オンライン診療でインフルエンザ発症時の受診が可能
インフルエンザはオンライン診療で処方まで完結できます[1]。医師が問診や検査キットの結果などから総合的に判断することにより、対面での検査を行わず、臨床的に診断される場合があります[2]。
厚生労働省の指針では、インフルエンザ疑い患者に対してオンライン診療を行う場合、医師は「患者の状態」「医療機関を受診することによる感染拡大のリスク」「見逃しや重症化のリスク」を比較考量して判断することとされています[1]。
オンライン診療で診断・処方を受ける場合、状態が悪化した際にすぐさま対面診療が可能な医療提供体制を確保しておくことが前提となります。
流行期における「みなし陽性」と医師の判断基準
インフルエンザの流行期には、検査を実施せずに「臨床診断(みなし陽性)」として治療薬が処方されるケースがあります。これは、日本医師会が「インフルエンザなどの場合には検査をせずに臨床診断にて治療薬を処方することをご検討ください」と案内している方針に基づくものです[2]。
医師が臨床診断を行う際の判断材料は以下のとおりです。
- 地域のインフルエンザ流行状況
- 38度以上の発熱や全身症状(頭痛、関節痛、筋肉痛など)の急激な発症
- 家族や職場など濃厚接触の有無
- 発症からの経過時間
このような臨床診断により、待合室での二次感染リスクを避けながら、迅速に治療を開始できるメリットがあります。ただし、オンライン診療では、インフルエンザ以外の疾患(溶連菌感染症、虫垂炎、尿路感染症など)を見落とす可能性があるため、症状の経過観察が重要です。
検査キットを使用する場合の対応
より確実な診断を希望する場合は、市販のインフルエンザ抗原検査キットを使用し、その結果をオンライン診療時にカメラ越しに医師へ提示する方法があります。
オンライン診療では、患者が自ら検査キットを使用し、その結果を医師に提示することで、より確実な診断につなげることが可能です。
検査キットを使用する際の注意点は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 検査のタイミング | 発熱後12時間以上経過してから検査することが推奨される |
| キットの種類 | 医療用医薬品として承認された抗原検査キットを使用 |
| 結果の提示方法 | オンライン診療時にカメラでキットの結果を映して医師に確認してもらう |
発熱12時間未満の場合は、検査結果が陽性にならないことがあるため、症状が出始めてすぐの検査は避けることが推奨されています[3]。
オンライン診療でタミフル等の抗インフルエンザ薬が処方されるケース
インフルエンザと診断された場合、基本的に発症から48時間以内であればオンライン診療でもタミフル(オセルタミビル)やイナビル(ラニナミビル)などの抗インフルエンザ薬が処方されます[4]。
抗インフルエンザ薬の処方基準は以下のとおりです。
| 条件 | 処方の可否 |
| 発症から48時間以内 | 処方可能(有熱期間短縮 ・重症化予防効果あり) |
| 発症から48時間以降 | 重症化リスクが高く症状が遷延する場合は投与を考慮 |
| 幼児・基礎疾患あり | 重症化リスクが高いため投与推奨 |
| 基礎疾患のない成人 | 医師の判断で投与を考慮(多くは自然軽快する) |
抗インフルエンザ薬の服用を発症から48時間以内に開始すると、発熱期間は通常1日から2日間短縮され、ウイルス排出量も減少します[3]。一方、48時間以降に服用を開始した場合は効果が限定的になるとされています。
なお、抗インフルエンザ薬の投与はインフルエンザ患者に対して必須ではなく、基礎疾患のない成人では自然軽快することも多くあります[4]。医師が患者の状態を総合的に判断したうえで、処方の要否が決定されます。
インフルエンザ発症時のクリニックフォアでのオンライン診療について
クリニックフォアは、スマートフォンやタブレットから病院の予約・診察・決済まで完結できるオンライン診療サービスです。インフルエンザをはじめとする内科・皮膚科・アレルギー科の保険診療に対応しており、自宅や外出先から受診できます。
<クリニックフォア オンライン保険診療の料金目安(3割負担の場合)>
| 項目 | 初診 | 再診 |
| 診察料 | 840円〜1,370円 | 280円〜1,510円 |
| システム利用料 | 1,000円(税込) | 1,000円(税込) |
| 合計 | 1,840円〜2,370円(税込) | 1,280円〜2,510円(税込) |
※あくまで診療費の目安であり、実際には診察内容によって異なります。診療報酬点数表に基づいて計算され、患者の自己負担割合(原則3割)に応じて請求されます。上記の診療費目安は2025年6月時点。
