美容液の順番はいつ?種類別に解説
美容液は、日頃のお手入れにプラスして使うアイテムです。シミやしわ、くすみなどの肌悩みに直接働きかけることで、改善効果が期待できます。
しかし「これを使えばよくなるはず!」とやみくもに使うのはおすすめできません。
美容液を効果的に取り入れるには、スキンケアの「順番」が重要です。基本的には「水分の多いものから油分の多いもの」の順に使うと、成分が肌に浸透しやすくなります。
また、美容液を正しく使うには、順番だけでなく、それぞれの特徴や使用目的を知っておく必要もあります。まずは、美容液の種類と順番について詳しく見ていきましょう。
ブースター
「導入美容液」とも呼ばれるブースターは、洗顔後すぐに使う美容液。「洗顔 → 美容液(ブースター)→ 化粧水 → 乳液やクリーム」の順に使います。角質層を柔らかくする成分や保湿成分が配合されており、後から使う化粧水や美容液の浸透を助ける働きがあるため、使うのはスキンケアの最初です。
カラカラに乾いた土よりも、湿った土の方が水を吸収しやすいのと同じです。ブースターの働きで、潤いが足りない乾燥肌や、ごわつきが気になる肌にも水分を補いやすくなります。
エッセンス
エッセンスは、化粧水とセラムの中間的な存在で、有効成分が豊富に含まれています。さらっとしたテクスチャで肌なじみがよく、ベタつきにくいのが特徴です。
エッセンスを使うのは化粧水をつけたあと。「洗顔 → 化粧水 → 美容液(エッセンス・セラム・アンプル)→ 乳液やクリーム」という流れになります。肌に水分が浸透したら適量を手に取り、顔全体になじませます。化粧水で肌に水分を与えたあとに美容液を使用すると、成分が肌にしっかり浸透しやすくなるためです。その後、乳液やクリームでうるおいをキープしましょう。
なお、エッセンスには、美白成分や保湿成分、エイジングケア成分が配合されているものが多くあります。シミやくすみが気になる場合はビタミンC誘導体やナイアシンアミド配合のものを、乾燥が気になる場合はヒアルロン酸やセラミドを含むものなど、肌悩みに合わせて選ぶとよいでしょう。
セラム
セラムは一般的なスキンケア用品よりも有効成分が豊富に配合されています。しわやシミ、たるみ、毛穴の開きなどに集中的に働きかけるため、効果を実感しやすいでしょう。エッセンスよりもとろみのあるリッチなテクスチャです。
セラムもエッセンスと同様、化粧水のあと、乳液やクリームの前に使うと成分が浸透しやすくなります。「洗顔 → 化粧水 → 美容液(セラム)→ 乳液やクリーム」という順番です。肌悩みが気になる部分に適量をなじませましょう。目元や口元など、乾燥しやすい部分には重ねづけするのがおすすめです。
アンプル
アンプルは美容液の中でも成分濃度が最も高く、短期間での効果が期待できるスペシャルケアアイテム。ほかの美容液よりも粘度の高いテクスチャで、肌のコンディションを素早く整えます。肌が疲れていると感じたときや、大切なイベントの前に使うとよいでしょう。
アンプルもエッセンスやセラムと同様、化粧水のあとに使うことで浸透しやすくなります。「洗顔 → 化粧水 → 美容液(アンプル)→ 乳液やクリーム」という流れで使いましょう。
適量を手に取り、顔全体にやさしくなじませてください。
なお、アンプルのメリットは、即効性が期待できることです。ただし、成分濃度が高いため、肌が敏感な方は刺激を感じることがあります。使用頻度や使用量を守ることが大切です。
複数の美容液を併用する場合
複数の美容液を併用する場合もあるでしょう。たとえばブースターとエッセンス・セラム・アンプルを併用する場合の順番は「洗顔 → ブースター → 化粧水 → エッセンス・セラム・アンプル → 乳液やクリーム」です。乾燥やシワが気になる場合は、ブースターとエッセンスなどを組み合わせることで相乗効果も期待できます。
また、目元や口元のように、乾燥しやすい部分に使用する油分の多い美容液は、乳液やクリームの後に使いましょう。油分が多いアイテムを最初に使ってしまうと、美容液の成分が浸透しにくくなるためです。
オールインワンタイプ
オールインワンタイプのスキンケア用品を使用している場合でも、プラスアルファで美容液を使いたくなることがあるでしょう。その際は、美容液が最初になります。油分の多いものと同じ理屈で、オールインワンで肌に「蓋」をする形になるため、美容液が浸透しにくくなってしまうためです。
美容液の選び方
日常的なスキンケアは、水分と油分を補って肌のバランスを整えるのが目的です。シミやしわ、たるみなどの肌悩みを改善する効果はあまり期待できません。そこでプラスしたいのが美容液です。特定の肌悩みにダイレクトに働きかけてくれます。
ここでは、効果を実感するために、どんな美容液を選べばいいのか知っておきたいポイントを紹介します。
目的に合わせて選ぶ
美容液は自分の肌悩みに合ったものを選ぶことが重要です。いくら美容成分が豊富でも、使う目的から外れた美容液では改善効果が期待できないかもしれません。
たとえば、シミやくすみが気になるならビタミンC誘導体やトラネキサム酸を含む美白タイプを。乾燥を改善したい場合は、ヒアルロン酸やセラミド配合の保湿タイプを選ぶと効果を実感しやすくなります。
年齢サインが気になる肌には、ヒアルロン酸やレチノールを含むエイジングケアタイプが効果的です。ある程度の年齢になったら、特に肌悩みがなくても取り入れるとよいでしょう。美容成分が肌のコンディションを底上げしてくれます。
まずは改善したい肌悩みを明確にして、適切な美容成分が配合されたものを選びましょう。
テクスチャや使用感で選ぶ
美容液にはさらっとした化粧水のようなタイプから、こっくりとしたクリーム状まで、さまざまなテクスチャがあります。
