ワセリンで花粉症対策ができる?効果的な塗り方・塗る場所・注意点を解説

花粉症シーズンになると、「お薬以外にできる対策はないか」「マスクだけでは症状が抑えられない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
ワセリンを鼻や目の周りに塗ることで、花粉症の症状が和らぐ可能性があります。
この記事では、なぜワセリンが花粉症対策に活用できるのか、効果的な塗り方、おすすめの塗る場所、鼻のなかに塗ってもよいのかについてわかりやすく解説します。
ワセリンは市販で手軽に手に入り、お薬との併用も可能なため、花粉症の症状を少しでも軽くしたい方におすすめの対策法です。
花粉症対策にワセリンを取り入れて、つらいシーズンを少しでも快適に過ごしましょう。

ワセリンとはどのようなお薬なの?

ワセリンは、石油を精製して作られた保湿剤で、肌に油膜を作って水分の蒸発を防ぐ働きがあります[1]

医療現場では、軟膏の基剤(もとになる材料)や皮膚保護剤として広く使われており、赤ちゃんから大人まで幅広い年齢層の方が安心して使用できるのが大きな特徴です。

化粧水や美容液のように肌の内部に浸透するのではなく、肌の表面にとどまって保護する性質があるため、敏感肌の方でも比較的トラブルが起こりにくいとされています。

石油由来と聞くと肌への影響を心配される方もいらっしゃるかもしれません。ですが、精製の過程で不純物はほとんど取り除かれているため、アレルギー反応が起こりにくいとされています。

添付文書では、以下のような症状に対する効能・効果が記載されています。

  • 手足のひび
  • あかぎれ
  • 皮膚の荒れなど

唇や口のなかにも使えるほど毒性が低く、顔のデリケートな部分にも塗布できることから、花粉症対策としても活用しやすいアイテムといえるでしょう。

ワセリンはイギリスNHSでも花粉症対策として紹介されている

ワセリンを使った花粉症対策は、民間療法のように思われがちですが、イギリスの国営医療サービス(NHS)でも、花粉症の症状を和らげる方法の一つとして紹介された経緯があります[2]

鼻の周りにワセリンを塗ることで花粉をトラップし、体内への侵入を減らすという考え方に基づいており、イギリスNHSのウェブサイトでは「鼻の穴の周りにワセリンを塗る」ことが花粉症対策の一つとして掲載されています。

医学的にワセリンが花粉を完全に遮断できると証明されているわけではありませんが、ワセリンを目の周りに塗ることで花粉症の症状が和らいだという報告もあり、一定の効果が期待できると考えられています。

ワセリンは市販で手軽に入手でき、価格も安価なため、お薬による治療の補助として気軽に試せる対策法といえるでしょう。

マスクや花粉症用の眼鏡と組み合わせることで、より効果的に花粉をブロックできる可能性がありますので、複数の対策を併用することが推奨されます。

【2026年】花粉飛散予測とワセリン対策を始めるタイミング

ワセリンで花粉症対策を考えている方は、花粉の飛散状況を早めにチェックしておきましょう。

日本気象協会の発表によると、2026年春のスギ花粉は2月上旬に九州で飛散が始まり、2月中旬には関東以西の広い範囲でシーズンがスタートする見込みです。

2026年春の地域別の飛散量予測は以下のとおりです。

地域例年比前シーズン比
北海道例年の約2.5倍非常に多い
東北例年より多い多い
関東甲信例年より多い多い
北陸例年より多い多い
東海例年より多い多い
近畿例年並みやや少ない
中国例年並みやや少ない
四国例年並みやや少ない
九州例年並みやや少ない

