カロナールを処方してもらう方法
カロナールを処方してもらうには、医療機関を受診する必要があります。ただ、直接受診するだけでなく、オンライン診療を利用する選択肢もあります。また、ドラッグストアや冷媒薬局で購入することもできます。まずは処方や購入方法、場所の詳細や、医療用医薬品と市販薬の違いなどを見ていきましょう。
医療機関を受診する
痛みや発熱がある場合は、内科などを受診すればカロナールを処方してもらえる可能性があります。
ただ、痛みや発熱の原因によっては、別の治療やお薬が必要になることもあるため、希望したからといって必ずしもカロナールが処方されるわけではありません。
なお、痛みや発熱の症状がある場合は保険適用となることが一般的です。
オンライン診療で通院時間の短縮も可能
オンライン診療とは、スマホやパソコンを使い、オンラインのビデオ通話などで医師の診察を受ける方法です。お薬は配送されたり、近隣の薬局に取りに行ったりします。
診察方法やお薬の受け取り方以外は通常の対面診療とほとんど変わりません。保険適用の条件も同様です。
市販薬を購入することも可能
カロナールの有効成分はアセトアミノフェンですが、アセトアミノフェンを配合した市販薬も多いです。病院に行くほどではないというときは、市販薬を購入するのも一つの方法です。
ただし、医療機関で処方される医療用医薬品と市販薬には、成分の種類や量に以下のような違いがあります。
医療用医薬品と市販薬の違い①成分の種類
医療用医薬品は、配合される有効成分が1種類であることが多く、カロナールもアセトアミノフェンのみを配合しています。
一方で市販薬は、アセトアミノフェンだけでなく、他の解熱鎮痛成分が含まれているものや、その他の成分が含まれているものもあります。アセトアミノフェン以外の効果も得たい方にとっては、市販薬はよい選択肢となります。
医療用医薬品と市販薬の違い②1日あたりの最大量
市販薬よりも、医療用医薬品のほうが有効成分の量が多いことが一般的ですが、解熱鎮痛剤に関しては、1錠の配合量ではなく、1日当たりの最大量を考えたほうがよいでしょう。
医療用のカロナールは、1錠当たり200mg、300mg、500mgがあり、1日の最大量は4000mgです。一方、市販薬の1日の最大量は900mgとなっています。
解熱鎮痛剤は頓服する(症状が出たら飲む)ことも多いので、1日あたり900mgまでの服用で済むのであれば、医療用医薬品でも市販薬でも大きな違いはないと言えます。
そもそもカロナールとは?どんなお薬?
カロナールの有効成分はアセトアミノフェンです。解熱鎮痛剤は、アセトアミノフェンと、イブプロフェンやロキソプロフェン(ロキソニン)といったNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に大別できます。
アセトアミノフェンは効果はマイルドであるものの、副作用の心配も少なく、妊婦や15歳未満の子供でも使えるものが多いです。
ここからは、主に医療用医薬品のカロナールの効果効能、用法用量、副作用、注意点などを詳しく解説します。
効果効能
- 頭痛、生理痛など、各種疾患や症状における痛み
- 風邪における解熱、鎮痛
- 小児科領域における解熱、鎮痛
また、アセトアミノフェンは、インフルエンザの際のよい選択肢となります。子どもに起こりやすいインフルエンザ脳炎・脳症は、NSAIDsとなんらかの関係がある可能性が考えられており、インフルエンザ発症時のNSAIDs服用は慎重にすべきと考えられているためです。
一方で、効果がややマイルドであるため、リウマチなどの強い痛みに対してはあまり効果が期待できないことがあります。
用法用量
医療用医薬品の場合の用法用量は、以下のようになっています。市販薬の場合はパッケージや説明書をよく確認しましょう。
なお、使い方にかかわらず、空腹時の服用は原則避けるのが望ましいとされています。
痛みに対する使用
成人の場合は1回300~1000mgを服用します。次回の服用までは4~6時間以上あける必要があります。また、1日の総量は4000mgが限度です。
