生理をずらすピルは保険適用される?自由診療との違いや費用相場を解説

旅行やイベントにあわせて生理をずらしたいとき、「ピルの処方に保険は適用されるのか」と気になる方は多いのではないでしょうか。
費用を抑えながら生理移動をしたいと考えるのは、当然のことでしょう。

結論からいうと、生理をずらす目的でピルを処方してもらう場合、基本的には保険適用外の自由診療となります。
月経移動は病気の治療ではなく、個人的な都合による処方と判断されるためです。
ただし、月経困難症や子宮内膜症などの治療目的であれば、保険適用でピルを処方してもらえるケースもあります。

この記事では、生理をずらすピルの保険適用の有無や、自由診療の費用相場、保険適用のLEP製剤との違いについて詳しく解説します。
できるだけ費用を抑えて生理をずらしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

 

自己都合で生理をずらすときのピル処方は保険適用にならない

旅行やイベント、試験など、個人的な都合で生理のタイミングを調整したい場合、ピルの処方は保険適用外となり、全額自己負担の自由診療となります。

ここでは、なぜ月経移動が保険適用されないのか、保険診療と自由診療の違いについて詳しく解説します。

月経移動が保険適用されない理由

旅行やイベントなど、治療目的以外の理由で月経移動を希望する場合は、基本的に保険適用されず自由診療です。

日本の健康保険制度は、病気やケガの治療に対して医療費の一部を負担する制度であり、治療を必要としない処方には適用されません。生理をずらすことは医学的な治療行為ではなく、個人の都合やライフスタイルに合わせた調整と判断されるためです。

具体的には、以下のような理由でピルを処方してもらう場合は自由診療に該当します。

  • 旅行やスポーツの試合に生理を重ねたくない
  • 結婚式や記念日に生理を避けたい
  • 受験や大切な試験に集中したい
  • そのほか個人的な都合による月経移動

保険適用の有無は処方の「目的」によって決まるため、同じピルであっても治療目的なら保険適用、月経移動目的なら自由診療となります。

そのため、月経困難症や子宮内膜症などの病気がなく、単純に生理を移動させたいという目的だけでは保険の対象外となり、全額自己負担の自由診療となります。

自由診療の場合、医療機関によって料金設定が異なるため、同じピルでも費用に差が出ることがあります。事前に費用を確認してから受診することで、想定外の出費を避けられるでしょう。

保険適用と自由診療の違い

生理をずらす目的でピルを処方してもらう場合、保険適用の診療と自由診療では費用負担や処方できるお薬の種類に違いがあります。

項目保険適用自由診療
自己負担割合1〜3割負担全額自己負担(10割)
適用条件病気の治療目的治療以外の目的(月経移動など)
処方できるピルLEP製剤(保険適用のお薬)中用量ピル
・低用量ピル(OC)など
診察料保険点数に基づく医療機関が自由に設定
お薬代の目安1シート1,000〜2,500円程度1回分2,000〜5,000円程度
料金の統一性全国一律(保険点数で決定)医療機関によって異なる

保険適用でピルを処方してもらうには、月経困難症といった診断が必要となるため、誰でも保険適用になるわけではありません。

いずれの場合も医師の診察を受けて処方を受けるため、すでにイベントが決まっていて月経移動を考えているのであれば、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

生理をずらすピルが保険適用になるケース

個人的な都合での月経移動は自由診療となりますが、特定の条件を満たす場合には保険適用でピルを処方してもらい、結果的に月経移動ができるケースがあります。

たとえば、すでに月経困難症や子宮内膜症の治療としてLEP製剤を保険適用で継続服用している方は、休薬期間を調整することで月経移動が可能です。

ヤーズフレックスのような連続服用が認められている製剤であれば、より柔軟に調整できるでしょう。

すでにLEP製剤を服用している方は、主治医に相談して月経移動の方法についてアドバイスをもらってください。

ここでは、保険適用になる具体的なケースと処方までの流れを解説します。

月経困難症や子宮内膜症など治療中の場合

月経困難症や子宮内膜症などの疾患で治療を受けている方は、保険適用でLEP製剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)を処方してもらうのが一般的です。

