旅行と生理が重なりそうなときの対処法|月経移動で国内旅行・海外旅行を快適に楽しもう

楽しみにしていた旅行の予定と生理が重なりそう――そんなとき、ピルを使って生理の時期をずらす「月経移動」という方法があります。旅行の計画を立てる際に生理周期が気になる方は、月経移動という選択肢を知っておくことで、不安なく旅を楽しむ準備ができます。

北海道や沖縄、鹿児島などの国内旅行はもちろん、海外旅行でも、飛行機やバスでの長時間の移動中や、温泉・海・プールを満喫したいシーンで生理が重なると大きなストレスになりがちです。
現地で生理用品を調達しなければならない不安や、生理痛・PMSの症状を抱えたまま観光を楽しめないといった悩みは、多くの女性が感じるものです。生理不順の方は旅行の予定そのものが立てづらいこともあるでしょう。

この記事では、旅行に向けた月経移動の方法・お薬の種類と違い・副作用・費用、さらにオンライン診療で相談・処方を受ける流れについて、医師監修のもとわかりやすく解説します。
出発日までに余裕を持って準備するためのスケジュール感もお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

月経移動とは?旅行前に知っておきたい基礎知識

結婚式・旅行・スポーツなど大事な予定の日に月経が重なってしまう場合、ピルを服用して月経を早める、もしくは遅らせる事が出来ます。

月経移動には、基本的に中用量ピルの「プラノバール」というお薬を使用します。このお薬は、エストロゲンというホルモンが低用量ピルよりも多く含まれているため、より確実に月経を移動することができます。

なお、月経移動の確実性は下がりますが、副作用に抵抗がある方、過去に強い副作用が出た方は低用量ピルで月経を移動する事も可能です。

月経移動は婦人科やオンライン診療を行うクリニックで医師に相談のうえ、処方を受けて行います。ご自身の月経周期と旅行の予定日(出発日・帰着日)を医師に伝え、最適なタイミングと方法を一緒に決めていく流れが一般的です。

旅行中に生理が重なるとどんな困りごとがある?

旅行は日常を離れてリフレッシュする貴重な時間ですが、生理が重なってしまうとさまざまな場面でストレスを感じやすくなります。旅行のスタイルによって、具体的にどのような困りごとが生じるかを見てみましょう。

まず、温泉旅行の場合です。北海道や大阪、鹿児島など人気エリアの温泉宿を予約していても、生理中は入浴を控えざるを得ないことがあり、せっかくの温泉を楽しめない可能性があります。宿泊プランに露天風呂や貸切風呂が含まれていても、生理が重なっていれば利用をためらう方は少なくないでしょう。

次に、海外旅行の場合です。飛行機やバスなどでの長時間移動中にナプキンの交換タイミングが取りにくいという不安があります。また、目的地の国や地域によっては日本と同じ品質の生理用品が手に入りにくいこともあり、現地での調達に不安を感じる方もいます。生理痛の薬を海外へ持ち込む場合の手荷物管理も煩わしさの一因です。さらに、時差のある目的地へ向かうとピルの服用時間の調整が必要になるケースもあります。

海やプールがメインの旅行では、生理が重なると水に入ること自体を諦めなければならない場合もあります。沖縄のビーチリゾートやハワイなどの海外リゾートを予約しているのに、生理のために楽しみが半減してしまうのは大きなストレスです。

日帰り旅行であっても、観光中にトイレを探すのに苦労したり、生理痛やPMS(月経前症候群)の症状がつらくて思うように動けなかったりすることがあります。生理不順の方は、旅行の予定を立てる段階で「いつ生理が来るかわからない」という不安を常に抱えることになります。

こうした不安を事前に解消できるのが、月経移動という方法です。旅行の予定が決まった段階で生理周期を確認し、重なりそうであれば早めにクリニックへ相談することが大切です。放置してしまうと、出発の直前では月経移動が間に合わない可能性や、成功率が下がるおそれもあるため、できるだけ早い段階で対策を検討しましょう。

月経移動の2つの方法|生理を「遅らせる」と「早める」

月経移動には「生理を遅らせる方法」と「生理を早める方法」の2つがあります。どちらの方法が適しているかは、旅行の出発日までの期間や、ご自身の月経周期・体調によって異なります。医師に相談のうえ、最適な方法を選びましょう。

