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花粉症の原因と仕組み|なぜ症状が出るのか
花粉症は、いくつかの段階を経て発症します[1]。
- 花粉が体内に侵入する
- IgE抗体が産生・蓄積される
- 感作が成立する
- 再暴露時にヒスタミンが放出される
- くしゃみ・鼻水などの症状が出現する
それぞれの仕組みを順に見ていきましょう。
花粉症が発症するまでの仕組み
花粉症は、花粉を吸い込んだ直後に発症するわけではなく、体内で段階的に進む免疫反応を経て発症します[1]。
<花粉症が起こるまでの流れ>
- 花粉が鼻や目の粘膜から体内に入る
- 花粉に対するIgE抗体が作られる
- 体が花粉に反応しやすい状態(感作)になる
- 再び花粉に触れると、炎症を引き起こす物質が放出される
- くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が現れる
ここでは、花粉症が発症するまでの仕組みを、順を追って解説します。
【Step1】花粉が体内に侵入する
花粉症は、花粉が鼻や目などの粘膜に付着することから始まります。
花粉は非常に小さく、呼吸やまばたきを通じて鼻腔や結膜に入り込みます。
花粉の表面や内部には、アレルギー反応の原因となるタンパク質(アレルゲン)が含まれており、これが粘膜を通じて体内に取り込まれます。
この段階では、まだ症状は現れません。
【Step2】IgE抗体が作られる
体内に侵入したアレルゲンは、免疫システムによって異物として認識されます。 その結果、アレルギー反応に関与する「IgE抗体」が産生されます[1]。
作られたIgE抗体は、鼻や目の粘膜に存在するマスト細胞(肥満細胞)の表面に結合し、花粉への曝露(ばくろ)※が繰り返されることで徐々に増加していきます。
この段階も、まだ自覚症状はありません。
※曝露(ばくろ):特定の物質や環境要因に体がさらされること
【Step3】感作が成立する
IgE抗体がマスト細胞に結合し、花粉に対して免疫反応を起こせる状態になることを「感作(かんさ)」といいます。
感作が成立すると、次に同じ花粉が体内に侵入した際、免疫反応が起こりやすくなります。
感作が成立するまでの期間には個人差があり、数年かかることも珍しくありません。
また、アレルギー体質でない方でも、長期間にわたって花粉にさらされることで、感作が成立することがあります。
感作の有無は、血液検査でIgE抗体の量を測定することで確認できます。
【Step4】再び花粉に触れると炎症物質が放出される
感作が成立した後に、再び同じ花粉が体内に侵入すると、アレルギー反応が引き起こされます。
花粉のアレルゲンが、マスト細胞に結合したIgE抗体と反応すると、マスト細胞が刺激され、内部に蓄えられていた物質を放出します[1]。
代表的なものがヒスタミンです。ヒスタミンを含むこれらの物質は、総称して「化学伝達物質(ケミカルメディエーター)」と呼ばれます。
【Step5】くしゃみ・鼻水などの症状が現れる
放出されたヒスタミンなどの化学伝達物質が、鼻や目の神経、血管に作用することで、花粉症の症状が生じます[1]。
- ヒスタミンが神経を刺激することで、くしゃみやかゆみが起こる
- ヒスタミンが分泌腺を刺激し、大量の鼻水が分泌される
- ロイコトリエンなどが血管を拡張させ、粘膜が腫れることで鼻づまりが生じる
目でも同様の反応が起こり、かゆみ、充血、涙目などの症状が現れます。
花粉症が「突然発症したように見える理由」
花粉症がある年を境に急に発症したように感じられるのは、体内に蓄積されたIgE抗体の量が関係しています[1]。
IgE抗体の産生量が少ないうちは症状が現れにくいですが、産生量が増加しマスト細胞上に十分なIgE抗体が結合した状態になると、花粉に触れた際にアレルギー反応が起こりやすくなるとされています。
このため、これまで花粉症とは無縁だった方でも、年齢や曝露量の変化によってIgE抗体が蓄積すると発症する可能性があるのです。発症までの期間には個人差がありますが、アレルギー体質でない方でも花粉症を発症する可能性があります。
花粉症の原因となる植物と飛散時期
花粉症の原因となる植物は、スギだけではありません。日本国内では、これまでに50種以上の植物の花粉がアレルギーの原因として報告されています。
それぞれの植物によって花粉の飛散時期が異なるため、季節ごとに症状が現れる花粉症があります。
主な原因植物と飛散時期は以下の通りです。
| 季節 | 原因植物 | 飛散時期 | ピーク | 特徴 |
| 春 | スギ | 2〜4月頃 | 2月下旬〜3月中旬頃 | 日本で最も患者数が多い[1] |
