バルデナフィルとは?効果・副作用・飲み方を徹底解説【レビトラジェネリック】

バルデナフィルは、ED治療薬レビトラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。
2021年に先発品のレビトラが販売中止となり、現在はバルデナフィル錠が代替薬として広く処方されています。
ED治療薬の中でも即効性と勃起改善効果が比較的高いとされており、早い方では服用後15分程度で効果を実感できるのが特徴です。
一方で、副作用の発現率がやや高めであることや、硝酸剤との併用が禁止されているなど、服用前に知っておくべき注意点もあります。
国内では東和薬品・沢井製薬・富士化学工業の3社からジェネリック医薬品が販売されており、医療機関やオンライン診療で処方を受けることが可能です。
この記事では、バルデナフィルの効果や副作用、正しい飲み方から価格相場、他のED治療薬との比較まで、初めての方にも分かりやすく解説します。

バルデナフィルは、ドイツのバイエル薬品が開発したED治療薬「レビトラ」の有効成分であり、現在はジェネリック医薬品の名称としても使われています。

PDE5阻害薬と呼ばれる種類のお薬で、性的刺激があった際に陰茎への血流を促進し、勃起をサポートする働きがあります。

2004年に日本で承認されて以来、即効性と効果の強さから多くの方に選ばれてきましたが、2021年に先発品のレビトラが販売中止となったことで、現在はジェネリック医薬品のバルデナフィル錠が主流となっています。

バルデナフィル(レビトラジェネリック)の基本情報

バルデナフィルは、勃起不全(ED)の治療に用いられるPDE5阻害薬のひとつです。

有効成分である「バルデナフィル塩酸塩水和物」が、勃起を妨げるPDE5という酵素の働きを抑えることで、陰茎海綿体への血流を増加させ、勃起の維持をサポートします。

バルデナフィルは水に溶けやすい性質を持っており、この特性によって体内への吸収が速く、服用後比較的早い段階で効果が現れ始めるのが大きな特徴です。

ただし、性欲そのものを高める作用はないため、服用しただけで自然に勃起するわけではなく、あくまで性的刺激があった際に勃起をサポートするお薬だと理解しておく必要があります。

国内で承認されている用量は5mg・10mg・20mgの3種類ですが、現在流通しているジェネリック医薬品では主に10mgと20mgが処方されています。

初めてED治療薬を服用する方にとっても比較的使いやすいお薬として知られており、医師の診察を受けることで自分に合った用量を見つけていくことができます。

レビトラとバルデナフィルの違い

レビトラとバルデナフィルの違いは、先発品か後発品(ジェネリック)かという点にあります。

有効成分はどちらも同じ「バルデナフィル塩酸塩水和物」であり、効果や安全性に本質的な差はありません。

ジェネリック医薬品は、先発品と同等の有効性・安全性・品質が国の審査によって確認されたうえで製造販売が承認されているため、レビトラからバルデナフィル錠に切り替えても同様の効果が期待できます。

先発品のレビトラは、製造工場での生産の目途が立たなくなったことを理由に2021年10月に販売中止が発表され、2023年夏頃には国内市場から完全に姿を消しました。

この販売中止は品質に問題があったわけではなく、あくまで供給体制の問題によるものです。

現在レビトラと同等の効果を求める場合は、国内で承認されているバルデナフィル錠を選ぶことになりますが、ジェネリック医薬品は開発コストが抑えられる分、先発品よりも低価格で処方を受けられるというメリットもあります。

国内で承認されているバルデナフィルの種類

国内で厚生労働省から製造販売承認を得ているバルデナフィル錠は、東和薬品・沢井製薬・富士化学工業の3社から発売されています。

それぞれ「バルデナフィル錠トーワ」「バルデナフィル錠サワイ」「バルデナフィル錠FCI」という名称で流通しており、いずれも先発品のレビトラと生物学的同等性が確認された正規のジェネリック医薬品です。

