大人の喘息の主な症状
喘息は気道に慢性的な炎症が起こる疾患であり、その症状はさまざまな形であらわれます[1]。
大人の喘息は子どもとは異なる特徴を持つことがあり、典型的な症状だけでなく、せきのみがあらわれる非典型的なタイプも少なくありません。
症状の出方には個人差があり、軽いうちは喘息と気づかずに放置してしまうケースも多く見られます。
ここでは、大人の喘息に特徴的な3つの主な症状について解説します。
喘鳴(ぜーぜー・ひゅーひゅー)症状
喘鳴(ぜーぜー・ひゅーひゅーという呼吸音)は喘息に特徴的な症状のひとつです。
これは気道の炎症によって気道が狭くなることで、呼吸時に異常な音が生じるためと考えられています。
喘息では気道粘膜が慢性的に炎症を起こしており、アレルゲンや刺激物質にさらされると粘膜の腫れ・過剰な粘液分泌・気道平滑筋の収縮が重なって気道の内腔が急激に狭くなります[1]。
この状態で空気が通過する際に、笛を吹くような高い音(喘鳴)があらわれるのです。
喘鳴は息を吐く際(呼気時)に生じやすく、とくに夜間から早朝・運動後・冷たい空気を吸い込んだときにあらわれやすい傾向があるとされています。
このような症状が続く場合は喘息の可能性があるため、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診して診断を受けることが大切でしょう。
息切れや呼吸困難
息切れや呼吸困難は、喘息の発作時に強くあらわれることが多い症状です。
気道の収縮によって空気の出し入れがスムーズにおこなえなくなることで、息苦しさが生じると考えられています。
喘息発作では気道が急激に狭くなることで呼気(吐く息)の流れが阻害され、肺の中に空気が残ってしまう「エアトラッピング」と呼ばれる状態が起こります[1]。
この状態になると呼吸全体に余分な努力が必要となり、首や肩の呼吸補助筋まで使った過度な呼吸努力をともなうため、強い疲労感を生じることもあります。
研究では、喘息による呼吸困難は夜間・早朝に強くなる傾向があると報告されており[2]、これが睡眠障害を引き起こす要因にもなっています。
息切れが強い場合や安静にしていても息苦しさが続く場合は、緊急性がある可能性があるため速やかに医療機関を受診しましょう。
慢性的なせき症状
慢性的なせきが続いている場合、喘息が原因である可能性があります。
とくに「夜中や早朝にせきが強くなる」「横になるとせきが出やすい」「季節の変わり目にせきがひどくなる」といった特徴がある場合は、喘息を疑うひとつのサインです。
小児喘息と成人喘息は同じ喘息という病気に分類されますが、いくつかの違いがあります。
以下の表で、小児喘息と成人喘息の主な違いを比較しています。
| 比較項目 | 小児喘息 | 成人喘息 |
| 慢性化のしやすさ | 成長とともに改善するケースがある | 慢性化しやすく、気流制限が非可逆的になりやすい[1] |
| 気道リモデリング | 比較的起こりにくい | 気道壁が厚くなる構造変化が起こりやすく、重症化するケースも多い[1] |
| 主な免疫反応のタイプ | ダニ・ペット・カビなどに対するIgE抗体を介した「アトピー型」が多い[1] | IgE抗体に依存しない「非アトピー型」の割合が増える傾向があり、好酸球性炎症など多様な炎症パターンがみられる[1] |
通常のかぜ薬やせき止めでは改善しないことが多く、受診せずに長期間放置してしまうケースも少なくありません。
せきが数週間以上続く場合は、喘息をはじめとした呼吸器疾患の可能性があるため、医療機関に相談することをおすすめします。
大人の喘息が起こる原因と悪化因子
大人の喘息の原因はひとつではなく、アレルギー・環境因子・感染症・ストレスなど複数の要因が絡み合って発症すると考えられています[1]。
子どもの喘息と比較すると、大人の喘息はアレルギーが直接の原因でないケースも多いため、原因の見極めには医師による診察が欠かせません。
以下の表は、大人の喘息の主な原因タイプと悪化因子をまとめたものです。
| 分類 | 主な原因・要因 | 特徴 |