※参考:日本気象協会「2026年春の花粉飛散予測」

東日本・北日本にお住まいの方はとくに注意が必要です。 ワセリンは花粉シーズンに入ってからでも始められる対策ですが、症状が出る前から準備しておくと安心です。

スギ花粉の場合、1月下旬〜2月上旬には白色ワセリンを用意しておき、外出前に鼻や目の周りに塗る習慣をつけましょう。

ワセリンだけでは花粉を完全に防げないため、マスクやメガネ、お薬による治療とあわせて活用することをおすすめします。

なぜワセリンが花粉症に効果が期待できるのか

ワセリンが花粉症対策として注目されている理由は、大きく分けて3つあります。

  1. ワセリンのべたべたした油膜が花粉をキャッチして体内への侵入を防ぐ働きを持つため
  2. 肌のバリア機能を高めて花粉による皮膚炎を予防する効果があるため
  3. 鼻や目の周りの乾燥・かゆみを和らげる保湿効果があるため

これらの効果が組み合わさることで、花粉症の症状を総合的に軽減できる可能性があると考えられています。

ここでは、それぞれの効果について詳しく解説していきます。

ワセリンの油膜が花粉をキャッチして体内への侵入を防ぐ働きを持つため

ワセリンを鼻や目の周りに塗ることで、その油膜が花粉をキャッチし、鼻や目への侵入を防ぐ効果が期待できます。

花粉が体内に入る経路には以下のような2つのパターンがあります。

  • 空気中を浮遊する花粉が直接鼻や目に飛び込むケース
  • 鼻や目の周囲の皮膚に一度付着した花粉が、その後に吸引されたり目に入ったりするケース

ワセリンの油膜は後者のパターンに対して効果を発揮すると考えられており、皮膚に付着しようとした花粉がワセリンのべたべたした油膜にトラップされることで、結果的に鼻や目に入り込む花粉の量を減らせる可能性があります。

非常にシンプルな仕組みではありますが、花粉への暴露を少しでも減らしたい方にとっては試してみる価値のある方法といえるでしょう。

ワセリンは手軽に入手できるうえ、外出先でもさっと塗り直しができる点が大きなメリットです。

お薬を飲んでいても症状が完全には治まらないという方は、ワセリンを併用することでさらなる症状の軽減が期待できるかもしれません。

肌のバリア機能を高めて花粉皮膚炎を予防する効果があるため

ワセリンを塗ることで肌のバリア機能を高め[3]、花粉が原因で起こる皮膚炎を予防する効果も期待できます。

花粉症というとくしゃみ・鼻水・目のかゆみといった症状が思い浮かびますが、実は花粉が肌に付着することで皮膚自体がアレルギー反応を起こす「花粉皮膚炎」という症状も珍しくありません。

花粉皮膚炎になると、顔がカサカサと乾燥したり、ヒリヒリとした痛みを感じたり、赤みやかゆみが出たりといった肌トラブルが生じます。

ワセリンを顔に薄く塗っておくと、油膜が肌を保護するバリアとなり[3]、花粉が直接肌に触れるのを防いでくれます。

花粉シーズンになると顔の肌荒れが気になるという方は、外出前にワセリンを塗って肌を保護しておき、花粉皮膚炎を予防しましょう。

とくに、肌がもともと敏感な方や乾燥肌の方は花粉皮膚炎を起こしやすいため、花粉が本格的に飛散し始める前から対策をはじめるとよいでしょう。

鼻や目の周りの乾燥・かゆみを和らげる

ワセリンには皮膚を保護して乾燥を防ぐ効果があるため[1]、花粉症に伴う鼻や目の周りの乾燥・かゆみを和らげることができます。

花粉症の症状が強いときは鼻水が止まらず、一日に何度も鼻をかむことになりますが、ティッシュで繰り返し鼻をかんでいると、鼻の下の皮膚が赤くなってヒリヒリと痛むようになってしまいます。

また、目のかゆみが我慢できずについゴシゴシとこすってしまうと、まぶたや目の周りの皮膚が荒れてカサカサになることも少なくありません。

このような花粉症に伴う二次的な肌トラブルに対しても、ワセリンは非常に効果的です。荒れてしまった鼻の下やまぶたにワセリンを薄く塗ることで、皮膚を保護して乾燥やかゆみを和らげることができます。