毎日使う美容液は、使用感も重要なポイント。テクスチャだけでなく、使う季節や香り、肌へのなじみやすさも併せて考えるとよいでしょう。効果はあっても「香りが気に入らない」「ベタベタして嫌だ」など、デメリットが多いと使い続けられない恐れがあるためです。
たとえば、季節に合わせて使い分けるなら、春や夏はさらっとした軽いテクスチャの美容液を。気温が高くなると、皮脂が多くなりやすいためです。一方で、乾燥しやすい秋や冬は、とろみのあるリッチなテクスチャの美容液が向いています。
使用感や香りなど、ストレスなく続けられる美容液を選ぶことで、スキンケアの習慣化につながります。効果も実感しやすくなるはずです。
肌タイプに合わせて選ぶ
肌タイプに合わない美容液は、ニキビなどのトラブルにつながる恐れがあります。脂性肌や乾燥肌など、自分の肌タイプを知っておき、適したものを選ぶことが大切です。
乾燥肌の場合は、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が豊富に含まれている美容液がよいでしょう。肌のバリア機能を強化するだけでなく、乾燥による小じわやかさつきも防ぎます。
脂性肌には過剰な皮脂分泌を抑える成分が含まれているものや、油分を控えた軽めの美容液が向いています。例えば、ビタミンC誘導体やナイアシンアミドなどを含むものです。皮脂のバランスを整えることで、毛穴の開きやテカリを改善する効果が期待できます。
また、敏感肌の場合は、アルコールフリーや香料不使用など、低刺激処方の美容液がよいでしょう。肌の保湿力が不足している可能性もあるため、セラミドやアミノ酸などが含まれているものを選ぶことも検討してください。
美容液の効果的な使い方のポイント
せっかく美容液を使うなら、なるべく早く効果を実感したいもの。美容液の効果をより高めるために、押さえておきたい使い方のポイントを紹介します。
清潔な肌に使う
美容液はクレンジング・洗顔後の清潔な肌に使用するのが基本です。使う順番も重要ですが、汚れの残っている肌につけても十分な効果は期待できません。まずはメイクや皮脂などをしっかりオフしましょう。
温めてから優しくハンドプレスする
使用方法を一工夫することで、美容液の効果も高まります。
まず、美容液は手のひらで少し温めてからつけること。すぐにつけるより、体温で肌になじみやすくなります。
美容液を手に取ったら、顔全体を手のひらで包み込むように伸ばしていきます。こすらないよう注意しながら、美容成分を肌に押し込むイメージで丁寧にハンドプレス。美容液の浸透をよくするポイントです。
手のひらで伸ばしていくと、美容液のついていない部分や水分の足りない部分もよく分かります。ムラなくつけるためにもおすすめです。
また、目元や口元などに美容液を重ねづけするときは、指の腹で優しくトントンと叩くようにしましょう。デリケートな部分なので、強くこすらないよう注意が必要です。
使用頻度にも気を配る
美容液は毎日使うのが基本ですが、一日おきなど製品によって異なる場合があります。使用頻度は説明書で確認しておきましょう。
美容液を使うときの注意点
美容液は「使いさえすれば肌がキレイになる」というものではありません。使用法によってはかえって肌に負担をかけることになります。そのため、使うときに気をつけたいポイントを知っておきましょう。
使用量や使用方法を守る
美容液は適量を守って使用することが重要です。量が多すぎるとベタつきやニキビなどの肌トラブルの原因になることがあります。逆に使用量が少なすぎると、美容成分が肌に行き渡らず、なかなか効果を感じられないかもしれません。
ポイントは、製品ごとの使用量の目安を確認し、適量を守ることです。
また、化粧水や乳液に混ぜて使うのもよくありません。美容成分が薄まり、効果が十分に得られなくなる可能性があります。美容液は混ぜずに単独で使用するのがベストです。
複数の美容液を一度に使うのは避ける
美容液は、肌悩みに応じてさまざまな種類がありますが、一度に複数の美容液を併用するのは避けた方がよいでしょう。
ブースターとエッセンス、またはセラム、アンプルのいずれかを併用するのは問題ありませんが、それ以上の種類を一度に使うのはおすすめできません。過剰な美容成分が肌にかえって負担をかけたり、トラブルの原因になったりする恐れがあります。
特に油分を含む美容液を複数使用すると、肌の表面に油の膜ができ、次に使用するスキンケア成分が浸透しにくくなる恐れも。肌悩みが複数ある場合は、朝と夜で使い分けるなど、使い方を工夫してみましょう。
できるだけライン使いをする
美容液を複数使う場合は、できるだけ同じメーカーのものを選ぶなど、ライン使いをするのがよいでしょう。メーカーが異なると、成分の組み合わせによっては肌への影響が過剰になったり、逆に効果が薄れたりする恐れがあります。
もし、かゆみや赤み、かぶれなどの肌トラブルが起きたら、すぐに使用を中止して医師に相談しましょう。
順番を間違えない
美容液を使う順番を間違えると、せっかくの有効成分が肌に浸透せず、効果を十分に得られないことがあります。基本的に「水分が多いもの→油分が多いもの」の順番で使うことが大切です。
また、特に油分の多いポイントケア用美容液は、乳液やクリームの後に使用するように説明されている場合もあります。必ず説明書を確認して、正しい順番で使いましょう。
順番を間違えた場合は、できればホットタオルや化粧水で軽く拭き取ってやり直します。
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美容液は順番を守って正しく使えば、肌悩みの改善に効果が期待できます。ご自身のお悩みに合わせてぜひ取り入れてみてください。
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