次回の月経を移動させたい方(生理を遅らせる方法)

月経の移動方法/薬剤選択

次回の月経を移動させるためには、中用量ピルをご使用いただき、月経を後ろへ移動させることになります。

お薬の内服方法

  • 次回月経予定の5-7日前から服用を開始します。
  • 月経を避けたいイベントの最終日まで服用し、中止すると2日程度で月経がきます。
  • やむをえず月経予定日の直前から薬を服用する場合、月経移動の成功率は低くなりますのでご了承ください。

旅行中もピルの服用を続ける必要があるため、海外旅行の場合は時差を考慮した服用スケジュールを事前に医師と相談しておくと安心です。また、旅行期間中に副作用(特に吐き気など)が出る可能性を気にされる方は、後述の「生理を早める方法」を検討するのもひとつの選択肢です。

次々回以降の月経を移動させたい方/できる限り確実に月経を移動させたい方(生理を早める方法)

月経の移動方法/薬剤選択

基本的には中用量ピルをご使用いただき、月経を早める方法を推奨いたします。この方法ですと、イベント中にお薬を服用する必要がなく、副作用も気になりません。

お薬の内服方法

  • 次回の月経の初日〜5日目までの間から服用を開始します。
  • 10日間〜14日間程度服用し、中止すると2日程度で月経がきます(月経の初日〜5日目の間に服用を開始しないと早めることができません)。

旅行の出発日までにピルの服用期間が終わり、消退出血(生理のような出血)も落ち着いている状態にできるため、旅先で副作用を心配する必要がありません。温泉旅行で入浴を楽しみたい方や、海やプールに入りたい方には特にこの方法が向いています。ただし、旅行の予定日よりも十分に前の段階で服用を開始する必要があるため、早めの計画と受診が求められます。

次々回以降の月経を移動させたい方/中用量ピルの副作用がご不安な方

月経の移動方法/薬剤選択

低用量ピルにより、月経を早める方法を推奨いたします。

お薬の内服方法 ※内服方法は中用量ピルで月経を早める方法と同じです

  • 次回の月経の初日〜5日目までの間から服用を開始します。
  • 10日間〜14日間程度服用し、中止すると2日程度で月経がきます(月経の初日〜5日目の間に服用を開始しないと早めることはできません)。

低用量ピルは中用量ピルに比べてエストロゲン(女性ホルモン)の含有量が少ないため、吐き気などの副作用が出にくいとされています。ただし、月経移動の確実性は中用量ピルよりもやや下がる場合がありますので、医師と相談したうえで選択しましょう。

下記の表に、旅行に向けた月経移動の方法を比較してまとめました。

比較項目遅らせる方法(中用量ピル)早める方法(中用量ピル)早める方法(低用量ピル)
服用開始タイミング月経予定日の5〜7日前前回月経の初日〜5日目前回月経の初日〜5日目
服用期間イベント最終日まで10〜14日間10〜14日間
旅行中の服用必要不要不要
月経移動の確実性高いより高い(推奨)やや下がる場合がある
こんな方に向いている出発が直近に迫っている方計画的に準備できる方副作用が不安な方

※上記はあくまで目安です。効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察を受け、ご自身に適した方法をお選びください。

月経移動に使うお薬(中用量ピル・低用量ピル)の特徴と違い

月経移動に使われるお薬について、どのような薬なのか、体のなかでどう作用するのかをわかりやすく説明します。旅行に向けて月経移動を検討している方は、中用量ピルと低用量ピルの違いを理解したうえで、医師に相談してみてください。

中用量ピル「プラノバール」とは

月経移動の際に基本的に使用するのは、中用量ピルの「プラノバール」というお薬です。プラノバールには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンが含まれています。

このお薬を服用すると、体のなかのホルモンバランスが「妊娠しているときに近い状態」に保たれるようなイメージになり、子宮内膜がはがれ落ちる(=生理が起こる)のを防ぐことができます。服用を中止すると、ホルモンの供給がなくなり、数日後に消退出血(生理のような出血)が起こります。