月経困難症の治療としての処方

月経困難症とは、生理にともなって日常生活に支障をきたすほどの強い痛みや不快な症状があらわれる状態のことです[1]

具体的には、強い生理痛(下腹部痛)、腰痛、頭痛、吐き気、倦怠感などの症状が該当します。

産婦人科診療ガイドラインにおいても、月経困難症に対する治療としてLEP製剤の服用が推奨されています[2]

保険適用でLEP製剤を継続服用していれば、休薬期間を調整することで生理のタイミングをコントロールすることも可能です。

子宮内膜症の治療としての処方

子宮内膜症とは、子宮内膜や子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所で増殖する疾患であり、強い生理痛や慢性的な骨盤痛、不妊などの原因となりえます[3]

LEP製剤は子宮内膜症の進行を抑え、痛みを軽減する効果が期待できるため、治療のお薬として広く用いられています。

過多月経や月経前症候群(PMS)の治療としての処方

過多月経とは、生理の出血量が多い状態のことです。出血量が多すぎる場合、貧血や日常生活への支障を引き起こすことも少なくありません[4]

月経前症候群(PMS)は、生理前にあらわれる身体的・精神的な不調のことであり、イライラ、気分の落ち込み、むくみ、頭痛などの症状が該当します[5]

これらの症状が日常生活に支障をきたすほど重い場合は、治療としてLEP製剤が処方されることがあります。

ただし、PMSについては保険適用となる範囲が限られる場合もあるため、医師に症状を詳しく伝えて相談しましょう。

抗がん剤治療や血液疾患など医学的理由がある場合

抗がん剤治療中や血液疾患により血小板が減少している場合など、医学的に月経による出血を避ける必要があるときは、保険適用でピルが処方されることがあります。

具体的には以下のようなケースです。

  • 抗がん剤治療中で、血小板減少により出血リスクが高い
  • ITP(免疫性血小板減少症)をはじめとする血液疾患で血小板が著しく減少している
  • 血友病といった凝固異常がある
  • そのほか、医師が医学的に月経を避けるべきと判断したとき

これらは治療の一環として月経コントロールが必要と判断されるため、保険適用での処方が認められますが、治療方針は主治医の判断に基づきます。

該当する可能性がある方は、主治医に相談してください。

受診時に月経困難症等の診断がついた場合

「月経移動のため」にピルの処方を希望して婦人科を受診した際、診察の結果、月経困難症や子宮内膜症などの診断がついた場合は、治療目的でLEP製剤を保険適用で処方してもらえる可能性があります。

普段から「生理痛はこのようなものだろう」と我慢していた方でも、実は月経困難症の診断基準を満たしており、治療対象となるケースがあります。

月経移動を希望して受診する際には、普段の生理の状態(痛みの程度、出血量、生理前後の体調変化など)を医師に詳しく伝えることで、適切な診断につながる可能性があります。

生理に関連する症状で悩んでいる方は、単なる「体質」と諦めずに婦人科を受診してみることをおすすめします。

適切な診断を受けることで、保険適用での治療が可能となるかもしれません。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

 

自由診療で生理をずらす場合の費用相場

病気を疑う症状がなく、純粋に生理移動を目的としてピルを処方してもらう場合は、自由診療となります。

自由診療の費用は医療機関によって異なるため、事前に相場を把握しておきましょう。

中用量ピル(プラノバール)の費用相場

生理移動を目的としたピルのうち一般的に処方されるのが、中用量ピル(プラノバール)です。

中用量ピルの費用相場は、1シート(21錠)あたり4,000〜8,000円程度が目安となります。

プラノバールは生理を遅らせる用途で広く処方されており、普段ピルを服用していない方にも処方されることがあるお薬です。

医療機関によっては、お薬代に加えて診察料や処方料が別途かかる場合もあるため、総額を事前に確認しておくと良いでしょう。

なお、ピルの服用により吐き気、頭痛、不正出血などの副作用があらわれる方もいます。まれに血栓症といった重篤な副作用が起こる可能性もあるため、服用前に医師の診察を受けてください。

