秋の花粉症とは?
花粉症といえば春のスギを思い浮かべる方が多く、秋にも花粉症があること自体、意外と知られていません。
まずは、秋にも花粉症があるという前提を知っておくことが、正しい対策への第一歩になります。
花粉症は春だけでなく秋にもある
花粉症は春だけに起こるものではなく、秋にも発症することがあります[1]。
日本では一年を通して、さまざまな植物がそれぞれの時期に花粉を飛ばしているためです[1]。
秋には、夏の終わりごろから10月にかけて花粉を飛ばす草花があり、それが花粉症の原因になります[1]。
春に花粉症がある方が、秋にも似た症状に悩まされるケースも少なくありません。
身近な雑草が原因になりやすい
秋の花粉症では、道端や河川敷、空き地などに生える身近な草本植物が原因になることがあります[1]。
背が低く、スギやヒノキのように花粉を遠くまで飛ばさないため、生えている場所に近づかなければ花粉を浴びにくいという利点もあります。
一方で、身近にあるからこそ、気づかないうちに花粉を浴びてしまうこともあるでしょう。
秋の花粉症の原因となる植物
秋の花粉症の原因になる植物には、いくつかの種類があります。
代表的な原因植物を知っておくことで、花粉を避けるために注意したい場所を把握しやすくなります。
ブタクサ(キク科)
秋の花粉症の代表格が、キク科の雑草であるブタクサです[1]。
道端や河川敷、空き地などに広く自生する、北アメリカ原産の外来植物です[1]。
ブタクサ花粉症では、鼻や目の症状に加えて、せきやのどの違和感を伴うことがあります。
ヨモギ(キク科)
ヨモギも、ブタクサと並ぶ秋の代表的な花粉症の原因となる植物です[1]。
同じキク科の草花で、道路沿いや草地などいたるところに分布し、くしゃみや鼻水といった症状を引き起こします。
カナムグラ(アサ科)
カナムグラは、アサ科の一年草で、住宅街の空き地や河原など身近な場所に自生します。
つる状に伸びて群れて生えるため、近くにあると花粉を浴びやすくなります。
イネ科の草(カモガヤなど)
カモガヤやオオアワガエリなどのイネ科の草も、秋の花粉症の原因になることがあります[1]。
花粉が飛散する時期には、鼻の症状に加えて、目のかゆみや充血などの眼症状を伴うこともあります[1]。
間違えやすいセイタカアワダチソウ
秋に咲く黄色い花のセイタカアワダチソウは、ブタクサと間違えられることがありますが、一般的には花粉症の原因になりにくい植物です。
虫が花粉を運ぶ虫媒花で、花粉が空気中に飛び散りにくいため、空気中に広く拡散しにくいことが花粉症の原因となりにくい理由とされています。
秋の花粉症の症状の特徴
秋の花粉症の症状は、基本的には春の花粉症と共通する部分が多くあります。
その一方で秋ならではの特徴もあり、それを知っておくと見分けの手がかりになります。
鼻・目の症状(くしゃみ・鼻水・目のかゆみ)
秋の花粉症でも、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった鼻の症状が代表的です。
吸い込んだ花粉が鼻の粘膜に付着し、体が異物として追い出そうとする反応として起こります[1]。
透明でさらさらとした鼻水が出やすく、目のかゆみや充血、涙目といった目の症状に悩まされる方も少なくありません。
せきやのどの違和感を伴うこともある
ブタクサなどによる花粉症では、鼻や目の症状に加えて、せきやのどの違和感を伴うことがあります。
また、花粉への曝露が、もともとある喘息の症状を悪化させるきっかけになる場合もあります。
せきが長引く、ゼーゼー・ヒューヒューする、息苦しいといった症状がある場合は、花粉症だけと自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
花粉‐食物アレルギー症候群(PFAS)
ブタクサやヨモギなどによる花粉症の方の中には、 特定の果物や野菜で口の中がかゆくなることがあります[1]。
これは花粉‐食物アレルギー症候群(PFAS)と呼ばれ、花粉のアレルゲンと似た構造を持つ果物や野菜に反応して起こります。
ブタクサ花粉症の方では以下のような食べ物で起こりやすいとされています[1]。
- メロン
- スイカ
- キュウリ
- ズッキーニ
- バナナ など
食べた直後に唇や口の中、のどのかゆみや腫れが現れた場合は、原因と考えられる食品の摂取を中止し、医療機関へ相談しましょう。