プラノバールは低用量ピルよりもエストロゲンの含有量が多いため、月経移動の確実性が高い一方で、吐き気などの副作用がやや出やすい傾向があります。

低用量ピルとの違い

低用量ピルも女性ホルモンを含むお薬ですが、エストロゲンの含有量が中用量ピルよりも少なく設計されています。主に避妊やPMSの軽減、月経痛の改善などを目的として毎日継続的に服用するお薬です。月経移動にも使用可能ですが、中用量ピルに比べると移動の確実性がやや下がる場合があります。

普段から低用量ピルを服用している方が旅行のために月経移動したい場合、次回の月経を移動したいときは中用量ピルで遅らせる方法が適していることが多く、次々回の月経を移動したいときは今服用中の低用量ピルで早める方法も可能です。いずれの場合も、事前に医師へご相談ください。

比較項目中用量ピル(プラノバール)低用量ピル
エストロゲン含有量多い少ない
月経移動の確実性高い中用量ピルよりやや下がる場合がある
副作用の出やすさやや出やすい(吐き気など)比較的出にくい
主な使用目的月経移動避妊
・PMS軽減
・月経痛改善
・ニキビ改善など
継続服用短期間(月経移動の都度)毎日継続して服用

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。

中用量ピルの副作用と対処法

主な副作用として、吐き気・嘔吐、食欲不振、頭痛、乳房痛、むくみ、体重増加、発疹がございます。頻度はそれほど高くはありません(5%未満)が、吐き気の副作用に備え、プリンペランという吐き気止めのお薬も一緒に処方させていただきます。

旅行中に副作用が出ることを心配される方は多いでしょう。「遅らせる方法」を選んだ場合、旅行期間中もピルを服用し続けることになるため、吐き気などの副作用が気になるときは「早める方法」で事前に服用期間を終えておく方法も選択肢のひとつです。特に海外旅行では体調変化への対応が難しいケースもありますので、副作用へのご不安があれば医師に率直にお伝えください。

注意すべき症状(血栓症の兆候)

重篤な副作用に血栓症がありますが、年間10,000人に対して3〜9人と割合としてみれば少ないです[1]。血栓症が疑われる初期症状が出た時は速やかに医療機関を受診することを意識すれば、過度に怖がる必要はありません。

血栓症が疑われる症状としては、ふくらはぎの痛みや腫れ、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、視野の異常などが挙げられます。これらの症状が現れた場合は、服用を中止し、すぐに医療機関を受診してください。なお、飛行機での長時間移動はエコノミークラス症候群のリスクとも関連するため、海外旅行中にピルを服用する方は、こまめに水分を取り、足を動かすことを心がけましょう。

中用量ピルを服用できない方

妊娠の可能性のある方、肝臓の悪い方、ヘビースモーカー、血栓症の既往のある方は服用できません。

旅行に向けた月経移動のスケジュール|受診タイミングの目安

旅行の出発日に合わせて月経移動を成功させるには、余裕を持った受診が欠かせません。旅行の計画を立てるタイミングで、航空券やホテルの予約と一緒に、月経移動の相談も済ませておくと安心です。

受診タイミングの目安を、旅行の種類別にまとめました。

旅行の種類「遅らせる」場合の受診目安「早める」場合の受診目安
日帰り旅行旅行の2〜3週間前まで旅行の1〜2か月前(前回月経のタイミングに合わせて)
国内旅行(宿泊あり
・温泉旅行含む)
出発の2〜3週間前まで出発の1〜2か月前
海外旅行出発の3週間前まで出発の1〜2か月前

※月経周期には個人差があります。あくまで目安ですので、具体的な服用開始時期は医師にご確認ください。海外旅行の場合は時差の考慮も必要なため、早めのご相談をおすすめします。

旅行の準備はツアーの選択、目的地のエリアやプランの検討、観光スポットのリサーチなど多岐にわたります。こうした計画のなかに月経移動の相談も組み込み、出発日の1か月前にはクリニックへ相談しておくことが理想的です。

受診が間に合わない場合の選択肢

次回の月経予定日5日前を過ぎて服用を開始した場合、移動に失敗する可能性が高くなります。直前でも処方は可能ですが、予定の1ヶ月前にはご相談いただくことをおすすめします。

どうしても対面での受診が難しい場合は、オンライン診療を活用する方法があります。オンライン診療は土日や夜間でも受診可能な場合があり、出発直前でも相談できることがあります。詳しくは後述の「オンライン診療」のセクションをご覧ください。