| アレルギー型喘息 | ダニ・ハウスダスト・ペットのフケや毛・カビ・花粉・職場の化学物質[1][5] | 特定のアレルゲンが引き金となる、アレルゲン検査で原因の特定が可能 |
| 非アレルギー型喘息 | 感染症・運動・ストレス・気温変化・お薬(NSAIDsなど)[1] | 大人になってからの発症に多い、血液検査でアレルギー反応が陰性のことが多い |
| 悪化因子 | タバコの煙・大気汚染・冷気下での運動・精神的ストレス・ウイルス感染・気温変化・強いにおい[1] | 複合的に作用することが多く、複数の要因が重なると発作が起きやすい |
このセクションでは、大人の喘息が起こる主な原因と、症状を悪化させる要因について解説します。
アレルゲンが引き金になるアレルギー型喘息
アレルギー型喘息は、特定のアレルゲン(アレルギーの原因物質)を吸い込むことで気道に炎症が引き起こされて発症するタイプです。
免疫系がアレルゲンを過剰に認識することで気道に炎症反応を起こすためと考えられています。
代表的なアレルゲンとしては、ダニ・ハウスダスト・ペットのフケや毛・カビ・花粉・職場の化学物質(職業性喘息)などが挙げられます[1][5]。
職業性喘息は大人になってから喘息を発症するケースで見られることがあり、特定の職業環境への長期的な暴露が誘因になることもあるとされています。
アレルギー型喘息が疑われる場合は、アレルゲン検査をおこなって原因物質を特定し、可能な範囲でそのアレルゲンへの接触を減らすことが症状改善につながる可能性があります。
成人以降に多い非アレルギー型喘息
非アレルギー型喘息は、アレルゲンが明確でなく、感染症・運動・ストレス・気温変化・お薬などが引き金となって発症するタイプです[1]。
大人になってから初めて喘息を発症するケースではこのタイプが比較的多いとされています[1]。
とくに注意が必要なのは、アスピリンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用によって誘発される「アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)」です。
この場合、お薬の種類によっては重篤な発作を引き起こす可能性があるため、喘息と診断されている方は市販のせき止めや鎮痛剤を服用する前に医師・薬剤師に相談することが重要です。
非アレルギー型喘息は血液検査や皮膚テストでアレルギー反応が陰性のことが多く、診断に時間がかかることもあるため、症状が続く場合は早めに呼吸器内科を受診することをおすすめします。
環境や生活習慣
喘息の症状を悪化させる要因は、アレルゲン以外にも数多く存在します。
喘息が悪化しやすい背景には、気道が刺激に対して過敏になった状態(気道過敏性)があるためです。
主な悪化因子としては、タバコの煙(喫煙・受動喫煙)・大気汚染物質・冷気下での激しい運動・精神的ストレス・ウイルス感染(かぜ・インフルエンザなど)・急激な気温変化・香料や化学物質の強いにおいなどが挙げられます[1]。
これらの悪化因子は複合的に作用することが多く、日常生活の中で複数の要因が重なると発作が起きやすくなります。
喘息のコントロールには、お薬による治療と並行して、こうした悪化因子をできる限り回避する環境整備が重要です。
大人の喘息の診断と検査
喘息の診断は、症状の問診・身体診察・検査を組み合わせておこなわれます[1]。
せきや息切れは他の疾患とも症状が似ており、自己判断での見分け方が難しいため、確定診断には医師による評価が必要です。
以下の表は、喘息の診断で用いられる主な検査をまとめたものです。
| 検査名 | 目的 | 特徴 |
| 問診・聴診 | 症状のパターン・悪化因子・既往歴を把握する[1] | 診断の出発点となる基本的な評価方法 |
| 呼吸機能検査(スパイロメトリー) | 気道の狭窄の程度を客観的に測定する[1] | 気管支拡張薬吸入後にFEV₁が12%以上かつ200mL以上改善すると診断の根拠となる |
| アレルギー検査(血液検査) | IgE値・特異的IgE抗体でアレルゲンへの感作を確認する | アレルギー型か非アレルギー型かの判断に有用 |
| 好酸球数の測定(血液検査) | 炎症の種類を評価する | 生物学的製剤の適応判断の指標にもなる |
