黒ニキビってどんなニキビ? できる原因や対処法は?

黒ニキビとは、毛穴に詰まった皮脂や角質が酸化して黒く見えているものを言います。実はイチゴ鼻も黒ニキビの一種なので、ニキビだと自覚していなくても、黒ニキビが発生している可能性があります。では、黒ニキビができてしまったらどうすればいいのでしょうか? この記事では、黒ニキビができる原因と予防法、そして対処法などについて詳しく解説します。

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黒ニキビは毛穴が詰まって酸化したもの

黒ニキビは古い皮脂や角質が毛穴に詰まり、酸化して黒くなったもののことであり、イチゴ鼻も黒ニキビの一種です。皮脂や角質が毛穴の中で固まったものは、角栓と呼ばれています。黒ニキビは触るとざらつきを感じることもありますが、痛みなどを伴うことは少ないです。

黒ニキビができやすい場所は、おでこ、小鼻といったいわゆるTゾーン。この場所は皮脂が多い部分なので、必然的に皮脂も詰まりやすくなるためです。

また、黒ニキビを放置すると、炎症を起こした赤ニキビや膿を持った黄ニキビに進行したり、跡が残ったりする可能性もあります。黒ニキビのうちに早めに治すことが大事です。

黒ニキビの原因は角質や皮脂が毛穴に詰まること

黒ニキビの原因は角質や皮脂が毛穴に詰まことですが、その原因として皮脂分泌が多い、皮脂汚れが落としきれていない、乾燥、ターンオーバーの乱れなどが挙げられます。

乾燥すると、毛穴が硬くなって角栓が詰まりやすくなります。また、ターンオーバーとは肌の生まれ変わりのサイクルのことですが、これが乱れると古い角質が肌に残ってしまい、毛穴が硬くなって角栓が詰まりやすくなるのです。

黒ニキビができた時の注意点

黒ニキビができた時、間違った対処をしてしまうと悪化したりニキビ跡になってしまったりすることもあります。そのため、以下のような点に注意しましょう。

自分でつぶさない

黒ニキビは中身を出せばきれいに治ると思うかもしれませんが、自分で毛穴の詰まりを押し出してしまうと、毛穴が開いたり跡が残ったりすることがあります。さらに、雑菌が入って炎症を起こす可能性もあります。

どうしてもつぶしたい場合は、皮膚科で押し出す処置を受けられる場合があります。まずは受診を検討するとよいでしょう。やむをえず自分でつぶしてしまった場合も早めに皮膚科を受診し、適切な処置を受けましょう。

パックで無理やり除去しない

毛穴の黒ずみを取るパックを使うと一時的にきれいになりますが、毛穴が大きく開いてしまい、逆に余分な皮脂や汚れを溜めこみやすくなってしまいます。こうなると、より目立つ黒ニキビにつながるほか、クレーターのような穴が開いてしまうこともあるため、無理やり除去しないように注意しましょう。

黒ニキビの予防・対処法

黒ニキビを放置すると悪化したり、間違ったケアをすると跡が残ったりすることもあるため、早めに適切な対処をすることが大切です。また、可能であれば黒ニキビの前段階である白ニキビ(毛穴に皮脂が詰まった状態)の時点でケアができるとよりよいでしょう。詳しい予防・対処法については以下の通りです。

洗顔で皮脂や汚れを落とす

原因となる皮脂や汚れを落とすために、洗顔料をしっかり泡立てて優しく洗います。強くこすると肌の刺激になって逆効果になるので注意しましょう。そして、重要なのがすすぎです。すすぎ残しがあると肌への刺激になるため、しっかりすすぎましょう。ただ、この時も刺激にならないよう、シャワーを直接あてたりするのではなく、手に水を溜めてすすぎます。温度は30〜37℃程度のぬるま湯がよいとされています。

洗顔は洗いすぎると必要な皮脂まで落ちて、それを補おうと余計に皮脂が分泌されることがあります。日本皮膚科学会によると、洗顔は1日2回行うとよいとされているため、やりすぎないようにしましょう。

また、スクラブ入り洗顔料の是非ははっきりしていません。ただし、摩擦の刺激が加わるため、肌に合わないと感じる場合は控えてください。

保湿する

洗顔後はしっかり保湿しないと、乾燥して余計に皮脂が分泌されたり、ターンオーバーが乱れたりします。そのため、化粧水と乳液を使って水分を十分に補いましょう。硬くなった角質が柔らかくなり、毛穴や黒ニキビの改善、予防にもつながります。

一方、ふき取り化粧水は摩擦によって肌の負担になるので控えましょう。スキンケアアイテムは、低刺激のものやノンコメドジェニック(ニキビの元ができにくいように作られている)を選ぶのもよいでしょう。

生活習慣を改善する

ホルモンバランスの乱れや皮脂分泌の増加の原因となるため、睡眠不足やストレス、脂っこい食事は控えましょう。十分な睡眠と栄養バランスがよい食事をとり、ストレスを溜めない生活を心がけることが大切です。

皮膚科で治療を受ける

ニキビは皮膚科で治療が受けられます。ニキビの状態によって治療法は異なりますが、黒ニキビの場合はアダパレン(毛穴の詰まりを解消する)、過酸化ベンゾイル(抗菌、角質の堆積を改善する)といった塗り薬が強く推奨されています。炎症が起きたニキビの場合は抗菌薬を使うことがありますが、黒ニキビでは推奨されていません。

また、漢方薬やケミカルピーリング(薬品を塗って皮膚をはがす施術)、ニキビをつぶす処置をすることもあります。

クリニックフォアではオンラインでニキビ治療を行っています。黒ニキビに効果が期待できる塗り薬も取り扱っており、診察後、薬は配送で自宅などにお届け。忙しい方でも受診しやすくなっています。

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参考文献

  1. 公益社団法人 日本皮膚科学会, 2017,「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」,日本皮膚科学会雑誌 127 (6):1261-1302