| 春 | ヒノキ | 3月下旬〜5月頃 | 4月下旬〜5月上旬頃 | スギとの併発が多い |
| 夏 | イネ科(カモガヤ ・オオアワガエリなど) | 5〜9月頃 | 5〜6月頃 ・8〜9月頃 | 道端や河川敷など身近な場所に生育 |
| 秋 | ブタクサ | 8月中旬〜10月頃 | 9月頃 | 空き地や河川敷、道端などに生育 |
| 秋 | ヨモギ | 8〜10月頃 | 9月中旬〜10月頃 | キク科の雑草で空き地や河川敷に生育 |
| 春〜初夏 | シラカンバ(白樺) | 4〜6月頃 | 5月頃 | 北海道で多い。口腔アレルギー症候群を併発しやすい |
ここからは、それぞれの原因植物について詳しく解説します。
スギ(2〜4月)|最も患者数が多い
日本で最も患者数が多いのが、スギ花粉による花粉症です。2019年の調査では、日本人の約38.8%がスギ花粉症を発症していると報告されています[1]。
スギ花粉は非常に軽く、風に乗って数十キロメートル先まで飛散することがあります。
ヒノキ(3〜5月)|スギとの併発が多い
スギ花粉とヒノキ花粉は構造が似ているため、スギ花粉症の方はヒノキ花粉にも反応しやすい傾向があります。そのため、「スギ花粉の時期が終わったのに症状が続く」という場合は、ヒノキ花粉が原因かもしれません。
スギとヒノキの両方に反応する方は、2月から5月まで約4ヶ月間にわたって症状が続くことになります。ヒノキもスギと同様に戦後の植林政策で大量に植えられた樹木であり、花粉症患者の増加に影響しています。
春先に長期間症状が続く方は、両方の花粉に対するアレルギー検査を受けると良いでしょう。
イネ科(5〜9月)|カモガヤ・オオアワガエリなど
春のスギ・ヒノキ花粉の時期が終わっても、初夏から夏にかけてはイネ科植物の花粉が飛散します。
イネ科植物は道端や河川敷、公園など身近な場所に生えているため、知らないうちに花粉を吸い込んでいることがあります。イネ科の花粉はスギやヒノキに比べて飛散距離が短いことから、原因植物の近くに行かなければ症状を避けられるケースもあるのが特徴です。
「春は大丈夫だけど、夏になると鼻がムズムズする」という方は、イネ科の花粉症の可能性があります。イネ科の花粉症は、スギ花粉症に比べて認知度が低いため、風邪と間違えられることも少なくありません。
夏に毎年同じような症状が続く場合は、アレルギー検査を受けてみると良いでしょう。
ブタクサ・ヨモギ(8〜10月)|秋の花粉症の原因
秋に花粉症の症状が出る方は、ブタクサやヨモギの花粉が原因である可能性があります。
ブタクサはもともと日本には存在しなかった外来種で、戦後にアメリカから持ち込まれた植物です。
ブタクサやヨモギは空き地や河川敷、道端などに生えているキク科の雑草です。これらの花粉はスギ花粉に比べて飛散距離が短いため、原因植物に近づかないことで症状を軽減できることがあります。
「秋になると風邪のような症状が続く」という方は、ブタクサやヨモギの花粉症を疑ってみてください。
シラカンバ(4〜6月)|北海道で多い
北海道ではスギがほとんど生えていないため、スギ花粉症の患者は少ない傾向にあります。しかし、その代わりにシラカンバ(白樺)花粉症が多いのが特徴です[1]。
シラカンバは北海道や本州の中部以北に分布しており、特に北海道では代表的な花粉症の原因植物となっています。
シラカンバ花粉症の方は、リンゴやモモ、サクランボなどの果物を食べると口の中がかゆくなる「口腔アレルギー症候群」を併発しやすいことが知られています。これは、シラカンバの花粉と果物に含まれるタンパク質の構造が似ているために起こる交差反応です。
北海道にお住まいの方や、春から初夏に症状が出る方は、シラカンバ花粉症の可能性を考慮しましょう。
複数の花粉に反応する人も少なくない
花粉症の方の中には、1種類だけでなく複数の花粉に反応する方も少なくありません。複数の花粉に反応する方は、春のスギ・ヒノキ、夏のイネ科、秋のブタクサ・ヨモギと、ほぼ1年中症状に悩まされることもあります。
また、花粉症と通年性アレルギー性鼻炎(ダニやハウスダストが原因)を併発しているケースもあります。
自分がどの花粉に反応しているのかを知るためには、医療機関でアレルギー検査を受けることが大切です。血液検査や皮膚テストによって、原因となるアレルゲンを推定できます[1]。

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花粉症が増加している背景
花粉症は、いまや多くの方が悩まされている身近な病気です。
ここ数十年で患者数が急増している事実は、個人の体質だけで説明できるものではなく、社会的な背景と関連していると考えられています。
戦後の植林政策によるスギの大量植林