息苦しさ、全身のじんましん、ぐったりするなどの症状がある場合は、速やかな受診が必要です。
秋の花粉症の時期とセルフチェック
秋の花粉症がいつ始まりいつまで続くのか、そして風邪との見分け方を知っておくと、対策や受診の準備がしやすくなります。
ここでは、花粉が飛ぶ時期の目安と、風邪との見分け方を整理していきます。
花粉が飛ぶ時期の目安
秋の花粉は、おおむね8月の終わりごろから飛び始めます[1]。
イネ科の花粉は春から初秋にかけて、ブタクサやヨモギ、カナムグラの花粉は夏の終わりから秋にかけて飛散します[1]。時期や飛散量は、地域やその年の気象条件によって異なります。
自分の症状が出る時期とこの飛散期が重なるようなら、秋の花粉症の可能性が考えられます。
風邪・新型コロナウイルス感染症との見分け方(セルフチェック)
秋の花粉症は症状が風邪や感染症と似ているため、見分けにくいことがあります[1]。
見分ける際の手がかりのひとつは、鼻や目のかゆみを伴うかどうかです。
また、秋になると毎年同じ時期に症状が現れる、河川敷や公園など植物の多い場所で悪化するといった特徴がみられることもあります。
一方、発熱や強いのどの痛み、全身のだるさなどが目立つ場合は、風邪や新型コロナウイルス感染症などの可能性も考えられます。
症状だけで見分けるのは難しいこともあるため、判断に迷う場合は医療機関に相談しましょう。
秋の花粉症の対策|今日からできること
秋の花粉症の対策で基本となるのは、花粉をできるだけ浴びないようにすることです[1]。
飛ぶ距離が短いぶん、避け方さえ知っていれば比較的対策のしやすい花粉でもあります。
花粉を浴びない工夫(近づかない・マスク・メガネ)
効果的なのは、原因となる草が生えている場所に近づかないようにすることです。
河川敷や空き地など群生しやすい場所を避けるだけでも、花粉を浴びにくくなります。
外出時はマスクや花粉対策用のメガネを着用し、マスクは顔との隙間が少なくなるように装着しましょう。
花粉の飛散情報を確認し、飛散量が多い日は外出時間や経路を工夫するのもよいでしょう。
持ち込まない・洗い流す(帰宅後・室内干しなど)
屋外で浴びた花粉を室内に持ち込まない工夫も、症状をやわらげる助けになります。
帰宅時は、玄関に入る前に衣類や髪の表面についた花粉を静かに払い、室内への持ち込みを減らしましょう。
帰宅後の手洗いやうがい、洗顔で花粉を洗い流し、飛散が多い時期は洗濯物や布団を室内干しに切り替えるのも有効です。
室内では空気清浄機の活用やこまめな掃除で、舞っている花粉を減らせます。
秋の花粉症の治療と市販薬の考え方
対策をしていても症状がつらいときは、お薬による治療も選択肢のひとつになります。
ここでは、治療の考え方と、市販薬とのつきあい方について整理していきます。
対症療法が中心(抗ヒスタミン薬など)
秋の花粉症では、症状そのものをやわらげる対症療法が治療の中心になります。
花粉症の治療では、第2世代抗ヒスタミン薬、鼻噴霧用ステロイド薬、点眼薬などが、症状の種類や重症度に応じて使われます[1]。
これらは花粉が飛んでいる期間中、症状に合わせて使っていくお薬です。
なお、アレルギーの原因にアプローチする舌下免疫療法は、ブタクサなど秋の花粉には保険が使えないのが現状です。
市販薬で改善しないときは医療機関へ
比較的軽い症状であれば、市販の抗ヒスタミン薬などで対処できることもあります。
選ぶときは薬剤師に相談し、自分の症状に合ったものを選ぶと安心です。
市販薬でなかなか改善しない、あるいはせきが長引くといったときは、自己判断で使い続けず、一度医療機関で相談したほうがよいこともあります。
花粉症の相談はクリニックフォアのオンライン診療で
つらさが続くときは、無理に我慢せず医療機関で相談することが、結果的に改善への近道になります。
クリニックフォアのオンライン診療では、花粉症の相談ができ、症状に応じたお薬の処方に対応しています。
スマートフォンやパソコンから自宅で受診でき、お薬も自宅に届くため、通院の時間が取りにくい方でも相談しやすいのが利点です。
なお、症状が重い場合や検査が必要と判断された場合は、対面診療を案内することもあります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※検査等が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。
秋の花粉症に舌下免疫療法は受けられる?
