
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
キプレスの効果は喘息発作の予防と鼻づまりの改善
キプレス(モンテルカスト)は、「ロイコトリエン受容体拮抗剤」に分類される医療用医薬品です[1]。効能効果として「気管支喘息」と「アレルギー性鼻炎」が認められています。
ロイコトリエンは、アレルギー反応によって体内で放出され、気管支の収縮や鼻づまりなどの症状を引き起こす物質です[2]。キプレスはこのロイコトリエンの働きをブロックすることで、喘息発作の予防やアレルギー性鼻炎の症状改善が期待されます。
花粉症治療においては、鼻づまりが症状の主体である場合に「抗ロイコトリエン薬」がよい適応となることがガイドラインでも示されています[2]。
気管支喘息に対する発作予防の効果
キプレスは気管支喘息の「発作予防」を目的としたお薬です[S3]。ロイコトリエンは気管支収縮、血管透過性の亢進、粘液分泌促進といった作用を持ちます[S3]。キプレスはこれらの作用を抑制することで、気道の炎症を軽減し、喘息発作が起こりにくい状態を維持します。
花粉がない状態でも症状が続く「遅発相反応」では、ロイコトリエンなどの物質が神経や血管を刺激して鼻づまりなどの症状が現れます[S2]。キプレスは継続して服用することで、こうした炎症反応を抑える働きがあります。
ただし、発作が起きた際にそれを止める即効性はありません。発作時には別途「発作治療薬」が必要となります。
花粉症による鼻づまりへの作用の仕方
花粉症では、花粉が鼻に入ると直後にくしゃみや鼻汁が生じ、少し遅れて鼻づまり(鼻閉)の症状が現れます[2]。この鼻づまりは、血管の拡張と血管からの水分の放出により鼻の粘膜が腫れることで起こります。
キプレスはロイコトリエン受容体に結合し、鼻腔通気抵抗を上昇させる作用を抑制することで、鼻閉症状の緩和に役立ちます[1]。鼻アレルギー診療ガイドラインでも、鼻づまりが症状の主体である場合には「抗ロイコトリエン薬」が推奨されています。
従来の抗ヒスタミン薬はくしゃみや鼻水には効果的ですが、鼻づまりに対しては効果が限定的です。キプレスは鼻づまりを伴うアレルギー性鼻炎に対して、抗ヒスタミン薬とは異なるアプローチで症状を改善します。
キプレスの正しい飲み方
キプレス(モンテルカスト)は、成人の場合「1日1回就寝前」に服用します[1]。用法・用量は年齢や適応症によって異なります。
| 対象 | 剤形 | 用量 | 服用タイミング |
| 成人(気管支喘息) | 錠剤10mg | 10mg | 1日1回就寝前 |
| 成人(アレルギー性鼻炎) | 錠剤5mg ・10mg | 5~10mg | |
| 6歳以上の小児 | チュアブル錠5mg | 5mg | |
| 1歳以上6歳未満の小児 | 細粒4mg | 4mg |
チュアブル錠は噛み砕いて服用する剤形です[1]。OD錠(口腔内崩壊錠)は水なしでも水ありでも服用でき、フィルムコーティング錠と生物学的に同等であることが確認されています。
なお、フィルムコーティング錠5mgとチュアブル錠5mgは互いに代用できません。
キプレス(モンテルカスト)を就寝前に服用する理由
添付文書では、キプレスの服用タイミングとして「就寝前」が指定されています[1]。喘息発作は夜間から早朝にかけて起こりやすい傾向があります。就寝前に服用することで、発作が起こりやすい時間帯に血中濃度を維持できます。
キプレスは服用後、約3~4時間で血中濃度が最高値に達し、消失半減期は約4.6時間です[1]。1日1回の服用で、連続投与による蓄積性は認められていません。
また、花粉がない状態でも症状が続く「遅発相反応」は、主に鼻づまりとして現れます[2]。就寝前に服用することで、夜間の鼻づまりによる睡眠障害を軽減する効果も期待できます。服用を忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用し、翌日からは通常のスケジュールに戻しましょう。
キプレスの副作用で注意すべき症状と対応
キプレス(モンテルカスト)は比較的安全性の高いお薬ですが、副作用が起こる可能性があります。添付文書に記載されている主な副作用を把握しておきましょう[1]。
<頻度の高い副作用(0.1〜5%未満)>
| 分類 | 症状 |
| 過敏症 | 皮疹 |
| 精神神経系 | 頭痛、傾眠(眠気) |
| 消化器系 | 下痢、腹痛、胃不快感、嘔気、胸やけ、嘔吐、便秘 |
| 肝臓 | 肝機能異常、AST上昇、ALT上昇 |
| その他 | 口渇、浮腫、倦怠感 |
頻度は不明だが報告されている精神神経系の副作用として、異夢(変な夢)、易刺激性、情緒不安、不眠、幻覚、夢遊症、激越(興奮状態)、せん妄、集中力低下、記憶障害が挙げられます。
特に子どもへの処方では、保護者の方が精神面の変化に注意を払うことが重要です。イライラしやすい、眠れない、普段と違う行動が見られるなどの症状があれば、速やかに処方医に相談してください[1]。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
キプレス(モンテルカスト)にジェネリックはあるの?