東和薬品と沢井製薬からは10mgと20mgの2規格が、富士化学工業からは5mg・10mg・20mgの3規格が販売されています。

錠剤の形状や色は製薬会社によって若干異なりますが、有効成分の含有量が同じであれば効果に違いはありません。

トーワとサワイの製品には錠剤に割線が入っており、必要に応じて半分に割って服用することも可能です。

医療機関によって取り扱っているメーカーが異なる場合があるため、特定の製品を希望する場合は事前に確認しておくとよいでしょう。

バルデナフィルの効果と特徴

バルデナフィルは、ED治療薬の中でも特に即効性と勃起力の強さが評価されているお薬です。

バイアグラの後に開発されたED治療薬で、食事の影響を受けにくく、即効性の面で改良された点が特徴とされています。

性的刺激があった際に陰茎への血流を促進することで、より硬くしっかりとした勃起を得やすくなり、その状態を維持しやすくする効果が期待できます。

勃起力の強さと即効性

バルデナフィルは、国内で承認されているED治療薬の中でも、即効性が高く、勃起改善効果に優れていると報告されているお薬です。

PDE5阻害薬としての選択性が高く、陰茎海綿体に対して効率的に作用することで、硬くしっかりとした勃起を得やすいのが特徴です。

バイアグラ(シルデナフィル)50mgとバルデナフィル10mgがほぼ同等の効果とされており、バルデナフィル20mgを服用した場合は、日本では未承認のバイアグラ100mgと同程度の効果を示したとする報告もあります。

また、有効成分が水に溶けやすい性質を持っているため、体内への吸収が速く、早い方では服用後15分程度で効果を実感できる場合もあります。

この即効性の高さは、急な場面にも対応しやすいというメリットにつながっており、あらかじめ服用のタイミングを計画しにくい状況でも使いやすいお薬といえるでしょう。

ただし、効果の感じ方には個人差があるため、初めて服用する際は時間に余裕を持って試してみることをおすすめします。

効果が現れるまでの時間と持続時間

バルデナフィルは、服用後およそ30分で効果が現れ始め、約45分〜1時間後に血中濃度がピークに達します。

空腹時に服用した場合は吸収が早まり、15分程度で効果を感じ始める方もいます。

効果の持続時間は5〜8時間程度とされており、バイアグラ(3〜5時間程度)よりもやや長く作用するのが特徴です。

20mgを服用した場合は10mgよりも長く効果が続く傾向がありますが、効果の感じ方や持続時間には年齢や体調、服用時の状況によって個人差があります。

性行為の1時間前を目安に服用しておくと十分な効果が期待できますが、効果が持続している間であれば複数回の性行為にも対応できる可能性があります。

食事やお酒の影響について

バルデナフィルは、バイアグラと比較すると食事の影響を受けにくいとされています。

研究データでは、総エネルギーに占める脂肪の割合が約30%程度の標準的な食事であれば、食後に服用しても効果に大きな影響は認められなかったと報告されています[1]

ただし、高脂肪の食事や油っこいものを食べた直後に服用すると、有効成分の吸収が遅れて効果の発現が弱まる可能性があるため注意が必要です。

最も効果を実感しやすいのは空腹時の服用であり、食事を取る場合は服用の2時間以上前に済ませておくか、あっさりとした軽食(700〜800kcal以下)にとどめておくことをおすすめします。