花粉症が増加した背景の一つが、戦後の森林政策です。
戦後の木材需要の高まりを受けて、スギを中心とした人工林の造成が全国的に進められました[2]。その結果、現在ではスギ人工林が日本の森林面積の大きな割合を占めています。
スギは樹齢25〜30年頃から多くの雄花をつけるようになるとされています[1]。雄花は花粉を産生するため、成熟した人工林では花粉飛散量の増加につながります。このため、1960〜70年代に植栽されたスギ林が成熟期に達した1980年代以降、スギ花粉の飛散量が増加した可能性が指摘されているのです。
また、スギ花粉症の有病率については、全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした疫学調査によれば、1998年の16%から約10年ごとに約10ポイントずつ増加し、2019年には39%に達したと推定されています[2]。
このように、スギ人工林の拡大と花粉飛散量の増加は、花粉症増加の一因と考えられています。
ただし、花粉症の発症には生活環境や体質など複数の要因が関与するとされており、花粉量の増加だけで患者数の増加を説明できるわけではありません。
花粉症を発症しやすい人の特徴|リスク要因
花粉症は誰でも発症する可能性がありますが、同じ量の花粉にさらされても、症状が出やすい人と出にくい人がいます。ここでは、花粉症を発症しやすい人の特徴を整理します。
遺伝的素因(アレルギー体質の家族歴)
花粉症の発症には、遺伝的な素因が関与することが知られています。
日本アレルギー学会の情報では、アレルギー性鼻炎を含むアレルギー疾患は家族内に同様の病歴がみられる傾向があるとされています[3]。
アレルギー体質とは、花粉などのアレルゲンに対して免疫反応が起こりやすい傾向のことです。アレルギー性鼻炎と他のアレルギー疾患(例えば気管支喘息やアトピー性皮膚炎)が同時にみられることもありますが、これは個々の状態によって異なります。
ただし、家族にアレルギー体質の人がいるからといって、必ず花粉症を発症するわけではありません。
アレルギー疾患は遺伝的素因に加えて、生活環境や大気環境など多様な環境要因が複合的に関与して発症し、重症化することがあるとされています[4]。
環境要因
花粉症の発症や症状には、遺伝的素因に加えて環境要因が関与する可能性があります。
環境省の調査研究では、ディーゼル排気微粒子などの大気汚染物質が動物実験においてアレルギー反応に影響を与える傾向が認められたことや、大気汚染濃度が高い地域で花粉症の有病率が高い傾向がみられたことが報告されています[5]。
これらの結果から、大気汚染物質が花粉曝露と相互に影響し、症状に関与する可能性が示唆されています。ただし、現在の環境レベルにおいて大気汚染が花粉症を直接的に悪化させるという明確な因果関係は確認されていません。
このように、花粉症は単一の要因で発症するものではなく、複数の環境要因が重なり合うことで発症や症状の程度に影響を及ぼす可能性があると考えられています。
花粉症は「体質だけ」で決まる病気ではない
ここまで見てきたように、花粉症は生まれつきの体質だけで決まる病気ではありません。
遺伝的な要因に加え、花粉への曝露量や生活環境など、個人では避けにくい要因が重なって発症すると考えられています[3]。
自分がどのようなリスク要因を持っているのかを知ることは、症状と向き合うための第一歩になります。
花粉症の原因に心当たりがある方はクリニックフォアのオンライン診療へ
花粉症の原因や発症の仕組みを理解すると、早めの対策の大切さがわかります。「毎年同じ時期にくしゃみや鼻水が続く」「最近急に花粉症のような症状が出始めた」という方は、医師に相談してみましょう。
クリニックフォアでは、花粉症に対するオンライン診療(保険診療)を実施しています。スマートフォンやパソコンを用いて診察を受けられ、必要に応じて処方されたお薬をご自宅で受け取ることも可能です。
外出が難しい場合や、花粉の多い時期に通院を控えたい方は、ご利用をご検討ください。
クリニックフォアの花粉症オンライン診療の特徴
クリニックフォアでは、スマホやPCから花粉症のオンライン診療を受けられます。初診からオンラインで受診できるため、忙しくて医療機関に足を運ぶ時間が取れない方でも、自宅や職場から気軽に相談が可能です。
診察はビデオ通話で行い、医師の判断により、症状に応じて抗ヒスタミン薬、点鼻薬、点眼薬などを処方する場合があります。
当クリニックで取り扱いのあるお薬は以下の通りです。
<クリニックフォアの花粉症オンライン診療で処方できるお薬>
| 種類 | 薬剤名 | 料金(税込) |
| 内服薬 | ビラノアOD | 60日分 900円 |
