夏風邪は何科を受診する?(大人・子ども別)
夏風邪で受診するときは、大人はまず内科、子どもは小児科を受診するのが基本です。
のどや鼻、耳の症状が強いときや、目の症状があるときは、耳鼻咽喉科や眼科が向くこともあります。
大人の場合(まずは内科)
大人が夏風邪かなと思ったときは、まず内科を受診するのが基本となります。
内科は、発熱やのどの痛み、せき、鼻水、だるさといった風邪の幅広い症状に対応できる診療科です。
夏風邪は特定の臓器だけでなく全身に症状が出ることが多いため、まず内科で全体を診てもらうと安心です。
内科では、症状を和らげる対症療法のほか、必要に応じて新型コロナやインフルエンザなどの検査も受けられます。
かかりつけの内科があれば、ふだんの体質や持病をふまえて診てもらえるため、まずそこへ相談するのもよいでしょう。
症状がのど・鼻・耳に強く出ているときは、内科のかわりに耳鼻咽喉科を選ぶ方法もあります。
迷ったときは、まず内科を受診し、必要があれば専門の科を案内してもらうと、スムーズに対応できます。
子どもの場合(小児科)
子どもが夏風邪のときは、小児科を受診するのが基本です。
小児科は、子どもの体や成長に合わせて診察や処方を行う、子どもの総合的な診療科です。
三大夏風邪と呼ばれるヘルパンギーナや手足口病、咽頭結膜熱は、乳幼児を中心に流行するため、小児科が慣れています[1][2][3]。
子どもは症状を言葉でうまく伝えられないことも多く、発疹やのどの様子、水分がとれているか、機嫌やぐったり具合など、子ども特有のポイントも診てもらえます。
のどや耳の症状が強いときは耳鼻咽喉科、目の充血や目やにが強いときは眼科で相談する方法もひとつです。
子どもは脱水を起こしやすいため、水分がとれずぐったりしているときは、早めに小児科を受診しましょう。
迷ったときは、まずかかりつけの小児科に電話で相談すると、受診の必要や受診先の見当をつけやすくなります。
症状別に見る受診先の選び方
基本は大人が内科、子どもが小児科ですが、特定の症状が目立つときは、専門の科のほうが診てもらいやすい場合もあります。
症状から受診先を選ぶときの目安は、次のとおりです。
| このような症状が強いとき | 受診先の候補 |
| 全身の風邪症状(大人) | まず内科 |
| 子ども全般 | まず小児科 |
| のど・鼻・耳の症状 | 耳鼻咽喉科 |
| せき・息苦しさ | 呼吸器内科 |
| 目の充血・目やに | 眼科 |
のど・鼻・耳の症状が強いとき(耳鼻咽喉科)
のどの痛みや鼻水・鼻づまり、耳の不調が強いときは、耳鼻咽喉科が向いています。
のどの痛みが強い、声が出しにくい、飲み込むのがつらいときは、のどの状態をくわしく診てもらえます。
鼻づまりや鼻水が長引くときは、副鼻腔の炎症が起きていないかも含めて確かめられます。
とくに子どもは、耳と鼻をつなぐ管が短く、ウイルスが耳に入って中耳炎になりやすいです。
耳が痛い、耳をしきりに触る、聞こえにくそうといった様子があるときは、耳鼻咽喉科での相談が役立ちます。
内科と耳鼻咽喉科のどちらでもよい場合も多いため、通いやすさや混み具合で選んでも問題ないでしょう。
せき・息苦しさが強いとき(呼吸器内科)
せきが長く続くときや、息苦しさをともなうときは、呼吸器内科が向いています。
夏風邪のあとにせきだけが長引くときは、気管支炎などほかの原因が関わっていることもあります。
ぜいぜい・ヒューヒューという音がする、息が苦しいといったときは、早めに呼吸器内科で相談すると安心です。
もともとぜんそくなどの持病がある方は、夏風邪をきっかけに症状が強まることもあるため注意が必要となります。
せきが2週間以上続くときは、別の病気が隠れていることもあるため、自己判断で様子を見続けず、医療機関で相談することが大切です。
近くに呼吸器内科がないときは、まず内科を受診し、必要に応じて紹介してもらう方法もあります。
目の充血・目やにがあるとき(眼科)
目の充血や目やに、目の痛みが強いときは、眼科も選択肢になります。
夏風邪のひとつである咽頭結膜熱(プール熱)では、発熱やのどの痛みとあわせて、結膜炎の症状が出ることがあります[3]。
目が赤い、目やにが多い、目がゴロゴロする、まぶしく感じるといった症状は、結膜炎のサインかもしれません。
発熱やのどの痛みなど全身の症状もあるときは、まず内科や小児科を受診し、目の症状が強ければ眼科も受診する流れになります。
結膜炎はウイルスによるものだと人にうつることがあるため、目をこすらない、タオルを分けるなど、家庭内での感染対策も役立ちます。
そもそも夏風邪とは?三大夏風邪と特徴
夏風邪は、夏に流行するウイルスによる感染症をまとめた、いわば俗称です。
代表的なものに三大夏風邪があり、症状の特徴を知っておくと、受診先を選ぶ手がかりになります。
