TRAVEL CLINICMEDICINE FOR TRAVEL

渡航常備薬のポイント

以下の理由から海外に渡航される際には、常備薬を持参することが推奨されています。

・環境の変化などによって、渡航時には体調を崩しやすい
・適切な薬を入手することが難しいことがある
・自分の身体に合った薬を服用する方が安心

渡航常備薬として処方する場合、自費診療扱いとなります。当院では、厚生労働省のガイドラインに基づき、お薬代+診察料1,500円(税込1,650円)で処方しております。

なぜ渡航常備薬を持参した方がいいのでしょうか?

環境の変化などによって、渡航時には体調を崩しやすい

海外渡航では、体調を崩すことはごくありふれたことです。時差や環境の変化、不規則な生活、普段と異なる食事などによって身体にストレスがかかりやすいです。また、渡航先によっては、衛生環境が日本と比較して決していいとは言えず、不衛生な水や食べ物を摂取することで、お腹を壊したり、場合によっては重篤な感染症にかかってしまうこともあります。
実際、例えば渡航先によっては7割近い人が渡航先で下痢を経験するとも言われています。更に、渡航期間が長いほど、体調を崩すリスクは高くなります。

適切な薬を入手することが難しいことがある

日本では、体調を崩しても症状が比較的軽い場合には、普段使用する薬で十分対応が可能です。一方で海外では、渡航先によっては症状に合った適切な薬を入手することが難しいことが少なくありません。
言葉や医療制度の問題に加え、そもそも医薬品の供給が十分でなかったり、ニセ薬が横行していることもあるからです。

自分の身体に合った薬を服用するほうが安心

たとえ、仮に渡航先で適切な薬を入手することができたとしても、その薬が自分の身体に合うかどうかは、確実ではありません。渡航先によっては、薬の成分や量が、日本で普段使用する薬と異なることもあります。

従って、渡航先で体調を崩しても、比較的症状が軽い場合には、ご自身で安全かつ確実に対処できるように、渡航常備薬を日本から持参することをお勧めいたします。

渡航常備薬セットの内容

クリニックフォアグループでは、厚生労働省のガイドラインに基づき、渡航時によく起こる体調不良に対処するための薬を揃えた以下の渡航常備薬セットを自費にて処方しております。

また、大変申し訳ありませんが、自費診療であるため、セット処方とさせていただいており、個別の薬剤のみの処方は承っておりませんのでご了承ください。

セット名セット価格(税抜)
マラリア予防薬 (マラロン1錠) ※希望日数分処方800円 /錠
マラリアスタンバイ治療セット10,000円
虫除けローション (ULTRATHON)2,000円
高山病予防薬セット3,500円
胃腸対策セット3,600円
感染症対策セット6,800円
アレルギー対策セット4,000円
時差ぼけ対策薬 (ロゼレム後発品 4錠)3,500円

※別途、自費診察料(1,500円)を頂戴します

旅先での困った症状に対処する薬剤セット

旅先では、予想外の体調不良に悩まされることもあります。クリニックフォアのオンライントラベル診療では、頻度の高いいくつかの症状に対して、迅速に対処できる薬剤のセットをご用意しております。

旅先でお腹をこわしやすい方へ

胃腸対策セット

下痢や便秘、腹痛や乗り物酔いなど、旅行先での急な胃腸のトラブルに対処するための薬剤のセットです。

<セット内容>
便秘薬「プルゼニド(後発品)」、整腸剤「ミヤBM錠」、抗胃炎薬「ガスター(後発品)」、吐き気止め「プリンペラン」、酔い止め「トラベルミン配合錠」

<主な副作用>
プルゼニド:発疹、腹痛、下痢、悪心、嘔吐など。ミヤBM:特になし。ガスター:発疹、悪心、嘔吐、倦怠感、間質性肺炎、消化管出血、喘息発作など。プリンペラン:発疹、頭痛、腹痛、無月経、振戦、悪性症候群など。トラベルミン:発疹、悪心、嘔吐、下痢、口渇など。

