コンドームなしで性行為したら妊娠確率は?今すぐできる対処法を解説

「コンドームなしで性行為してしまった…妊娠していたらどうしよう」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか?
コンドームを使用せずに性行為をした場合、たとえ1回だけでも妊娠する可能性があります。
日本産科婦人科学会の指針によると、妊娠可能期間の性行為で妊娠する可能性は約30%とされており、決して低い数字ではありません[1]。
また、「生で入れただけ」「射精していない」という場合でも、カウパー腺液に精子が含まれている可能性があるため、妊娠リスクはゼロではありません[2]。
妊娠を望んでいない場合は、性行為後72時間以内(または120時間以内)にアフターピルを服用することで、妊娠を防げる可能性があります。
本記事では、コンドームなしで性行為した場合の妊娠確率や、妊娠確率が高くなるケース、今すぐできる対処法について詳しくお伝えします。

コンドームなしで性行為した場合の妊娠確率は?

コンドームなしで性行為をした場合、妊娠する可能性は決して低くありません。

日本産科婦人科学会の指針では、避妊をしないで行われた性交や避妊手段が適切でなかった性交の後には、緊急避妊法の適応があるとされています[1]

妊娠確率は排卵日からの日数によって変動しますが、「1回だけなら大丈夫」という考えは危険です。

ここでは、コンドームなしで性行為した場合の妊娠確率についてお伝えします。

避妊なしの妊娠確率は約20〜30%

避妊なしで性行為をした場合、妊娠可能期間(排卵日付近)であれば妊娠確率は約20〜30%とされています。

妊娠が成立するためには、排卵された卵子と精子が出会って受精し、その受精卵が子宮内膜に着床する必要がありますが、女性の体内には精子が生存できる期間があり、排卵のタイミングと合えば妊娠する可能性が生じます。

日本産科婦人科学会の指針によると、精子の生存期間を考慮した妊娠可能期間は1月経周期中に6日間あり、この期間での性行為で妊娠する可能性は約30%であることが前向きコホート研究によって明らかにされています[1]

「1回だけだから」「たまたまだから」という考えで避妊をしないことは、妊娠リスクを過小評価していると言えるでしょう。

コンドームなしで性行為をしてしまった場合は、妊娠の可能性があることを認識し、適切な対処を検討してください。

排卵日付近の妊娠確率は約30%

排卵日付近に性行為をした場合、妊娠確率は特に高くなります。

排卵日は卵巣から卵子が放出される日であり、この時期に精子と出会うと受精が成立しやすくなるため、妊娠可能期間の中でも最も妊娠しやすいタイミングとされています。

日本産科婦人科学会の指針では、妊娠可能期間での性行為による妊娠確率は約30%とされており、排卵日当日だけでなく排卵日の数日前から妊娠のリスクがあることが示されています[1]

精子は女性の体内で通常2〜3日、長い場合だと5日程度生存できるため、排卵日の数日前に性行為をした場合でも、排卵時に精子が生存していれば妊娠する可能性があるでしょう[3]

排卵日付近にコンドームなしで性行為をしてしまった場合は、早めにアフターピルの処方を検討することをおすすめします。

危険日以外でも妊娠の可能性はある

「危険日」以外の日であっても、妊娠の可能性は完全にゼロではありません。

月経周期から排卵日を予測する方法はありますが、実際の排卵日は体調やストレスなどによってずれることがあり、予測通りに排卵が起こるとは限りません。

日本産科婦人科学会の指針でも、月経周期が不規則である場合や最終月経が不確かである場合には、妊娠のリスクがないといえる時期はほとんどないとされています[1]

「生理直後だから大丈夫」「生理前だから安全」という判断は、排卵日のずれを考慮していないため危険な考え方です。

危険日以外であっても油断せず、妊娠を望まない場合は確実な避妊を行うか、避妊に失敗した場合はアフターピルの服用を検討してください。

一回の性交で妊娠する確率は?