お酒については、適量であれば問題ないとされていますが、過度な飲酒は勃起力そのものを低下させるだけでなく、副作用が出やすくなる可能性もあるため控えめにしましょう。

また、グレープフルーツやグレープフルーツジュースは、お薬の代謝に影響を与えて血中濃度を上昇させる可能性があるため、服用前後の摂取は避けてください。

バルデナフィルの正しい飲み方

バルデナフィルの効果を最大限に引き出すためには、正しい服用方法を守ることが大切です。

服用のタイミングや用量、食事との関係を理解しておくことで、より満足のいく効果を得やすくなります。

ここでは、医師の指示に基づいた正しい飲み方と、効果を高めるためのポイントを解説します。

服用のタイミングと用量

バルデナフィルは、性行為の30分〜1時間前を目安に、水またはぬるま湯で服用します。

通常は10mgから開始し、効果や副作用の状況に応じて医師の判断で5mgまたは20mgに調整されることがあります。

1日の服用回数は1回までとされており、次の服用までは24時間以上の間隔を空ける必要があります。

即効性が高いお薬であるため、あまり早く服用しすぎると性行為の途中で効果が切れてしまう可能性がある点には注意が必要です。

牛乳やジュースなどと一緒に飲むと吸収が抑えられたり効果が弱くなったりする可能性があるため、水かぬるま湯で服用するのが望ましいでしょう。

服用のタイミングに不安がある場合は、医師に相談してアドバイスを受けることをおすすめします。

効果を高めるための飲み方

バルデナフィルの効果を最大限に引き出すためには、空腹時に服用することが最も重要なポイントです。

食事、特に脂肪分の多い食事の後に服用すると、有効成分の吸収が遅れて効果の発現が弱まる可能性があります。

食後に服用する必要がある場合は、食事から2時間以上経過してから服用するか、あっさりとした軽食にとどめておくと効果を実感しやすくなります。

また、服用後にすぐ食事を取ることも避けた方がよく、服用から40分程度は食事を控えることで、お薬がしっかり吸収される時間を確保できます。

効果のピークは服用後45分〜1時間程度で訪れるため、そのタイミングに合わせて性行為を行うと、より満足のいく結果が得られやすいでしょう。

お薬の効果は後半になるほど減弱していく傾向があるため、効果を最大限に活かしたい場合は、ピークの時間帯を意識した服用計画を立てることも大切です。

10mgと20mgの違い

バルデナフィルの10mgと20mgの違いは、有効成分の含有量と、それに伴う効果の強さや持続時間にあります。

一般的に20mgの方がより強い効果が期待でき、持続時間も長くなる傾向がありますが、その分副作用も出やすくなる可能性があります。

初めてED治療薬を服用する方や、副作用が心配な方は10mgから始めて様子を見ることが推奨されており、65歳以上の高齢の方や肝機能・腎機能に障害がある方も低用量から開始することが望ましいとされています。

10mgで十分な効果が得られない場合は、医師の判断により20mgへの増量が検討されることがありますが、自己判断で用量を増やすことは避けてください。

トーワやサワイの製品には割線が入っているため、20mgの錠剤を半分に割って10mgとして服用することも可能であり、この方法を使えば費用を抑えることもできます。

適切な用量は体質や症状によって異なるため、医師と相談しながら自分に合った量を見つけていくことが大切です。

バルデナフィルの副作用と注意点

バルデナフィルは比較的安全性の高いお薬ですが、血管拡張作用に伴う副作用が現れることがあります。

多くは軽度で一時的な症状ですが、服用前に知っておくことで安心して治療に臨むことができます。

ここでは、主な副作用と発生頻度、服用してはいけない方や併用禁忌薬について詳しく解説します。

主な副作用と発生頻度

バルデナフィルで最も多く報告されている副作用は、頭痛と顔のほてりです。

添付文書によると、頭痛は約11.7%、ほてりは約10.6%の方に発生するとされており、他のED治療薬と比較するとやや副作用の発現率が高い傾向があります[1]

これらの症状は、バルデナフィルの血管拡張作用によって全身の血流が良くなることで生じるもので、お薬が効き始めているサインともいえます。

その他にも、鼻づまり、動悸、めまい、消化不良、目の充血などが報告されていますが、いずれも軽度で一時的なものがほとんどであり、お薬の作用時間が過ぎれば自然に治まることが多いです。

頭痛がつらい場合は、医師の判断でロキソプロフェンなどの鎮痛薬が併用されることもあります。市販薬を自己判断で服用する前に、必ず医師や薬剤師に相談してください。

症状が強く出る場合や、長時間続く場合は無理をせず、医師に相談することをおすすめします。

服用してはいけない人(禁忌)

バルデナフィルは、特定の健康状態にある方や、特定のお薬を服用している方は服用することができません。

硝酸剤(ニトログリセリンなど)を服用している方は、バルデナフィルとの併用により血圧が急激に低下し、命に関わる危険な状態になる可能性があるため、絶対に服用してはいけません。

また、重い心臓病や不整脈がある方、脳卒中や心筋梗塞の既往が6か月以内にある方、重度の肝機能障害がある方、低血圧(最高血圧90mmHg未満)または管理されていない高血圧の方も服用が禁止されています。