※医療証はお住まいの都道府県のみでご利用が可能です。東京都以外の在住の方は、後日ご自身で自治体での還付手続きをしていただく必要がございます。
※お薬代は、受け取り指定いただいた薬局にてお支払いいただきます。
オンライン診療のメリットは以下のとおりです。
- 待ち時間を短縮できる
- 院内感染・二次感染のリスクを軽減できる
- 必要なお薬は自宅まで届けてもらえる
インフルエンザの疑いがあり、高熱で外出が困難な方や、待合室での感染拡大を避けたい方は、クリニックフォアのオンライン診療を活用してみてください。
クリニックフォアでの処方薬の受け取り方法
オンライン診療で処方されたお薬の受け取り方法は、主に「自宅への配送」と「近くの薬局での受け取り」の2パターンがあります。クリニックフォアでは、自宅へのお届けに対応しています。
| 受け取り方法 | 特徴 | 向いている人 |
| 自宅配送 | お薬が自宅に届く。最短翌日到着も可能 | 高熱で外出が困難な方、二次感染リスクを避けたい方 |
| 薬局受け取り | 処方箋が薬局へ送られ、診察終了後1〜2時間程度で受け取り可能 | 即日服用を開始したい方 |
クリニックフォアの自費診療(予防投与など)では、クレジットカード、Paidy、Amazon pay、GMO後払い、代引きでの支払いに対応しています。
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に服用を開始することで、発熱期間が通常1日から2日間短縮されます[3]。そのため、症状が出てから時間が経っている場合は、即日受け取りが可能な薬局受け取りを選択するのが適切です。
なお、保険診療の場合、お薬代は受け取り指定した薬局で支払う形となります。
詳しくはこちらをご覧ください。
オンライン診療でインフルエンザの予防内服薬で家族内感染を防ごう
家族がインフルエンザに感染した場合、同居する家族への感染を防ぐ目的で抗インフルエンザ薬を服用する「予防投与」が可能です。ただし、予防投与は治療目的ではないため、保険適用外の自費診療(自由診療)となります。
日本小児科学会の指針では、抗インフルエンザ薬による予防投与は「病院内における集団発生」や「インフルエンザ重症化リスクのある基礎疾患のある患者が曝露を受けた状況」においてのみ考慮されるとしています[4]。
クリニックフォアで処方可能な予防内服薬は以下のとおりです。
- オセルタミビル(タミフル後発品)1日1回 10日分:8,250円
- イナビル(先発品)2容器で1回分:10,450円
- ゾフルーザ(先発品)2錠で1回分 ※ 80kg 未満の方向け:11,550円
- ゾフルーザ(先発品)4錠で1回分 ※ 80kg 以上の方向け:19,250円
※自費診療となります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※検査等が必要な場合は、対面診療をご案内させていただく場合があります。
※診察料1,650円 (税込) と配送料550円 (税込) がかかります。
対面受診を検討すべき危険なサイン
オンライン診療は便利ですが、症状によっては対面での受診が必要なケースがあります。以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください[3]。
<すぐに医療機関を受診すべき症状>
- けいれんしたり呼びかけにこたえない
- 呼吸が速い、又は息切れがある
- 呼吸困難、苦しそう
- 顔色が悪い(青白)
- おう吐や下痢が続いている
- 症状が長引いて悪化してきた
- 胸の痛みが続いている
これらの症状は、インフルエンザ脳症や肺炎などの重篤な合併症の徴候である可能性があります。オンライン診療では、こうした重症化の徴候を把握することが困難とされています。
特に重症化リスクが高いのは、高齢者、幼児、妊娠中の女性、喘息や慢性呼吸器疾患(COPD)、慢性心疾患、糖尿病などの持病がある方です。これらに該当する方は、症状の変化に注意し、悪化した場合は速やかに対面診療を受けることが重要です。
また、オンライン診療を実施する場合でも、状態が悪化したときにすぐさま対面診療が可能な医療提供体制を確保しておくことが前提となります。
インフルエンザのオンライン診療に関するよくある質問
インフルエンザのオンライン診療について、多くの方が疑問に思うポイントをまとめました。診断書の発行や子どもへの処方、保険適用など、受診前に確認しておきたい情報を解説します。
診断書は発行してもらえますか?