「一回だけなら妊娠しないのでは?」と考える方もいますが、1回の性交でも妊娠する可能性は十分にあります。

妊娠確率は性行為のタイミングによって大きく異なり、排卵日当日が最も高く、排卵日から離れるほど低くなる傾向があります。

月経周期のどの時期に性行為をしたかによって妊娠リスクは変動するため、自分の状況を把握することが重要です。

排卵日当日の妊娠確率

排卵日当日に性行為をした場合、妊娠確率はかなり高くなります。

排卵日は卵巣から卵子が放出される日であり、卵子の寿命は約24時間と短いため、この日に精子と出会うことで受精が成立しやすくなります。

排卵日付近の性行為による妊娠確率は約20〜30%程度とされており、月経周期の中で妊娠しやすいタイミングです[1]

排卵日は月経開始日から約14日後(28日周期の場合)とされていますが、個人差や体調によってずれることがあるため、正確に特定することは難しいでしょう。

排卵日付近にコンドームなしで性行為をしてしまった場合は、できるだけ早くアフターピルの処方を受けることを検討してください。

排卵日前後(妊娠可能期間)の妊娠確率

排卵日の前後数日間は「妊娠可能期間」と呼ばれ、この期間に性行為をすると妊娠する可能性があります。

なかでも、排卵日の1〜2日前が最も妊娠確率が高いとされています。

精子は女性の体内で通常2〜3日、長い場合でも5日程度生存できるため、排卵日の数日前から排卵日当日までが妊娠可能期間とされています[3]

日本産科婦人科学会の指針によると、この妊娠可能期間での性行為で妊娠する可能性は約30%であることが研究によって明らかにされています[1]

排卵日当日だけでなくその前後も注意が必要であり、妊娠可能期間にコンドームなしで性行為をしてしまった場合は、迷わずアフターピルの処方を受けることをおすすめします。

生理直後・生理前の妊娠確率

生理直後や生理前は妊娠確率が低いとされていますが、完全にゼロではありません。

一般的に、生理直後は排卵までに時間があり、生理前は排卵後で卵子の寿命が過ぎているため、妊娠しにくい時期とされています。

しかし、日本産科婦人科学会の指針では、月経周期が不規則である場合や最終月経が不確かである場合には、妊娠のリスクがないといえる時期はほとんどないと明記されています[1]

特に月経周期が短い方や不規則な方は、生理直後でも排卵が早まる可能性があり、妊娠リスクがあるでしょう。

「安全日だから大丈夫」という考えは危険なため、妊娠を望まない場合は確実な避妊を行ってください。

生で入れただけでも妊娠確率が高い3つのケース

「生で入れただけ」「中では出していない」という場合でも、妊娠する可能性はあります。

射精しなくても精子が腟内に入る可能性があり、特定の条件下では妊娠リスクが高まることがあります。

「大丈夫だろう」と自己判断せず、どのような状況で妊娠リスクが高まるかを知っておくことが大切です。

ここでは、生で入れただけでも妊娠確率が高くなる3つのケースについてお伝えします。

排卵日付近に挿入した場合

排卵日付近に挿入した場合、射精の有無にかかわらず妊娠リスクは高まります。

排卵日付近は卵子が受精可能な状態にあり、わずかな精子でも卵子と出会えば妊娠が成立する可能性があるため、挿入するだけでもリスクが生じます。

日本産科婦人科学会の指針では、妊娠可能期間での性行為による妊娠確率は約30%とされており、この時期は特に注意が必要です[1]

尿道球腺液(カウパー腺液)に精子が含まれている可能性もあるため、射精前に挿入しただけでも精子が膣内に入ることがあるでしょう[2]

排卵日付近に生で挿入してしまった場合は、射精していなくてもアフターピルの服用を検討することをおすすめします。

尿道球腺液(カウパー腺液)が出ていた場合

尿道球腺液(カウパー腺液)が出ていた場合、射精していなくても妊娠の可能性があります。

尿道球腺液は性的興奮時に尿道球腺から分泌される透明な液体で、射精前に分泌されることが多く、この液体に精子が含まれている可能性が研究で示されています[2]

尿道球腺液自体には精子は含まれていないとする説もありますが、射精前に尿道に残っていた精子が尿道球腺液と一緒に排出される可能性があるため、妊娠リスクは否定できません。