低用量ピルで生理を移動させる場合の費用相場

普段から低用量ピルを継続服用している方は、飲み方を調整することで生理移動が可能です。

自費で低用量ピル(OC)を入手する場合の費用相場は、1シートあたり2,000〜3,500円程度となり、月経移動の場合は2シート分処方されるのが一般的です。

追加でシートを入手する必要がある場合は、その分の費用がかかります。

低用量ピルを継続服用している方は、すでに手元にあるシートを使って休薬期間を調整できるため、追加費用がかからない場合もあります。

ただし、低用量ピルでの生理移動は一相性ピルでないと服用する錠剤の順番や種類(ホルモン量)の調整が非常に困難になるため、医師に相談して適切な方法を確認してください。

これから低用量ピルの継続服用を始める場合は、毎月のピル代に加えて初診料や定期的な診察料も考慮する必要があります。

診察料・配送料を含めた総額の目安

生理移動ピルを処方してもらう際の総額は、お薬代だけでなく診察料や配送料も含めて考える必要があります。

以下の表で、自由診療で生理移動ピルを処方してもらう場合の費用内訳の目安をまとめています。

項目費用の目安
診察料0〜2,000円程度
中用量ピル(お薬代)2,000〜4,000円程度
配送料(オンライン診療の場合)500〜1,000円程度
総額の目安2,500〜7,000円程度

料金設定は医療機関によって異なり、対面なのかオンラインなのかでも変動します。

総額で見ると、1回の生理移動にかかる費用は2,500〜6,000円程度が相場といえるでしょう。

ただし、料金だけでなく、診察の質や対応の丁寧さ、配送のスピード、対面診療への対応可否なども考慮して選ぶことが大切です。

生理をずらすピルの費用を抑える方法

保険診療の場合と比べると、自由診療でピルを処方してもらうと高くなりがちですが、いくつかのポイントをおさえて受診先を決定すれば、費用を抑えながら処方してもらえます。

生理をずらすピルの費用を抑える具体的な方法を解説します。

オンライン診療を活用する

生理移動用のピルの費用を抑える方法のひとつが、オンライン診療の活用です。

オンライン診療では、診察料が無料または低額に設定されているクリニックもあり、対面診療と比べて費用を抑えられる場合があります。

また、自宅から受診できるため、通院にかかる時間や交通費も節約できます。24時間対応や早朝・深夜まで対応しているクリニックもあり、忙しい方でも都合の良い時間に受診できる点も魅力です。

ただし、お薬の配送料がかかるため、近くに婦人科がある方は対面診療のほうが総額で安くなる場合もあります。

クリニックフォアでは、オンライン診療と対面診療の両方を提供しており、必要に応じて使い分けられます。

診察料、お薬代、配送料を含めた総額で比較し、自分のライフスタイルに合った方法を選んでください。

クリニックフォアでのご利用料金は、以下をご参照ください。

<月経移動用のお薬をオンライン診療で処方したときの料金の一例>

項目料金(税込)
診察料1,650円
中用量ピル(プラノバール)5,478円(21錠/吐き気止め21錠付)
低用量ピル(マーベロン)6,556円(2シート分)
配送料550円/回

※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

 

低用量ピルの継続服用を検討する

頻繁に生理移動が必要な方は、低用量ピルの継続服用を検討するのもひとつの方法です。

低用量ピルを継続服用していれば、休薬期間を調整するだけで生理のタイミングをコントロールできるようになります。

毎回中用量ピルを処方してもらう必要がなくなるため、長期的に見ると費用を抑えられる可能性があります。

ただし、低用量ピルの継続服用には毎月のピル代(1シート2,000〜3,500円程度)に加えて、初診料や定期的な診察料もかかります。

年に数回程度しか生理移動が必要でない方は、その都度中用量ピルを処方してもらうほうが総額では安くなる場合もあります。

複数のクリニックの料金を比較する

自由診療の料金は医療機関によって異なるため、複数のクリニックの料金を比較しましょう。

同じ中用量ピルでも、クリニックによってお薬代が数百円〜千円程度異なることがあります。

診察料、お薬代、配送料をすべて含めた総額で比較することが重要です。

オンライン診療クリニックの多くはWebサイトに料金を明記しているため、事前に確認しやすいでしょう。

ただし、料金だけでなく、診察の質や対応の丁寧さ、配送のスピード、対面診療への対応可否なども考慮して選ぶことが大切です。

安さだけを重視して選んだ結果、必要なサポートが受けられなかったということがないよう、総合的に判断してください。

生理をずらすピルと保険適用に関するよくある質問

生理をずらすピルの保険適用について、多くの方が抱える疑問にお答えします。

スムーズな医療機関選びにお役立てください。

月経困難症と診断されれば保険でピルをもらえますか?