夏風邪の特徴(ウイルス性・対症療法が中心)
三大夏風邪と呼ばれるヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱は、いずれも夏に流行するウイルスによる感染症です[1][2][3]。
冬の風邪が乾燥と低温で広がりやすいのに対し、夏風邪は高温多湿の環境を好むウイルスが関わるとされています。
主な症状は、発熱やのどの痛み、せき、鼻水、だるさ、腹痛や下痢など、ウイルスによってさまざまです。
夏風邪には原因ウイルスに直接効くお薬はなく、治療は症状を和らげる対症療法が中心になります。
ウイルスによる風邪には抗菌薬(抗生物質)は効かないため、不必要に使わないことが大切です。
多くは1週間ほどで自然に良くなっていきますが、症状の重さや長さには個人差があります。
水分と休養をしっかりとり、体の回復を助けることが、夏風邪のケアの基本です。
三大夏風邪(ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱)の見分け方
夏風邪の代表が、ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)の三大夏風邪です[1][2][3]。
いずれもウイルスによる感染症で、乳幼児を中心に6月頃から夏にかけて流行します。
それぞれの特徴を整理すると、次のとおりです。
| 病名 | 発熱 | 特徴的な症状 | 出やすい部位 |
| ヘルパンギーナ[1] | 急な高熱 | のどの奥の水ぶくれ、強いのどの痛み(食事をいやがることも) | のど |
| 手足口病[2] | 出ないこともある | 発疹・水ぶくれ | 口の中・手・足 |
| 咽頭結膜熱(プール熱)[3] | あり | のどの痛み+目の充血などの結膜炎症状 | のど・目 |
いずれも特効薬はなく、対症療法と十分な水分・休養で回復を待つのが基本になります。
これらは大人にもうつることがあり、人によっては症状が強く出ることもあります。
自己判断で決めつけず、気になる症状があるときは医療機関で確かめることが大切です。
医療機関を受診すべき?受診の目安と緊急サイン
夏風邪の多くは軽症で自然に良くなりますが、中には受診したほうがよい場合もあります。
とくに、子どもや高齢者、妊娠中の方、持病のある方は、重くなりやすいことがあるため注意が必要です。
様子を見てよい場合・市販薬で対応できる範囲
発熱が軽く、水分や食事がとれていて、全体に元気があるときは、しばらく様子を見る方法もあります。
つらい症状を和らげたいときは、市販の風邪薬を使ってもよいでしょう。
その際は、総合風邪薬を選ぶより、発熱・のどの痛み・せきなど、つらい症状に合ったものを選ぶと役立ちます。
とくに、子どもや妊娠中の方、高齢者、持病のある方は、市販薬を使う前に薬剤師や登録販売者に相談すると安心です。
市販薬を使っても良くならない、かえって悪くなるというときは、使い続けずに医療機関を受診します。
発熱だけなら1〜2日様子を見てもよいことが多いですが、症状が1週間ほど続くときは受診を考えます。
すぐ受診したいサイン(脱水・高熱・呼吸困難など)
次のようなサインがあるときは、様子を見ず、早めに医療機関を受診することが大切です。
- 脱水のサイン:水分がとれない、尿が出ない・少ない、口や唇が乾く、ぐったりしている
- 高熱・全身状態:高い熱が何日も続く、ぐったりして元気がない、意識がもうろうとする
- 呼吸の症状:息が苦しそう、呼吸が速い、ぜいぜいする
- のどの症状:強いのどの痛みでつばも飲み込めない
- その他:けいれんを起こした、繰り返し吐く、激しい頭痛や腹痛がある
判断に迷うときは、自己判断で抱え込まず、医療機関や地域の相談窓口に電話で相談するとよいでしょう。
夏風邪の治し方・家でのケア
夏風邪は対症療法が中心のため、症状を和らげながら、体がウイルスに打ち勝つのを支えることが大切です。
対症療法と市販薬を使うときの注意
発熱やだるさには解熱鎮痛薬、のどの痛みには鎮痛成分やのどあめ、せきにはせき止めなど、症状に合わせて使います。
ウイルスによる夏風邪には抗菌薬(抗生物質)は効かないため、自己判断で抗生物質を飲むことは適切ではありません。
成分が重ならないよう、複数のお薬を併用するときは、薬剤師や登録販売者に相談すると安心です。
子どもや妊娠中の方、高齢者、持病のある方は、使えないお薬や注意が必要なお薬があるため、相談してから使います。
水分・休養と、家族にうつさない工夫
夏風邪のときは、こまめな水分補給と十分な休養が、回復を助ける土台になります。
発熱や発汗で水分が失われやすいため、水やお茶、経口補水液などで、少しずつこまめに水分をとりましょう。