ここでは、喘息の診断と検査の流れについて解説します。
喘息の診断でおこなわれること
喘息の診断では、まず問診と聴診によって症状のパターンを把握します。
気道の炎症による喘鳴・息切れ・せきには時間帯や季節による変動という特徴的なパターンがあり、詳細な問診でその特徴を確認することが診断の重要な手がかりになるためです[1]。
問診では、症状の出方・タイミング・持続期間・悪化するときの状況・アレルギーの有無・家族歴・職業歴などを確認します。
聴診では、呼吸時の喘鳴音の有無や、息を吐くのに時間がかかる「呼気延長」の有無を確認します。
ただし、軽症の場合は聴診で喘鳴が聴取されないこともあるため、症状の経過と検査結果を総合的に判断することが大切です。
「この程度で受診してもいいのか」と迷う場合でも、気になる症状があれば遠慮せずに医療機関に相談することをおすすめします。
喘息の検査でわかること
喘息の診断には、呼吸機能検査(スパイロメトリー)とアレルギー・血液検査が用いられます。
検査をおこなうことで、気道の狭窄の程度・アレルゲンの有無・炎症の種類を客観的に評価でき、適切な治療法の選択につながるためです。
スパイロメトリーでは1秒間に吐き出せる空気の量(FEV₁)を測定し、気管支拡張薬の吸入後にFEV₁が12%以上かつ200mL以上改善することが診断の根拠のひとつとなります[1]。
血液検査では、IgE値や特異的IgE抗体検査によって特定のアレルゲンへの感作の有無を確認するほか、血中好酸球数の測定によって炎症の種類を評価し、生物学的製剤の適応を検討する際の指標にもなります。
これらの検査結果は治療法の選択に大きく影響するため、医師の指示のもと適切な検査を受けることが重要です。
大人の喘息の治療法
喘息の治療は、発作を未然に防ぐ「長期管理」と、発作が起きたときに対処する「発作時治療」の2本立てでおこなわれます[1]。
治療の目標は症状を十分に抑えて通常の生活を送ることであり、お薬の種類や量は症状の重症度に応じて医師が調整します。
以下の表で、主な治療法の特徴を比較しています。
| 治療の種類 | 代表的なお薬 | 目的 | 注意点 |
| 長期管理薬(コントローラー) | 吸入ステロイド薬(ICS)、LABA、LAMA[1] | 気道の慢性炎症を抑え、発作を予防する | 自己判断で中止すると炎症が再び悪化する可能性がある |
| 発作時治療薬(リリーバー) | 短時間作用型β₂刺激薬(SABA)[1] | 発作時に速やかに気道を広げて症状を和らげる | 使用頻度が増えた場合は長期管理薬の見直しが必要なサイン |
| 重症・難治性喘息向け | 生物学的製剤(抗IL-5抗体・抗IgE抗体・抗IL-4Rα抗体・抗TSLP抗体など)[1] | 特定の炎症経路を標的として発作回数を減らす | 血液検査の結果に基づき医師が適応を判断、医療費が高額になる傾向がある |
ここでは、代表的な治療法について解説します。
長期管理薬(コントローラー)による発作予防
長期管理薬(コントローラー)は、毎日継続的に使用することで気道の炎症を抑え、発作を予防するためのお薬です。
喘息の根本にある気道の慢性炎症を鎮めることで、発作が起きにくい状態を維持するためです。
長期管理薬の代表は吸入ステロイド薬(ICS)であり、日本アレルギー学会の喘息予防・管理ガイドライン2024でも喘息治療の基本として推奨されています[1]。
吸入ステロイド薬は全身への影響が少なく、長期的に吸入してもリスクが小さいとされていますが、自己判断で中止すると気道の炎症が再び悪化する可能性があります。
症状がよくなったと感じても、医師の指示なく自己判断でお薬を中止しないことが重要です。
長時間作用型気管支拡張薬(LABA)や長時間作用型抗コリン薬(LAMA)が吸入ステロイド薬と組み合わせて処方されることもあります[1]。
発作時に使う短時間作用型気管支拡張薬(吸入薬)
発作時治療薬(リリーバー)は、喘息発作が起きたときに急速に気道を広げて症状を和らげるためのお薬です。
短時間作用型β₂刺激薬(SABA)の吸入薬が代表的であり、吸入後数分で気道の収縮を緩和する効果が期待できます[1]。