急性上気道炎(いわゆる風邪)に対する使用
成人の場合は1回300~500mgを服用します。原則として服用は1日2回まで、1日最大1500mgが限度です。
小児科領域での使用
体重1kgあたり1回10~15mgを服用します。次回の服用までは4~6時間以上あける必要があります。また、1日の総量は60mg/kg(体重)または、成人の最大用量のうち少ないほうが限度です。
副作用
どのようなお薬でも、効果の反面、副作用のリスクがあります。カロナールは、NSAIDsに比べると胃腸に関する副作用が少ないとされるものの、悪心・嘔吐、食欲不振が生じることがあります。
また、以下のような副作用が生じることもあります。
- チアノーゼ(血液の酸素不足により、皮膚が青っぽく見える)
- 血小板減少
- 過敏症
など
なお、いずれも頻度は不明ですが、以下のような重大な副作用が生じることもあります。
- ショック、アナフィラキシー(重いアレルギー反応によるじんましん、呼吸困難など)
- 中毒性表皮壊死融解症などの、お薬による湿疹
- 喘息発作の誘発
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
- 顆粒球減少症(血液中の顆粒球が減り、感染症にかかりやすくなる)
- 間質性肺炎(肺胞の壁の炎症や損傷によって、咳や呼吸困難などが生じる)
- 間質性腎炎、急性腎障害
- 薬剤性過敏症症候群(発疹、発熱から始まり、肝機能障害などの重篤な症状生じることがある)
気になる症状や異常が生じたら、医師や薬剤師に相談するか、必要に応じて早急に受診しましょう。
使える人・使えない人
以下のような方は、カロナールの服用は禁止されています。
- 重篤な肝障害がある
- カロナールの成分に対して過敏症の既往歴がある
また、以下のような方は服用に注意が必要とされています。
- 肝機能障害がある
- 腎機能障害がある
- 多量のアルコールを常飲している
- 絶食・低栄養状態・摂食障害などによるグルタチオン欠乏、脱水症状がある
- 消化性潰瘍や既往歴がある
- 血液の異常や既往歴がある
- 出血傾向がある
- 心機能異常がある
- 気管支喘息がある
- アスピリン喘息または既往歴がある
- 感染症を合併している
- 授乳中
- 低出生体重児、新生児、3ヶ月未満の乳児
- 高齢者
なお、市販のアセトアミノフェンは、15歳未満や妊娠中でも使えるとされていますが、医療用医薬品の場合は注意が必要とされています。そのため、妊娠中の方は、服用のメリットがリスクを上回る場合にのみ服用することが可能で、子どもは最小限の服用にとどめる必要があります。
ちなみに、NSAIDsは副作用の強さや胎児への影響から、15歳以上や妊婦の服用に制限があることが多いです。
飲み合わせの悪いお薬
カロナールと、アセトアミノフェンを含む別のお薬の併用は禁止されています。また、以下のようなお薬は併用に注意が必要とされているため、併用する可能性があるときは、医師や薬剤師に確認しましょう。
- 炭酸リチウム(躁状態の改善に使うお薬)
- ヒドロクロロチアジドなどのチアジド系利尿剤(高血圧などの治療薬)
- ワルファリンカリウム(血栓塞栓症の予防・治療薬)
- カルバマゼピン(精神疾患やてんかんなどの治療薬)
- フェノバルビタール(精神疾患やてんかん、不眠症などの治療薬)
- フェニトイン(てんかんの治療薬)
- プリミドン(てんかんの治療薬)
- リファンピシン(結核などの治療薬)
- イソニアジド(結核の治療薬)
- 抗生物質
- 抗菌剤
カロナールの処方はクリニックフォアのオンライン保険診療へ
クリニックフォアでは、さまざまなお悩みに対応するオンライン診療を行っています。保険診療の内科では、頭痛、生理痛、発熱などのお悩みにも対応しており、必要に応じてカロナールを処方することがあります。
発熱や痛みなどの症状を改善したい方は、オンライン診療の利用をご検討ください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。