目がかゆくなったときには、こすってしまう前にワセリンを塗って保護してあげると、肌荒れの悪化を防ぐことができるでしょう。

花粉症対策としてのワセリンの効果的な使い方

ワセリンを花粉症対策として使う際には、塗るタイミングと塗り直しの頻度を意識することが効果を高めるポイントです。

  • 外出前に塗る|花粉が付着する前にバリアを作る
  • 数時間ごとに塗り直す|こまめなケアがポイント
  • 帰宅後は拭き取って塗り直す

ここでは、ワセリンの効果を最大限に引き出すための使い方について詳しく解説していきます。

外出前に塗る|花粉が付着する前にバリアを作る

ワセリンは外出前に塗り、花粉が付着する前に肌の表面にバリアを作ることが重要です。

花粉が飛散している屋外に出てから塗るのではなく、家を出る前にあらかじめ塗っておくことで、外に出た瞬間から肌を花粉から守ることができます。

朝の洗顔後やスキンケアの最後に、鼻の周りや目の周りに薄くワセリンを塗る習慣をつけるとよいでしょう。清潔な指先に少量のワセリンを取り、両手の指同士をこすり合わせて薄く伸ばしてから、肌に優しく押さえるようにして塗布してください。

べったりと厚く塗る必要はなく、肌にうっすらと油膜ができる程度で十分な効果が期待できます。

メイクをする方は、化粧下地を塗る前にワセリンを塗っておくと、メイクの邪魔にならず花粉対策ができます。

数時間ごとに塗り直す|こまめなケアがポイント

ワセリンの花粉ブロック効果を持続させるためには、数時間を目安にこまめに塗り直すことがポイントです[3]

一度塗っただけでは時間の経過とともに効果が薄れてしまいますし、鼻をかんだり顔をさわったりすることで、ワセリンが取れてしまうこともあります。

朝にワセリンを塗った場合は、昼食後や夕方にも塗り直すように心がけましょう。

とくに鼻水が多くて何度も鼻をかむような日は、鼻をかむたびに鼻の周りのワセリンを塗り直すとより効果が期待できます。

外出先でもさっと塗り直しができるよう、小さなサイズのワセリンをポーチに入れて持ち歩くと便利です。

塗り直す際は、まずティッシュで軽く拭いてから新しいワセリンを塗ると、花粉が付着した古いワセリンの上から重ね塗りすることを避けられます。

帰宅後は拭き取って塗り直す

外出から帰宅した際には、花粉が付着したワセリンをしっかりと拭き取り、新しく塗り直すことが大切です。

外出中にワセリンが花粉をキャッチしてくれているということは、帰宅時のワセリンには多くの花粉が付着しているということになります。

この花粉がついたままのワセリンを放置しておくと、かえって花粉が肌に長時間とどまることになり、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。

帰宅したらまずティッシュやコットンで顔のワセリンを優しく拭き取り、そのあとに洗顔をして、顔についた花粉をしっかりと洗い流しましょう。洗顔後は改めてワセリンを塗り直すことで、室内でも肌を保護し続けることができます。

お風呂上がりに塗ると、花粉対策としてだけでなく肌の保湿ケア効果も期待できます。

ワセリンを塗るおすすめの場所は?

花粉症対策としてワセリンを塗る際には、花粉が付着しやすく、かつアレルギー反応が起こりやすい場所を重点的にケアすることが大切です。

  • 鼻の周り
  • 目の周り
  • 鼻の下や頬

上記に挙げたような部位が花粉の影響を受けやすいため、これらの場所にワセリンを塗るようにしてください。

それぞれの部位を塗る際は、ポイントを押さえて効果的に花粉をブロックしましょう。ワセリンは少量で十分な効果が期待できるため、べたつきが気になる方も安心して使用できます。

