10代の薄毛は珍しくない!若ハゲこと若年性脱毛症とは
高校生など、思春期の10代後半の方に起こる薄毛や抜け毛は、「若年性男性型脱毛症」と呼ばれます。少し上の世代の方だと若ハゲというとピンとくるのではないでしょうか。
高校生の薄毛・抜け毛も、一般的な男性型脱毛症(AGA)と症状は同じです。脱毛の進行も大人のAGAと同じで、生え際を中心にM字型に髪の毛が薄くなっていく方もいれば、頭頂部を中心にO字型に薄くなっていくという方もいらっしゃいます。
AGA発症者のうち約10%は10代
若年性脱毛症は、言葉の通り若い年代の、10代後半から20代前半の方に発症する脱毛症のことを言います。そもそもAGAは、思春期以降に始まり年齢に応じて徐々に進行する脱毛症のことですが、日本人男性の場合には20歳代後半から 30 歳代にかけて目立ってくる方が多く、徐々に進行して 40 歳代以後にAGAの状態が完成するとされています。
しかし、AGAの発症者の割合を見てみると、AGA発症者全体のうち、約10%では10代で発症しはじめており、高校生のAGAは決して珍しいというわけではありません。
高校生が若年性脱毛症・若ハゲになる原因
高校生が若年性脱毛症になる原因は、多岐にわたります。しかし、比較的多くみられる原因は以下の3つです。
- 男性ホルモンによる作用
- フケや皮脂の過剰分泌による皮膚炎
- ストレスや睡眠不足による血行不良
それぞれ詳しく解説していきます。
男性ホルモンによる作用
若年性脱毛症の主な原因は、男性ホルモン(テストステロン)と5αリダクターゼという酵素が結びつくことで生成される、DHT(ジヒドロテストステロン)という物質によるものです。また若年性脱毛症に限らず、通常のAGAの場合においてもこのDHTが主な原因となっています。
DHT(ジヒドロテストステロン)が毛母細胞の活動を弱める
DHTが髪の毛の毛根にある毛乳頭の受容体に結合すると、髪の毛の成長期が短くなり、成長サイクルが通常よりも短縮され、「細く、短く、抜けやすい」髪の毛となってしまいます。
DHTは男性ホルモンの一種であるテストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素が結合することで生成されます。
そのため、成長期でテストステロンの分泌量が増え始める高校生の時期から、AGAを引き起こすことは決して珍しくないのです。また、5αリダクターゼの量であったり、DHTへの感受性は人によって異なり、遺伝の影響が大きいとされています。
AGAは進行性の病態であるため完治することはできない
AGAは進行性の病態であるため、完治することは原則ありません。AGAは放っておくと進行してしまいますが、自分に合った対策を早期から行えば、対処できる症状です。ぜひ正しい知識をもって、しっかりと予防・治療を行っていきましょう。
AGAのセルフチェック方法
ご自身かAGAかどうか気になる方は、「【医師監修】AGA(薄毛)のセルフチェック診断全9項目!無料診断も実施中」の記事を参考にセルフチェックをしてみてくださいね。
フケや皮脂の過剰分泌による皮膚炎
フケや皮脂の過剰分泌による皮膚炎も、薄毛の原因になります。皮膚炎の症状が直接的に抜け毛に作用することはありませんが、皮膚炎によって頭皮環境が悪化し、抜け毛を進行させてしまうのです。
そういった場合の脱毛症は脂漏性脱毛症とも言われます。
ストレスや睡眠不足による血行不良
ストレスや睡眠不足による頭皮の緊張、血行不良も薄毛の原因になります。髪の毛の成長に必要な栄養は頭皮の毛細血管から血液を通して、髪の毛に送られます。
そのため血行不良を引き起こすと、髪の毛に栄養が行きわたらなくなり、髪の毛が瘦せ細ってしまい、抜けやすくなるのです。
また睡眠不足が続くと、毛母細胞の活動を弱めてしまうことも。睡眠時には成長ホルモンが分泌されますが、この成長ホルモンはIGF-1という毛母細胞の活動を促進する物質の生成に関係しています。
そのため睡眠不足になると間接的にIGF-1も不足してしまうため、薄毛に繋がるのです。
高校生が若年性脱毛症を対策・改善する方法