月経移動の費用|中用量ピル・低用量ピルの値段比較

旅行に合わせて月経移動をしたいけれど、費用がどれくらいかかるのかわからず迷っている方もいらっしゃるでしょう。ここでは、クリニックフォアにおける月経移動のお薬代と、低用量ピルの価格を紹介します。サイトで価格を比較して、ご自身に合ったクリニックを選ぶ際の参考にしてください。

月経移動のお薬代

項目金額(税込)
診察料1,650円
中用量ピル プラノバール(国産)5,478円(1シート21錠/吐き気止め21錠付)
低用量ピル マーベロン(国産)6,556円(2シートのご用意)
配送料550円/回

低用量ピルのお薬代(ご希望の方向け)

お薬2ヶ月分3ヶ月分半年分定期配送(15%OFF)
トリキュラー(国産)6,556円(3,278円/月)9,834円(3,278円/月)19,668円(3,278円/月)2,783円/月
アンジュ(国産)6,556円(3,278円/月)9,834円(3,278円/月)19,668円(3,278円/月)2,783円/月
マーベロン(国産)6,556円(3,278円/月)9,834円(3,278円/月)19,668円(3,278円/月)2,783円/月

※ 配送料は税込550円/回です。
※ 価格は税込です。

低用量ピルは、初めての方でも同じお薬を2ヶ月は続けていただいて、ご自身に合っているかどうかを判断させていただいています。そのため、最小単位を2ヶ月分とさせていただいております。

旅行に向けた月経移動としてプラノバール(中用量ピル)を使用する場合、診察料・お薬代・配送料を合わせると合計約7,700円程度が目安となります。低用量ピルで月経移動を行う場合はマーベロン2シート分で約8,750円程度です。旅行の予算に月経移動の費用も含めて計画を立てると、あとから慌てずに済むでしょう。

オンライン診療で旅行前の月経移動を相談する方法

旅行前は準備で忙しく、婦人科へ足を運ぶ時間がなかなか取れないという方も多いでしょう。仕事や学校で日中の受診が難しい方、また学生の方で婦人科を対面で受診することに周囲の目が気になるという方にとって、オンライン診療は便利で安心な選択肢です。

クリニックフォアのオンライン診療では、スマートフォンやパソコンから予約・診察・処方までを自宅で完結させることができます。周囲にピルを服用していることを知られたくない方でも、自分のプライバシーを守りながら医師に相談できます。

オンライン診療の流れは以下のとおりです。まず、Webサイトから24時間いつでも簡単に予約ができます。次に、事前に問診を入力し、予約した時間に医師とビデオ通話で診察を受けます。旅行の出発日や目的地、月経周期、体調に関する情報を伝えることで、適切なお薬と服用タイミングを医師が提案してくれます。診察後はお薬が最短翌日に届くため、クリニックまで足を運ぶ必要がなく、電車やバスでの移動時間を節約できます。

オンライン診療は以下のような方に特に向いているといえます。仕事をしていて平日に婦人科を受診する時間が取れない方。学生で学校や受験などで忙しく、婦人科を対面で受診するのに抵抗がある方。旅行の準備で忙しく、移動の負担を減らしたい方。医師の診療を受けられるクリニックで相談したほうが安心だと感じる方。今後も低用量ピルやミニピルの服用を検討しており、診療実績のある信頼できるクリニックを選びたい方。

クリニックフォアは対面の診療も行っている医療機関であり、全国に複数のクリニックを展開しています(各院とも最寄駅から徒歩圏内に位置しています)。オンライン診療で不安な点があれば、対面での診察に切り替えることも可能です。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

低用量ピルの継続服用という選択肢

今回は旅行のために月経移動を検討されている方も多いと考えられますが、今後のライフスタイルを見据えて、低用量ピルの継続的な服用を始めるという選択肢もあります。生理不順で旅行の予定が立てづらいと感じている方には、特におすすめの方法です。

