ピル服用中は喫煙できる?リスクや電子タバコ・受動喫煙についても医師が解説します。

低用量ピルは、生理痛改善や避妊目的などで使われる、少量の女性ホルモンが配合されている薬です。現在喫煙中の方は、喫煙をしながら低用量ピルの服用ができるのか気になっている方もいるでしょう。そこで本記事では、低用量ピル服用中に喫煙ができるのかや、喫煙の注意点、リスクなどについて詳しく解説します。


低用量ピル服用中は喫煙しない

低用量ピル服用中は、喫煙することはできません。必ず禁煙してください。理由としては、血栓症のリスクがより高まることや、心筋梗塞、がんなどの病気のリスクが高まるためです。詳しく見ていきましょう。

低用量ピルの血栓症リスクと喫煙の関係

低用量ピルを服用すると、服用しない状態よりも血栓症リスクが高まります。血栓症とは、

血管が血栓(血の塊)でつまってしまう病気です。場合によっては命にかかわることもあるため、注意が必要です。

低用量ピルを服用していない人で、静脈血栓塞栓症(血栓症の一種)を発症するのは、年間で1万人中1~5人程度である一方で、低用量ピルを服用していた場合の年間の発症者数は1万人中3~9人程度であるというデータがあります。

詳しい理由は分かっていませんが、低用量ピルに含まれるエストロゲン(女性ホルモンの一種)が、凝固抑制因子(血液が固まるのを防ぐ物質)の働きを低下させることが一つの理由だと考えられています。

そして、喫煙によって血栓症リスクはさらに高まるとされています。喫煙経験がない場合の静脈血栓塞栓症のリスクを1としたときの、低用量ピル服用や喫煙によるリスクは以下の通りです。

喫煙経験なし喫煙経験あり現在喫煙中
低用量ピル非服用11.632.03
低用量ピル服用中3.94.88.79

喫煙によって血栓症リスクが高まる理由は、たばこに含まれるニコチンが血管を収縮させるためです。

低用量ピルによる血栓症のリスクや予防法、発症した場合の症状については、以下で詳しく紹介しています。

心筋梗塞・脳卒中などのリスクも高まる

喫煙者が低用量ピルを服用すると、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高まります。心筋梗塞とは、血栓などによって冠動脈(心臓につながる動脈)がふさがり、心筋が壊死することで、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)とは、脳の血管が破れたりつまったりして脳の働きが障害される病気です。

心筋梗塞などの心血管系疾患は、年齢や1日の喫煙本数が増加するごとにリスクが高まり、1日15本以上喫煙する場合は心筋梗塞のリスクが最大となります。

がんのリスクが高まる可能性もある

喫煙自体が、肺がんや多くの内臓のがんの原因となります。生殖器への悪影響も懸念されるため、女性の健康のためにも、禁煙を検討されるほうがよいでしょう。

喫煙者は低用量ピルを処方してもらえないこともある

そもそも、喫煙者は低用量ピルを処方してもらえないことがあります。すでに解説したように、喫煙によって血栓症や脳卒中、心血管系疾患のリスクが高まります。さらに、年齢とともに血栓症や脳卒中のリスクは高まり、年齢と1日の喫煙本数が増加するほど心血管系疾患のリスクも高まるとされています。

以上のことから、35歳以上でたばこを1日15本以上吸っている方は、低用量ピルの処方は受けられません。また、年齢や本数にかかわらず、喫煙者に対しては慎重投与となるため、処方してもらえない可能性があります。

そのほか、喫煙者で脂質代謝異常(悪玉コレステロールや中性脂肪の値が高い、または善玉コレステロールの値が低い状態)がある方も、心血管系疾患のリスクが高まるため、低用量ピルの処方は受けられません。

低用量ピルを服用したい場合はまず禁煙を!

禁煙してから1〜5年の間に、心血管系疾患のリスクが下がるとされています。そのため、低用量ピルを服用したい場合はまず禁煙しましょう。また、現時点で喫煙している場合は必ず医師に伝え、適切な判断をしてもらうことが重要です。

加熱式タバコ・電子式タバコも注意!

そもそも、喫煙によって血管が影響を受ける大きな理由はニコチンです。日本の加熱式タバコや電子式タバコには、基本的にニコチンが入っていないため、紙たばこと比べると、ニコチンによる体への影響はありません。

しかし、通常のタバコよりも少ないものの、加熱式タバコ・電子タバコによって脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるという報告があります。また、加熱式タバコ・電子式タバコには、ニコチン以外の発がん性物質やさまざまな有害物質が含まれている可能性があります。

明確なデータはありませんが、加熱式タバコ・電子式タバコと低用量ピルの併用は安全とは言い切れないため、できるだけ禁煙したほうがよいでしょう。

受動喫煙にも注意!

自分が喫煙していなくても、周囲に喫煙者がいる場合、受動喫煙によって血栓症のリスクが高まる可能性があります。そのため、低用量ピル服用中は、受動喫煙も避けるように心がけましょう。

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ピルは薬局では販売していません。通販サイトなどもありますが、偽物が紛れていたり不純物が混入していたりと大変危険です。

しかし、「わざわざ病院に行くのが面倒臭い・・・」という方も多いかと思います。

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参考

https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf

https://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/JYOSEI/PILL/doctor/section_1.htm#2

http://www.jsth.org/wordpress/wp-content/uploads/2015/05/%E8%A1%80%E6%A0%93%E7%97%87%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF.pdf

https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/cvs/hcs/mi/

https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/

https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/smoking/tobacco02.html