子宮筋腫とは?症状・原因・治療方法について医師が解説します
子宮筋腫とは子宮にできる小さなコブの様な良性の腫瘍。月経のある女性の約4人に1人に見られると言われています。
発症筋腫には女性ホルモンが影響していると考えられており、閉経後は自然と小さくなる傾向にあります。
筋腫の位置によって症状が異なる
子宮筋腫が引き起こす症状は、筋腫の位置によって異なります。位置別のよく見られる症状については以下の通りです。
位置 | よく見られる症状 |
筋層内筋腫 | 過多月経・貧血 |
漿膜下(しょうまくか)筋腫 | ほとんどは無症状、筋腫サイズが大きい場合は 疼痛・頻尿・便秘を引き起こすことあり |
粘膜下筋腫 | 過多月経・貧血・不正出血 |
頸部筋腫 | 過多月経・貧血 |
死亡率は0.02%!しかし必ず医師による治療を受けること
子宮筋腫の死亡率は0.02%(子宮全摘術の死亡率は約0.1%)と、子宮体ガンや子宮頸ガンの様な重篤な病気ではありません。筋腫が小さい場合には経過観察のみで終わることもあります。しかし治療せずに放置していると、妊娠の際に問題を引き起こします。子宮筋腫による子宮内腔の変形により、着床不全や流早産を引き起こすこともあるため、必ず医師による診察のもと適切な治療を受けましょう。
子宮筋腫ができる原因
子宮筋腫ができる原因は解明されていません。ただ、筋腫の成長には卵巣から分泌される女性ホルモンが影響していると考えられています。
子宮筋腫の治療方法
子宮筋腫は筋腫の治療は主に以下の2種類があります。
- 薬剤治療
- 手術治療
治療方法については年齢や筋腫の場所、大きさ、数などによって変わるため、一概にどちらの治療法が行われるかは断定できません。
薬物治療
薬物を用いた治療では
- GnRHアゴニスト(注射、点鼻)
- GnRH受容体拮抗薬(内服)
- 低用量ピル
の3種類があります。
しかし、1度の内服で永久的に縮小させたり、消失させ薬剤はありません。
一般的にはゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニストが最もよく使用されます。この薬剤は本来、体内で分泌されるホルモンを人工的に合成したもの。卵巣からのエストロゲンとプロゲステロンの分泌量を減少させ、一次的に血中のホルモン量を閉経に近い状態にすることで、子宮筋腫を縮小させます。
手術治療
手術治療は「子宮摘出手術」と「筋腫核出術」「子宮動脈塞栓術(カテーテル治療)」の3種類があり、粘膜下筋腫に対しては、「子宮鏡手術」を行うこともあります。妊娠を希望しない場合は子宮摘出、希望する場合はそれ以外の方法を執ります。
手術の対象となるのは、主に以下のような方です。
- 筋腫が急速に大きくなっている
- 薬剤による治療をしても出血が続いたり再発したりする
- 痛みが強い、または痛みが持続する
- 大きな筋腫が頻尿、便秘、性交時の痛み、尿路をふさぐなどの問題を起こしている
- 筋腫が不妊症や繰り返す流産の原因になっている(患者が妊娠を希望している場合)
引用:子宮筋腫 – 22. 女性の健康上の問題 – MSDマニュアル家庭版
子宮筋腫のよくある質問
Q. 子宮筋腫の治療で使われるピルは保険適用されますか?
子宮筋腫の過多月経症状に対して保険適用されるピルがあります。その場合、保険診療でピルの処方を行っている医療機関を受診していただく必要があります。しかし、ほとんどの低用量ピルにおいて、保険適用の自己負担費用と、自由診療にかかる費用に大きな差はありません。
Q. 40代~50代がピルの服用をしても問題ありませんか?
ピルの副作用である血栓症のリスクは加齢とともに高まるとされ、40代以降は特にリスクが大きくなるといわれています。
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