当クリニックでは、中用量ピルだけではなく低用量ピルも処方しております。頻繁に月経移動の必要がある方は、低用量ピルの継続的な服用がおすすめです。また、低用量ピルには月経移動だけではなく、避妊・PMSの軽減・月経痛改善等の様々な効果が期待できます※ので、是非ご検討ください。今回、月経移動用の中用量ピルをご使用いただいた後、そのまますぐに低用量ピルをスタートしていただけます。

※ 効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

低用量ピルの継続服用で期待できる主な効果は以下のとおりです。

  • 毎日1回服用をすれば99%以上の確率※で妊娠を防ぐことができます。
  • 生理のタイミングが管理しやすくなり、予定を調整しやすくなります。
  • ホルモンバランスの変化によって起こる、カラダ・気分の両方の症状を軽減します。
  • 女性にとって大切なホルモンを整える他、男性ホルモンの分泌を抑制し、皮脂の過剰分泌を防ぎます。
  • 「プロスタグランジン」というホルモンを調整することで、生理中の痛み・日数・経血量が減少します。
  • 子宮筋腫や子宮内膜症など、女性にまつわる病気の予防になります。

※ 日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬(OC)に関するガイドライン」より[2]

低用量ピルを日常的に服用していれば月経周期が安定しやすくなるため、国内旅行や海外旅行の予約を入れるタイミングで「生理が重なるかもしれない」という不安を大幅に減らすことができます。旅行好きの方にとっては、月経管理の面で大きな安心材料になるでしょう。

当クリニックでは8種類の低用量ピルを取り扱っております。配合されているホルモンの種類や量により特色がありますので、お身体や生活習慣に合ったものを処方させていただきます。

低用量ピルの副作用について

低用量ピルの副作用としては、主に内服開始当初(ピルにまだ慣れていない時期)に吐気・不正出血等の症状が出現しますが、多くの方は内服を継続することで改善していきます。これらの症状については、過度な心配は必要ありません。

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 乳房の張りなどの不快感
  • むくみ (これが「低用量ピル=太る」という誤解されている原因)

ピルを飲み始めて2~3カ月ほど経ってもこれらの症状が治まらない場合は、医師に相談しましょう。ピルの種類を変える、痛みを抑える薬が処方されるなど、適切な判断をしてもらえます。また上記の症状が重い場合も医師に相談しましょう。

重篤な副作用に血栓症がありますが、年間10,000人に対して3~9人と割合としてみれば少ないです[1]。血栓症が疑われる初期症状が出た時は速やかに医療機関を受診することを意識すれば、過度に怖がる必要はありません。

月経移動を成功させるポイント

旅行という楽しみな予定に合わせて月経移動を行う場合、成功率を高めるために以下のポイントを意識しましょう。

第一に、服用開始時期を守ることが最も重要です。月経予定日の直前から服用を開始すると、移動が間に合わず失敗してしまう可能性があります。旅行の航空券やホテルを予約するタイミングで、同時にクリニックへ相談しておくと余裕を持った準備ができます。

第二に、飲み忘れを防ぐ工夫をすることです。ピルは毎日だいたい決まった時間に服用する必要があります。旅行の準備で慌ただしい日々を送っている場合や、海外旅行中で時差がある場合でも、スマートフォンのアラーム機能を活用したり、毎日の習慣(食事後・歯磨き後など)と組み合わせたりすると飲み忘れを防ぎやすくなります。

第三に、中用量ピル(プラノバール)を使用することです。低用量ピルでも月経移動は可能ですが、より確実に移動させたい場合は中用量ピルの使用が推奨されます。旅行は出発日や帰着日がはっきり決まっていることが多いため、成功率の高い方法を選ぶことが安心につながるでしょう。

よくある質問(FAQ)

今、低用量ピルを飲んでいます。中用量ピルで月経移動した方がいいですか?

次回の月経を移動させたい場合、中用量ピルを服用して月経を遅らせましょう。次々回の月経を移動したい場合、今服用している低用量ピルで月経を早めましょう(中用量ピルを使う必要はありません)。

旅行の直前でも月経移動は間に合いますか?

次回の月経予定日5日前を過ぎて服用を開始した場合、移動に失敗する可能性が高くなります。直前でも処方は可能ですが、予定の1ヶ月前にはご相談いただくことをおすすめします。旅行の航空券やツアーの予約と同じタイミングで月経移動も検討されると、余裕を持って準備できます。

月経移動は100%成功しますか?

