風疹のポイント

●接種が必要な方:世界的に発症しており、どこの国・地域でも感染する危険性があるため、小児期に2回の予防接種を完了していない方で、これまで風疹にかかったことのない方は、どこの国・地域に渡航する際にも接種が必須です。

・一般に症状は重くありませんが、妊娠20週までの女性が感染すると生まれてくる子どもが難聴・白内障・心臓の病気などをもって生まれてくることがあり(先天性風疹症候群)、今後妊娠の可能性のある女性や身近に妊娠の可能性のある女性がいる方で、風疹に対する免疫を獲得していない方は特に、予防接種が必須です。
・3種類のワクチンがありますが、いずれのワクチンの場合でも、成人の場合1回の接種を行います。

・3種類のワクチンはいずれも生ワクチンであることから、風疹ワクチンを接種後4週間は他のワクチンを接種することができません。また妊婦は接種することができず、接種後2ヶ月は妊娠を避ける必要があります。
・3種類のワクチンは、それぞれ予防できる疾患や補償制度が異なります。

●接種回数:渡航までに2回接種(4週間隔)が望ましいですので、渡航4週間前の初回接種が必要です。
●予防できる疾患:
・風疹のみの予防をすれば良い場合、国産風疹ワクチン
・風疹に加えて麻疹の予防も行いたい場合、国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン

・風疹に加えて麻疹・ムンプスも予防したい方は輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)

●補償制度:当院で導入している輸入ワクチンは世界的に幅広く使用されているワクチンであり、もちろん補償制度はありますが、国産の安心感、国が規定しているワクチン補償制度を求める方は国産風疹ワクチンまたは国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチンをお勧め致します。

●価格:
・国産風疹ワクチン:7,000円(税込7,700円)/本+診察料
・国産麻疹・風疹ワクチン:10, 000円(税込11,000円)/本+診察料
・輸入麻疹・風疹・ムンプスワクチン:13,500円(税込14,850円)/本+診察料

どこへ渡航する時に風疹ワクチン接種が必要でしょうか?

世界保健機関(WHO)および厚生労働省が公表した情報によると、モンゴル・マレーシア・ニュージーランド・シンガポール・中国・フィリピン・ベトナムなどで風疹の患者発生率が高値でした。これらの国に渡航する場合には、風疹の予防接種を行うことが推奨されます。

・麻疹同様に、風疹の根絶に向けて予防接種率の向上などを目指した取り組みが強化されていますが、現在も世界中で麻疹が発症しています。
・現在日本では予防接種法に基づき、1歳児と小学校入学前1年間の幼児に麻疹風疹混合ワクチンが接種されていますが、2005年までは1回の接種が行われていたのみでした。小児期の定期予防接種で風疹の予防接種をしていない方、風疹の予防接種を一度しか受けていない方、またこれまで風疹にかかったことがなく(またはかかったかどうかはっきりせず)予防接種を受けたかどうかはっきりしない方(つまり風疹に対する免疫を獲得していない方全て)は、渡航する前に他のワクチンとともに風疹ワクチンを接種することが推奨されています。

風疹の感染経路と症状は?

風疹は風疹ウイルスによる急性の感染症です。風疹ウイルスは、感染している人との接触や、感染している人がくしゃみや咳をした時に飛び散るしぶき(飛沫)によって感染します。

感染すると約2〜3週間の潜伏期間の後に発熱・発疹・リンパ節腫脹が出現します。一般的に症状は軽いことが多く、3〜4日で治ることから「三日ばしか」とも呼ばれています。感染しても症状が出ない人も15〜30%程度います。しかし成人で発症した場合は高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。またまれに血小板減少性紫斑病、脳炎などの合併症を発症し、入院が必要となることもあります。

妊娠20週頃までの妊婦が感染すると、風疹ウイルスが胎児に及び、生まれてくる子どもが先天性風疹症候群になり、難聴・白内障・動脈管開存症などの心臓の病気・精神や身体の発達の遅れなどの障害をもって生まれてくることがあります。

接種可能な風疹ワクチンの種類と価格は?

