アルコールを飲むと勃起しなくなる?EDのリスクや対処法も解説!

アルコールを飲むと勃起しづらい、たくさん飲んだ後は全く勃起できなくなる、といった男性は多いのではないでしょうか。実はアルコールは勃起と深くかかわっています。ストレスのない勃起や、満足のいく性行為のためには、適切なお酒の飲み方を知っておくとよいでしょう。 そこでこの記事では、アルコールの勃起への影響や、アルコールによるEDの予防法などについて詳しく解説します。

飲む量によって変わる!アルコールの勃起への影響

アルコールを飲みすぎると勃起しづらくなるほか、アルコールによる体調不良で性行為ができなくなる、過度なアルコール摂取がED(勃起不全)につながることがある、といった影響があります。

一方で、適度なアルコールは性行為にプラスに働くこともあるので、詳しく見ていきましょう。

アルコール摂取で勃起しづらくなることがある

勃起するには、性的興奮が、脳の勃起中枢から神経を介して陰茎の海綿体に伝達される必要があります。しかし、お酒を飲みすぎると、中枢神経の働きが抑制されてしまいます。すると勃起をするための信号が伝わりづらくなり、勃起しづらくなるのです。

アルコールによる体調不良で性行為ができなくなる

泥酔状態になれば性行為できなくなってしまう恐れがあります。アルコールによって眠気や吐き気が生じることもあるでしょう。また、先述の通り、お酒によって中枢神経の働きが抑制されると、感度も落ちることがあります。

過度なアルコール摂取はEDにつながる

アルコール依存症患者と一般の人では、アルコール依存症患者のほうが約2倍の頻度でEDの兆候がみられるというデータがあります。考えられる理由や影響は以下の通りです。

男性ホルモン減少による性欲減退

日ごろからお酒を飲みすぎていると、男性ホルモンが減少することがあります。男性ホルモンが減少すると、性欲が減退することがあります。

動脈硬化によってEDにつながる

飲酒は高血圧や糖尿病などの生活習慣病の原因となります。こういった生活習慣病は動脈硬化(動脈が硬くなること)につながり、EDが生じることがあります。

勃起をするためには陰茎に血流が集まる必要がありますが、動脈硬化が生じると血流が悪くなるため、EDにつながるのです。

適度なアルコールは勃起しやすくなる効果も!

適量のお酒を飲むことで、EDの症状が緩和する可能性があります。お酒を飲むとリラックスでき、緊張や不安が軽減されるため、特に精神的な要因でEDが生じている場合は効果が期待できるでしょう。リラックスしていると性的興奮も高まりやすくなるとされています。

適量のお酒の目安

お酒による影響には個人差もあるので、「適量」の明確な量を示すことは難しいでしょう。ただ、厚生労働省による指標では、純アルコール換算で1日平均20g程度の飲酒が適度な飲酒だとされています。

これは、ビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、チューハイ(7%)なら350mL、ウィスキーダブルなら1杯に相当する量です。

ただし、お酒が弱い自覚がある場合や、年齢が高めの方はさらに少なめにするなど注意したほうがよいでしょう。

アルコールはED治療薬の効果に影響を及ぼすことがある

ED治療薬は、血管を広げ、血流をよくしたり、勃起を抑えてしまうPDE5という酵素の働きを阻害するなどの作用で勃起をサポートする薬です。よく知られているものだと、バイアグラが挙げられます。

薬の中には、お酒を同時に飲むと、アルコールと薬の成分が相互に作用して悪い影響が生じるものがあります。しかし、バイアグラをはじめとするED治療薬とお酒には、そのような相互作用はないとされています。そのため、ED治療薬の服用時でも、適量のアルコール摂取であれば問題ありません。

ただし、先述の通り、アルコールを飲みすぎると中枢神経を抑制して、勃起しづらくなることがあります。アルコールによる中枢神経の抑制に対してはED治療薬は作用しないとされています。つまり、効果が出ないので注意しましょう。

なお、低血圧気味の場合、バイアグラといったED治療薬とお酒の相乗効果で血管がより広がり、副作用が出やすくなるというデータがあるため注意してください。

アルコールによるEDを予防するためのポイント

アルコールによるED(一時的に勃起しづらくなる状態も含む)を予防するためには、性行為前の飲酒量に注意するのはもちろんのこと、日ごろから飲みすぎないように注意しましょう。詳細は以下の通りです。

性行為前の飲酒量に注意する

アルコールを飲みすぎると、中枢神経の抑制によって勃起しづらくなったり、泥酔や体調不良になってしまう可能性があったりするので、性行為前は飲みすぎないようにしましょう。アルコールを飲む場合は、リラックスできる程度の適量の飲酒を心がけてください。

日ごろから飲酒量に注意する

過度なアルコール摂取は生活習慣病につながり、動脈硬化による慢性的なEDが生じることがあります。日ごろから飲みすぎに注意しましょう。生活習慣病のひとつである高血圧予防のためには、飲酒は適量にとどめ(1日あたり日本酒1合程度)、週1日以上の休肝日を設けることが推奨されています。

また、アルコール依存症も慢性的なEDのリスクとなります。なお、1日の飲酒量が、「適量のお酒の目安」の項で紹介した量の3倍(純アルコール換算で60g、日本酒なら3合)以上になると、アルコール依存症のリスクが高まるとされています。

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EDにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

参考文献

  1. e-ヘルスネット
  2. 日本臨床内科医会|ED Q&A
  3. Elsevier Inc.|SEXUAL MEDICINE
  4. e-ヘルスネット|栄養・食生活と高血圧