月経カップとは?メリット・デメリットと安全性を医療視点で解説

「生理のたびにナプキンやタンポンを大量に消費するのが負担」「もっと快適で経済的な生理用品はないの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
日本ではナプキンやタンポンが主流となっているなか、サステナブルな月経用品のひとつとして「月経カップ」が注目を浴びています。
月経カップは、医療用シリコーンなどで作られたカップを腟内に挿入して経血をためる生理用品です。欧米では1990年頃から薬局で販売されるなど広く普及しています。
最長8〜12時間の連続使用が可能であり、正しく使えばトラブルの少ない選択肢とされています[1]。
一方、日本ではまだ利用経験のある方が少なく、安全性や使い勝手に関する情報が十分に浸透していません。
この記事では、月経カップの基本的な仕組みからメリット・デメリット、安全性や使用上の注意点まで医療的な視点で詳しく解説します。
挿入と取り出しに慣れが必要な点や煮沸消毒の手間など、デメリットも理解したうえで導入を検討することが大切です。
月経カップの導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

月経カップとは|仕組みと基本的な特徴

月経カップは、腟内に直接挿入して経血を受けとめるカップ型の生理用品で、ナプキンやタンポンに次ぐ「第3の生理用品」として知られています。

素材は医療用シリコーンや医療用エラストマーなどが使われており、日本では薬機法上の「一般医療機器」として取り扱われています[1]

使い方や構造はナプキンやタンポンとは大きく異なるため、基本的な仕組みを理解しておくことがスムーズな使用につながるでしょう。

ここでは、月経カップの仕組みと基本的な特徴を確認します。

医療用シリコーン製のカップを腟内に挿入して経血をためる

月経カップは、腟内でカップが経血をためる仕組みであるため、ナプキンのように経血を吸収するのではなく、経血が外気に触れることなくカップの中に保持されます。

経血がたまったらカップを取り出して中身をトイレや排水溝に捨て、水で洗浄してから再び装着するという手順を繰り返して使用します[1]

カップのサイズは直径40〜50mm程度で、使用時には指で折りたたんでから腟内に挿入し、腟内でカップが自然に開いて密着することで経血の漏れを防ぐ仕組みです。

厚生労働省の事務連絡でも、月経カップは薬機法上の「一般医療機器」に該当し、生理用タンポンとして取り扱われることが示されています[1]

ナプキンが体の外側で経血を受けとめるのに対し、月経カップは腟内で経血をためるという構造的な違いが、ムレやにおいの軽減にもつながります。

最長10年程度繰り返し使用でき4〜12時間ごとに洗浄して再装着する

月経カップは使い捨ての生理用品とは異なり、適切に手入れをすれば1つのカップを数年から最長10年程度繰り返し使うことが可能です。

カップを装着してから4〜12時間ごとにカップを取り出して経血を捨て、洗浄してから再装着するのが基本で、経血量やカップの容量に応じて交換の間隔を調整します。

生理期間の開始前と終了後にはカップを煮沸消毒する必要があり、沸騰したお湯で5〜10分間煮沸するか、専用の消毒液を使用する方法が日本衛生材料工業連合会の自主基準で示されており、厚生労働省もこの基準を参照しています[1]

使い捨て製品のように毎回新しいものを購入する必要がないため、長期的にみると経済的なメリットが大きいでしょう。

日本では2015年に一般医療機器として正式に位置づけられたことで市場に流通し始めましたが、腟内に挿入する生理用品への心理的な抵抗感もあり、使用者はまだ限定的です。

今後さらに情報が広まることで、月経カップを選択肢に入れる方が増えていく可能性があります。

ナプキン・タンポンとの違いと特徴

月経カップ・ナプキン・タンポンにはそれぞれ異なる特徴があり、自分のライフスタイルや体質に合った製品を選ぶことがストレスなく過ごすうえで大切です。

項目ナプキンタンポン月経カップ
特徴体外で吸収する腟内で吸収する腟内で貯留する
交換頻度2〜3時間ごと2〜8時間ごと最長8〜12時間
ムレ・におい感じやすい感じにくい感じにくい
運動・水泳不向き可能可能
購入頻度・コスト毎月購入毎月購入数年間使用可能

