ニキビが痛いのはどうして? 注意点や対処法も詳しく解説!

ニキビは痛みを伴うことも多いもの。一方で痛みが全くないニキビもあります。では、ニキビが痛くなる理由はなんなのでしょうか。この記事では、ニキビが痛む場合、どのような状態になっているのかや、注意点・対処法などについて詳しく解説します。

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痛いニキビってどんな状態?

ニキビが痛い場合は、炎症を起こしている可能性が高いです。ニキビは毛穴の中に皮脂や老廃物などが詰まることから始まり、この段階ではコメド、白ニキビなどと呼ばれます。しかし、進行するとアクネ菌が繁殖して炎症を起こし、ニキビは赤く腫れます。この状態は赤ニキビとも呼ばれ、赤く腫れ、指で押すと痛いというのが典型的な特徴となります。

また、特に鼻にできるニキビは痛みを感じることが多いです。これは、鼻の皮膚が他の場所に比べて硬く、炎症が起きて腫れた時に皮膚に強い力がかかるためだと考えられます。

痛いニキビを放置すると、より進行して膿を持った黄ニキビになったり、大きく膨れ上がったしこりのあるニキビになったりする場合もあるため、早めに適切な対処をすることが大切です。

痛いニキビがある時の注意点

ニキビが痛むということは、すでにニキビが進行していることが多いです。ニキビは悪化すればするほど治りづらくなったり跡が残ったりするため、これ以上悪化させないために以下の点に注意しましょう。

むやみに触らない

痛みのあるニキビはとっても気になりますが、だからといって何度も触ったり押したりするのはやめましょう。雑菌が入って化膿するもとになったり、結果としてニキビ跡が残ったりする可能性があります。頬などにニキビがある場合、ほおづえをつくとニキビを触っているのと同じことになるため、ほおづえをつく癖がある人は気をつけましょう。

メイクで隠さない

ニキビを隠したいからといってメイクを厚塗りにすると、毛穴が余計に詰まってニキビの悪化につながることがあります。さらに、アクネ菌は空気が少ない場所も好むため、メイクでふさがれた毛穴はアクネ菌の繁殖にとって好都合。さらなる炎症に発展する可能性があります。

どうしてもメイクの必要がある場合はナチュラルメイクを心がけ、目元や口元のポイントメイクをしっかりするのがおすすめです。また、帰宅したらすぐにクレンジング、洗顔をし、仕上げに保湿をして十分にケアすることを忘れないようにしましょう。

痛いニキビがある時の対処法

痛みのあるニキビは炎症を起こしていることが多く、セルフケアで治すのは難しいため、皮膚科で適切な治療を受けるとよいでしょう。もちろん、同時にセルフケアも行いましょう。

皮膚科で治療を受ける

炎症を起こしたニキビに対しては、抗菌薬の飲み薬や塗り薬を使うことが多いです。また、毛穴の詰まりを改善する塗り薬もよく使うことがあります。さらに、症状や体質によって漢方やビタミン剤などを使うこともあります。

その他、ケミカルピーリング(薬剤を塗って皮膚をはがし、毛穴の詰まりなどを改善する治療法)やレーザー治療、光治療なども選択肢となります。

1日2回を目安に洗顔をする

洗顔で清潔にすることは、ニキビがある肌にとってとても大事なことです。しかし何度も洗顔したり強くこすったりすると肌の負担や乾燥につながり、ニキビ悪化の原因にもなります。

1日に何度も洗顔するのはやめましょう。日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインでは、洗顔は1日2回が推奨されています。また、刺激の少ない洗顔料を十分に泡立て、優しく洗うのがポイントです。洗顔料にもいろいろなものがあるので、ニキビ用、敏感肌用、ノンコメドジェニック(ニキビができにくい設計のもの)などから自分にあったものを選ぶとよいでしょう。すすぐ時は30~37℃のぬるま湯で、すすぎ残しがないように丁寧にすすぎます。

保湿をする

洗顔後は肌の水分が蒸発しやすいため、しっかり保湿をする必要があります。乾燥すると余計に皮脂が分泌され、アクネ菌の繁殖やニキビの発生・悪化につながるため注意が必要です。化粧水と乳液を使って水分をしっかり保ちましょう。

生活習慣を見直す

生活習慣の乱れはホルモンバランスやターンオーバーの乱れなどにつながり、ニキビの発生・悪化の原因となるため注意が必要です。規則正しい生活、適度な運動、十分な睡眠、栄養バランスのよい食事、ストレス解消などを心がけましょう。

ニキビ 治し方

痛いニキビはニキビ以外の可能性も!

痛みのあるニキビは、実はニキビではない可能性があります。考えられるものの1つに粉瘤(ふんりゅう)があります。粉瘤とは、皮膚にできた袋の中に老廃物が少しずつ溜まっていったもので、大きさは数ミリから徐々に大きくなり、十数センチになることもあります。真ん中に黒い点があり、 袋の中の老廃物による悪臭を放つことがあることも特徴です。

その他、稗粒腫(はいりゅうしゅ・白色のぶつぶつで粉瘤の一種)や湿疹などの可能性もあります。いずれにしても、痛みがある場合は治療を受けたほうがよいため、早めに皮膚科を受診しましょう。

クリニックフォアでは、オンラインによるニキビ治療を行っております。痛みのあるニキビは、医師の診察による治療と、適切なケアが大切です。ニキビでお悩みの際は、ぜひ検討してみてください。

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参考文献

  1. 公益社団法人 日本皮膚科学会, 2017,「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」,日本皮膚科学会雑誌 127 (6):1261-1302
  2. 公益社団法人 日本皮膚科学会,「にきび」,皮膚科Q&A