特に、性行為の前に射精した経験がある場合は、尿道に精子が残っている可能性が高くなるでしょう。

尿道球腺液が出ていた状態で挿入した場合は、射精していなくてもアフターピルの服用を検討してください。

腟外射精(外出し)をした場合

膣外射精(外出し)は、避妊方法として信頼性が低いとされています。

膣外射精は射精の直前にペニスを膣から抜いて外で射精する方法ですが、タイミングを完全にコントロールすることは難しく、射精前に精子を含む液体が漏れ出ている可能性があります。

日本産科婦人科学会の指針では、膣外射精は緊急避妊法の適応として明記されており、避妊失敗のケースとして認識されています[1]

国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、避妊実行中の夫婦の17.7%が性交中絶法(膣外射精)を採用しています[4]。しかし、WHOによると膣外射精の一般的な使用での避妊失敗率は約20%と高いとされています[5]

膣外射精をした場合は、「外に出したから大丈夫」と考えず、アフターピルの服用を検討することをおすすめします。

妊娠が不安ならアフターピルで対処できる

コンドームなしで性行為をしてしまい、妊娠が不安な場合はアフターピルで対処することができます。

アフターピルは性行為後に服用することで妊娠を防ぐ効果が期待できる緊急避妊薬であり、早く服用するほど効果が高まります。

東京都福祉局の情報によると、アフターピルは性交から72時間以内に服用することで高い割合で妊娠を防ぐことができます[6]

ここでは、アフターピルの基本情報と効果についてお伝えします。

アフターピルとは緊急避妊薬

アフターピルは、避妊に失敗した際に妊娠を防ぐ目的で服用する緊急避妊薬です。

「緊急避妊薬」「モーニングアフターピル」とも呼ばれ、性行為後に服用することで妊娠を回避する効果が期待できるお薬として、世界中で広く使用されています。

日本産科婦人科学会の指針では、アフターピルの効果は主に排卵の抑制または遅延によるものと考えられており、排卵前に服用することで卵子と精子が出会うことを防ぐ仕組みとされています[1]

アフターピルは中絶薬ではなく、すでに妊娠が成立している場合には効果がないため、あくまで妊娠を「予防」するためのお薬です。

緊急時のみに服用するお薬であり日常的な避妊法として使用するものではないため、繰り返し必要になる場合は低用量ピルなどの継続的な避妊法を検討しましょう。

服用が早いほど避妊効果が高まる

アフターピルは、服用が早いほど避妊効果が高まります。

アフターピルの効果は服用タイミングによって大きく異なり、24時間以内に服用すれば約95%、24〜48時間以内なら約85%、48〜72時間以内でも約58%の妊娠阻止率が期待できます[7]

経過時間妊娠阻止率(目安)
24時間以内約95%
24〜48時間約85%
48〜72時間約58%

時間が経過するにつれて効果は低下しますが、これは排卵がすでに起こってしまう可能性が高まるためであり、72時間以内であれば服用する意味は十分にあります。

「明日でいいか」「週末まで待とう」と先延ばしにすると、その分だけ効果が下がってしまうでしょう。

迷っている時間がもったいないため、気づいた時点ですぐに処方を受けることをおすすめします。

72時間用ノルレボと120時間用エラワン

アフターピルには、主に72時間用のノルレボと120時間用のエラワンの2種類があります。

ノルレボはレボノルゲストレルを有効成分とする国内承認薬であり、性行為後72時間以内に1錠を服用することで妊娠を防ぐ効果が期待できます[8]

エラワンはウリプリスタール酢酸エステルを有効成分とする120時間用のアフターピルで、72時間を過ぎてしまった場合でも対応可能です。

項目ノルレボエラワン
有効成分レボノルゲストレルウリプリスタール酢酸エステル
有効時間72時間以内120時間以内
国内承認ありなし(自由診療で処方可)

WHOのファクトシートによると、ウリプリスタール酢酸エステルを使用した緊急避妊薬の妊娠率は約1.2%とされています[9]