クリニックフォアでは、インフルエンザに関する診断書や治癒証明書の発行は行っておりません。
なお、厚生労働省は職場や学校に対して、インフルエンザに感染した従業員や児童等に対し、医療機関が発行する検査結果を証明する書類や診断書を求めないよう周知しています[5]。同様に、療養期間経過後の職場復帰の際も、医療機関が発行する検査陰性の証明書や治癒証明書等の提出を求めないよう案内されています。
そのため、診断書が必要かどうかは、まず職場や学校に確認することをおすすめします。多くの場合、自己申告や検査キットの結果画像で対応できる可能性があります。
子どももオンライン診療でタミフルを処方してもらえますか?
子どもへのタミフル(オセルタミビル)処方は、オンライン診療でも可能です。タミフルは生後2週以降の新生児から使用できる薬剤として承認されています。
日本小児科学会の指針では、幼児や基礎疾患がありインフルエンザの重症化リスクが高い患者、呼吸器症状が強い患者には、抗インフルエンザ薬の投与が推奨されています[4]。
小さな子どもの場合は、症状の変化に注意し、状態が悪化した際はすぐに対面診療を受けられる体制を確保しておくことが重要です。
保険証は必要ですか?
インフルエンザの治療目的でオンライン診療を受ける場合は、保険診療となるため保険証が必要です。オンライン診療では、診療前に保険証の画像をアップロードするか、ビデオ通話で提示する形式が一般的です。
一方、予防投与(家族が感染した際に、感染していない家族がお薬を服用すること)の場合は、保険適用外の自由診療となるため、全額自己負担となります。予防投与を希望する場合は、保険証の提示は不要ですが、費用が高くなる点に注意が必要です。
オンライン診療を受ける際は、以下を事前に準備しておくとスムーズです。
- 保険証(治療目的の場合)
- 本人確認書類
- クレジットカード等の決済手段
- 検査キットを使用した場合はその結果
インフルエンザとコロナの区別がつかない場合はどうすればいいですか?
インフルエンザと新型コロナウイルス感染症は症状が似ているため、自己判断での区別は困難です。どちらも発熱や上気道症状(のどの痛み、せき、鼻水など)を引き起こすことがあります[2]。
厚生労働省は、今後の冬に向けて季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行に備えた対策を進めています。両方の感染症が疑われる場合は、市販の抗原検査キットを使用して確認する方法があります。
以下のような対応が推奨されます。
- インフルエンザと新型コロナの両方に対応した検査キットを使用する
- 検査キットの結果をオンライン診療時に医師へ提示する
- 症状が重い場合や判断に迷う場合は、対面での医療機関受診を検討する
なお、検査キットがなくても、症状や流行状況から医師が総合的に判断し、適切な治療薬を処方してもらえる場合があります。
お薬の処方は医師の判断により決められます。
まとめ
インフルエンザの疑いがある場合、流行期や症状によってはオンライン診療で臨床診断を受け、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を処方してもらうことが可能です。発症から48時間以内であれば、お薬の効果が期待できます。
オンライン診療のメリットは以下のとおりです。
- 待合室での二次感染リスクを軽減できる
- 高熱で外出が困難な場合でも自宅から受診できる
- 医療機関の混雑緩和にも貢献できる
家族への感染を防ぐための「予防投与」も、重症化リスクのある方が曝露を受けた場合に検討されます。予防投与はワクチン接種やマスク着用・手洗いなどの感染対策が基本であり、補助的な手段として位置づけられています。
ただし、以下のような症状がある場合は、オンライン診療ではなく対面の医療機関を受診してください。
- けいれんしたり呼びかけにこたえない
- 呼吸が速い、息切れがある、呼吸困難
- 顔色が悪い(青白)
- 症状が長引いて悪化してきた
特に高齢者、幼児、妊娠中の女性、持病のある方は重症化リスクが高いため、症状の変化に注意が必要です。