のどが痛くて飲みにくいときは、冷たいものや、しみにくいものを選ぶととりやすいです。
部屋は涼しく保ち、体を休めて睡眠を十分にとることが回復を助けますが、冷房で体が冷えすぎないよう、温度や風向きを調整することも大切です。
夏風邪はうつることがあるため、手洗いや、タオルを分けること、せきが出るときのマスクなども役立ちます。
とくに手足口病などは、症状が治まったあともしばらくウイルスが出ることがあるため、手洗いを続けると安心です[2]。
受診の前に知っておきたいこと(新型コロナ・出席停止など)
夏風邪の症状は、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザと見分けがつきにくいことがあります。
これらを正確に見分けるには検査が必要なため、症状だけで自己判断しないことが大切です。
発熱があり感染症が心配なときは、予約が必要な場合もありますので、まず電話で相談してから受診すると確実でしょう。
地域によっては発熱外来や相談窓口が設けられているため、自治体の案内を確認しておくこともおすすめです。
受診のときは、次のような内容を伝えると、診察がスムーズになります。
- いつから・どんな症状か
- 熱の経過
- 水分がとれているか
- 持病やお薬
子どもの場合は、保育園・幼稚園・学校で、感染症ごとに登園・登校の目安が決められていることがあります。
咽頭結膜熱(プール熱)などは出席停止の対象とされており、いつから登園・登校してよいかは医師や園・学校に確認しましょう[3]。
発熱やのどの痛みなどがつらいとき、まず相談先のひとつとして、クリニックフォアのオンライン診療をご利用いただけます。クリニックフォアのオンライン診療では、医師が症状をうかがい、必要に応じて対症療法のお薬の処方や、対面での受診先の案内を行います。
ただし、強いのどの痛みでつばも飲み込めない、水分がとれない、息が苦しい、けいれん、意識がもうろうとするなどのアラームサインがある場合や、目の充血など眼科的な診察が必要な場合は、オンライン診療では対応できないため、速やかに対面の医療機関を受診してください。
※医師の判断により、お薬を処方できない場合がございます。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※診療費は診察内容によって異なります。保険診療の自己負担割合(原則3割)に応じた金額となります。
夏風邪は何科に関するよくある質問
Q:夏風邪は何科を受診すればいいですか?
大人はまず内科、子どもは小児科が基本です。
のど・鼻・耳の症状が強いときは耳鼻咽喉科、目の症状が強いときは眼科も選択肢になります。
迷うときは、まず内科や小児科に相談すると、必要な科を案内してもらえます。
Q:大人の夏風邪も小児科でいいですか?
小児科は子ども向けのため、大人は内科を受診するのが基本です。
のどや鼻の症状が強ければ耳鼻咽喉科でもかまいません。
Q:夏風邪に抗生物質は効きますか?
夏風邪の多くはウイルスによるもので、抗生物質(抗菌薬)は効きません。
治療は対症療法が中心です。
細菌による二次感染が疑われる場合などに、医師の判断で抗菌薬が使われることはあります。
Q:何日くらいで治りますか?
多くは1週間ほどで自然に良くなっていきますが、症状の重さや長さには個人差があります。
1週間ほど続くときや、悪くなるときは、医療機関を受診しましょう。
Q:新型コロナとの見分け方は?
症状だけで見分けるのはむずかしく、正確に見分けるには検査が必要です。
発熱があり心配なときは、まず電話で相談してから受診すると安心な場合があります。
Q:市販薬で対応してもいいですか?
軽い症状なら、つらい症状に合った市販薬で和らげる方法もあります。
子どもや妊娠中の方、高齢者、持病のある方は、薬剤師や登録販売者に相談してから使うと安心です。
良くならない・悪くなるときは、使い続けずに受診しましょう。
まとめ
夏風邪で受診するときは、大人はまず内科、子どもは小児科を受診するのが基本です。
のど・鼻・耳の症状が強いときは耳鼻咽喉科、せきや息苦しさが強いときは呼吸器内科、目の症状が強いときは眼科も選択肢になります。
夏風邪の多くはウイルスによるもので、特効薬はなく、症状を和らげる対症療法が中心になります。
軽い症状なら水分と休養、症状に合った市販薬で様子を見られることも多いですが、脱水のサインがある、高熱が続く、呼吸が苦しい、けいれんなどのときは早めの受診が必要です。
子どもや高齢者、妊娠中の方、持病のある方は重くなりやすいことがあるため、早めの相談を心がけると安心です。
迷ったときは自己判断で抱え込まず、医療機関や相談窓口に連絡し、無理なく回復を目指していきましょう。