現在、国内で一般的に行われている舌下免疫療法は、スギ花粉症とダニによるアレルギー性鼻炎が対象です。ブタクサやヨモギなど、秋の花粉を原因とする花粉症に対する舌下免疫療法のお薬は承認されていません。
ただし、秋に症状がある方でも、検査によってスギやダニへのアレルギーが確認されることがあります。舌下免疫療法を検討する場合は、原因となるアレルゲンを検査したうえで医師に相談しましょう。
初回投与は医療機関で行う必要があるためオンライン診療は2回目以降の継続処方に限られ、当クリニックでのスギ花粉症の新規受付は花粉飛散時期を避けた5月〜12月のみとなります。
<料金(税込)>
| 項目 | 金額 |
| シダキュア(60日分) | 2,700円 |
| ミティキュア(60日分) | 3,600円 |
| 診察料・システム利用料 | 2,200円 |
| 配送料 | 無料 |
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※検査等が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
※診察料・システム利用料:合計2,200円(税込)
下記のものが含まれます。
・診察料(初診料・再診料)の保険診療の自己負担部分
・院内処方関連費用(薬剤情報提供料など)
・オンライン診療システム利用料
※価格は2026年7月時点のものになります。
秋の花粉症に関するよくある質問
Q:秋の花粉症の原因は何ですか?
秋の花粉症の主な原因は、ブタクサやヨモギ、カナムグラ、そしてイネ科の草などの雑草です[1]。
イネ科やブタクサなどの花粉は、道端や河川敷、空き地など、私たちにとって身近な場所に生えています[1]。
背が低く飛散距離が短いため、近づかないことが有効な対策になります。
Q:秋の花粉症はいつまで続きますか?
秋の花粉は、おおむね8月の終わりから10月ごろにかけて飛びます[1]。
ただし、地域や気象条件によっては、それより長引くこともあります。
お住まいの地域の花粉情報を確認しておくと、対策を始める目安になるでしょう。
Q:秋の花粉症と風邪はどう見分けますか?
花粉症では、目や鼻のかゆみ、透明でさらさらした鼻水、繰り返すくしゃみなどがみられやすく、通常は高熱を伴いません[1]。
ただし、症状だけで風邪や新型コロナウイルス感染症と見分けることは難しいため、発熱や強いのどの痛み、全身のだるさがある場合は医療機関に相談しましょう。
Q:秋の花粉症は市販薬で対処できますか?
比較的軽い症状であれば、市販の抗ヒスタミン薬などで対処できることもあります。
選ぶときは薬剤師に相談し、自分の症状に合ったものを選ぶと安心です。
市販薬で改善しない、せきが長引くといったときは、医療機関で相談しましょう。
まとめ
秋の花粉症は、ブタクサやヨモギ、カナムグラ、イネ科の植物などによって起こります[1]。夏の終わりから秋にかけて、くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが現れ、せきやのどの違和感を伴うこともあります。
対策の基本は、原因となる植物が多い河川敷や空き地を避け、マスクやメガネを使用して花粉を浴びる量を減らすことです。帰宅後は、衣類や髪についた花粉を室内へ持ち込まないようにしましょう。
市販薬で改善しない場合や、せき・息苦しさが続く場合、果物や野菜を食べた後に口やのどの腫れが現れた場合は、医療機関に相談してください。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療に代わるものではありません。
※セルフチェックは診断ではなく受診の目安です。症状が長引く・悪化する場合や、発熱・強いのどの痛み、食後の口や体の強い違和感・息苦しさがある場合は、自己判断で市販薬を使い続けず、医療機関にご相談ください。
※症状の現れ方には個人差があります。
