2025年のインフルエンザの新しい変異株サブクレードKの特徴は?

2025年の日本におけるインフルエンザの流行は、例年より早く始まっています。
通常は12月から3月が流行シーズンで、2025年は11月時点で警報レベル開始基準値を超える数値です。(1定点当たり30.0人/週を超えると警報開始)

[1]都庁総合ホームページより引用

東京都内では、インフルエンザ定点医療機関からの11月3日から11月9日(第45週)の患者報告数が、警報基準を超えており更なる拡大が見込まれています。

そして、インフルエンザの新たな変異株「サブクレードK」の流行にも今年の冬は注意が必要です。

新しい変異株だけあって、まだまだ情報が少ない状況ではありますが、2025年11月26日現在で分かっている情報をまとめます。

サブクレードKの2025年11月時点までで分かっている情報まとめ

2025年11月時点で、日本で流行しているインフルエンザウイルスのタイプはH3型が8割程度を占めています[2]

このH3型の中にはH3N2型から変異した『サブクレードK』という変異株が見つかっていると報告されており、今回の時期の早い流行に関わっている可能性があります。

サブクレードKは南半球で出現し、イギリスなどで流行しているといわれています。次にイギリスの大手紙はどのように報道しているのかについてみていきましょう。

サブクレードKはなぜ大流行する可能性があるの?

英大手紙のガーディアンは記事の中で、2025年の今年のインフルエンザの流行は、10年に1度の規模になる可能性があると報道しています[3]

ガーディアンの記事より

サブクレードKは、オーストラリアで記録的な規模の流行を起こしたH3N2系統の“子孫”とされています。

抗原ドリフトと呼ばれる自然界で起こる変異により、これまでの免疫やワクチンで獲得した抗体を一部すり抜けやすくなっている可能性が指摘されています。

サブクレードKの流行の早さに注意

サブクレードKの流行の「早さ」には注意が必要です。

通常よりも1か月以上早くシーズンが立ち上がると、まだワクチン接種を受けていない人が多いタイミングでウイルスが広がりやすくなります。

英国では、子どもや若い世代を中心に先に流行が起こり、その後時間差で高齢者に広がってていくパターンが懸念されています。

サブクレードKの広がりやすさの指標にも注意

サブクレードKは「広がりやすさ」を示す指標が、通常のシーズンより高いと推定されています。

1人の患者から次の何人に感染が広がるかという平均値が上がると、同じ期間でも患者数の増え方が一気に急カーブになり、ピーク時の負荷が跳ね上がります。

その結果、救急や入院ベッドが一時的にパンクしやすくなるのです。

2025年11月時点で使われているワクチンは、このサブクレードKによる重症化や入院をある程度防げていると報告されています[4]

ただし、感染そのものを完全に防ぐ力は従来よりやや弱い可能性があり、「かかる人は多いが、打っておけば重症化リスクをかなり下げられる」という構図になる可能性があります。

こうした「変異による免疫すり抜け」「流行開始の早さ」「ウイルスの広がりやすさ」といった複雑な要因が組み合わさることで、サブクレードKは10年に1度クラスのシーズンを引き起こす可能性があると英大手紙ガーディアンの記事が伝えています。

サブクレードKの予防と対策をしよう!

サブクレードKだからといって、特別なことをしなければならないわけではありませんが、「基本」をきちんと積み重ねることが何より大事です。

まずは、推奨されているインフルエンザワクチンをシーズン前に接種しましょう。サブクレードKに対しても、重症化や入院リスクを下げる効果が期待されています。

とくに高齢者、持病のある方、妊婦さん、小さなお子さんは優先的に検討してください。

日常生活では、手洗い・アルコール消毒・咳エチケットといった基本的な感染対策が有効です。

人が多い場所や医療機関ではマスクの着用を心がけ、具合が悪いときは無理をせず休むことも、自分と周囲を守る大切な行動です。

また、睡眠不足や過労は免疫力を下げるため、十分な休養とバランスのよい食事も「サブクレードK対策」の一部と考えて対策を続けましょう。

まずはインフルエンザワクチンの接種を

インフルエンザのサブグレードKに感染しないためにも、ワクチン接種は済ませておきましょう。

厚生労働省からは、流行期前の12月中旬までに接種することを推奨しています。

クリニックフォアでは、10月から2月末頃まで、インフルエンザワクチン接種を受け付けております。

ご希望の方は、オンラインで予約をお取りの上、ご来院ください。

価格は、4,000円(税込4,400円)となります。

対象は6歳以上(小学生以上)です。

※5歳以下も近隣の小児科でワクチンが不足している、兄弟と打ちたいなど、状況に応じてお受付しております。小児科医は在籍していないこと、暴れてしまうようであれば接種できないことをご了承いただけますと幸いです。

※お子様について、小学生以下の方は、保護者様の同伴をお願いしております。

中学生以上の方は、WEB事前予診票を予め記入していただく中で、保護者の署名も入れていただければ、お一人でご来院頂いての接種が可能です。WEB予約が難しい場合、ご自宅で予診票を印刷して記載して頂くことが可能です。

「小児用の同意書+予診票」のダウンロードはこちら

※各種証明書には英文含め対応可能です。

インフルエンザの予防内服薬も視野に入れよう

インフルエンザを予防する方法の一つとして、抗インフルエンザ薬の予防内服薬があります。予防内服とは、実際の治療に使われる薬を、感染予防目的で使用することです。

以下のような方は、予防内服薬を処方してもらうことを視野に入れておくと良いでしょう。

  • 受験や大事な会議などがある
  • ご自身やご家族の予防に服用したい
  • どうしても休めない用事がある
  • ご家族や会社の同僚など周囲の方がインフルエンザに感染した

抗インフルエンザ薬を服用することで、インフルエンザの感染を予防することができます。※自費での処方となります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。

【インフルエンザ予防内服】のオンライン診療 | クリニックフォア

参考文献

  1. 都内のインフルエンザ、警報基準を超える|11月
  2. 病原微生物検出情報. 月別ウイルス検出状況、由来ヒト:インフルエンザ&その他の呼吸器ウイルス、2024年06月~2025年11月.
  3. UK hospitals bracing for once-in-a-decade flu surge this winter | Health | The Guardian
  4. Flu vaccine providing important protection despite new subclade - GOV.UK