スギ花粉症とヒノキ花粉症の違いは?2026年飛散予測と対策・治療法を解説

春になると多くの方を悩ませるスギ花粉症とヒノキ花粉症。
2019年の全国調査では、スギ花粉症の有病率は38.8%とほぼ3人に1人がスギ花粉症であると報告されています。
スギ花粉症の方はヒノキ花粉にも反応することが多いといわれており、両方の花粉に悩まされる方は少なくありません。
スギ花粉のピークは3月、ヒノキ花粉のピークは4月と飛散時期がずれているため、両方に反応する方は春を通して症状が長引きやすい傾向があります。
2026年春の飛散予測では、北海道・山形県・静岡県・愛知県・京都府・大阪府・奈良県・鳥取県・徳島県で例年の2倍以上の着花量が確認されており、早めの対策が重要です。
この記事では、スギ花粉症とヒノキ花粉症の違いや両方に反応する理由、2026年の飛散予測を解説します。
日常でできる対策から医療機関での治療法、根本治療を目指す舌下免疫療法まで幅広くご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  

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スギ花粉症とヒノキ花粉症の違い

スギ花粉症とヒノキ花粉症の違いを、以下の視点で解説します。

  • 有病率
  • 花粉の大きさ・構造
  • 症状
  • 飛散時期

両者の違いを理解できると、適切な対策を立てやすくなるでしょう。

スギ花粉症とヒノキ花粉症の有病率

スギ花粉症は、日本でもっとも患者数が多い花粉症です。花粉症の約70%がスギ花粉症だといわれており、2019年の全国調査ではスギ花粉症の有病率は38.8%で、ほぼ3人に1人がスギ花粉症と推定されています[1]

スギは全国の森林の約18%、国土の約12%を占めており、とくに関東や東海地方は多く植林されています[2]。スギの雄花は樹齢25〜30年頃から多くの花粉を生産するようになり、現在のスギ林の多くがこの樹齢を超えているため、毎年大量の花粉が飛散しています[1]

ヒノキ花粉症は、スギについで患者数が多い花粉症です。ヒノキは北海道と沖縄を除く各地に植林されており、東海地方から西日本に多く分布しています[1]。関西地方ではスギと並んでヒノキの植林面積が広いため、ヒノキ花粉症にも注意が必要です[1]

花粉の大きさ・構造の違い

スギ花粉の直径は約28〜30μm程度で、表面にオービクルスと呼ばれる小さな粒子がいくつもついています[1]。花粉症の原因となる物質(抗原)は花粉の中だけでなく、この表面の粒子にも含まれています。

スギの雄花1つには平均しておよそ40万個もの花粉が入っていますが、スギの花粉量は気象条件などによって毎年大きく変動します[1]

ヒノキ花粉の直径は約25〜30μm程度で、スギ花粉よりもやや小さめです。両者は同じヒノキ科に属するため、花粉の構造や抗原性が似ているという特徴があります。

主な症状の違い

スギ花粉症の症状は、水のような鼻水・くり返すくしゃみ・鼻づまりが3大主徴です[2]。目にもかゆみや異物感が生じ、花粉飛散量に比例して症状が悪化する傾向があります。

鼻症状は呼吸がしづらくなるため、集中力の低下やよく眠れないなど、勉強や仕事、家事などの日常生活に影響を及ぼします[1]。重症化すると頭痛や全身倦怠感を伴うことも少なくありません。

花粉症の鼻水は、風邪の鼻水とは異なり、水のようにサラサラした透明のものが出てくることが多いのが特徴です。

ヒノキ花粉症はスギ花粉症と同様の症状がみられます。個人差はありますが、目のかゆみやのどのイガイガ感などを強く感じる方もいます。

ヒノキ花粉症の方は、スギ花粉の飛散が落ち着いてきた4月頃に症状が悪化することがあります。「スギ花粉症の症状が長引いている」と感じる場合は、ヒノキ花粉症を併発しているかもしれません。