発作時は正しい吸入方法でおこなうことが重要であり、吸入方法が不適切だと十分な効果が得られない可能性があります。
また、発作時治療薬に頼る頻度が増えてきた場合は、長期管理薬による治療の見直しが必要なサインである可能性があるとされています。
吸入しても症状が改善しない場合や呼吸困難が強まる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
自己判断で吸入回数を増やしたり、お薬を変更したりすることは避けましょう。
重症・難治性喘息に対する治療選択肢
通常の治療でコントロールが難しい重症喘息や難治性喘息に対しては、生物学的製剤などの治療法が選択肢として検討される場合があります。
生物学的製剤は、喘息の炎症に関わる特定の物質(IL-4・IL-5・IL-13などのサイトカインやIgE)を標的として炎症反応を抑えるお薬であり、重症喘息の発作回数を減らす効果が期待できます[1]。
国内では複数の生物学的製剤が承認されており、対象となる患者さんは血液検査の結果(好酸球数・FeNO・特異的IgE値など)や症状の重症度に基づいて医師が判断します。
重症喘息の治療は高額になることが多いため、医療費助成制度の活用も含めて医師と相談することが重要です。
現在の治療で症状がコントロールできていない場合は、呼吸器専門医への受診を検討することをおすすめします。
大人の喘息と日常生活での注意点
喘息のコントロールにはお薬による治療とともに、日常生活の中での自己管理がとても大切です。
とくに誘発因子を特定して回避することは、発作の頻度を減らすうえで有効とされています。
このセクションでは、喘息患者さんが日常生活で取り組めるセルフケアのポイントを解説します。
誘発因子を避けるための環境整備
喘息の誘発因子を生活環境から取り除くことは、発作の予防に有効とされています[1]。
とくに室内のダニ・ハウスダスト・カビは喘息を悪化させる主要なアレルゲンであり、これらを減らすことで症状が改善する可能性があります。
具体的な対策として、以下が挙げられます。
- 寝具の定期的な洗濯と乾燥・防ダニカバーの活用
- こまめな掃除機がけ(排気が少ないタイプが望ましい)
- カビの発生防止のため除湿器を使用し、換気をおこなう
- ペットを飼っている場合はアレルギー検査の結果を踏まえて医師に相談する
- 芳香剤・消臭スプレー・香水など強いにおいの使用を控える
環境整備は即効性よりも継続的な取り組みが重要なため、日々の習慣として取り入れることが大切です。
喘息日誌をつけて自己管理する
喘息日誌は、毎日の症状・ピークフロー値・服用したお薬・誘発因子などを記録することで、自分の状態を客観的に把握するためのツールです。
記録をつけることで症状が悪化しやすい時間帯・季節・環境を把握でき、発作の予防に役立てることができます。
ピークフロー計(最大呼気流量を測定する小型の器具)を使った毎朝の測定記録は、喘息のコントロール状態を数値で確認する方法として推奨されています[1]。
ピークフロー値が自分のベスト値の80%以上であればコントロール良好、50〜80%は注意(黄信号)、50%未満は重度の発作(赤信号)として速やかな対応が必要とされる、いわゆる「ゾーン管理」が一般的です[1]。
喘息日誌は受診時に医師へ正確な情報を伝えるうえでも非常に役立つツールです。
スマートフォンのアプリでも喘息日誌をつけることができるため、継続しやすい方法を選んで取り組んでみてください。
運動・喫煙・感染症への対応
喘息患者さんにとって、運動・喫煙・感染症への適切な対応は症状の管理において重要なポイントです。
適切にコントロールされた状態であれば、適度な運動は喘息患者さんでも問題なく継続できるとされており、水泳はとくに喘息患者さんに適した運動のひとつとして知られています。
一方で、激しい運動や冷たい乾燥した空気の中での運動は発作を誘発する可能性があるため、事前に吸入薬を吸入するなどの対策を医師と相談することをおすすめします。
喫煙は気道の炎症を悪化させ、お薬の効果を低下させる可能性があるため、禁煙が強く推奨されています[6]。