キプレス(モンテルカスト)にはジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。「モンテルカスト錠」という名称で、複数のメーカーから販売されています。
先発医薬品もジェネリック医薬品も、効果は変わらずに服用することが可能です。
「キプレス」のほかに「シングレア」という名前が異なる先発医薬品がありますが、どちらも同じ成分「モンテルカスト」を含む先発医薬品です。これは販売会社が異なるためで、このような形態を「併売品」と呼びます。ジェネリック医薬品を希望する場合は、処方時に医師や薬剤師に相談してください。錠剤、OD錠、チュアブル錠、細粒など、先発品と同様の薬の形(剤形)がジェネリックでも選択できます。
抗ヒスタミン薬と比較した際の特徴
花粉症治療では、症状のタイプによって適したお薬が異なります。キプレス(抗ロイコトリエン薬)と抗ヒスタミン薬は、それぞれ得意とする症状が異なるため、使い分けが重要です[S2]。
| 薬の種類 | 得意な症状 | 特徴 |
| 第二世代抗ヒスタミン薬 | くしゃみ、鼻水 | ヒスタミンの作用をブロック |
| 抗ロイコトリエン薬(キプレス) | 鼻づまり | ロイコトリエンの作用をブロック |
| 鼻噴霧用ステロイド薬 | 鼻づまり | 局所の炎症を抑制 |
鼻アレルギー診療ガイドラインでは、くしゃみ・鼻水が主体の場合は第二世代抗ヒスタミン薬が、鼻づまりが主体の場合は抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧用ステロイド薬がよい適応とされています[2]。
花粉症の症状は、くしゃみ・鼻水がつらいタイプと鼻づまりが強くなるタイプに分けられます。自分の症状がどちらのタイプに近いかを把握し、医師に伝えることで、より適切なお薬を処方してもらえるかもしれません。
鼻づまりがつらい方は、キプレスのような抗ロイコトリエン薬が効果的です。抗ヒスタミン薬で十分な効果が得られない場合は、医師に相談してみましょう。
キプレスに関するよくある質問
キプレス(モンテルカスト)についてよく寄せられる質問にお答えします。服用前の不安解消にお役立てください。
キプレス細粒の味は子どもでも飲みやすいですか?
キプレス細粒は、1歳以上6歳未満の子どもに処方される薬の形です[1]。白い粉状のお薬で、苦味はなくほのかに甘い味付けがされています。
6歳以上のお子様にはチュアブル錠5mgが処方されます[1]。チュアブル錠は口の中で噛み砕いて服用するタイプで、チェリー風の味が付いています。
お子様がお薬を嫌がる場合は、以下の工夫を試してみてください。
- 少量の水やミルクに混ぜて飲ませる
- 服用後にお水を飲ませて口の中をすすぐ
- 服用のタイミング(就寝前)を習慣化する
どうしても飲めない場合は、処方医や薬剤師に相談しましょう。
キプレスを飲むと眠気が出ることはありますか?
キプレスの副作用として「傾眠(眠気)」が報告されています[1]。頻度は0.1〜5%未満とされており、比較的まれな副作用です。
一般的な抗ヒスタミン薬(アレグラ、アレジオンなど)と比較すると、キプレスは眠気の出にくいお薬といえます。これは、キプレスがヒスタミンではなくロイコトリエンに作用するためです。
ただし、眠気の感じ方には個人差があります。服用開始後に強い眠気を感じる場合は、自動車の運転や危険を伴う機械の操作に注意してください。症状が続く場合は、処方医に相談しましょう。
効果が出るまでどれくらいの期間が必要ですか?
キプレスは服用後、約3〜4時間で血中濃度が最高値に達します[1]。ただし、効果の実感には個人差があり、症状の改善に数日かかることもあります。
花粉症治療では「初期療法」が有効とされています[2]。花粉が飛び始める前から治療を開始することで、シーズン中の症状を軽減できる可能性があります。
キプレスは継続して服用することで気道や鼻粘膜の炎症を抑えるお薬です。症状が改善しても、医師の指示があるまで自己判断で服用を中止しないでください。効果が感じられない場合は、2週間程度を目安に処方医に相談しましょう。
まとめ
キプレス(モンテルカスト)は、気管支喘息のコントロールや花粉症の鼻づまり改善に有効な「抗ロイコトリエン薬」です。
喘息の発作予防と、アレルギー性鼻炎(特に鼻づまり)に効果が期待できます。
一般的な副作用は軽微ですが、稀に悪夢や興奮などの精神症状が出ることがあるため、特に子どもの様子には注意が必要です。
「就寝前」の用法を守り、自己判断で中断せずに継続することが重要です。
副作用への不安がある場合や、症状が改善しない場合は、早めに医師や薬剤師に相談しましょう。正しい知識を持って治療を続けることが、快適な生活への第一歩です。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