飛散時期の違い

スギ花粉は年初から飛び始めて3月にピークを迎え、5月くらいまで飛散します[1]。ヒノキ花粉はスギよりも若干遅れて飛び始め、4月にピークを迎えて6月くらいまで飛散します[1]。そのため、両方の花粉症を持つ方は、2月から6月までと長期間にわたって症状が続くこともあるでしょう。

花粉の飛散開始時期は地域によって少しずつ異なります。

スギ花粉であれば、関東では2月上旬頃から、九州や四国では2月中旬頃から、東北では2月下旬〜3月上旬頃から飛散が始まります[1]

「交差反応」とは

スギとヒノキは同じヒノキ科に属する近縁の植物です[1]

近縁の植物は花粉に含まれるアレルゲンの構造が似ているため、一方の花粉に対してアレルギー反応を起こす方は、もう一方の花粉にも反応しやすい傾向があります[3]。これを「交差反応」と呼びます。

スギ花粉に対して作られたIgE抗体が、構造の似ているヒノキ花粉のアレルゲンにも反応するため、スギ花粉症の方はヒノキ花粉にも反応しやすいのです[1]

交差反応は花粉同士だけでなく、花粉と食物の間でも起こることがあります。

花粉症の方が特定の果物や生野菜を食べると口の中が痒くなったりしびれたりする「花粉-食物アレルギー症候群」も、交差反応によって引き起こされます[2]

2026年スギ・ヒノキ花粉飛散予測

日本気象協会が発表した2026年春の花粉飛散予測によると、2026年春の花粉シーズンは2月上旬から始まり、飛散量は地域によって大きく異なる見込みです。

飛散開始時期(地域別)

日本気象協会によると、2026年春のスギ花粉飛散開始時期は、ほぼ例年並みとなる見込みです[4]

  • 2月上旬:九州、東海など
  • 2月中旬:九州から関東の広い範囲
  • 2月下旬〜3月中旬:北陸から東北

東北では3月の気温が高い予想であるため、例年より早く飛散が始まるところもあるかもしれません。

暖かい日には花粉がわずかに飛び始める可能性があります。症状が出やすい方は1月中旬〜下旬頃から対策を始めておきましょう。

飛散ピーク時期

スギ花粉の飛散ピークは、早いところで2月からとなる予想です。広い範囲でピークとなるのは、3月上旬から中旬となります[4]

ヒノキ花粉のピークは3月下旬から4月上旬とされています[4]。ピークの時期は、スギ・ヒノキともに例年並みの見込みです。

飛散量(地域別)

2026年春の花粉飛散量は、地域によって異なります[4]

地域例年比前シーズン比
北海道例年の約2.5倍非常に多い
東北例年より多い多い
関東甲信例年より多い多い
北陸例年より多い多い
東海例年より多い多い
近畿例年並みやや少ない
中国例年並みやや少ない
四国例年並みやや少ない
九州例年並みやや少ない
※参考:日本気象協会「2026年春の花粉飛散予測」

日本気象協会の発表によると、2026年春の花粉飛散量は東日本と北日本で例年より多くなる見込みです[4]。とくに北海道では例年の2倍以上、東北でも例年を大きく上回る飛散量が予測されています。

スギ花粉症とヒノキ花粉症の薬物療法による治療

花粉症の原因がスギ花粉であってもヒノキ花粉であっても、服用・使用するお薬に大きな違いはありません。

花粉症治療に用いられるお薬についてみていきましょう。

抗ヒスタミン薬の内服

花粉症の薬物療法では、鼻水を抑える抗ヒスタミン薬の飲み薬が広く用いられます[1]。現在は、眠気などの副作用が出にくいとされる第2世代の抗ヒスタミン薬が主流です。

鼻づまりが強い場合にはロイコトリエン受容体拮抗薬を用いるというように、症状の程度や病型に応じてお薬が処方されます。

毎年花粉症の症状が出る方は、初期療法として花粉飛散開始の1〜2週間前、または症状が少しでもあらわれた時点でお薬を使い始めることが推奨されています[1]