網膜色素変性症という目の病気がある方も、視覚障害のリスクが高まる可能性があるため服用できません。

心臓病などのために性行為を禁じられている方は、性行為自体が心臓に負担をかける可能性があるため、バルデナフィルの服用以前に医師への相談が必要です。

持病がある方や現在治療中の方は、必ず医師に相談して服用可能かどうか確認してから処方を受けてください。

併用禁忌薬について

バルデナフィルには、絶対に併用してはいけないお薬(併用禁忌薬)があります。

硝酸剤(ニトログリセリン、イソソルビド硝酸塩など)は、狭心症の治療に用いられるお薬ですが、バルデナフィルと併用すると血圧が急激に低下し、ショック状態に陥る危険性があります。

また、抗不整脈薬(アミオダロンなど)との併用は、心臓の電気的興奮の経路に異常を来し、致死的な不整脈を誘発する可能性があるため禁止されています。

HIVの治療薬であるリトナビルなどのCYP3A4阻害薬は、バルデナフィルの血中濃度を著しく上昇させる可能性があり、研究データではリトナビルとの併用でバルデナフィルの血中濃度が約49倍に増加したという報告もあります[1]

その他にも、一部の抗菌薬や抗真菌薬との併用には注意が必要です。

現在服用中のお薬がある方は、必ず医師や薬剤師に伝えて相互作用の有無を確認してから服用してください。

バルデナフィルの価格・費用

バルデナフィルは自由診療で処方されるお薬であり、費用は全額自己負担となります。

ジェネリック医薬品であるため先発品のレビトラよりも安価に処方を受けることができますが、医療機関によって価格設定が異なります。

ここでは、価格の相場と保険適用の条件について解説します。

価格相場と他剤との比較

バルデナフィル錠の価格相場は、10mgで1錠900〜1,400円程度、20mgで1錠1,300〜1,800円程度となっています。

先発品のレビトラが1錠1,800〜2,000円程度で処方されていたことを考えると、ジェネリック医薬品に切り替えることで費用を大幅に抑えられるようになりました。

他のED治療薬と比較すると、シルデナフィル(バイアグラジェネリック)が1錠400〜900円程度と最も安価であり、タダラフィル(シアリスジェネリック)は1錠1,300〜1,500円程度でバルデナフィルと同程度の価格帯となっています。

オンラインクリニックでは、まとめ買いによる割引を設けているところも多く、継続的に服用する予定の方はまとめて処方を受けると経済的です。

お薬代に加えて診察料がかかる場合もありますが、診察料無料のクリニックも増えているため、総額で比較検討することをおすすめします。

ED治療は継続が重要であるため、費用面も考慮しながら自分に合った選択をしていくことが大切です。

保険は適用される?

ED治療薬は基本的に保険適用外の自由診療となるため、診察料やお薬代は全額自己負担となります。

ただし、2022年4月からは不妊治療を目的とした場合に限り、ED治療薬への保険適用が認められるようになりました。

保険適用を受けるためには、パートナーと一緒に不妊治療を行っている医療機関で処方を受けるなど、一定の条件を満たす必要があります。

一般的なED治療目的での処方には保険は適用されないため、費用を抑えたい場合はジェネリック医薬品を活用したり、まとめ買い割引のあるクリニックを利用したりすることが有効な手段となります。

なお、医師に処方してもらったED治療薬の費用は、条件によっては医療費控除の対象となる場合もあるため、確定申告の際に確認してみるとよいでしょう。

判断に迷う場合は税務署や税理士に相談することをおすすめします。

バルデナフィルの入手方法

バルデナフィルは医師の処方が必要な医療用医薬品であり、薬局やドラッグストアで直接購入することはできません。

正規品を安心して入手するためには、医療機関での対面診療かオンライン診療を利用する必要があります。

ここでは、それぞれの入手方法と、個人輸入のリスクについて解説します。

医療機関での処方

泌尿器科やED専門クリニックを受診すると、医師の診察を受けたうえでバルデナフィルを処方してもらえます。

対面での診察では、医師が直接症状を確認し、持病や服用中のお薬との相互作用をしっかりチェックしてもらえるため、初めてED治療薬を服用する方や持病がある方にとっては安心感があります。

