2020.12.26

ニコチネルTTSとはどんな薬?効能・副作用などについて医師が解説します。

皆さんは「ニコチネルTTS」というものを聞いたことがありますか?

喫煙家の方で、今まで禁煙を考えたことがある方ならご存知かもしれませんが、このニコチネルTTSは禁煙補助薬の一つです。

今回は、そんな禁煙したい方の救世主ともいえるニコチネルTTSについて、詳しく解説していきます。

ニコチネルTTSって何?どんな効果があるの?

ではまずニコチネルTTSとはどういった薬で、どんな効果があるのでしょうか。

そもそもなぜ禁煙が難しいのかということからお話ししますと、タバコを吸うことで体にはニコチンやタールという有害な物質が体内に入ります。そのうちのニコチンという物質によって禁煙がとても難しくなります。

具体的には、喫煙者の方はよく一服すると落ち着く、とかいうことがありますが、それはこのニコチンが脳の中で快楽物質であるドパミンを大量に放出させることによります。

これだけを聞くとそんなに悪いものではない気もしますが、実はこのニコチンが曲者なのは、喫煙後30分ほどが経つとこの効果が切れてしまい、逆にイライラしたり落ち着かなくなってしまうということにあります。つまり、実は喫煙者というのはきつい靴下を常に履いていてそれにストレスを感じていて、喫煙することでそのきつい靴下が一瞬緩んで快感を得るものの、結局すぐにキツくなってストレスを感じるという状態なので、まずはタバコによって快感を得ているのではなく、タバコによって普段の生活を難しくしていると理解しましょう。

さらにもう一つ厄介なのが、このニコチンにはヘロインやコカインといった薬物と同じくらいの依存性があるということです。

このニコチネルTTSは、そんな厄介なニコチンを体内に取り入れる貼り薬です。

え?と思った方、今まで悪者扱いをしていたニコチンを体内に吸収してもいいのかと思いますよね。

このニコチネルTTSは、1日に取り入れるニコチンの量を固定し、さらに徐々に徐々にその量を減らすことで、ニコチンの離脱症状を軽減し、禁煙を楽に行えるようにするという効果があります。

ニコチネルTTSの服用方法は?

ではニコチネルTTSはどうやって服用すれば良いのでしょうか。

ニコチネルTTSは段階的に量を減らしていく貼り薬です。

初めの4週間は一番大きいニコチネルTTS30を、そして次の2週間は次に大きいニコチネルTTS20を、最後の2週間はニコチネルTTS10を使い、8週間過ぎたら禁煙が成功しているという使い方になります。

また、貼るときの注意ですが、肌と薬にシワができないように伸ばして貼りましょう。同じところに貼り続けてしまうと皮膚トラブルが発生してしまう恐れがあるので、張り替えるごとに貼る場所も変えましょう。

ニコチネルTTSにはどんな副作用がある?

では、ニコチネルTTSのコンシューマーにはどういった副作用があるのでしょうか。

まず、ニコチネルTTSを使用している間にタバコを吸ってしまうと、薬からのニコチンとタバコからのニコチンにより体内にニコチンが過剰に吸収されてしまい、頭痛やめまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。また、タバコを吸わない方が誤ってこの薬を貼ってしまった場合でも同様の副作用が現れることがあります。

他の副作用としては、顔面蒼白、発汗、下痢や聴覚障害など、急性ニコチン中毒の症状が出ることもありますが、普段から喫煙習慣があり、正しい服用方法で貼っている方であれば、普段摂取しているニコチンの量と大差ないために急性ニコチン中毒の症状が出る可能性は低いでしょう。

監修:クリニックフォアグループ医師

公開日:12月26日

参考文献

医療用医薬品:ニコチネル(ニコチネルTTS30 他) – KEGG https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00048929