鼻の周り|鼻の入り口を中心に薄く塗る

鼻の周りは花粉が最も侵入しやすい場所であるため、ワセリンを塗る際に最優先でケアしたい部位です。

鼻から息を吸い込む際に花粉も一緒に吸い込んでしまうため、鼻の入り口周辺にワセリンを塗っておくことで、吸い込まれる前の花粉をキャッチする効果が期待できます。

ワセリンを塗る際は、鼻の穴の入り口部分を囲むように、小鼻から鼻の下にかけて薄く塗布します。

厚く塗りすぎるとテカリが気になったりべたつきが不快に感じたりすることがあるため、うっすらと油膜ができる程度の量で問題ないでしょう。

鼻の周りのワセリンは鼻をかむと取れやすいため、こまめに塗り直すことを忘れないようにしてください。

目の周り|まぶたや目の下に塗って花粉をブロック

目のかゆみや充血などの症状がつらい方は、目の周りにもワセリンを塗ることで花粉をブロックする効果が期待できます。花粉は目にも入り込んでアレルギー性結膜炎を引き起こすため、目の周りにワセリンのバリアを作っておくことで、目に入る花粉の量を減らせるかもしれません。

塗る場所としては、上まぶたと下まぶた、そして目の下の部分に、目の周りを一周するようにワセリンを薄く塗布します。

塗る際にはワセリンが目のなかに入らないよう十分に注意し、まつ毛の生え際よりも少し外側に塗るようにしてください。

万が一ワセリンが目に入ってしまった場合は、すぐに洗い流しましょう。目の周りは皮膚が薄くデリケートな部分であるため、こすらずに優しく押さえるようにして塗ることがポイントです。

鼻の下・頬|鼻をかむことによる肌荒れを防ぐ

鼻の下や頬は、鼻をかむことによる肌荒れが起こりやすい部位であるため、ワセリンを塗って保護しておくとよいでしょう。

花粉症で鼻水がひどいときは一日に何十回と鼻をかむことになりますが、ティッシュによる摩擦で鼻の下の皮膚が赤くなり、ヒリヒリと痛んだり皮がむけたりすることも少なくありません。

あらかじめワセリンを塗っておくことで、皮膚の表面に保護膜ができ[1]、ティッシュの摩擦から肌を守ることができます。また、頬の部分にも花粉は付着しやすいため、頬骨のあたりから鼻の横にかけて薄くワセリンを塗っておくと、花粉皮膚炎の予防にもつながるでしょう。

すでに肌荒れを起こしてしまっている場合でも、ワセリンを塗ることで皮膚を保護し、症状の悪化を防ぐ効果が期待できます。鼻の下が荒れてしまうと鼻をかむたびに痛みを感じてつらいため、予防的にワセリンを塗ってみてください。

ワセリンは鼻のなかに塗ってもよいの?

鼻のなかにワセリンを塗ることで、花粉によるアレルギー症状を防ぐ効果は期待できますが、いくつかの注意点を守っておこなう必要があります。

鼻のなかは粘膜が露出しているデリケートな部位であるため、正しい方法で塗らないとかえって症状を悪化させるかもしれません。

ここでは、鼻のなかにワセリンを塗る方法とその注意点について詳しく解説します。

鼻のなかに塗ることで花粉をトラップする効果

鼻のなかにワセリンを塗ることで、鼻腔内に入り込もうとする花粉をトラップし、アレルギー反応を軽減する効果が期待できます。

鼻の周りに塗るだけでは防ぎきれない花粉も、鼻腔の入り口付近にワセリンを塗っておくことで、より効果的にキャッチできる可能性があります。

ドイツでおこなわれた研究では、アレルギー性鼻炎のある成人を対象に、鼻のなかにワセリンを塗るグループと塗らないグループを比較したところ、ワセリンを塗ったグループではくしゃみや鼻のかゆみが改善したという結果が報告されました[4]

ただし、鼻づまりや鼻水に関しては改善がみられなかったという結果も出ており、すべての症状に効果があるわけではない点は理解しておく必要があります。

「鼻の周りに塗る方法ではメイクが崩れるのが気になる」という方や、「より積極的に花粉をブロックしたい」という方は、鼻のなかに塗る方法を試してみてもよいでしょう。

効果の実感には個人差がありますので、自分に合った方法を見つけることが大切です。

綿棒を使った鼻のなかへの塗り方

鼻のなかにワセリンを塗る際は、指ではなく綿棒を使うことで、衛生的かつ塗りやすくなります。

まず清潔な綿棒の先端に少量のワセリンを取り、鼻腔の入り口付近をくるりと一周するように塗り付けます。塗る範囲は鼻の穴の入り口付近だけで十分であり、奥まで塗る必要はありません。