環境の変化で風邪を引きやすい方へ

感染症対策セット

急な発熱や風邪など、旅行先での急な感染症のトラブルに対処するための薬剤のセットです。

<セット内容>
解熱鎮痛薬「ロキソニン(後発品)」、総合感冒薬「ピーエイ配合錠」、抗生物質「ジスロマック(後発品)」

<主な副作用>
ロキソニン:発疹、悪心、嘔吐、倦怠感、消化管出血、喘息発作など。ピーエイ配合錠:発疹、悪心、嘔吐、倦怠感、喘息発作など。ジスロマック:下痢、嘔吐、食欲不振、発疹など。

くしゃみや鼻水などのアレルギー症状が出やすい方へ

アレルギー対策セット

皮膚や目のかゆみなど、旅行先での急なアレルギー症状に対処するための薬剤のセットです。

<セット内容>
抗アレルギー薬内服「ビラノアOD」、抗アレルギー薬点眼「アレジオン(後発品)」、かゆみ止めクリーム「オイラックス(後発品)」

<主な副作用>
ビラノアOD:眠気、頭痛、口渇、動悸、発疹など。アレジオン:異物感、そう痒感、結膜充血、眼瞼炎など。オイラックス:そう痒、刺激感、接触性皮膚炎など。

時差で睡眠リズムが乱れがちな方へ

時差ぼけ対策薬

時差で睡眠リズムが狂ってしまったときに対処するための睡眠調整薬です。

<セット内容>
睡眠調整薬「ロゼレム(後発品)」

<主な副作用>
発疹、便秘、悪心、めまい、頭痛、悪夢、倦怠感など

マラリアの予防、スタンバイ治療のための薬剤

※症状に対処するための薬剤セット各種と一緒にお使いいただけます。

マラリアとは?

マラリア(Malaria)は、アフリカなどの熱帯・亜熱帯地域に流行している重篤な感染症です。蚊(ハマダラカ)によってマラリア原虫が運ばれ、刺されたときに原虫が体内に侵入することで感染します。高熱や全身の痛み、意識障害などの症状が出現します。マラリアには以下の4つの病型があります。

  • 熱帯熱マラリア
  • 三日熱マラリア
  • 四日熱マラリア
  • 卵形マラリア

このうち熱帯熱マラリアは、原虫が体内で際限なく増殖するため、発症した後に適切な治療が行われないと短期間で重症化し、死に至ることもあります。流行地域に渡航される方は、適切な予防が必要です。

マラリアの予防治療とは?

熱帯熱マラリアの高度流行地域に1週間以上滞在したり、マラリアの発病後に受診できる適切な医療機関がない地域に滞在したりする方が対象です。
クリニックフォアのオンライントラベル診療では、国内承認があり、安全性が高いとされているマラロンという抗マラリア薬を処方しています。渡航の2日前から、滞在中、帰国7日後まで、1日1回1錠を内服します。

<主な副作用>
発疹、腹痛、悪心、嘔吐、貧血など

マラリアのスタンバイ治療とは?

熱帯熱マラリアの高度流行地域に長期間(およそ3ヶ月以上)滞在する方が対象です。
すぐに医療機関にアクセスできないような状況で、急な発熱が見られた場合に受診までの橋渡しとして使用するための治療薬です。ただし、あくまでも応急処置としての治療であるため、使用後には必ず医療機関を受診する必要があります。
クリニックフォアのオンライントラベル診療では、国内承認があり、安全性が高いとされているマラロンという抗マラリア薬を処方しています。発熱が出現してから、1日1回4錠を3日間内服します。また解熱鎮痛剤としてカロナール(後発品)をセットにして処方しています。