ナプキンは体の外側に貼り付けて経血を吸収する仕組みで、手軽に使用できる一方、ムレやかぶれが生じやすい点がデメリットとしてあげられます。

タンポンは腟内に挿入して経血を吸収するタイプで、水泳や運動時にも使いやすいですが、腟内の水分まで吸収してしまうため乾燥感を覚える方もいるでしょう。

月経カップは経血を吸収せずにカップ内にためる構造であるため、腟内を乾燥させにくく、腟内の水分を吸収しないため、腟内環境への影響がタンポンとは異なると考えられています。

ナプキンは2〜3時間ごとの交換が目安ですが、月経カップなら最長12時間まで使い続けられるものもあります。

何度もトイレに行かなくて済むので、忙しい仕事中や長時間席を外せないときでも、安心して過ごせるでしょう。

それぞれの生理用品にメリット・デメリットがあるため、状況に応じて使い分けたり併用することも選択肢のひとつです。

月経カップのメリット

月経カップには、経済面・環境面・快適さの面でナプキンやタンポンにはない独自のメリットがあります。

主なメリットは以下の3点です。

・繰り返し使えるため経済的・環境にやさしい

・最長12時間使用可能で交換の手間が少ない

・ムレ・においが軽減され運動やプールでも使用できる

経血漏れの程度がナプキン・タンポンと差がないと示した研究もあり、従来の生理用品と同等の実用性が確認されています[2]