苦しくない程度に優しく塗ることを心がけ、鼻の粘膜を傷つけないように注意しましょう。

左右両方の鼻の穴に同様に塗布し、塗り終わったら軽く鼻をすすって馴染ませます。鼻のなかに塗る場合も、数時間ごとに塗り直すことで効果を持続させることができます。

鼻のなかに塗るときの注意点|こまめに拭き取る

鼻のなかにワセリンを塗る際には、花粉が付着したワセリンをこまめに拭き取り、新しく塗り直すことが非常に重要です。

ワセリンに付着した花粉が鼻腔内に長時間とどまっていると、花粉との接触時間が長くなり、かえってアレルギー症状が悪化する可能性があります。

外出先から室内に入るタイミングなどで、ティッシュや綿棒を使ってワセリンを拭き取り、新しく塗り直すようにしましょう。

また、ワセリンは体温で溶けるため、鼻のなかに塗ると鼻水のように垂れてきて口のなかに入ることがあります。

このべたつきが不快に感じる方は、鼻のなかではなく鼻の周りに塗る方法をおすすめします。

漫然と長期間使い続けることは避け、花粉症シーズンの対策として期間を限定して使用することを心がけてください。

花粉症対策に使うワセリンの選び方

花粉症対策としてワセリンを使用する際には、どのような種類のワセリンを選ぶかも重要なポイントになります。

ワセリンには精製度の違いによっていくつかの種類があり、顔に塗る場合は純度が高く刺激の少ないものを選ぶことが大切です。また、敏感肌の方は使用前にパッチテストをおこなうことで、肌トラブルを予防できます。

ここでは、花粉症対策に適したワセリンの選び方について解説します。

白色ワセリンを選ぶ|純度が高く刺激が少ない

花粉症対策として顔に塗るワセリンは、純度が高く刺激が少ない「白色ワセリン[1]」を選ぶとよいでしょう。

ワセリンには精製度が低い「黄色ワセリン」と、黄色ワセリンをさらに精製した「白色ワセリン」があり、顔のようなデリケートな部位に使用する場合は白色ワセリンの方が適しています。

白色ワセリンは不純物がより多く取り除かれているため、肌への刺激が少なく、アレルギー反応が起こりにくいとされています。ドラッグストアや薬局で「白色ワセリン」という名前で販売されているものを選べば問題ありません。

とくに肌が敏感な方や赤ちゃんに使用する場合は、白色ワセリンのなかでもさらに精製度が高い製品や、防腐剤・香料が含まれていないものを選ぶとより安心です。

ワセリンは比較的安価で手に入るため、花粉症シーズンの対策用に一つ準備しておくとよいでしょう。

敏感肌の方はパッチテストをおこなう

肌が敏感な方は、ワセリンを顔に塗る前にパッチテストをおこなって、肌との相性を確認しておくことを推奨します。

ワセリンはアレルギー反応が起こりにくい製品ではありますが、個人差があるため、まれにかぶれや赤み、かゆみといった接触皮膚炎の症状が出る方もいらっしゃいます[1]

パッチテストの方法は、二の腕の内側など目立たない部分に少量のワセリンを塗り、24〜48時間ほどそのまま放置して様子を見るというものです。

その間にかぶれや赤み、かゆみなどの炎症反応が起こらなければ、顔に塗っても問題ない可能性が高いと判断できます。

もしパッチテストで異常が見られた場合は、そのワセリンの使用は避け、より精製度の高い製品を試すか、別の花粉症対策を検討してください。

顔は体よりも皮膚が薄くデリケートな部分であるため、初めて使用する際は慎重に様子を見ながら使い始めることが大切です。

ワセリンを使った花粉症対策の注意点

ワセリンは手軽にはじめられる花粉症対策ですが、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。

  • ワセリンだけで花粉を完全に防ぐことはできない
  • 肌にかぶれやかゆみなどの異常があらわれた場合は使用を中止する
  • 花粉症の症状がつらい場合はお薬による治療と併用する