若年性脱毛は40代〜50代の進行した脱毛症と違い、早期に治療を開始することで薄毛になるのを食い止めることができます。
若年性脱毛症を対策・改善する方法は、以下の通りです。
- AGA治療
- 生活習慣を見直す
- 頭皮を衛生的に保つ
それぞれ詳しく解説していきます。
AGA治療
もしも、若年性脱毛症と診断された場合には、壮年期のAGAと同じように積極的な治療が推奨されます。
ドラッグストアなどで販売されているシャンプーや育毛剤では、すでに侵攻しつつある薄毛の症状に対しての根本的な治療に結びつかないことがほとんどであるため、皮膚科のクリニックやAGAの治療を行うクリニックなどで医薬品を用いた治療を受けることをおすすめします。
生活習慣を見直す
また、若年性脱毛症の進行を止めるには生活習慣を見直すことも大切です。まずは、手軽に改善できる日常生活から見直しましょう。
高校生になると外での買い食いが増え、自分の好きな脂っこいものなどを食べる機会が増えてしまう人も多いのではないでしょうか。油物は控えて、出来るだけ3食バランスのとれた食事をするように心がけましょう。学業やアルバイト、あるいは趣味の時間が忙しく、寝る時間が遅くなってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、睡眠もしっかりと取り、ホルモンバランスを整えることも若年性脱毛症を改善するためのポイントであると言えます。
また、友人関係や学業などストレスが溜まりやすい年頃ですが、好きなことに打ち込んでストレスをためないように努めていきましょう。
頭皮を衛生的に保つ
これ以外にも、若年性脱毛症の対策として行っていきたいこととして頭皮を衛生的に保つことがあります。
思春期はホルモンバランスが崩れやすく、皮脂の分泌量も過剰となり頭皮がべたつきやすくなります。そのため、皮脂が毛穴をふさいでしまうと、細く抜けやすい毛が生えてくるようになることもあります。正しくシャンプーをして、頭皮を良好な環境に保っていきましょう。
特に高校生になるとヘアワックスやスプレーを使う機会も増えると思いますが、これらも洗い残しで頭皮に残ってしまうと、毛穴を詰まらせる原因となります。
高校生の薄毛に関するよくある質問
最後に高校生の薄毛に関するよくある質問についてまとめたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
Q. M字ハゲになる特有の原因はありますか?
A. 形による特有の原因はありません。
AGAには形による原因の違いはありません。M字型やU字型、O字型でも原因は基本的に同じ。先の通り男性ホルモンの影響が大きいとされていますが、頭皮環境など、様々な原因が考えられます。DHTに対する頭皮の受容体の分泌の違いなどの遺伝的影響も多いとされています。治療法は薄毛の形に関わらず、原則として同じになります。
Q. 育毛剤や育毛シャンプーを使えば薄毛を治せますか?
A. 治りません。
育毛剤や育毛シャンプーを使っても薄毛は治りません。育毛剤の役割は、頭皮環境を整えて現状生えている髪の成長をサポートすることです。
そのため薄毛の主たる原因である男性ホルモンの作用を抑えたりすることはできません。薄毛の改善を目的とするのであれば、クリニックや皮膚科を受診されることをおすすめします。
Q. 女性の前髪が薄くなる原因は何ですか?
A. 牽引性脱毛症やホルモンバランスの乱れなどが考えられます。
女性の前髪が薄くなる原因は、牽引性脱毛症やホルモンバランスの乱れなどが考えられます。詳しく知りたい方は「女性の前髪が薄くなる原因と対策方法は?医師が解説します。」の記事をご覧ください。
Q. 高校生は皮膚科等の病院でAGA治療を受けられますか?
A. 受けられます。
未成年の方でもAGA治療薬は使っていただくことが可能です。クリニックフォアでは、未成年の方でも15歳以上であればオンライン診療、お薬の処方は可能です。ただし、15歳以上18歳未満の方は、保護者様の同席あるいは、保護者様に電話確認をさせていただいております。
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