消退出血とは?アフターピル服用後に出血が見られない場合の対処法を解説!

消退出血とは、女性ホルモンの減少などによって子宮内膜がはがれ落ち、出血することをいいます。
月経も消退出血の一つですが、特に低用量ピルや中用量ピルを服用したときに起こるものを、消退出血と言うことが多いです。

本記事では、消退出血の特徴や、起こるタイミング、月経や着床出血との違い、ピル服用時に消退出血が見られない場合の対処法などについて解説します。

消退出血とは

まずは消退出血が起こるしくみと、出血の特徴などについて解説します。

女性ホルモンの減少によって起こる出血

消退出血は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つの女性ホルモンが減少(=消退)したときに起こる出血です。

低用量ピルを服用すると、子宮内膜を増殖させるエストロゲンと、子宮内膜を維持するプロゲステロンによって子宮内膜が厚くなります。その後、服用をやめると子宮内膜が剥がれ落ちるので、それに伴って出血が起こるのです。

出血の量は比較的少なめ

消退出血の出血量は、月経と比べると少ない傾向があります。出血の色には個人差があり、月経のような鮮血の場合もあれば、茶色いおりもののような色の場合もあります。

月経・着床出血・不正出血との違い

子宮からの出血には、消退出血のほか、月経、着床出血、不正出血などがあります。これらと消退出血の違いを見てみましょう。

消退出血と月経の違い

消退出血も月経も、女性ホルモンの変動によって厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちることによる出血という点では同じです。出血が続く期間は、正常な月経は3〜7日とされており、消退出血もほぼ同じぐらいの期間で出血が続きます。

ただ、低用量ピルや中用量ピル服用時の出血を消退出血と呼ぶことが多いです。

消退出血と着床出血の違い

着床出血とは、受精卵が着床するときに子宮内膜に傷がついて生じる出血のことです。妊娠した方すべてが出血するわけではありませんが、着床出血の場合、赤色~薄いピンク色の出血がみられることがあります。

出血量は消退出血よりさらに少なく、出血期間も消退出血より短い期間で出血が止まるのが一般的です。

消退出血と不正出血の違い

不正出血とは、ホルモンの異常や腫瘍、炎症などによって、消退出血や月経でないにもかかわらず、性器から出血するものをいいます。排卵に伴う出血のようなあまり心配のないものもありますが、なかには病気が隠れているケースもあります。

出血の色や期間は、背景にある病気などによってさまざまです。消退出血と見分けるのが難しいため、気になる方は医療機関を受診するとよいでしょう。

消退出血が起こるタイミング

ここでは、消退出血を、月経によるものと、ピルによるものに分け、それぞれの出血が起こるメカニズムやタイミングについて詳しく解説します。

月経

月経も女性ホルモンの減少により発生する出血なので、消退出血のひとつと考えられています。月経は、2種類の女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」が大きく影響しています。

排卵期になると、子宮内膜を増殖させるエストロゲンによって子宮内膜が厚くなり、プロゲステロンによって受精卵が着床する準備を整えます。受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が成立しますが、妊娠しなかった場合は、厚くなった子宮内膜がはがれて血液とともに体外に排出されます。

低用量ピルを服用したとき

低用量ピルは、高い避妊効果が期待でき、月経にともなう諸症状の緩和目的としても処方されるお薬です。

低用量ピルの主成分は、エストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンです。子宮内膜を厚くし、維持する働きがあるため、服用中は月経が止まり、妊娠しているときと類似した状態になります。

休薬期間に消退出血が起こる

低用量ピルには21錠タイプと28錠タイプがあり、どちらも4週間を1クールとして設計されています。21錠タイプは飲み終わると7日間の休薬期間をはさみ、28錠タイプは7錠の偽薬(プラセボ)がセットになっています。

休薬期間に入ったり、偽薬を飲み始めたりすると消退出血が始まり、新たな卵子が成熟し始めます。

ピル服用時に消退出血が見られない場合の対処法

ピルを飲んでも消退出血がみられない場合は、放置せず、次の対策を検討しましょう。

妊娠検査薬を使う

ピルを飲んでも、確実に妊娠を防げるわけではありません。ピルを服用中は出血量が大幅にへり、出血がなくなる方もいますが、次の月経が訪れず心配な場合はまずは妊娠検査薬を試してみてください。

低用量ピルの飲み方を確認する

低用量ピルは、服用を忘れたり、服用する錠剤を間違えたりすると、避妊効果が十分に得られないことがあります。低用量ピルを飲んでいる方は、飲み方が間違っていないかを確認しましょう。

また、21錠タイプの低用量ピルは、7日間の休薬期間があります。この期間に実薬を飲み続けていたり、休薬期間の日数を間違えたりすると、消退出血が起こらないことがあります。

医療機関を受診する

ピルを正しく飲んでいれば、消退出血が起こるケースがほとんどです。もし消退出血がみられない場合は、妊娠の可能性や、ピルの飲み方になんらかのトラブルが起こっていることが考えられます。心配な場合は、医療機関を受診し、医師に相談することをおすすめします。

クリニックフォアのオンラインピル処方

クリニックフォアでは、オンラインで低用量ピルや中用量ピルの診療を行っています。スマホで診察を受けていただき、処方診断されたピルはご自宅などのご希望の場所に配送します。処方されたお薬の定期配送もあるので、何度も通院する必要はありません。

忙しい方でもピルを始めやすく、続けやすくなっているので、受診をご検討ください

 

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※自由診療 
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

参考文献

  1. 正常な生理(月経)の目安を教えてください!|日本産婦人科医会
  2. 不正出血|日本産科婦人科学会
  3. 緊急避妊法の適正使用に関する指針|日本産科婦人科学会
  4. ellaOne 30mg film-coated tablet|HRA Pharma