ED治療は保険適用外の自由診療となるため、診察料とお薬代は全額自己負担となりますが、クリニックによっては診察料無料でお薬代のみという料金体系のところもあります。

多くの医療機関では1錠から処方が可能であり、初めての方は3〜5錠程度から試してみることをおすすめしています。

対面での診察に抵抗がある方や、忙しくてクリニックに通う時間が取れない方は、次に紹介するオンライン診療も選択肢のひとつとして検討してみてください。

オンライン診療での処方

オンライン診療を利用すれば、自宅にいながらスマートフォンやパソコンを通じて医師の診察を受け、バルデナフィルを処方してもらうことができます。

予約から診察、決済までオンラインで完結し、お薬は自宅に配送されるため、クリニックに足を運ぶ必要がありません。

中身が分からないような梱包で配送してくれるクリニックがほとんどであり、プライバシーを気にする方にも利用しやすい方法です。

診察時間は5〜10分程度で終わることが多く、問診票の内容をもとに医師が症状や健康状態を確認し、処方の可否を判断します。

最短で翌日に届くクリニックもあるため、急いでいる方にも対応できるのがメリットです。

忙しい方や人目が気になる方には特におすすめの入手方法といえるでしょう。

通販・個人輸入をおすすめしない理由

インターネット上には海外からED治療薬を個人輸入できるサイトがありますが、利用は絶対に避けるべきです。

2016年にED治療薬メーカー4社が合同で実施した調査では、インターネットで流通するED治療薬の約40%が偽造品だったことが明らかになっています[2]

偽造品には有効成分が含まれていなかったり、逆に危険な成分が混入していたりするケースがあり、健康被害のリスクが非常に高いです。

また、個人輸入で入手したお薬で副作用が生じた場合は、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となり、補償を受けることができません。

価格が安いからといって個人輸入に手を出すと、取り返しのつかない健康被害を招く可能性があります。

安心してED治療を行うためにも、必ず医療機関で正規品の処方を受けてください。

バルデナフィルと他のED治療薬の比較

日本で承認されているED治療薬には、バルデナフィルの他にシルデナフィル(バイアグラ)とタダラフィル(シアリス)があります。

それぞれ効果の強さや持続時間、食事の影響などに違いがあるため、自分のライフスタイルに合ったお薬を選ぶことが大切です。

ここでは、3種類のED治療薬の特徴を比較して解説します。

シルデナフィル(バイアグラ)との違い

バルデナフィルとシルデナフィル(バイアグラ)は、どちらもPDE5阻害薬であり、化学構造も非常に似ているため効果の出方にも共通点が多くあります。

最も大きな違いは即効性であり、バルデナフィルは水に溶けやすい性質を持っているため、シルデナフィルよりも10〜15分程度早く効果が現れる傾向があります。

効果の強さについては、シルデナフィル50mgとバルデナフィル10mgがほぼ同等とされており、バルデナフィル20mgを服用した場合はより強い効果が期待できます。

食事の影響については、シルデナフィルが最も受けやすく、バルデナフィルは比較的受けにくいとされていますが、高脂肪食後の服用は避けた方がよい点は共通しています。

価格面では、シルデナフィルの方がバルデナフィルよりも安価であるため、費用を重視する場合はシルデナフィルが選ばれることも多いです。

どちらを選ぶかは、即効性を重視するか費用を重視するかなど、個人の優先事項によって判断するとよいでしょう。

タダラフィル(シアリス)との違い

バルデナフィルとタダラフィル(シアリス)は、効果の特徴が大きく異なるED治療薬です。

タダラフィルの最大の特徴は、効果の持続時間が最大36時間と圧倒的に長いことであり、金曜夜に服用すれば日曜日まで効果が続くことから「ウィークエンドピル」とも呼ばれています。

