ドロエチとは？
ドロエチは超低用量ピル「ヤーズ」のジェネリック医薬品です。ジェネリック医薬品とは、先発医薬品の特許期間終了後に発売される薬のこと。先発医薬品（ヤーズ）と成分も容量も同じお薬であるものの、先発医薬品よりも価格が安いことが大きな特徴です。
ドロエチは1シート28錠で、ピンクの錠剤が24錠、白色の錠剤が4錠入っています。ピンクの主成分はドロスピレノンとエチニルエストラジオール ベータデクスであり、この略で「ドロエチ」という名前になっています。また、白はお薬の成分が含まれていないプラセボです。
ドロエチの作用・使用目的
ドロエチはヤーズと同じく月経困難症の治療に使います。月経困難症とは生理に伴って生じる病的な症状のこと。腹痛、頭痛、吐き気、精神的な症状が強く、日常生活に支障をきたすような場合は月経困難症と診断されることがあります。
ドロエチは、排卵を抑え、子宮内膜が厚くなるのを抑えることで、生理痛の原因となるプロスタグランジンという物質を減らし、痛みを軽くするというお薬です。
腹痛だけでなく、頭痛、腰痛、PMS（月経前症候群。生理開始前の期間に生じる身体的、または精神的症状）の改善にも効果が期待できます。
なお、低用量ピルと違い、避妊目的で服用することは推奨されていません。
ドロエチの特徴・メリット
ヤーズ、ドロエチともに超低用量ピルです。つまり、お薬に含まれるホルモンの量が少ないということです。そのため、副作用が少ないとされています。
また、ドロエチの休薬期間（白いプラセボの錠剤を飲む期間）は4日です。多くのピルは7日ですが、ドロエチは休薬期間が短い分、ホルモンの変動も少なくなるので、にきびやむくみも生じにくいとされています。
また、ジェネリックなので、ヤーズよりも安価であることが大きな特徴です。
ドロエチの飲み方
はじめは生理の初日から飲み始めましょう。1日1錠、28日間続けて飲みます。必ずシートの順番通りに飲み、24日まではピンク、25～28日は白い錠剤を飲みます。そして、1シートが終わったら29日目からは次のシートを飲む、の繰り返しです。
なお、白色の錠剤を飲んでいる時に出血（消退出血）が起きるはずです。これは5～6日続くことが一般的ですが、出血が続いていても次のシートを飲み始めて構いません。
また、毎日同じ時間に飲むと飲み忘れがなく、効果もしっかり期待できます。途中で飲むのをやめたりすると効果に影響が出ることがあるので、必ず医師の指示に従って飲みましょう。
他のピルから切り替える場合
休薬期間があるピルから切り替える場合は、休薬期間の翌日からドロエチを飲み始めましょう。
プラセボがあるピルから切り替える場合は、プラセボを飲み終わった翌日からドロエチを飲み始めてください。
途中で飲み忘れた場合
前日に飲み忘れたと気づいた場合は、すぐに前日分の1錠を飲みましょう。その日の1錠はいつもの時間に飲みます。
飲み忘れが2日以上続いた場合は、気づいたタイミングですぐに前日分の1錠を飲み、その日の1錠はいつもの時間に飲みます。その後は当初のスケジュール通り飲み続けてください。
1日に2錠以上飲んでしまった場合
誤って1日に2錠以上飲んでしまっても、大きな問題になることはあまりないです。万が一何か症状が出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。クリニックフォアでは、公式LINEに登録するとクリニックに無料相談が可能です。（医師による無料診察が受けられるわけではありません。必要に応じて診察を受けていただくことがあります。）
白い錠剤を飲み忘れた場合
白い錠剤にはお薬の成分が入っていないため、飲み忘れても大きな問題はありません。そのため、飲み忘れても飲んだものとみなして進めてよいです。
ドロエチが使えない方・注意が必要な方
以下のような体質に当てはまる方、持病がある方はドロエチを使えないことがあるため、必ず医師に相談しましょう。
- ドロエチの成分に対して過敏性素因がある（過去にかゆみ、発疹などが出たことがある）
- 乳がん、子宮内膜がん、子宮頸がん（疑いも含む）
- 診断が確定していない異常性器出血がある
- 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患（既往歴も含む）
- 喫煙者
- 前兆のある片頭痛がある
- 心臓弁膜症
- 糖尿病
- 血栓性素因がある（とは）
- 抗リン脂質抗体症候群
- 手術前後または長期間安静状態にある
- 重篤な肝障害がある
- 肝腫瘍
- 重篤な腎障害、急性腎障害
- 脂質代謝異常
- 高血圧
- 妊娠中に黄疸や持続するかゆみが出た経験がある
- 妊娠ヘルペスの既往歴がある
- 骨の成長が終わっていない（身長が伸びている途中）
- 妊娠中（可能性を含む）
- 授乳中
また、他に服用しているお薬やサプリメントなどがある場合は必ず医師に伝えてください。相互に悪影響を及ぼすことがあります。
ドロエチ服用における副作用・注意点
ドロエチを服用する際は、以下のような点にも注意してください。
禁煙する
ドロエチに限らず、ピル全般の副作用として、血栓症や心筋梗塞、脳卒中などの心血管系の病気のリスクが若干あります。喫煙はこれらのリスクをさらに高めるので、ピルを服用するときは禁煙する必要があります。
下痢や嘔吐があるときは注意する
激しい下痢や嘔吐が続くと、ドロエチの成分が十分に吸収されないことがあります。本来の効果が得られなくなる恐れもあるため、心配があれば医師に相談してください。
お薬・健康食品との飲み合わせに注意する
前述の通り、お薬やサプリメントなどを飲んでいる場合は、医師に相談してからドロエチを服用してください。
特に、セイヨウオトギリソウ（セント・ジョーンズ・ワート）はドロエチの作用を弱めたり、不正出血につながったりすることがあるので注意しましょう。サプリなどに入っていることがある成分です。
副作用の血栓症のリスクを理解する
ドロエチに限らず、ピル全般の副作用として、非常に稀ですが血栓症が起こるリスクがあります。
万が一以下のような症状が現れたら、ドロエチの服用を中止してすぐに医療機関を受診しましょう。血栓症の初期症状の恐れがあります。
- 突然の足の腫れや痛み
- 手足の麻痺や脱力
- 突然の息切れ
- 圧迫されるような胸の痛み激しい頭痛
- 舌のもつれやしゃべりにくさ
- 突然の視力障害
など
飲み始めは副作用が生じることがある
最初の1～2ヶ月は頭痛や軽い吐き気、白色の錠剤以外のタイミングで出血などが生じることがあります。
こういった症状は徐々に解消されていくことが一般的ですが、症状がつらい、気になる、なかなかよくならないというときは医師に相談してください。
気になることがあるときは早めに医師に相談を
他にも、以下のような場合は早めに医師に相談してください。
- 2ヶ月連続で生理が来ない
- 普段の生理に比べて不正出血の量が多い、期間が長い
- 吐き気、頭痛などの副作用が気になる
上記の他にも、気になる症状などがあればすぐに医師に相談してください。クリニックフォアでは、公式LINEに登録すると、クリニックに無料相談が可能です。
※医師による無料診察が受けられるわけではありません。必要に応じて診察を受けていただくことがあります。
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