ここでは、ワセリンを使った花粉症対策をおこなう際の注意点について解説します。

ワセリンだけで花粉を完全に防ぐことはできない

ワセリンを塗ることで花粉への暴露を減らす効果は期待できますが、花粉を完全にブロックすることは不可能であることは、理解しておきましょう。

空気中を浮遊する花粉は、ワセリンを塗っていても直接鼻や目に入り込む可能性があり、当然ワセリンでキャッチしきれない花粉もあります。ワセリンによる花粉対策は、あくまでも花粉への暴露量を「減らす」ための補助的な方法です。

より効果的に花粉から身を守るためには、マスクや花粉症用の眼鏡と組み合わせて使用するようにしてください。

また、以下のような基本的な対策も併せておこなうことが大切です。

  • 花粉飛散量が多い日は外出を控える
  • 帰宅後はすぐに着替える
  • 室内に花粉を持ち込まないようにする

ワセリンは他の対策と組み合わせることで、より効果を発揮する対策法といえるでしょう。

かぶれやかゆみが出たら使用を中止する

ワセリンを塗った部位にかぶれやかゆみ、赤みなどの症状があらわれた場合は、すぐに使用を中止してください。

ワセリンは比較的アレルギー反応が起こりにくい製品ではありますが、まれに接触皮膚炎を引き起こすことがあります。とくに肌がもともと敏感な方や、アレルギー体質の方は注意が必要です。

使用を中止した後は、ワセリンを塗っていた部位を水またはぬるま湯で優しく洗い流し、清潔にしておきましょう。

症状が軽い場合は数日で改善することが多いですが、症状が強い場合や長引く場合は皮膚科を受診することをおすすめします。

初めてワセリンを使用する際は少量から始め、肌の様子を見ながら使い続けるかどうかを判断してください。

お薬との併用がおすすめ

花粉症の症状がつらい場合は、ワセリンだけに頼るのではなく、お薬による治療と併用することを検討してください。

くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状には、抗ヒスタミン薬などのお薬による治療が効果的です。お薬で症状を抑えながら、ワセリンで花粉の侵入を減らすという組み合わせが、花粉症対策としては理想的といえるでしょう。

クリニックフォアでは、花粉症のオンライン診療に対応しており、自宅にいながらお薬を処方してもらうことができます。処方を希望するお薬によって、お薬のお値段が異なります。

<クリニックフォアの花粉症オンライン診療で処方できるお薬>

種類薬剤名料金(税込)
内服薬ビラノアOD60日分 900円
ルパフィン60日分 720円
アレグラ60日分 900円
ザイザル60日分 720円
アレロック60日分 720円
ディレグラ28日分 920円
キプレス60日分 1,080円
デザレックス60日分 720円
点鼻薬モメタゾン点鼻液50μg2本(2ヶ月分相当) 490円
点眼薬アレジオン眼瞼(がんけん)クリーム0.5%2本(2ヶ月分相当) 2,030円
アレジオンLX点眼液0.1%2本(2ヶ月分相当) 1,480円
エピナスチンLX点眼液0.1%2本(2ヶ月分相当) 760円
エピナスチン点眼液0.05%4本(2ヶ月分相当) 480円
パタノール点眼液0.1%4本(2ヶ月分相当) 520円
リザベン点眼液0.5%4本(2ヶ月分相当) 370円
フルオロメトロン点眼液0.1%4本(2ヶ月分相当) 110円

※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※診察料・システム料が別途2,200円(税込)かかります。
※送料は無料です。

