デュタステリド服用中は献血できない【休薬期間や献血してしまったときの対処法】

「デュタステリドを服用中に、献血はできるのかな?」 AGA治療をしている方の中には、献血についてこのように疑問を抱く方はいるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、デュタステリドを服用中の方は献血に協力できません。服用を中止した後も、一定期間は献血できないため注意が必要です。

この記事では、デュタステリド服用中に献血できない理由や必要な休薬期間について解説します。
他のAGA治療薬の対応についても解説しますので、誤って献血しないようAGA治療中の献血ルールを正しく理解しましょう。

デュタステリド服用中は献血ができない

デュタステリドを服用している方は、日本赤十字社の基準により献血ができません[1]

「デュタステリド」と記載のあるお薬だけでなく、「ザガーロ」「アボダート」などの製品名のお薬も対象です。

これらはすべてデュタステリドを有効成分としており、服用中は献血を控える必要があります。

献血を希望する場合は、服用を中止してから6か月間の休薬期間を設ける必要があります[1]

デュタステリドで献血できない理由

デュタステリド服用中に献血できない理由は、輸血を受ける妊婦さんや赤ちゃんへの影響を防ぐためです[2]

デュタステリドは、男性ホルモンが抜け毛の原因とされるDHT(ジヒドロテストステロン)に変化するのを抑え、脱毛を防ぐお薬です。

ホルモンに直接作用するため、献血した血液が妊婦さんに輸血されると、お腹の赤ちゃん(男の子)の生殖器官の発育に影響を及ぼすおそれがあります[2]

献血された血液は、さまざまな方に輸血される可能性があります。妊婦さんへの輸血によるリスクを防ぐために、献血制限が設けられているのです。

デュタステリドの休薬期間は服用中止後6か月

デュタステリドの休薬期間は、服用中止後6か月間と定められています[1]。献血制限期間が長い理由は、デュタステリドが体内にとどまりやすい性質をもつことからです。

お薬の血中濃度が半分になるまでの時間(半減期)は約3〜5週間と長く、血中から完全に消失するまでにはさらに時間がかかります[2]

輸血を受ける方の安全を守るために、デュタステリドには十分な余裕をもたせた休薬期間が設けられているのです。

他のAGA治療薬の献血制限

AGA治療薬の献血制限は、お薬の種類によって異なります。

デュタステリドは6か月の休薬期間が必要ですが、フィナステリドは1か月、ミノキシジルは休薬期間なしで献血が可能です[1]

献血制限の期間は、お薬が体内から排出されるまでにかかる時間によって決められています。

献血を希望する場合は、現在服用しているお薬の成分と休薬期間を正しく把握しておきましょう。

お薬の成分代表的なお薬の名前休薬期間
デュタステリドザガーロ、アボダート、アボルブなど服用中止後6か月
フィナステリドプロペシア、フィナステリド錠など服用中止後1か月
ミノキシジルミノキシジル外用薬、ミノキシジル内服薬なし(当日可)

フィナステリドの休薬期間は1か月

フィナステリドの休薬期間は、服用中止後1か月間と定められています[1]。半減期が約3〜4時間と短く、体内から比較的早く排出されるため、休薬期間は短く設定されています[3]

「フィナステリド」という名前のお薬のほか「プロペシア」もフィナステリドを有効成分としており、同様の休薬期間が必要です。

なお、フィナステリドも「妊婦への投与は禁忌」とされています。妊娠中の女性が成分を取り込んだ場合、男子胎児の生殖器官の発達に影響を及ぼすおそれがあります[3]

デュタステリドからフィナステリドへ変更した場合でも、献血を行う際は休薬が必要です。それぞれのお薬で定められた休薬期間を確認したうえで、適切なタイミングで献血に協力しましょう。

ミノキシジルは休薬期間なし

ミノキシジルを使用中の方は、内服薬・外用薬を問わず献血できます[1]。日本赤十字社の基準では「当日可」に分類されており、休薬期間は不要とされています。

ミノキシジルは、血管を広げて頭皮の血流を促し、毛根に栄養を届けやすくすることで発毛を促すお薬です。男性ホルモンに作用する仕組みではないため、献血制限の対象となっていません。

項目ミノキシジルフィナステリド・デュタステリド
作用の仕組み血管を広げ、血流を促進するDHTの生成を抑制する
輸血を受ける方への影響なし男子胎児への影響のおそれあり
献血制限なし(当日可)あり

