バイアグラとはどんな薬?
有効成分 | シルデナフィル |
認可 | 1999年に承認 |
効果・特徴 | ・一番最初に誕生した勃起薬であり、有効性、安全性に関するデータが世界中にある ・即効性が高い(約30~60分) ・勃起力も強め |
作用機序 | 血管を広げて血流を増やし、勃起を促す |
食事などの影響 | あり |
飲み方 | 性行為をする1時間ほど前の空腹時に1錠飲む |
副作用 | ・出やすい ・ほてり、発疹、動悸、血圧異常、めまいなど |
価格 | 1錠1,000~2,000円程度 |
ジェネリック | あり(シルデナフィル) |
バイアグラは一番最初に誕生した飲むED治療薬であり、有効性、安全性に関するデータも世界中にたくさんあります。
日本で承認されているバイアグラは25mg錠と50mg錠、ODフィルム25㎎、ODフィルム50㎎です。それぞれ、有効成分のシルデナフィルが25㎎または50mg配合されています。ODフィルムは、水なしで、口の中で溶かして飲めるタイプの薬です。
バイアグラの効果
バイアグラは、服用から効果が出るまでの時間が30~60分程度と、即効性が高いという特徴があります。効果が続く時間は約4時間で、他のED治療薬と比べると短めですが、効果(勃起力)の強さはとても強いとされています。
効果のメカニズム
バイアグラは、血管を広げて血流を良くして勃起を促す薬です。ただ、バイアグラを飲んだからと言って強制的に血流が良くなるわけではなく、神経の興奮に応じて血流が良くなるようにサポートする薬です。そのため、性的興奮を感じなければ勃起することはなく、性欲増進剤とは違います。
もう少し具体的に解説すると、そもそも勃起のメカニズムは以下のようになっています。
- ①脳が性的刺激を感知する
- ↓
- ②cGMPという物質が放出される
- ↓
- ③陰茎の平滑筋がゆるんで海綿体に血液が流れ込む
- ↓
- ④勃起が起こる
しかし、cGMPは、PDE5という酵素によって分解されて消えてしまいます。バイアグラはPDE5を阻害してcGMPを増やし、結果として勃起の維持につながるという作用を持っています。このようなメカニズムの薬をPDE5阻害剤といい、現在承認されているED治療薬は全てPDE5阻害剤となっています。
バイアグラの飲み方
バイアグラが飲めるのは1日1回1錠までです。性行為の約1時間前かつ食前(空腹時)に水またはお湯で飲むのが基本ですが、お茶やジュースでも問題ないとされています。
ただし、脂肪分が含まれる牛乳などは薬の成分の吸収を邪魔することがあるので避けましょう。脂質の多い食事や過度な飲酒も、バイアグラの効果に影響を及ぼすことがあるので注意してください。
なお、グレープフルーツの成分がバイアグラの効果に影響し、体に悪影響を及ぼすことがあります。バイアグラを使っているときはグレープフルーツや果汁の含まれた飲食物を控えましょう。
バイアグラの副作用
バイアグラは他のED治療薬よりも副作用が出やすいとされています。主な副作用はほてりや発疹、動悸、血圧異常、めまいなどです。他に、頭痛や胸やけが生じることもあります。頭痛や胸やけは頭痛薬や胃腸薬で改善できることがあるため、医師に相談して指示を仰ぎましょう。
また、バイアグラは心臓に負担をかけると言われることがありますが、薬そのものが直接心臓に負担をかけることはありません。ただ、性行為によって間接的に心臓に負担がかかることがあるため注意しましょう。
なお、副作用が気になる場合は用量を減らすことで改善できる場合があるため、気になる症状があれば医師に相談してください。
バイアグラが飲めない人
以下に当てはまる場合はバイアグラの処方、服用ができません。
- 以前バイアグラ(シルデナフィル)による過敏症が出たことがある人
- ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル、アミオダロン塩酸塩(飲み薬)、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)などの薬を使っている人
- 重度の心血管障害がある人
- 重度の肝障害、腎障害がある人
- 低血圧(上90未満、下50未満)の人(※1)
- 治療による管理がなされていない高血圧(安静時収縮期血圧(上)170以上、または安静時拡張期血圧(下)100以上)の人
- 半年以内に脳梗塞、脳出血や心筋梗塞の既往歴がある人
- 網膜色素変性症の人
- 女性
服用に注意が必要な方
以下に当てはまる場合は服用に注意が必要とされています。医師から何か指導があった場合はその通りにしましょう。
- 心臓、肝臓、腎臓の病気がある人
- 水虫の飲み薬を使っている人
- 65歳以上
バイアグラのジェネリックは「シルデナフィル」
バイアグラのジェネリックはシルデナフィルです。ジェネリックとは、先発医薬品(バイアグラ)の特許が切れた後に作られる後発医薬品です。有効成分や効果は先発医薬品と同等ですが、開発費が削減できるため、先発医薬品よりも価格が安いのが特徴です。
シルデナフィルは、2014年に厚生労働省に承認されました。現在は、シルデナフィル錠25mgVI、50mgVIとシルデナフィルOD錠50mgVIがさまざまな製薬会社から製造販売されています。
バイアグラの処方を受ける方法
厚生労働省で承認されているED治療薬の国内正規品は、医療機関でしか処方してもらうことができません。
バイアグラやシルデナフィル、シルデナフィル以外のバイアグラジェネリックといった薬が通販で販売されていることがありますが、購入は避けましょう。こういった通販サイトで販売されている薬は、海外製品を個人輸入したものであることが多いです。偽物や粗悪品のリスクがあり、健康を害する可能性もあります。厚生労働省からも注意喚起がなされているので、バイアグラが欲しい時は必ず医療機関を受診しましょう。
バイアグラの価格
ED治療薬は基本的に保険適用外なので、クリニックによって値段が異なります。(バイアグラは、勃起不全による男性不妊に対してのみ保険適用となる場合があります。)
相場は1錠あたり1,000~2,000円程度で、ジェネリック(シルデナフィル)はやや価格が低い傾向があります。
クリニックフォアでは自由診療でバイアグラ、バイアグラODフィルム、シルデナフィルを処方しています。金額は以下の通りです。(いずれも税込、定期配送の場合)
- バイアグラ50㎎錠 1錠1,465円
- バイアグラODフィルム50㎎ 1錠871円
- シルデナフィル 25㎎錠 1錠376円
- シルデナフィル 50㎎錠 1錠772円