早めにお薬を服用することで、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすくなるためです。

毎年同じような時期に花粉症の症状があらわれる方は、早い時期に医療機関で相談してみましょう。

点鼻薬・点眼薬

内服薬と点鼻薬・点眼薬を併用することで、より効果的に症状を抑えられます。

鼻の炎症を抑える点鼻ステロイド薬は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりのすべてに効果があります。局所的な作用であるため、全身的な副作用が少ないのが特徴です[1]

目の症状が強い場合には、抗ヒスタミン薬の点眼薬が用いられます。花粉飛散量が増えて症状が悪化してきたら、点眼用のステロイド薬を用いる場合もあります[2]

ステロイド点眼薬はアレルギー性結膜炎に効果が高いですが、眼圧上昇といった副作用が起こる可能性があるため、抗ヒスタミン薬の点眼を用いた上で使用するのが望ましく、眼科専門医による定期的な検査が必要です。

スギ花粉症やヒノキ花粉症の症状がつらいときはオンライン診療の活用を検討

花粉症の症状がつらいときに医療機関に行きたくても、仕事や家事、育児に追われてなかなか受診できない方もいらっしゃるでしょう。

このような方には、オンライン診療の活用がおすすめです。

クリニックフォアの花粉症オンライン診療は保険診療に対応しており、自己負担は原則3割です。

オンライン診療であっても対面と同様に保険が適用されるため、経済的な負担を抑えながら自分に合ったお薬を医師に相談できるでしょう。

クリニックフォアの花粉症オンライン診療では、スマートフォンやパソコンから予約・診察・処方まで、すべて自宅で完結できます。医師の診察はどこからでも受けられるため、花粉の多い日に外出せずに済むメリットがあります。

処方されたお薬は自宅に届くため、通院の負担を軽減しながら適切な治療を続けられるのもメリットのひとつです。

クリニックフォアで取り扱うお薬は、以下を参考にしてください。

種類薬剤名料金(税込)
内服薬ビラノアOD60日分 900円
ルパフィン60日分 720円
アレグラ60日分 900円
ザイザル60日分 720円
アレロック60日分 720円
ディレグラ28日分 920円
キプレス60日分 1,080円
デザレックス60日分 720円
点鼻薬モメタゾン点鼻液50μg2本(2か月分相当) 490円
点眼薬アレジオン眼瞼(がんけん)クリーム0.5%2本(2か月分相当) 2,030円
アレジオンLX点眼液0.1%2本(2か月分相当) 1,480円
エピナスチンLX点眼液0.1%2本(2か月分相当) 760円
エピナスチン点眼液0.05%4本(2か月分相当) 480円
パタノール点眼液0.1%4本(2か月分相当) 520円
リザベン点眼液0.5%4本(2か月分相当) 370円
フルオロメトロン点眼液0.1%4本(2か月分相当) 110円

花粉症の症状をできる限り抑えたい方は、クリニックフォアのオンライン診療で初期治療を受けることをご検討ください。

  

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スギ花粉症の舌下免疫療法

花粉症の治療として、アレルゲンが「スギ花粉」の場合に限り「舌下免疫療法」という選択肢があります。

ヒノキ花粉症は対象外であるため、ご注意ください。

舌下免疫療法とは

舌下免疫療法は、アレルギーの原因となるアレルゲンを舌の下に少量から投与し、からだを花粉に慣らしていくことで症状をやわらげる治療法で、アレルゲン免疫療法のひとつです[3]

対症療法とは異なり、根本的な体質改善(長期寛解・治癒)が期待できます[3]。2026年1月時点で舌下免疫療法が保険適用なのは、スギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎です[3]

治療は1日1回、舌下にお薬を投与する方法で、自宅で患者さん自身が服用します。

舌下免疫療法の効果:約8割に有効でヒノキにも効果

舌下免疫療法を含むアレルゲン免疫療法は、治療を受けた方の約8割に効果が認められている治療法です[3]。スギ花粉舌下錠を3シーズン以上継続すると、治療終了後も効果が持続する可能性があることが報告されています[3]