<主な副作用>
マラロン:発疹、腹痛、悪心、嘔吐、貧血など。 カロナール:発疹、悪心、嘔吐など

マラリアにかからないために

マラリアへの感染を防ぐには、はじめから蚊に刺されないような対策をすることがとても重要です。蚊を始めとする昆虫を寄せ付けない防虫成分として、DEET(ディート)という化学成分があります。含まれている濃度が高いほど防虫効果が高く、効果が長持ちします。クリニックフォアのオンライントラベル診療では、高濃度のDEETを含む虫除けローションを用意しています。ダニやブヨ、アブ、ヤマビル、ツツガムシなどへの防虫効果もあるため、マラリア流行地域でなくても山間部や河川流域に旅行される方も携帯されることをお勧めします。

高山病の予防のための薬剤セット

※症状に対処するための薬剤セット各種と一緒にお使いいただけます。

高山病とは

高山病とは、高度2,500m以上(70歳以上の高齢者では高度2,000m以上)でのトラブルの総称です。高度が上がると空気中の酸素濃度は下がります。そのため2,000m以上の高所に行くと血液中の酸素が減り、頭痛や吐き気など、身体への影響が出現します。高山病とは、高所で酸素が欠乏するスピードに身体が順応できないことで生じる諸症状のことを指します。

高山病の予防のためのお薬

高山病の予防および初期の急性高山病の治療には、アセタゾラミド(ダイアモックス)が有効性を示します。アセタゾラミドは血液中の二酸化炭素の濃度を調節することで高所での呼吸を刺激したり、脳血管を拡張したりする作用を持ちます。これにより、高所に対する身体の順応を早める効果が期待できます。高地に到着する前日から、到着後3日までの計4日間にかけて、0.5錠ずつ1日2回(合計1錠)内服します。
クリニックフォアのオンライントラベル診療では、アセタゾラミド(ダイアモックス)に加え、高山病の諸症状に対する対症療法薬として、頭痛薬のロキソニン(後発品)、吐き気止めのプリンペランをセットにして処方しています。

<主な副作用>
・ダイアモックス:発疹、悪心、嘔吐、倦怠感、電解質異常、代謝性アシドーシスなど
・ロキソニン:発疹、悪心、嘔吐、倦怠感、消化管出血、喘息発作など
・プリンペラン:発疹、頭痛、腹痛、無月経、振戦、悪性症候群など

その他のQ&A

カード払い、あるいは、請求書払いは可能でしょうか?

クリニックフォアグループでは、保険診療・自費診療含め、全てのお支払いにクレジットカード、iD/QuickPay, 交通系IC(Suica/Pasmo)、QRコード決済(Paypay、LinePay)等をご使用いただけます。

また、まとまった人数での接種が必要な場合、企業単位でのご請求書での支払いも承ります。
企業のご担当者様より、contact@clinicfor.lifeまでご連絡ください。

企業の方へ

クリニックフォアグループでは、企業全体の健康相談にも取り組ませていただいています。産業医の先生と連携した健康診断後のフォローアップの実施、および、ご出張・海外赴任時のワクチン接種・健康管理等も包括して請けおっております。

企業の方々のご負担を軽減するため、請求書でのお支払いも可能になっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

Email:contact@clinicfor.life

FOR OVERSEAS TRAVELERS

海外渡航ワクチンをご希望の方へ

以下の内容をできる限りご確認の上、ご来院ください

  • 渡航先とご滞在期間
  • ご自身の過去のワクチン接種歴と感染症への罹患歴(母子手帳に記載がある場合があります)
  • 渡航先で予防したい病気のリストアップ
  • それぞれ予防接種をご希望されるワクチンの種類の確認
  • 渡航先で求められる証明書の確認

予防薬をご希望の方へ

以下の内容をできる限りご確認の上、ご来院ください

  • 渡航先とご滞在期間
  • 「高山病予防」「マラリア予防」「昆虫忌避剤」「予防常備薬」のどれをご希望かご確認ください

※黄熱病ワクチンは当院では取り扱っておりません。申し訳ございませんが、お近くの検疫所などにて予防接種をご検討ください(東京ではお台場にあります)。
なお、黄熱病ワクチンを予防接種する際には、次のワクチン接種まで、4週間以上、間を開けていただく必要があります。

PREVENTIVE MEDICINE

CERTIFICATE ISSUANCE / OTHERS