ミノキシジル単独でAGA治療を行っている方は、問題なく献血に協力できます。

一方、デュタステリドと組み合わせて治療している場合は献血できません。クリニックによっては、セット処方にデュタステリドが含まれていることもあるため、事前に処方内容を確認しておくことが大切です。

デュタステリド服用中に誤って献血した場合の対処法

誤って献血してしまった場合は、献血を行った施設または最寄りの血液センターへ速やかに連絡してください。

採血された血液は翌日以降に医療機関で使用されるため、迅速に連絡すればリスクを回避できる可能性があります。

連絡する際は、以下の情報を手元に準備し伝えましょう。

  • 献血者コード(献血カードに記載されている番号)
  • 生年月日
  • 服用しているお薬の名前(デュタステリド、ザガーロなど)
  • お薬の服用期間

献血者コードがわからない場合は、献血した日時と氏名を伝えてください。気づいた時点で速やかに連絡することが大切です。

デュタステリドを服用中に誤って献血しないために

献血時の問診では、服用中のお薬を正確に申告することが重要です。献血ルームでは、問診票を記入した後、医師による確認が行われます。

問診票の「現在、お薬を飲んでいますか?」という項目には「はい」と回答し、服用しているお薬の名前を記載してください。

注意したいのは、問診票の例に「デュタステリド」という一般名が記載されていない場合があることです。問診票では「プロペシア」「アボダート」などの製品名で示されていたり「育毛薬・前立腺肥大症治療薬」といった分類で確認されたりすることもあります。

製品名が異なっていても、有効成分が同じであれば献血制限の対象となります。AGA治療薬を服用している場合は、必ず申告しましょう。

また、AGA治療薬以外にも献血制限のあるお薬や、献血できない状況は複数あります。

対象になるか判断に迷う場合は、日本赤十字社の公式ホームページで確認するか、献血ルームへ行く前に問い合わせると安心です。

<問い合わせ方法>

  • 日本赤十字社の問い合わせフォームから問い合わせる(https://www.jrc.or.jp/qa/
  • 最寄りの血液センターへ電話で確認する

事前に不安を解消しておくことは、ご自身だけでなく、輸血を受ける患者さんの安全を守ることにもつながります。

デュタステリドと献血に関するよくある質問

デュタステリド服用中の献血について、よく寄せられる疑問にお答えします。

デュタステリドを服用中に献血するとどうなりますか?

デュタステリドを含む血液が妊婦さんに輸血された場合、男子胎児(男の子の赤ちゃん)の生殖器官の発達に影響を及ぼす可能性があります。

献血された血液はさまざまな検査を経て輸血に使用されますが、血液センターではデュタステリドの有無を調べる検査は行っていません。

服用中に誤って献血してしまった場合は、気づいた時点でただちに献血ルームへ連絡してください。

フィナステリドとデュタステリドで休薬期間が違うのはなぜですか?

フィナステリドとデュタステリドでは、体内から排出されるまでの時間が異なるためです。

フィナステリドの半減期(お薬の血中濃度が半分になるまでの時間)は約3〜4時間と短いのに対し、デュタステリドは約3〜5週間と長いお薬です。

お薬の成分が体内から完全に消失する時間を考慮し、異なる休薬期間が設けられています。

ミノキシジルに切り替えたら献血できますか?

ミノキシジルに切り替えた場合でも、デュタステリドの最終服用日から6か月間は献血できません。

ミノキシジル使用中は問題なく献血できますが、献血の可否は現在服用しているお薬だけでなく、過去に服用していたお薬の影響も考慮されます。

ミノキシジルへ切り替えた後であっても、デュタステリドを最後に服用した日から6か月が経過してから献血に協力してください。

まとめ

デュタステリド(ザガーロ・アボルブ・アボダートなど)を服用中の方は、献血できません。

献血を希望する場合は、最終服用日から6か月間の休薬期間が必要です。これは、輸血を受ける妊婦さんや赤ちゃんへの影響を防ぐために重要なルールです。

同じAGA治療薬でも、フィナステリドの休薬期間は1か月に設定されています。ミノキシジルは休薬期間なしで献血が可能です。

ただし、これらのお薬に切り替えた場合でも、デュタステリドを最後に服用した日から6か月間は献血できない点に注意が必要です。

誤って献血してしまった場合は、献血を行った施設または最寄りの血液センターへ速やかに連絡してください。

参考文献

  1. 大阪府赤十字血液センター「献血いただく前にご確認ください」
  2. グラクソ・スミスクライン株式会社「アボルブカプセル0.5mg 添付文書」
  3. オルガノン株式会社「プロペシア錠0.2mg・1mg 添付文書」
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