また、「アレルゲン免疫療法の手引き2025」では、スギ花粉を治療標的とした場合でも、ヒノキ花粉による症状が軽減される場合があることが明記されています[3]。これは先述したとおり、スギとヒノキのアレルゲンは似たような構造を持つことから、交差抗原性があるためと考えられています。

従来の薬物療法で十分な効果が得られなかった方でも、症状の改善が期待できる場合があります[3]

舌下免疫療法の治療期間・費用・開始時期

舌下免疫療法は3〜5年の継続が推奨されています[3]。長期間の治療が必要ですが、治療終了後も効果の持続が期待できるとされています。

舌下免疫療法はクリニックフォアでも受けられ、初回投与を対面診療で済ませてしまえば、2回目以降はオンラインでの処方が可能です。費用は以下をご参照ください。

項目料金(税込)
シダキュア(60日分)※スギ花粉症2,700円
ミティキュア(60日分)※ダニアレルギー3,600円
診察料
・システム利用料
2,200円
お薬の配送料無料

※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。
※触診・検査が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。

スギ花粉症の場合、花粉飛散時期には治療を開始できません。花粉シーズン終了後の5月〜12月頃に治療を開始する必要があります。

まずは一度、クリニックフォアにご相談ください。

 

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※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

スギ花粉症とヒノキ花粉症に関するよくある質問

スギ花粉症とヒノキ花粉症について、多く寄せられる質問にお答えします。

これからの治療を検討する際の参考にしてください。

スギ花粉症とヒノキ花粉症は同時に発症しますか?

スギ花粉とヒノキ花粉は交差抗原性が強いため、スギ花粉症とヒノキ花粉症は同時に発症する可能性もあります。実際に、スギ花粉症の方の多くがヒノキ花粉にも反応するといわれています。

飛散時期のピークがスギ花粉は3月、ヒノキ花粉は4月であるため、両方に反応する方は春をとおして症状が続くかもしれません。

舌下免疫療法はヒノキ花粉症にも効果がありますか?

現在、舌下免疫療法はスギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎に対して保険適用となっており、ヒノキ花粉症に対する舌下錠は適用できません。

ただし、スギ花粉を治療標的とした場合でもヒノキ花粉による症状が軽減される場合があることが、日本アレルギー学会の「アレルゲン免疫療法の手引き2025」で指摘されています[3]

ヒノキ花粉症の症状にお悩みの方も、まずはスギ花粉症に対する舌下免疫療法を医療機関で相談してみましょう。

子どもでも舌下免疫療法を受けられますか?

子どもでも舌下免疫療法を受けることは可能です。一般的に5歳以上の子どもが対象とされています。5歳未満の幼児では臨床試験での有効性が確立されていません[5]

アレルギー科に限らず小児科でも受けられる場合もあります。まずはかかりつけの医師に相談してみましょう。

スギ・ヒノキ花粉症は早めの対策で症状を軽減しよう

スギ花粉症とヒノキ花粉症は、同じヒノキ科に属する植物の花粉によって引き起こされるアレルギー疾患です。両者のアレルゲンには交差抗原性があるため、スギ花粉症の方はヒノキ花粉にも反応しやすく、2月から6月まで長期間にわたって症状が続くことがあります。

早めに服用を開始する初期療法を受けられれば、花粉症の症状を軽減できるかもしれません。花粉の飛散情報に注意を払いながら、タイミングを逃さないようにしましょう。

マスクやメガネの着用、帰宅後の洗顔やうがい、室内への花粉の持ち込み防止など、日常生活での対策も症状の悪化予防に有効です。

根本的な体質改善を目指す場合は、舌下免疫療法も選択肢となります。治療終了後も長期間にわたって効果が持続する可能性があるため、スギ花粉症でお悩みの方はこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。

  

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参考文献

  1. 花粉症環境保健マニュアル2022|環境省
  2. 花粉症|アレルギーポータル
  3. アレルゲン免疫療法の手引き2025|日本アレルギー学会
  4. 2026年春の花粉飛散予測(第3報)|日本気象協会
  5. 医療用医薬品:シダキュア (シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAU 他)|KEGG
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