月経困難症と診断された場合、治療目的でLEP製剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)を保険適用でお薬が処方されます。

月経困難症とは、生理にともなって日常生活に支障をきたすほどの強い痛みや不快な症状があらわれる状態のことです。

保険適用の場合、自己負担は1〜3割となるため、自由診療と比べて費用を大幅に抑えられます。

普段から生理痛がひどい方や、生理に関連する症状で悩んでいる方は、一度婦人科を受診して相談してみることをおすすめします。

保険適用のピルで生理をずらすことはできますか?

保険適用のLEP製剤を継続服用している場合、休薬期間を調整することで生理のタイミングをずらすことは可能です。

通常は21日間服用して7日間休薬するサイクルですが、休薬期間を設けず連続で服用することで子宮内膜を維持し、出血を先送りにできます。

ヤーズフレックスのような連続服用が認められている製剤であれば、より柔軟に生理のタイミングを調整できるでしょう。

ただし、保険適用のLEP製剤は治療目的で処方されているため、生理移動だけを目的として新たに処方を受けることは難しい場合があります。

すでにLEP製剤を服用している方は、主治医に相談して適切な方法を確認してください。

生理移動ピルは何科で処方してもらえますか?

生理移動ピルは、婦人科または産婦人科で処方してもらえます。

対面診療であれば、近くの婦人科クリニックや産婦人科を受診してください。

オンライン診療でも生理移動のピルの処方に対応しているクリニックが多く、自宅から手軽に受診できます。

24時間対応や深夜まで対応しているオンライン診療クリニックもあるため、なかなか受診の時間を確保できない方でも利用しやすいでしょう。

内科やかかりつけ医でも処方してもらえる場合がありますが、婦人科系の専門知識を持つ医師に相談するほうが安心です。

生理をずらす目的でピルを処方してもらう場合は保険適用外

生理をずらす目的でピルを処方してもらう場合、基本的には保険適用外の自由診療です。

月経移動は病気の治療ではなく個人的な都合による処方と判断されるため、全額自己負担で費用を支払う必要があります。

自由診療で生理移動ピルを処方してもらう場合の費用相場は、診察料やお薬代、配送料を含めて2,500〜6,000円程度が目安です。

一方、月経困難症や子宮内膜症などの治療目的であれば、LEP製剤を保険適用で処方してもらうことが可能です。

保険適用の場合は自己負担が1〜3割となるため、費用を大幅に抑えられるでしょう。

生理痛がひどい方や婦人科系の症状がある方は、保険適用の可能性について一度婦人科で相談してみることをおすすめします。

費用を抑えて生理移動ピルを入手したい場合は、オンライン診療を活用するのも効果的です。

診察料が無料または低額のクリニックもあり、自宅から手軽に受診できる利便性があります。

また、オンラインと対面の両方に対応しているクリニックであれば、状況に応じて使い分けられます。

生理移動は服用開始のタイミングが重要なため、予定の2〜3週間前を目安に早めに医療機関へ相談してください。

クリニックフォアでは、対面診療とオンライン診療の両方でピルの処方をおこなっております。対面での検査が必要な場合でも、違う医療機関を受診せずに一貫した対応が可能です。

生理をずらすピルをご希望の方は、お気軽にクリニックフォアへお問い合わせください。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

 

参考文献

  1. (1)月経困難症 |日本産婦人科医会
  2. 産婦人科 診療ガイドライン━婦人科外来編2023|日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会
  3. 子宮内膜症について教えてください|日本産婦人科医会
  4. 過多月経|日本女性心身医学会
  5. 月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)|公益社団法人日本産科婦人科学会
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