極めて高い確率で移動することができますが、どのような医療行為も100%というものは存在しません。中用量ピル(プラノバール)を使用する、予定ギリギリに開始しない、飲み忘れしないことが成功率を上げる秘訣です。

ピルの服用中に出血が始まってしまった場合はどうすればよいですか?

出血が始まった日から服用を中止して下さい。

中用量ピルに続けて低用量ピルを飲みたい場合、どのタイミングから開始できますか?

中用量ピルの服用終了後、およそ2-3日後にはじまる消退出血を目安として、出血初日〜5日目までの間に低用量ピルの服用を開始して下さい。

中用量ピルの副作用が不安です。対策はありますか?

主な副作用として、吐き気・嘔吐、食欲不振、頭痛、乳房痛、むくみ、体重増加、発疹がございますが、頻度はそれほど高くはありません(5%未満)。当クリニックでは、副作用の中で多い症状である吐き気に備え、プリンペランという吐き気止めのお薬も一緒に処方しております。これらの副作用が出たとしても普段の生活に支障が無ければ服用を継続して問題ありません。もし副作用の症状が強く、お薬の服用が難しい場合は服用を中止し、医師にご相談下さい。

何時に飲めばいいですか?

時間の指定はありません。毎日だいたい決まった時間に服用して下さい。

海外旅行中に時差がある場合、ピルはいつ飲めばいいですか?

基本的には、日本時間で服用していた時間を目安にしていただくと周期が安定しやすいとされています。ただし、目的地との時差が大きい場合は服用間隔が大きくずれることがありますので、出発前に医師へ相談し、現地での服用スケジュールを確認しておくことをおすすめします。

中用量ピルを飲んでいる間、飲酒しても良いですか?

飲酒は問題ありません。飲酒により嘔吐してしまうと、ピルも吐き出されて効果がなくなる可能性があります。

温泉旅行で生理が来なければ入浴しても問題ありませんか?

月経移動に成功し、服用中止後の消退出血も終わっている状態であれば、通常どおり温泉への入浴をお楽しみいただけます。「早める方法」で事前に月経移動を完了させておけば、旅行中は出血がない状態で温泉を満喫できるでしょう。

中用量ピルにもPMSの改善・避妊などの低用量ピルと同じような効果はありますか?

中用量ピルも、継続的に服用した場合はPMSの改善・避妊などの効果が期待できます。ただし、中用量ピルは含まれるホルモン量が多いため副作用がでやすい傾向があります。そのため、月経移動以外を目的とする場合は低用量ピルを服用して下さい。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

中用量ピルを服用できない人はいますか?

妊娠の可能性のある方、肝臓の悪い方、ヘビースモーカー、血栓症の既往のある方は服用できません。

まとめ|旅行を思いきり楽しむために、早めの月経移動相談を

旅行は日常を離れてリフレッシュする大切な時間です。せっかくの国内旅行や海外旅行を、生理の不安なく思いきり楽しむために、月経移動という選択肢をぜひ検討してみてください。

月経移動は、ピル(中用量ピルまたは低用量ピル)を服用することで生理の時期を意図的にずらす方法であり、婦人科やオンライン診療を行うクリニックで医師の診察を受けて処方してもらうことができます。旅行の予定(出発日・目的地・期間など)が決まったら、まずはご自身の月経周期と照らし合わせて生理が重なる可能性があるかを確認し、早めにクリニックへ相談されることをおすすめします。

温泉旅行で露天風呂を楽しみたい方、海外旅行で長時間の移動中に生理の心配をしたくない方、海やプールを満喫したい方、生理不順で旅行の計画を立てにくいと感じている方――月経移動はこうしたさまざまな悩みに対応できる方法です。オンライン診療であれば、忙しい方でも自宅からスマートフォンひとつで医師に相談し、お薬の処方を受けることができます。

クリニックフォアでは、月経移動のオンライン診療を24時間予約受付しており、医師による診察のうえ最短翌日にお薬が届きます。次の旅行をストレスなく楽しむために、ぜひお早めにご相談ください。

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合もございます。

 

参考文献

  1. 低用量ピル・中用量ピルにおける血栓症の発症頻度について ― クリニックフォア公式サイト
  2. 日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬(OC)に関するガイドライン」
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