皆さんは「チャンピックス」って聞いたことがありますか？喫煙家の方で、禁煙にチャレンジしようと思ったことがある方だったらご存知かもしれませんね。
チャンピックスとは、禁煙補助薬の一つで、禁煙しようと思っているが何度も挫折した経験がある方にとっては救世主のような存在かもしれません。
今回はそんなチャンピックスについて、詳しく解説していきます。
チャンピックスって何？どんな効果があるの？
ではまずチャンピックスとはどういった薬でどういった効果があるのでしょうか。
チャンピックスの説明をする前に、なぜ喫煙家の方が禁煙するのが難しいのかについて説明します。
タバコにはニコチンという物質が含まれており、このニコチンの存在によってタバコがやめづらくなっています。具体的には、ニコチンにより脳内で快楽物質であるドパミンが大量に分泌されることで、気分が良くなるということがあります。これだけならまだしも、タバコを吸って30分もすればこのニコチンの作用が切れてしまい、逆に気分が落ち込んでしまったり、イライラしたりといった離脱症状が出てしまい、また喫煙してしまうという悪循環になります。
さらに、ニコチンにはコカインやヘロインといった違法薬物と同程度の依存性があるという特徴もあり、タバコを自分の意思で止めることをさらに難しくしています。
そこでチャンピックスの話に戻りますが、チャンピックスは脳内でニコチンが作用する部位に対して、部分的にニコチンと同じ働きをすることにより、比較的少量のドパミンを放出させ、禁煙することによる離脱症状を軽減し、タバコを吸いたくなる気持ちを和らげる作用を持っています。
さらに、チャンピックスを服用しているときに万一タバコを吸ってしまっても、ニコチンが作用する部位をブロックする働きも持っていますので、タバコから吸収したニコチンの作用をブロックすることにより、喫煙によるリラックス効果や快感を減らす作用がありまう。この作用によっても禁煙をサポートすることができます。
チャンピックスの服用方法は？
では、チャンピックスはどのように服用すれば良いのでしょうか。
チャンピックスはニコチンパッチやニコチンガムなどとは違って、ニコチンを含まないため、服用方法も少し異なります。1-3日目は0.5mgを一日一回食後に飲み、4-7日目は0.5mgを一日二回朝夕食後に飲み、8日目以降は1mgを一日二回朝夕食後に飲むという、徐々に量を増やしていく飲み方です。
これは、徐々に減らしていくニコチネルTTSのようなニコチン製剤とは真逆の飲み方ですが、これはニコチンの類似の効果で徐々に身体のニコチンへの依存を減らしていくという考え方のお薬なので、ニコチンが減ってきた後半はくすりの量をかわりに増やす形となります。
チャンピックスにはどんな副作用がある？
ではチャンピックスにはどんな副作用があるのでしょうか。
まずは、禁煙に伴う諸症状が挙げられます。正確にはチャンピックスによる作用ではないのですが、気分が落ち込んで鬱っぽくなってしまったり、不安でいてもたってもいられなくなったり、焦りを感じてしまったりといったことが禁煙に伴い出てくることがあります。これらは禁煙によるものですので、禁煙が成功すればなくなるものです。しかし、元々うつ病であったり、精神的に不安定な方は注意が必要です。
他に、チャンピックスそのものによる副作用として、目眩や眠気、意識障害が出ることがあるとされています。自動車の運転など、眠気や意識障害が危険になりうることは必ず控えてください。
公開日：12月27日
参考文献
チャンピックス – くすりのしおり | 患者向けわかりやすい情報 https://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=18760
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