一方でバルデナフィルは持続時間が5〜8時間程度と短めですが、即効性や勃起改善効果において国内で承認されているED治療薬の中でも優れていると報告されています。

効果発現までの時間は、バルデナフィルが15〜30分程度であるのに対し、タダラフィルは1〜2時間程度とやや遅めです。

食事の影響についてはタダラフィルが最も受けにくく、食事のタイミングを気にせず服用できるというメリットがあります。

「しっかりとした硬さを求める」「即効性を重視する」という方にはバルデナフィル、「時間を気にせず自然なタイミングで」「副作用を抑えたい」という方にはタダラフィルが向いているといえるでしょう。

自分に合ったED治療薬の選び方

ED治療薬を選ぶ際は、自分のライフスタイルや求める効果に合わせて検討することが大切です。

初めてED治療薬を服用する方には、価格が手頃で実績が豊富なシルデナフィル(バイアグラジェネリック)から試してみることをおすすめしますが、より強い効果や即効性を求める場合はバルデナフィルが適しています。

週末などに長時間の効果を期待したい方や、食事のタイミングを気にしたくない方には、持続時間の長いタダラフィル(シアリスジェネリック)が向いています。

3種類のお薬はそれぞれに特徴があり、体質との相性も人によって異なるため、複数のお薬を試して自分に合うものを見つけていくという方法もあります。

持病がある方や服用中のお薬がある方は、選べるお薬が限られる場合もあるため、必ず医師に相談して適切なお薬を処方してもらいましょう。

判断に迷う場合は医師に相談し、症状や生活スタイルに合ったお薬を一緒に選んでもらうことをおすすめします。

バルデナフィルに関するよくある質問

バルデナフィルについて、よく寄せられる質問にお答えします。

Q. バルデナフィルとレビトラは同じお薬ですか?

バルデナフィルはレビトラの有効成分の名称であり、現在流通しているバルデナフィル錠はレビトラのジェネリック医薬品です。

有効成分が同じであるため、効果や安全性に違いはありません。

先発品のレビトラは2021年に販売中止となったため、現在はジェネリック医薬品のバルデナフィル錠が処方されています。

Q. バルデナフィルは毎日服用しても大丈夫ですか?

バルデナフィルは1日1回、24時間以上の間隔を空ければ服用することは可能ですが、基本的には性行為の前に必要に応じて服用するお薬です。

毎日の服用を希望する場合や、服用頻度について不安がある場合は、医師に相談することをおすすめします。

Q. バルデナフィルを半分に割って飲んでも大丈夫ですか?

トーワやサワイの製品には割線が入っているため、半分に割って服用することは可能です。

20mg錠を半分に割って10mgとして服用すれば費用を抑えることもできますが、用量の変更は自己判断ではなく、医師の指示に従って行ってください。

Q. バルデナフィルに依存性はありますか?

バルデナフィルには依存性を引き起こす成分は含まれていないため、お薬そのものに依存性はありません。

ただし、長期間服用を続けていると「お薬がないと不安」という心理的な依存が生じる場合はあります。

気になる場合は医師に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ

バルデナフィルは、ED治療薬レビトラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。

2021年にレビトラが販売中止となって以降、国内では東和薬品・沢井製薬・富士化学工業の3社から発売されているバルデナフィル錠が代替薬として広く処方されています。

ED治療薬の中でも即効性と勃起力の強さが特徴であり、早い方では服用後15分程度で効果を実感できる場合もあります。

一方で、副作用の発現率がやや高めであることや、硝酸剤など併用禁忌薬があることなど、服用前に確認しておくべき注意点もあります。

通販や個人輸入には偽造品のリスクがあるため、必ず医療機関で正規品の処方を受けることが大切です。

オンライン診療を利用すれば、自宅にいながら医師の診察を受けて、安心・安全にお薬を入手することができます。

ED治療を検討している方は、まずは医師に相談して、自分に合ったお薬を見つけてみてはいかがでしょうか。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

参考文献

  1. 沢井製薬「バルデナフィル錠10mg『サワイ』/バルデナフィル錠20mg『サワイ』添付文書」(2025年9月改訂)
  2. ファイザー株式会社・バイエル薬品株式会社・日本新薬株式会社・日本イーライリリー株式会社「偽造ED治療薬4社合同調査」(2016年)
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