| ルパフィン | 60日分 720円 | |
| アレグラ | 60日分 900円 | |
| ザイザル | 60日分 720円 | |
| アレロック | 60日分 720円 | |
| ディレグラ | 28日分 920円 | |
| キプレス | 60日分 1,080円 | |
| デザレックス | 60日分 720円 | |
| 点鼻薬 | モメタゾン点鼻液50μg | 2本(2ヶ月分相当) 490円 |
| 点眼薬 | アレジオン眼瞼クリーム0.5% | 2本(2ヶ月分相当) 2,030円 |
| アレジオンLX点眼液0.1% | 2本(2ヶ月分相当) 1,480円 | |
| エピナスチンLX点眼液0.1% | 2本(2ヶ月分相当) 760円 | |
| エピナスチン点眼液0.05% | 4本(2ヶ月分相当) 480円 | |
| パタノール点眼液0.1% | 4本(2ヶ月分相当) 520円 | |
| リザベン点眼液0.5% | 4本(2ヶ月分相当) 370円 | |
| フルオロメトロン点眼液0.1% | 4本(2ヶ月分相当) 110円 |
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※診察料・システム料が別途2,200円(税込)かかります。
※配送料は無料です。
※価格は2026年1月時点のものになります。
当クリニックでは、スマートフォンやパソコンを用いた花粉症のオンライン診療を実施しています。初診からオンラインで受診することが可能です。
診察はビデオ通話で行い、医師の判断により、症状に応じて抗ヒスタミン薬、点鼻薬、点眼薬などを処方する場合があります。
処方されたお薬は、配送状況などの条件によっては最短で翌日にご自宅へ届く場合があります。オンライン診療は保険診療に対応しています。
外出によって症状の悪化が懸念される方や、通院の時間が取りにくい方にとって、受診方法の一つの選択肢となるでしょう。

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クリニックフォアの舌下免疫療法
クリニックフォアでは、花粉症に対する舌下免疫療法にも対応しています。
舌下免疫療法は、アレルゲンを少量ずつ体内に取り入れ、徐々に体を慣らすことでアレルギー反応を起こしにくくすることを目的とした治療法です[1]。
スギ花粉症やダニアレルギーに対して保険適用があり、治療期間は一般的に3〜5年程度とされています。臨床試験や診療現場において、症状の軽減が認められたとの報告があります。
<料金(税込)>
| 項目 | 金額 |
| シダキュア(60日分) | 2,700円 |
| ミティキュア(60日分) | 3,600円 |
| 診察料 ・システム利用料 | 2,200円 |
| 配送料 | 無料 |
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。
※触診・検査が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
初回投与時にはアレルギー症状が出現する可能性があるため、原則として対面での診察および導入が必要です。当クリニックでは、アレルギーの確定診断のための血液検査および初回導入を対面で行っています。2回目以降の継続処方については、医師の判断のもとオンライン診療で対応できる場合があります。
毎年花粉症の症状でお困りの方は、治療の選択肢の一つとして、舌下免疫療法を医師にご相談ください。
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花粉症の原因に関するよくある質問
花粉症の原因について、多くの方が疑問に感じるポイントをまとめました。
正しい知識を身につけて、花粉症への理解を深めましょう。
Q:花粉症は遺伝しますか?
花粉症そのものが直接遺伝するわけではありませんが、アレルギー体質は遺伝する傾向があります。
両親や兄弟にアレルギー疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息など)がある場合、子どもがアレルギー疾患を発症する確率は高くなる傾向があるとされています。
ただし、アレルギー体質を受け継いでいても、必ずしも花粉症を発症するわけではありません。発症するかどうかは、花粉への暴露量や生活環境などの環境要因も大きく影響します。
遺伝的素因は発症リスクの一つではありますが、それだけで発症が決まるわけではないのです。遺伝的にリスクが高い方は、花粉への暴露を減らすなど、予防的な対策を心がけると良いでしょう。
Q:大人になってから急に花粉症になるのはなぜですか?