72時間以内であればノルレボ、72時間を過ぎた場合はエラワンを選択し、まずは医師に経過時間を伝えて相談してください。

性行為の妊娠が不安ならクリニックフォアのアフターピル

コンドームなしで性行為をしてしまい、妊娠が不安な方にはクリニックフォアがおすすめです。

オンライン診療実績100万件以上の大手クリニックで、72時間用のノルレボ後発品と120時間用のエラワンの両方を取り扱っています。

16時までに決済すれば当日発送・翌日届く即日配送に対応しており、経過時間や状況を伝えれば医師が最適なお薬を判断して処方してくれます。

通常配送では間に合わない場合は、東京・埼玉・大阪に13院を展開している対面診療で直接受け取ることも可能です。

【クリニックフォアの料金・診療情報】

項目内容
診察料1,650円(税込)
ノルレボ後発品9,680円(税込)
エラワン9,680円(税込)
配送料550円(税込)
診療時間7:00〜24:00(院による)
即日配送16時まで決済で当日発送
対面診療東京
・埼玉
・大阪に13院

よくある質問

コンドームなしで一回だけなら妊娠しない?

1回の性行為でも妊娠する可能性は十分にあります。

日本産科婦人科学会の指針によると、妊娠可能期間での性行為で妊娠する可能性は約30%とされています[1]

「1回だけだから大丈夫」という考えは危険なため、妊娠を望まない場合はアフターピルの服用を検討してください。

生で入れたけど射精していない場合は?

射精していなくても、尿道球腺液(カウパー腺液)に精子が含まれている可能性があるため、妊娠リスクはゼロではありません[2]

特に排卵日付近に挿入した場合は、妊娠する可能性が高まります。

不安な場合は、念のためアフターピルの処方を受けることをおすすめします。

アフターピルは何時間以内に飲めばいい?

72時間用のノルレボであれば72時間以内、120時間用のエラワンであれば120時間以内に服用する必要があります。

ただし、服用が早いほど効果は高まり、24時間以内であれば約95%の妊娠阻止率が期待できます[7]

気づいた時点ですぐに処方を受けることが最も重要です。

アフターピルを飲んだら確実に妊娠を防げる?

アフターピルは100%妊娠を防げるわけではありませんが、高い避妊効果が期待できます。

24時間以内に服用すれば約95%、48時間以内でも約85%の妊娠阻止率とされています[7]

服用後3週間経っても月経が来ない場合は、妊娠検査薬で確認するか産婦人科を受診しましょう。

まとめ

コンドームなしで性行為をした場合、1回だけでも妊娠する可能性があります。

日本産科婦人科学会の指針によると、妊娠可能期間での性行為で妊娠する可能性は約30%とされています。

「生で入れただけ」「射精していない」という場合でも、尿道球腺液(カウパー腺液)に精子が含まれている可能性があるため、妊娠リスクはゼロではありません。

妊娠が不安な場合は、72時間以内(または120時間以内)にアフターピルを服用することで妊娠を防げる可能性があります。

アフターピルは服用が早いほど効果が高く、24時間以内であれば約95%の妊娠阻止率が期待できます。

クリニックフォアは最短当日届く即日配送に対応しており、オンライン診療・対面診療どちらも選べます。

コンドームなしで性行為をしてしまい妊娠が不安な方は、迷わずすぐに医師へ相談することをおすすめします。

参考文献

  1. 日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(令和7年改訂版)」(2025年4月)
  2. Killick SR, Leary C, Trussell J, Guthrie KA. Sperm content of pre-ejaculatory fluid. Hum Fertil (Camb). 2011;14(1):48-52.
  3. 日本生殖医学会「Q1.妊娠はどのように成立するのですか?」
  4. 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
  5. WHO「Family planning/contraception methods」
  6. 東京都福祉局「緊急避妊について」
  7. Task Force on Postovulatory Methods of Fertility Regulation. Randomised controlled trial of levonorgestrel versus the Yuzpe regimen of combined oral contraceptives for emergency contraception. Lancet. 1998;352(9126):428-433.
  8. あすか製薬株式会社「ノルレボ錠1.5mg 添付文書」
  9. WHO「Emergency contraception」(2021年11月)