因、対処法などは以下で詳しく解説しています。

ニキビの芯はどうなっているの?

ニキビの芯にはどのような特徴があるのでしょうか。硬さ、ニオイ、色について見ていきましょう。

硬くなることはほとんどない

ニキビの芯自体が硬くなることはほとんどないとされています。しかし、ニキビ自体が硬くなることはあります。ニキビが進行するとふさがった毛穴の中に膿がたくさん溜まり、ニキビが硬いしこりのような状態になることがあるのです。

ニオイはない

ニキビの芯にはニオイがないことが一般的です。もしニオイが強い場合は粉瘤(ふんりゅう)の可能性があります。

粉瘤とは、皮膚の下にできた袋に角質や皮脂が溜まってできた腫瘍(しゅよう)のことです。つぶれると強いニオイのあるドロドロの内容物が出てくることがあり、「食べ物が腐ったニオイ」と表現されることもあります。

しこりのあるニキビや粉瘤の詳細はこちらで解説しています。

黒くなることがある

ニキビの芯が酸化すると、黒くなることがあります。これは黒ニキビとも呼ばれるものであり、放置すると炎症が進み、赤くはれた赤ニキビになることもあります。そのため、早めに適切なケアを行う必要があります。

ただし、粉瘤の場合も真ん中に黒い点があることが多いため、黒ニキビと粉瘤の見分けがつかない場合もあります。

黒ニキビの詳細はこちらで解説しています。

芯のあるニキビはいじらないで!

芯のあるニキビはついついいじってしまいがちですが、いじったり、芯を押し出したりするのはやめましょう。むやみにつぶしたり芯を押し出したりすると、ニキビ跡が残ることもあります。さらに、雑菌が入り込んで炎症が悪化するリスクもあるため注意が必要です。

どうしてもつぶしたい場合は、まず皮膚科を受診するとよいでしょう。皮膚科では、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)という、芯を出す処置が受けられる場合があります。

また、ニキビをつくらない、悪化させないセルフケアも大事です。詳細はこちらで解説しています。

芯のあるニキビの治療法

ニキビは早いうちに治療を受けることが推奨されています。芯のある白ニキビはニキビの初期段階なので、この段階で治療を受けられれば、悪化したりニキビ跡になったりする可能性は下がるでしょう。

芯のある白ニキビの治療では、毛穴詰まりを改善する塗り薬を使うことが一般的です。炎症が起こっている場合は抗菌薬の塗り薬や飲み薬を使うこともあります。その他、ビタミン剤や漢方薬、ケミカルピーリング(薬剤を塗布して皮膚をはがし、毛穴詰まりの改善などをする治療法)なども選択肢となります。

ニキビ治療に使う薬の詳細はこちらで解説しています。

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参考文献

  1. 公益社団法人 日本皮膚科学会, 2017,「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」,日本皮膚科学会雑誌 127 (6):1261-1302
  2. 公益社団法人 日本皮膚科学会,「にきび」,皮膚科Q&A