ここでは、月経カップの主なメリットを確認していきましょう。

繰り返し使えるため経済的で環境にもやさしい

月経カップの価格は1個あたり3,000〜5,000円程度で、初期費用はナプキンやタンポンと比べると高く感じるかもしれません。

しかし1つのカップを数年間にわたって繰り返し使用できるため、月額に換算すると経済的です。

毎月ナプキンやタンポンを購入し続ける場合と比較して、長期的には生理用品にかかる費用を大幅に抑えられるでしょう。

使い捨て製品のように毎回個包装や使用済み製品を廃棄する必要がなく、ゴミの排出量を大きく削減できる点も月経カップならではのメリットです。

サニタリーボックスの管理も不要になるため、自宅のトイレ環境がすっきりするという声もあります。

経済的なメリットと環境負荷の軽減を同時に実現できることが、月経カップが世界的に支持を広げている大きな理由です。

最長12時間使用可能で交換の手間が少ない

月経カップは製品や経血量にもよりますが、最長で12時間の連続使用が可能とされています。

ナプキンは経血量の多い日には2〜3時間ごとに交換が必要になることもありますが、月経カップであれば朝装着して夕方まで取り替えなくて済むケースも珍しくありません。

長時間トイレに行けない仕事中や会議中、睡眠中にも使用できる点は、忙しい日常を過ごす方にとって大きな利点でしょう。

ナプキンのように替えの生理用品を何枚も持ち歩く必要がなく、カップ1つとポーチがあれば外出先でも対応できるため、荷物を最小限に抑えられます。

交換の頻度が減ることで生理中のストレスが軽減され、生理であることを意識せずに過ごせるようになったという使用者の声も多くきかれます。

ただし、最長使用時間は製品ごとに異なるため、かならず製品の説明書を確認してから使用してください。

ムレやにおいが軽減され運動やプール・温泉でも使用できる

ナプキンを使用しているときに感じるムレやかぶれは、経血が外気に触れた状態でデリケートゾーンに密着し続けることが主な原因です。

経血のにおいは排出された血液が空気中の酸素と反応し、雑菌が繁殖することで発生するため、カップ内に保持されている限りにおいが生じにくいです。

その点、月経カップは経血を腟内のカップにためる仕組みのため、経血が外気に触れることがなく、ムレやかぶれ、生理特有のにおいを大幅に軽減できます。

取り出し用の棒(ステム)も含めて腟内におさまるため、体の外にカップがはみ出す部分がなく、運動やフィットネス、プール、温泉などのシーンでも快適に過ごせるでしょう。

生理中でも行動の自由度を大きく広げてくれる生理用品として、月経カップは多くの方に支持され始めています。

月経カップのデメリットと注意点

月経カップには多くのメリットがある一方で、使用にあたって知っておくべきデメリットや注意点もあります。

とくに、初めて使用する方にとっては挿入・取り出しのハードルの高さや、煮沸消毒や洗浄などのメンテナンスが負担に感じられることがあるでしょう。

デメリットを事前に理解しておくことで、スムーズに月経カップを導入しやすくなります。

ここでは、月経カップのデメリットと注意点について確認していきます。

挿入と取り出しに慣れが必要で最初は時間がかかる

月経カップはタンポンよりもサイズが大きく、指で折りたたんでから腟内に挿入する必要があるため、初めて使う方にとっては折りたたみや装着のハードルが高く感じられます。

腟内でカップがしっかり開いて密着しているかを確認する作業にも慣れが必要で、カップが完全に開いていない状態では経血が漏れる原因となってしまいます。

取り出す際にはカップの底部をつまんで腟壁との密着を解除してからゆっくり引き出す手順が必要で、焦って補助部だけを引っ張ると痛みや不快感につながる場合があるでしょう。

使用を繰り返すうちにコツをつかめるようになる方が多いです。

ナプキンとの併用で漏れに備えながら、少しずつ慣れていくのがよいでしょう。

慣れるまでは、お風呂場など時間に余裕のある環境で練習してみましょう。どうしても挿入が難しい場合は、水溶性の潤滑ゼリーを使用する方法もあります。

使用前後に煮沸消毒が必要で外出先での洗浄が不便になりやすい

月経カップは繰り返し使用するため、生理期間の開始前と終了後にかならず煮沸消毒をおこなって衛生状態を保つ必要があります。

厚生労働省が認めた自主基準でも、沸騰した湯で5〜10分間の煮沸消毒、または専用消毒液への浸漬が推奨されており、使い捨て製品にはないメンテナンスの手間が発生します[1]

自宅のトイレであればカップを取り出して洗浄し再装着する作業は比較的スムーズですが、外出先の個室内に洗面台がない場合は水での洗浄が難しいでしょう。

外出先ではペットボトルに入れた水で簡易的にすすぐ方法や、低刺激・ノンアルコールのウェットティッシュで拭き取ってから再装着する方法がよく用いられています。

煮沸消毒の手間や外出先での対応が負担に感じる場合は、電子レンジで使える専用の消毒カップを活用すると日常的なケアの手間を軽減できます。

衛生管理を怠ると感染症のリスクが高まる可能性があるため、使用前後の消毒はかならずおこなうようにしてください。

サイズ選びと素材の確認が必要

月経カップは多くのメーカーがSサイズとLサイズの2種類を展開しており、自分の体に合ったサイズを選ぶことが快適な使用感と漏れ防止のために重要です。

一般的には、出産経験のない方や経血量が少ない方にはSサイズ、経産婦の方や経血量が多い方にはLサイズが推奨されています。

年齢によっても腟の弾力や骨盤底筋の状態が異なるため、同じ体格であっても年齢層によって適したサイズが変わる場合があります。

サイズが合わないカップを使用すると、漏れや違和感の原因となり、使用を断念する方も少なくありません。

メーカーが提示するサイズガイドを参考にしながら、必要に応じて異なるサイズを試してみることがおすすめです。

素材についても注意が必要で、一部の製品にはゴムやラテックスが使われている場合があります。ラテックスアレルギーを持つ方は、これらの素材で作られたカップを使用すると、腟内のかゆみや腫れ、発赤などのアレルギー反応を引き起こすリスクがあります。そのため、購入前に製品の素材表示をかならず確認してください。

月経カップの安全性と使用上の注意について

月経カップを腟内に長時間入れておくことに対して安全性を心配する方は少なくありませんが、科学的な研究によってその懸念を払拭する結果が示されています[2]

ただし、適切に使用するためには、使用時間の遵守と正しい洗浄・消毒が前提となります。

とくにトキシックショック症候群(TSS)のリスクはタンポンと同様に注意が必要であり、正しい知識を持って使用することが大切です[1]

ここでは、月経カップの安全性に関する研究と、使用上の注意点について解説します。

感染症リスクの上昇や腟・子宮頸部の組織損傷は研究で認められていない

The Lancet Public Health誌に掲載されたシステマティックレビュー(43件の研究・約3,300人以上のデータを含む大規模分析)では、以下の3点が報告されています[2]

