リレンザってどんなお薬?服用する上で注意することは?医師が解説します。

インフルエンザの治療薬としてタミフル以外に、リレンザという治療薬があります。

リレンザとはどういった治療薬なのか、リレンザというお薬について詳しく解説していきます。

リレンザってどんなお薬?

リレンザとは抗インフルエンザ薬の1つで、ザナミビル水和物を主成分としています。以前ご紹介したタミフルは内服薬となりますが、リレンザは吸入薬となります。A型およびB型インフルエンザウイルスの増殖を抑えることでインフルエンザの症状を緩和する効果があるほか、インフルエンザの患者さんと濃厚接触をした場合に予防投与としても使用されます。

インフルエンザの症状が出てきてから2日以内の使用が推奨されており、約9割の方がリレンザを使用してから2日ほどで解熱をしています。

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リレンザを服用できない人、服用注意の人は?

リレンザは過去にリレンザを使用してアナフィラキシーショックなどのアレルギーを引き起こしたことのある方以外の服用の制限はありませんが、服用を注意してほしい方がいらっしゃいます。

まず、妊娠中の方あるいは妊娠の可能性がある方は医師に相談することが必要です。

次に、乳製品にアレルギーのある方です。リレンザは、添加物として乳糖が含まれているので、乳製品にアレルギーのある方はアレルギー症状が出現することがあります。乳製品にアレルギーのある方は事前に医師に相談するようにしましょう。特に食生活において乳製品を避けている方は、リレンザが服用できない場合もあります。

最後に、気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患など慢性呼吸器疾患がある方も服用に注意することが必要です。慢性呼吸器疾患がある方がこのお薬を使用して、気管支痙攣をおこした例もあります。慢性呼吸器疾患がある方はその旨を医師に説明し、医師の説明に同意できた場合に使用してください。また副作用の発現する可能性が強い方においては、リレンザを服用できないこともあります。

リレンザの服用方法は?

リレンザは、1日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入して服用します。吸入器にお薬をセットしたら水平に持ち、息を深く吐いた後に吸入器から出てくる薬剤をゆっくりと吸い込みます。もしも、服用をし忘れたことに気づいたらひとまず、1回分を吸入していただき、決して2回分を一度に吸入しないでください。

また、もし服用忘れに気が付いた時に、次の吸入する時間が近かった場合にはその忘れた1回分はとばして、次の時間に1回分のみを吸入するようにしましょう。

吸入薬を処方すると薬をしっかりと聞かせるためにと思いっきり吸い込む方もいらっしゃいます。ですが、インフルエンザに罹患して体力が消耗している時に、息を止めた状態から思いっきり薬を吸い込むと、失神や転倒などを誘発し、思わぬ怪我をすることがありますので、リラックスした状態で吸い込むようにしましょう。

リレンザの副作用は?

リレンザは一般的に安全性の高いお薬であるといわれていますが、医薬品ですので副作用がないということではありません。リレンザの副作用として出現する可能性が高いものは頭痛、手指のしびれ感、不眠、下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、咽喉乾燥、口の乾き、口内炎、舌があれる、味覚の異常、動悸、発熱、発汗、首や背中の痛みです。

その他にも重篤な副作用として挙げられているのがショック、気管支攣縮、呼吸困難、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑、異常行動です。異常行動について詳しくは後述していきます。ここに挙げた疾患や症状に該当するものがあった場合には、すぐに服用をやめて、リレンザを処方した医師に相談するようにしましょう。

これ以外にも気になる症状があれば、処方医や薬剤師に相談をすることをおすすめしています。

リレンザにも異常行動は見られるの?

タミフルを服用したことにある10代以上の未成年の異常行動の情報は多く寄せられ、中には死亡につながる事故も発生しています。

リレンザにも、服用者に異常行動の報告があり、とある製薬会社に寄せられた報告では、10代の男性で、部屋をうろうろ歩き回ったというものや、突然家から飛び出して友人宅へ駆け込んだという報告がありました。ですが、こちらについてもインフルエンザによる行動なのか、薬を服用したことによる行動なのか、詳細は不明としています。

しかし、リレンザの添付文書にも発熱してから2日間は異常行動に注意するように勧告されているため、該当する年齢の方が服用する際には、リレンザによる異常行動ではないかもしれませんが、鍵の施錠や1階で療養させるなどの対策が必要であるといえます。

インフルエンザ薬の予防内服とは?

インフルエンザ薬の予防内服についてご存知でしょうか。予防内服とは、実際の治療に使われる薬を予防目的で使用することです。

例えば、受験や大事な会議など、ご自身やご家族に、どうしても休めない用事がある時、また、ご家族や会社の同僚など周囲の方がインフルエンザに感染された時、抗インフルエンザ薬を服用することで、インフルエンザの感染を予防することができます。

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監修:クリニックフォアグループ医師

参考文献

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/medical/090511-01.html

https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/guide/ph/340278_6250702G1028_1_00G.pdf

http://www.hospital-takasago.jp/about/public/kouza/pdf/1310_2.pdf

https://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka_plain.cgi?n=11011

https://jp.gsk.com/jp/products/our-prescription-medicines/relenza/