クリニックフォアの舌下免疫療法で根本治療を受けよう

ワセリンと抗アレルギー薬で症状を抑える対症療法をおこないながら、アレルギー自体を根本から改善したい方は、舌下免疫療法で根本治療を受けましょう。

舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体内に取り込み、徐々に体を慣らしていく治療法です。

スギ花粉症には「シダキュア」、ダニアレルギーには「ミティキュア」が使用されます。

クリニックフォアでは、オンライン診療で舌下免疫療法の継続処方が可能です。

お薬名対象アレルギーお薬代(税込
・60日分)
シダキュアスギ花粉2,700円
ミティキュアダニ3,600円

※お薬代とは別に診察料・システム手数料が2,000円(税込)発生します。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。

初回投与は医療機関でおこなう必要があるため、オンライン診療は2回目以降の継続処方に限られます。

また、スギ花粉症の舌下免疫療法は花粉飛散時期を避けて開始するため、新規受付は5月〜12月のみとなります。

\予約時は”アレルギー科”にてご予約ください/

※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。

花粉症のワセリン対策に関するよくある質問

花粉症時に使用するワセリンに関するよくある質問にお答えします。

症状が軽くなるのか、ワセリン以外でも効果があるのかなどについて理解しましょう。

ワセリンを塗ると花粉症の症状は軽くなりますか?

ワセリンを鼻や目の周りに塗ることで、花粉症の症状が軽くなる可能性はあります。ワセリンの油膜が花粉をキャッチし、体内への侵入を減らす効果が期待できるためです。

ただし、効果の実感には個人差があり、すべての方に効果があるとは限りません。お薬による治療の補助として試してみるのもよいでしょう。

ワセリン以外のクリームでも効果はありますか?

ワセリン以外の保湿クリームでも、花粉をある程度キャッチする効果は期待できる可能性があります。ただし、花粉症対策として推奨されているのは純度の高い白色ワセリンであり、香料や添加物が多く含まれるクリームは肌への刺激が強いかもしれません。

花粉症対策として使用する場合は、シンプルな成分の白色ワセリンを選ぶことをおすすめします。

ワセリンはいつ塗るのが効果的ですか?

ワセリンは外出前に塗るのが効果的です。花粉が付着する前に肌にバリアを作っておくことで、花粉をキャッチする効果が期待できます。

また、数時間ごとに塗り直すことで効果を持続させることができますので、こまめな塗り直しを心がけてください。

ワセリンと花粉症のお薬は併用できますか?

ワセリンと花粉症のお薬は、併用することができます。むしろ、お薬で症状を抑えながらワセリンで花粉の侵入を減らすという組み合わせは、花粉症対策として効果的です。

ワセリンはあくまでも補助的な対策であるため、症状がつらい場合はお薬による治療をメインにおこなうことをおすすめします。

まとめ

ワセリンは石油を精製して作られた保湿剤で[1]、肌に油膜を作って保護する働きがあり、花粉症対策としても活用できます。

ワセリンの油膜が花粉をキャッチし、鼻や目への侵入を減らす効果が期待できるほか、肌のバリア機能を高めて花粉皮膚炎を予防する効果も期待できるでしょう。

外出前に鼻や目の周りに薄く塗り、数時間ごとに塗り直すことで、効果を持続させることができます。鼻のなかに塗る方法もありますが、花粉が付着したワセリンをこまめに拭き取ることが重要です。

ワセリンは白色ワセリンを選び、敏感肌の方は事前にパッチテストをおこなうことをおすすめします。ワセリンだけで花粉を完全に防ぐことはできないため、マスクや眼鏡、お薬と組み合わせて使用するとより効果的です。

花粉症の症状がつらい方は、ワセリン対策と併せて医療機関やオンライン診療でお薬を処方してもらうことを検討してみてください。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

参考文献

  1. 日医工株式会社「白色ワセリン 添付文書」
  2. NHS.Hay fever
  3. 医療法人社団健育会 西伊豆病院.ワセリン塗布による皮膚保湿時間の検討
  4. Geisthoff UW, Blum A, Rupp-Classen M, Plinkert PK. Lipid-based nose ointment for allergic rhinitis. Otolaryngol Head Neck Surg. 2005;133(5):754-761.
  5. 一般社団法人日本アレルギー学会.皮膚テストの手引き
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