・月経カップの使用にともなう感染症リスクの上昇は認められなかった

・腟内や子宮頸部の組織を追跡調査しても、カップの接触による粘膜の傷や異常は認められなかった

・経血漏れの程度はナプキン・タンポンと差がなかった(4件の研究で確認)

また、月経カップは経血を吸収せずカップ内にためる仕組みのため、タンポンのように腟内を乾燥させることがなく、腟内環境への影響がタンポンとは異なると考えられています。

ただし、これらは使用時間の遵守と適切な洗浄・消毒が守られていることが前提です。

トキシックショック症候群(TSS)のリスクはタンポンと同様に注意が必要

トキシックショック症候群(TSS)は、黄色ブドウ球菌が産生する毒素によって引き起こされる急性疾患です。

日本感染症学会の情報でも、TSSの侵入門戸として月経用タンポンの使用にともなうものが多いことが示されており、腟内に挿入するタイプの生理用品を使う際には注意が必要です[3]

主な症状は以下のとおりです[3]

・突然の高熱(38.9℃以上)

・手足を中心とする日焼け様の皮疹(回復期の皮膚落屑)

・嘔吐・下痢

・血圧低下(ショック状態)

・筋肉痛・倦怠感

・結膜・口腔・咽頭の充血

月経カップは経血を吸収しない構造のため、腟内環境への影響がタンポンとは異なるとされていますが、TSSのリスクがなくなるわけではありません[1]

少しでもTSSのリスクを下げるために、連続装着時間を守る、カップの取り扱い前後はかならず手を洗う、生理周期の始まりと終わりには煮沸消毒をするなど、基本的な管理を徹底しましょう。

月経カップを取り出せなくなった場合は無理をせず婦人科を受診する

月経カップを使い始めたばかりの頃は、カップが腟の奥に入り込んで指が届かなくなり、取り出せないと感じる場面が起こることがあります。

まずは落ち着いて深呼吸をしながら、排尿するように腹圧をかけてみてください。うまくできるとカップが腟口側におりてきます。

何をしても取り出せないときは、無理せず婦人科で摘出してもらったほうが、腟内が傷ついたりすることもありません。

厚生労働省の自主基準でも「万一取り出せなくなったときは、すぐに産婦人科などで取り出してもらってください」と明記されています[1]

腟は行き止まりの構造になっているため、カップが体内に入り込んで消えてしまうことはありませんが、心配な場合は迷わず婦人科を受診しましょう。

生理の悩みが気になるならオンライン診療で相談できる

月経カップを使用していると自分の経血量を目で確認できるようになり、「以前より量が増えた気がする」「生理期間が長引いている」といった変化に気づきやすくなります。

経血量の増加や生理周期の乱れは、子宮筋腫・子宮内膜ポリープといった婦人科疾患や、ホルモンバランスの乱れが背景にある可能性があります。

気になる変化を感じたら早めに医師へ相談することが大切です。ここでは、生理の悩みについてオンライン診療でできることを解説します。

ただし、月経カップ使用中に持続する痛みや悪臭のあるおりもの、発熱などの症状がある場合は、オンライン診療ではなく対面で医療機関を受診してください。

クリニックフォアのピル・婦人科診療の特徴

クリニックフォアのオンライン診療では、スマートフォンやパソコンからビデオ通話で医師の診察を受けられ、自宅にいながら低用量ピルの処方を受けられます。

低用量ピルには排卵を抑制し子宮内膜を薄く保つ作用があり、子宮内膜が薄くなることで経血量の減少や、痛みの原因となる物質(プロスタグランジン)の産生が抑えられることで、生理痛の軽減や生理周期の安定といった効果が期待できるお薬です。