花粉症は、体内で産生されたIgE抗体が一定量に達し、感作が成立した状態で花粉に再び曝露されることで発症すると考えられています。そのため、これまで症状がなかった人でも、大人になってから花粉症を発症することがあります。
花粉症は、花粉に繰り返し暴露されることで体内にIgE抗体が産生・蓄積され、一定の水準を超えると発症するとされています[1]。
IgE抗体の蓄積には個人差があり、何年も、あるいは何十年もかかる場合があります。そのため、長年花粉症とは無縁だった方でも、ある年を境に突然発症することがあるのです。
また、引っ越しや転勤で花粉の多い地域に移り住んだり、生活環境の変化でストレスが増えたりすることがきっかけになることもあります。
大人になってから発症した場合でも、適切な治療を受けることで症状を軽減できます。
Q:子どもでも花粉症になりますか?
子どもでも花粉症を発症することがあり、近年は低年齢化が進んでいます。
以前は花粉症は大人の病気と考えられていましたが、現在では2〜3歳の幼児でも発症するケースが報告されています[1]。
現代の子どもたちは生まれたときから大量のスギ花粉に暴露されているため、早い段階で感作が成立しやすくなっています。
子どもの花粉症は、風邪と間違えられやすいため、注意が必要です。毎年同じ時期にくしゃみや鼻水が続く場合や、目をこする仕草が多い場合は、花粉症を疑って小児科やアレルギー科を受診しましょう。
Q:花粉症の原因物質を知るためにはどうすれば良いですか?
花粉症の原因となっているアレルゲンを推定するには、医療機関でアレルギー検査を受けることが必要です[1]。
アレルギー検査には、主に血液検査と皮膚テストの2種類があります。血液検査は、血液中のIgE抗体の量を測定する方法です。特定のアレルゲン(スギ、ヒノキ、ブタクサなど)に対するIgE抗体の値を調べることで、どの花粉に感作している可能性があるかを推定できます。
皮膚テスト(プリックテスト)は、腕の皮膚にアレルゲンを少量つけて反応を観察する検査です。アレルゲンに反応するとその部分が赤く腫れるため、アレルギー反応の有無を確認できます。
原因を推定することで、飛散時期に合わせた効果的な対策が可能になります。複数の花粉に反応している場合もあるため、一度検査を受けて自分のアレルゲンを把握しておくことをおすすめします。
Q:花粉症は年齢とともに軽くなることはありますか?
花粉症の症状が、加齢とともに軽くなるケースは報告されています。これは、加齢による免疫機能の変化が関係していると考えられています。
免疫機能は加齢とともに低下していくのが一般的です。免疫機能が低下すると、アレルゲンに対する過剰な反応も弱まり、花粉症の症状が軽くなることがあります。60代、70代になって「以前より花粉症が楽になった」と感じる方は少なくありません。
ただし、すべての方の症状が軽くなるわけではなく、個人差があります。中には、高齢になっても症状が変わらない方や、逆に悪化する方もいます。また、若い世代では症状が軽くなることは期待しにくいため、適切な治療を受けることが大切です。
まとめ
花粉症は、植物の花粉が原因で起こるアレルギー疾患であり、正式には「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれています。
発症の仕組みは、花粉が体内に侵入することでIgE抗体が産生・蓄積され、感作が成立した後に再び花粉に暴露されるとヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されて症状が出現するというものです。
IgE抗体の蓄積量が一定の水準を超えると症状が現れるため、長年花粉症とは無縁だった方でも突然発症することがあります。
原因となる植物はスギ(2〜4月)、ヒノキ(3月下旬〜5月)、イネ科(5〜9月)、ブタクサ・ヨモギ(8〜10月)など多岐にわたります[1]。
日本ではスギ花粉症の患者が最も多く、約4割の日本人が発症している状況です。
発症リスク要因としては、遺伝的素因(アレルギー体質の家族歴)や、大気汚染を含む環境要因などが挙げられ、複数の要因が複合的に関与すると考えられています。
花粉症の症状がある場合は、まず医療機関を受診してアレルギー検査を受け、原因となるアレルゲンを把握することが大切です。原因を知ることで、飛散時期に合わせた効果的な対策を取ることができるでしょう。

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