クリニックフォアグループでは、3種類の風疹ワクチンをご用意しています。輸入ワクチンに関しては、国際的に広く使用されている、安全性の高いワクチンを輸入しております。

※メーカーからの供給が不足しており、接種できない可能性があります。詳しくはカウンセリングでご相談ください

A. 国産風疹ワクチン

B. 国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン(ミールビック)

C. 輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)ワクチン(Priorix)

それぞれ以下のような特徴があります。

*:別途、診察料が必要になります。また上記は税抜価格です。

風疹ワクチンには、国産ワクチン2種類と輸入ワクチン1種類があり、接種回数は年齢や基礎接種により異なります。

風疹のみの予防をすれば良い場合、国産の安心感、ワクチン補償制度を求める方には国産麻疹ワクチン

風疹に加えて麻疹の予防も行いたい場合、国産の安心感、ワクチン補償制度を求める方には国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン
風疹に加えて麻疹・ムンプスも予防したい方は輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)ワクチン
をお勧めいたします。

価格については、国産風疹ワクチン 7,000円(税込7,700円)/本、国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン 10,000円(税込11,000円)/本、輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)ワクチン 13,500円(税込14,850円)となります。

その他のQ&A

風疹の輸入ワクチンと国産ワクチンの違いを教えてください

当院では、国際的に広く使用されている、安全性の高いワクチンを輸入しております。

補償制度が国産ワクチンと輸入ワクチンでは異なります。日本国内で承認されているワクチンは予防接種法、施行令によって健康被害に対する救済制度(予防接種健康被害救済制度)が確立しています。しかし、日本国内未承認ワクチン(輸入ワクチン)についてはその救済制度は対象外となります。そのため、国内未承認ワクチンの副作用に関する救済補償制度は、当院がワクチンの輸入を依頼している代行業者による独自の補償制度に従うことになります。

他のワクチンと一緒に接種できますでしょうか?

他のワクチンと同時に接種可能です(ご希望の方はスタッフにお申し付けください)
ただし、本ワクチンは生ワクチンであり、接種前に他の生ワクチンを接種している場合は、27日以上の間隔を開けることが必要です。
※コロナワクチンと一緒に接種する場合は前後2週間空ける必要があります。

渡航までに、何回接種する必要がありますか?どれくらいの期間が必要ですか?

国産風疹ワクチン、国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン、輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)ワクチンともに、これまで小児の定期接種などで麻疹ワクチンの接種歴のない方や接種歴の不明な方は1回の接種が必要です。1回の麻疹ワクチン接種で免疫を獲得できない人が5%程度いるため、1回目の接種で抗体が十分にならなかった場合には、2回目の接種が必要となる場合があります。その場合、国産風疹ワクチン、国産麻疹・風疹混合(MR)ワクチン、輸入麻疹・風疹・ムンプス混合(MMR)ワクチンともに、1回目の接種後4週間以上の間隔をあけて2回目の接種を行います。

基本的には1回の接種で十分と考えますが、不安な方は、1回目の接種が終了後、4週程度の間隔を開けて採血を行い血中抗体価のチェックを行います。十分に抗体価が上がっていなかった場合、2回目の接種を行うことを推奨いたします。

今後妊娠を考えていますが、ワクチン接種は可能ですか?

妊娠中、特に妊娠初期20週頃までの妊婦が感染すると、風疹ウイルスが胎児に及び、生まれてくる子どもが先天性風疹症候群になり、難聴・白内障・動脈管開存症などの心臓の病気・精神や身体の発達の遅れなどの障害をもって生まれてくることがあるため、今後妊娠の可能性がある方が、渡航前にワクチン接種をすることは非常に有用です。ただし、風疹に対する3種類のワクチンはいずれも生ワクチンであり、妊娠中の女性が風疹ワクチン接種をすることはできません。妊娠可能な女性においては、あらかじめ約1ヶ月間避妊した後に接種し、ワクチン接種後約2ヶ月間は妊娠しないように注意をする必要があります。

また身近に妊娠中・妊娠する可能性のある女性のいる方も、その方への感染を防ぐという意味でワクチン接種をすることが推奨されます。

接種証明書は発行していただけますか?

ご希望の方には、接種記録カードを無料で発行しております。
必要があれば、英文での接種証明書(INTERNATIONAL CERTIFICATE OF VACCINATION OR PROPHYLAXIS)を発行します。

カード払い、あるいは、請求書払いは可能でしょうか?

クリニックフォアグループでは、保険診療・自費診療含め、全てのお支払いにクレジットカード、iD/QuickPay, 交通系IC(Suica/Pasmo)、QRコード決済(Paypay、LinePay)等をご使用いただけます。
また、まとまった人数での接種が必要な場合、企業単位でのご請求書での支払いも承ります。企業のご担当者様より、contact@clinicfor.lifeまでご連絡ください。