経血量が多く月経カップの交換頻度が高いと感じている方にとって、低用量ピルの服用は経血量のコントロールにつながります。

低用量ピルを服用しながら月経カップを使用すれば、さらに快適な生理期間を過ごせる可能性があるでしょう。

ただし、低用量ピルには血栓症などの副作用や、年齢・喫煙習慣・持病などにより服用できないケースもあるため、服用を検討する際はかならず医師に相談してください。

クリニックフォアでは初診からオンラインで完結し、処方されたお薬は最短翌日に自宅へ届きます。

忙しくて婦人科に通院する時間が取れない方にも利用しやすい環境が整っています。

定期配送を利用すれば、毎月のお薬の受け取りもスムーズです。

月経カップを使用して「もしかしたら月経過多かも」と感じたら、クリニックフォアのオンライン診療で気軽に医師へ相談してみてください。

クリニックフォアのオンライン診療はこちら

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

※お薬の到着は診察時間や配送先により異なります。

月経カップに関するよくある質問

月経カップを初めて使用するにあたって、疑問に思いがちな内容についてまとめました。

購入を検討する際の参考にしてください。

Q1. 月経カップは性交経験がなくても使用できますか?

月経カップは性交経験の有無にかかわらず使用できます。

ただし、腟口の状態や骨盤底筋の緊張度には個人差があり、慣れないうちは挿入時に痛みや違和感を覚える場合があります。

最初は小さめのサイズを選び、水溶性の潤滑ゼリーを併用してリラックスした状態で試してみてください。

Q2. 月経カップを使うと経血量を把握できるというのは本当ですか?

月経カップには目盛りがついている製品が多く、取り出した際にカップ内にたまった経血の量をmL単位で目視できます。

ナプキンやタンポンでは経血量を正確に把握することが難しいですが、月経カップであれば数値として確認できます。

婦人科受診時にも医師に具体的な情報を伝えやすくなるでしょう。

Q3. 月経カップは就寝中に使用しても問題ありませんか?

月経カップは最長8〜12時間(製品による)の連続使用が認められているため、就寝中の使用も可能です。

ナプキンのように横漏れや後ろ漏れを気にして寝返りを控える必要がなく、睡眠の質が向上したと感じる方もいます。

ただし製品ごとに設定された最長使用時間は異なります。かならず使用時間を守り、起床後は速やかにカップを取り出して洗浄しましょう。

Q4. IUD(子宮内避妊器具)を装着していても月経カップは使えますか?

IUDを装着している方でも月経カップの使用は可能ですが、カップの取り出し時にIUDの糸を引っ張ってしまい、IUDの位置がずれるリスクが指摘されています[2]

併用を検討している場合は、事前に担当の婦人科医に相談し、IUDの糸の長さを調整してもらうなどの対応を取っておくことが大切です。

使用中にIUDの糸の位置に変化を感じた場合は、速やかに婦人科を受診してください。

まとめ

月経カップは医療用シリコーンなどで作られたカップを腟内に挿入して経血をためる生理用品で、日本では薬機法上の一般医療機器として取り扱われています[1]

繰り返し使えるため経済的で環境にもやさしく、最長12時間の連続使用が可能なことから、生理中の行動の自由度を大きく広げてくれる選択肢でしょう。

月経カップの経血漏れの程度はナプキンやタンポンと差がないこと、感染症リスクの上昇や、腟・子宮頸部の組織損傷も認められないことが海外の研究でも報告されています[2]

一方で、月経カップは挿入や取り出しに慣れが必要なほか、使用前後の煮沸消毒や外出先での洗浄に手間がかかります。

自分の体にぴったりのサイズを見極めて選ぶ必要がある点も、デメリットとして理解しておくことが大切です。

トキシックショック症候群(TSS)のリスクはタンポンと同様になくなるわけではないため、製品ごとの最長使用時間をかならず守ってください。清潔な手指で着脱をおこなうことも、適切な使用のうえで欠かせません[3]

月経カップの使用を通じて経血量の変化や生理周期の乱れに気づいた場合は、婦人科やオンライン診療で早めに医師へ相談しましょう。

参考文献

  1. 日本衛生材料工業連合会「月経用(生理用)カップ自主基準」
  2. van Eijk AM, et al. Menstrual cup use, leakage, acceptability, safety, and availability: a systematic review and meta-analysis. Lancet Public Health. 2019;4(8):e376-e393.
  3. 日本感染症学会「毒素性ショック症候群(toxic shock syndrome; TSS)」感染症クイック・リファレンス
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