インフルエンザなどのウイルス感染は喘息発作の引き金になりやすいため、ワクチン接種や手洗い・うがいなどの感染予防対策も重要です。
喘息の症状が気になる大人はオンライン診療も選択肢に
喘息の症状が気になるものの「忙しくて医療機関に行く時間が取れない」「通院が負担」という方には、オンライン診療が選択肢のひとつになりえます。
クリニックフォアのオンライン診療では、スマートフォンやパソコンから自宅にいながら医師に症状を相談でき、喘息の長期管理薬(吸入薬)の継続処方や症状などの相談が可能です。
ただし、初回の診断・呼吸機能検査・初めてのアレルギー検査などは対面での診察が必要な場合があります。
息苦しさが強い・安静にしていても症状が続くなど緊急性がある場合は、オンライン診療ではなく速やかに対面の呼吸器内科や救急医療機関を受診してください。
※医師の判断により、お薬を処方できない場合がございます。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※診療費は診察内容によって異なります。保険診療の自己負担割合(原則3割)に応じた金額となります。
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
大人の喘息の症状に関するよくある質問
Q1. 大人の喘息は完治しますか?
喘息は慢性疾患であり、完治が難しいとされています。
しかし、適切な治療と自己管理によって症状を抑えて日常生活に支障がない状態を維持することが期待できます。
症状がよくなっても医師の指示に従って治療を継続することが大切であり、自己判断でお薬を中止すると症状が再び悪化する可能性があります。
Q2. 喘息発作が起きたときはどうすればいいですか?
発作が起きたときは、まず座った姿勢をとって処方された発作時の吸入薬(短時間作用型β₂刺激薬)を吸入してください[1]。
吸入後も症状が改善しない場合や息苦しさが強くなる場合は、速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
緊急性が高いと感じる場合は、救急車を呼ぶことも検討しましょう。
Q3. 喘息の症状は季節によって変わりますか?
喘息の症状は季節によって変動することがあります。
とくに気温が低下する秋から冬・乾燥した空気が増える時期・ウイルス感染が多い時期や、花粉が飛散する春は症状が悪化しやすい傾向があるとされています[1][7]。
季節の変わり目には症状に注意を払い、悪化しそうな場合は早めに医師に相談することをおすすめします。
Q4. 市販のせき止めで喘息のせきは改善しますか?
市販のせき止めで喘息のせきが改善する可能性は低いとされています。
喘息のせきは気道の炎症によるものであり、一般的なせき止めは喘息の根本的な原因に作用しないためです。
また、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を含む市販のお薬が喘息を悪化させる場合があるため、服用前に薬剤師または医師に相談してください。
まとめ
大人の喘息は、喘鳴・息切れ・慢性的なせきを主な症状とする気道の慢性炎症疾患であり、適切な治療によって症状をコントロールすることが期待できます。
大人の喘息はアレルギー型だけでなく非アレルギー型も多く、原因の特定には医師による診断が不可欠です。
治療の基本は吸入ステロイド薬をはじめとした長期管理薬の継続的な使用であり、自己判断での中止は症状悪化につながる可能性があります[1]。
日常生活では、ダニ・ハウスダストなどの誘発因子を回避する環境整備と喘息日誌による自己管理が重要なポイントです。
喫煙は気道炎症を悪化させ、お薬の効果を低下させるため禁煙が推奨されており、インフルエンザなどの感染症予防も発作防止の観点から大切な取り組みです[6][7]。
症状が気になる場合や現在の治療で改善が見られない場合は、自己判断で対処するのではなく医師に相談することが重要です。
大人の喘息は適切な管理によって日常生活への影響を最小限にできる可能性があるため、まずは医療機関への受診から始めてみてはいかがでしょうか。

